東京大学経済学研究科に おける国際化取り組み 2015.11.27 東京大学 植田和男 経済学の特色 • 国際化が進んだ(?)学問 – 教員の約50%は海外の大学のPh.D. • 輸入学問という面も。 – 主要な業績は英語の学術誌に掲載される。 • 主に理論的な分析。他方、日本経済・企業の分析等、海外の学 術誌にはなかなか掲載されにくいものも多い。 • 経済学部の世界ランキング(研究面のみ) – 東大95、シンガポール国立大100、慶応206、一橋225.(IDEAS) • 学生の多くは学部卒で就職。 – (ごく一部(5%程度)+他大学卒の学生+留学生)が大学 院へ。 • 修士課程卒で就職、あるいは博士課程進学を経て研究者へ(た だし、その多くは途中で米英の大学に留学)。 国際化の進展 • 教育面 – 修士課程 「経済学高度インターナショナルプログラ ム:英語による教育」の開始(H22)→外国人修士課程 学生急増(H24より博士課程に拡張) – 海外大学との交流協定 • 研究面 – 日本経済国際共同研究センター(H10) – 金融教育研究センター(H17) • 国際会議の開催 • 海外研究者との共同研究 • 海外研究者によるセミナー・学生向け講義 留学生比率 40 35 H28は 50%超へ 30 25 学部後期課程 20 修士 博士 15 10 5 0 東大全体(H27) 経済(H27) 経済(H23) 金融センターの例 • Funding 年間約1億円:運営費交付金、寄付 金(第一生命、野村ホールディングス、三井 住友銀行、三菱東京UFJ銀行) • 国際コンファランス、海外研究者との共同研 究、東大教員の海外活動等をサポート。 • データベースを研究教育向けに整備。 Wharton Research Database, Needs Financial Quest, Bloomberg (別予算で、Datastream, CEIC等) 植田ゼミの例 • 毎年一回海外の金融センターを訪問 – 2015年シンガポール、2014年NY,2013年ロ ンドン、2012年NY,2011年ロンドン等。 – 主な訪問先:NY証券取引所、Goldman Sachs, Deutsche Bank, UBS, Bloomberg,ヘッジファンド数 社等。 • 2014年にはRoger Williams Universityから投 資運用チーム(大学院生)が来日 – 株式運用方針について討論会。 国際化への障害 • 教育面 – 日本人学生の英語能力 – 日本人学生の国際化への意識の低さ • 研究面 – 経済学が英米経済中心の学問であること。 – 日本における教員給与の低さ(20代後半―30代の 研究者で、日米格差は1:2以上) • 両面で、 – 事務職員の国際性不足 – 部分的な対応を可能にするセクションを設置。
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