UNIX のコマンド

UNIX のコマンド
UNIX のコマンドは非常に多い(システムによるが、200~300 程度)。以下に使用頻度の高いコ
マンドについて簡単に説明する。コマンドはすべてターミナル(端末)から打ち込んでコンピュー
タに命令を与える。
Linux の GUI(Graphical User Interface)でファイルマネージャもあるが、幾つかの基本的なコマ
ンドは覚えておき、組み合わせて使うと便利である。
コマンド入力の約束
$ [コマンド] 引数 引数
引数
…[Enter]
以下にコマンドを入力する際の約束事を挙げる。

大文字小文字は区別する。

コマンド入力の最後は、
[Enter]キーを押す。

引数(コマンドのあとに入力するファイル名やオプションなど)を指定する場合は、コマンド
と引数、あるいは引数と引数の間に空白文字(スペース)を入れる。
使用頻度の高い UNIX コマンド
表
UNIX の代表的なコマンドの一覧
コマンド
意
味
cat
ファイルの中身を標準出力(ディスプレイ)へ表示する。
cd
現在の(カレント)ディレクトリを、指定されたディレクトリに変更する。
cp
ファイルをコピーする。
echo
文字列を表示させる。
less
指定されたファイルを表示する。
ls
ファイルやディレクトリの一覧を表示する。
man
オンラインマニュアルを表示する。
mkdir
指定された名前のディレクトリを作成する。
more
指定されたファイルを表示する。
mv
ファイルを移動する。
rm
ファイル(ディレクトリを含む)を削除する。
rmdir
指定されたディレクトリを削除する。
pwd
カレントディレクトリを表示する。
↑または↓
History 以前のコマンドの表示。編集可能。
[Ctrl] + c
プロセスの終了。
[Tab]
補完機能。
-1-
cat (concatenate)
【形式】 cat [filename]
【機能】 ファイルの連結と表示を行う。指定した filename を順次読み取り、標準出力に出力する。
この機能を利用して複数ファイルの結合(concatenate
鎖状につなぐ)を行うことができ
る。
例)
>
cat file1 file2
file3
上記の例では file1 と file2 を結合したものを file3 に出力している。
cd (change directory)
【形式】 cd [directory]
cd
ログインディレクトリに移動。
cd ..
親(一つ上の段の)ディレクトリに移動。
【機能】 directory で指定されたディレクトリに、カレントディレクトリを変更する。
cp (copy)
【形式】 cp [filename1] [filename2]
【機能】 filename1(コピー元)を filename2(コピー先)にコピーする。
echo
【形式】 echo [文字列]
【機能】 文字列を表示する。何も指定しないと標準出力(モニタ)表示される。リダイレクト(>)を
付けることでファイルに書き込むことができる。
less
【形式】 less [filename]
【機能】 指定されたファイルを表示する。
ls (list)
【形式】 ls [オプション] [filename]
【機能】 ファイルやディレクトリの一覧を表示する。対象となるファイルやディレクトリを指定しない
場合、カレントディレクトリ内の一覧が表示される。
man (maniual)
【形式】 man [コマンド]
【機能】 指定されたコマンドのオンラインマニュアルを一画面ずつ表示する。
mkdir (make directory)
【形式】 mkdir [directory]
-2-
【機能】 ディレクトリを作成する。
more
【形式】 more [filename]
【機能】 指定されたファイルを一画面単位で表示する。
mv (move)
【形式】 mv [filename1] [filename2]
【機能】
filename1 を filename2 に名前を変える。filename2 にディレクトリを指定すると
filename1 をそのディレクトリに移動する。
rm (remove)
【形式】 rm [オプション] [filename(directory)]
【機能】 ファイル(ディレクトリを含む)を削除する。このコマンドで削除したものはほとんど元に戻
せないので、コマンドを使用する場合は慎重に行う。
rmdir (remove directory)
【形式】 rmdir [directory]
【機能】 指定されたディレクトリを削除する。削除するディレクトリは空でなければならない。中身ご
とディレクトリを削除するには rm コマンドを使用する。
pwd (print working directory)
【形式】 pwd
【機能】 カレントディレクトリを表示する。
便利な機能
↑ ↓ (history)
【機能】 前に入力したコマンドを確認したり、取り出して再実行、編集して実行する。
[Ctrl] + c (プロセスの強制終了)
【機能】 ターミナルで実行したプロセスを強制終了させる。
[Tab] (補完機能)
【機能】 最初の何文字かを入力して[Tab]を押すと、自動的にディレクトリ名やファイル名を表示して
くれる。
-3-
コマンドの練習
1.
ディレクトリの探索
(1)カレントディレクトリのパス(位置)を確認する。コマンド「pwd」
(2)カレントディレクトリにあるサブディレクトリやファイルを確認する。コマンド「ls」
(3)親ディレクトリに移動する。コマンド「cd ../」
(4)ホームディレクトリに戻る。コマンド「cd」
2. ディレクトリの作成と削除
(1)ホームディレクトリにサブディレクトリ「subdir1」を作成する。コマンド「mkdir subdir1」
(2)サブディレクトリが作成できたか、確認する。
「ls」
(3)ホームディレクトリにサブディレクトリ「subdir2」を作成する。「mkdir subdir2」
(4)ホームディレクトリにサブディレクトリ「subdir3」を作成する。「mkdir subdir3」
(5)サブディレクトリができたか、確認する。
「ls」
(6)サブディレクトリ「subdir2」へ移動する。コマンド「cd subdir2」
(7)カレントディレクトリ「subdir2」の中に、サブディレクトリ「subsubdir2_1」を作る。
「mkdir subsubdir2_1」
(8)カレントディレクトリ「subdir2」の中に、サブディレクトリ「subsubdir2_2」を作る。
「mkdir subsubdir2_2」
(9)サブディレクトリが作成できたか、確認する。
「ls」
(10)サブディレクトリ「subsubdir2_1」へ移動する。「cd subsubdir2_1」
(11)カレントディレクトリのパス(位置)を確認する。「pwd」
(12)親ディレクトリ「subdir2」へ戻る。
「cd ../」
(13)カレントディレクトリのパス(位置)を確認する。「pwd」
(14)カレントディレクトリのファイルやサブディレクトリを確認する。「ls」
(15)サブディレクトリ「subsubdir2_1」を削除する。コマンド「rmdir subsubdir2_1」
(16)ホームディレクトリに移動する。
「cd」
(17)ホームディレクトリの「subdir1」を削除する。「rmdir subdir1」
(18)ホームディレクトリの「subdir2」を削除する。この場合、サブディレクトリの中が空でないので、コマン
ド「rm –r subdir2」
(19)ホームディレクトリの「subdir3」を削除する。「rmdir subdir3」
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