4. 特定事業の設定 一体的に整備

4.
特定事業の設定
4-1
実施すべき特定事業の考え方
住道駅、野崎駅、四条畷駅周辺地区において、実施すべき特定事業について、バリアフリー法に基づ
き考え方を示します。
◇ハード面での整備◇
《特定事業》
《その他事業》
特定事業とは、生活関連施設、生活関連経路などのバリアフリー化
を具体化するためのものです。
その他事業とは、生活関連施設、生活
関連経路などのバリアフリー化のうち、
特定事業に該当しないものであり、以下
○公共交通特定事業
のような事業が考えられます。
・特定旅客施設におけるバリアフリー設備(エレベーターなど)の整備、
○特定事業の対象とならない生活関連
これに伴う特定旅客施設の構造の変更
施設の整備
・特定車両のバリアフリー化(低床化など)
○生活関連経路を構成する駅前広場、
○道路特定事業
通路等の整備
・道路におけるバリアフリー化のための施設・工作物(歩道・案内標識
○サイン、点字・音声案内板の充実
など)の設置
・バリアフリー化のために必要な道路構造の改良(歩道拡幅、路面構造
○その他
の改善など)
○路外駐車場特定事業
・駐車場におけるバリアフリー化のために必要な施設の整備
○都市公園特定事業
・バリアフリー化のために必要な特定公園施設(園路、ベンチなど)の
整備
○建築物特定事業
・バリアフリー化のために必要な建築物特定施設(エレベーター、トイ
レなど)の整備
○交通安全特定事業
・バリアフリー化に必要な信号機、道路標識又は道路標示の設置
・バリアフリー化のために必要な生活関連経路における違法駐車行
為の防止
一体的に整備
◇ソフト面での整備◇
高齢者、障害者等の移動円滑化を実現するためには、ソフト面での施策展開が必要です。特に、バリアフリー
化の重要性や高齢者、障害者等に対する理解を深め、行動につなげる「心のバリアフリー」の推進が大変重要で
す。ソフト面での対策は、以下のような取り組みが考えられます。
○バリアフリー化についての、広報や啓発
○学校や市民に対する「心のバリアフリー」などについての教育
○NPOやボランティア活動など市民活動への支援
○バリアフリーに関する情報提供
・特定事業などに関する情報の開示
・バリアフリーマップの作成
55
4-2
特定事業の内容
重点整備地区内のバリアフリー化の実現に向けて、実施すべき特定事業を設定します。
国が定める「移動等円滑化の促進に関する基本方針」に基づき、目標年次を平成32年度とします。平成
32年度末までに事業完了を目標とするものを「短期」、平成33年度以降に事業完了を目標とするものを
「長期」、に分類します。
【目標年次】
短
期
平成32年度末
長
期
平成33年度以降
(1)公共交通特定事業
1)駅舎
(住道駅)
事
業
整備目標
整備項目
整備内容
視覚障害者誘
導用ブロック
通行障害物の解消
パンフレットラック等の移動
柱
緩衝材による保護
内方線付き点状ブロックの設
置に合わせて実施(ブロック
と接触箇所のみ)
乗車位置等
内方線付き点状ブロックの設置
短期
者
ホーム
西
日
本
旅
客
鉄
道
㈱
案内情報設備
長期
分かりやすい案内標示等の整備、改善
(点字等含む)
備考
大規模な改良に合わせて検討
有効幅員の問題あり
要検討
一般トイレ入り口両側手すり設置
トイレ
大規模な改良に合わせて検討
多機能トイレのわかりやすい位置案内
駅員室
駅員室から発券機周辺が見えるように改善
券売機
券売機等の改善(車いす対応)
大規模な改良に合わせて検討
ベンチ
ホームのベンチ増設
待合室
ホーム待合室の設置検討
乗換旅客の円滑な流動に支障
あり、設置の可否について検
討が必要
その他
混雑時のゆずりあいなど、利用者へのマナ
ー啓発
職員に高齢者、障害者等への理解促進と対
応向上の研修を実施
線路側
ホーム側
内方線付き点状ブロック
56
(野崎駅)
事
業
整備目標
整備項目
整備内容
備考
短期
者
ホーム
柱
乗車位置等
西
日
本
旅
客
鉄
道
㈱
長期
内方線付き点状ブロックの設
置に合わせて実施(ブロック
と接触箇所のみ)
緩衝材による保護
内方線付き点状ブロックの設置
案内情報設備
分かりやすい案内標示等の整備、改善
(点字等含む)
トイレ
改札からトイレへのわかりやすい案内・誘導
券売機
券売機等の改善(車いす対応)
ベンチ
ホームのベンチ増設
その他
混雑時のゆずりあいなど、利用者へのマ
ナー啓発
職員に高齢者、障害者等への理解促進と
対応向上の研修を実施
57
大規模な改良に合わせて検討
旅客の円滑な流動に支障あ
り、設置の可否について検討
が必要
(四条畷駅)
事
業
整備目標
整備項目
整備内容
備考
短期
者
視覚障害者誘導
用ブロック
ホーム
西
旅
客
鉄
パンフレットラック等の移動
内方線付き点状ブロックの設
柱
置に合わせて実施(ブロック
緩衝材による保護
と接触箇所のみ)
乗車位置等
日
本
通行障害物の解消
案内情報設備
内方線付き点状ブロックの設置
分かりやすい案内標示等の整備、改善
(点字等含む)
トイレ
一般トイレ入り口両側に手すり設置
券売機
券売機等の改善(車いす対応)
道
㈱
長期
大規模な改良に合わせて検討
有効幅員の問題あり要検討
大規模な改良に合わせて検討
乗換旅客の円滑な流動に支障
ベンチ
ホームのベンチ増設
あり、設置の可否について検
討が必要
混雑時のゆずりあいなど、利用者へのマ
その他
ナー啓発
職員に高齢者、障害者等への理解促進と
対応向上の研修を実施
58
2)バス関連
事 業 者
整備目標
区分
整備内容
備考
短期
バス車両
近鉄バス㈱
停留所
ICカードシステムの導入
長期
平成 27 年 4 月導入予定
四条畷駅周辺整備に合わせて、見やすい時
刻表の設置
近鉄バス・京阪バス総合板
混雑時のゆずりあいなど、利用者へのマナ
その他
ー啓発
職員に高齢者、障害者等への理解促進と対
応向上の研修を実施
停留所
四条畷駅周辺整備に合わせて、見やすい時
京阪バス㈱
刻表の設置
その他
混雑時のゆずりあいなど、利用者へのマナ
ー啓発
職員に高齢者、障害者等への理解促進と対
応向上の研修を実施
59
近鉄バス・京阪バス総合板
(2)道路特定事業
1)住道駅周辺地区
・生活関連経路
事業者
整備目標
大阪府
路線名
整備内容
八尾枚方線
歩道上障害物(バリカー等)の移設
短期
沿道自治会等の合意必要
道路内民有地があり、土地
歩道の改良(舗装のガタつき、段差改善)
所有者と調整が必要
視覚障害者誘導用ブロックの設置
公安委員会
大阪生駒線
一部
歩道上障害物(警察標識)の移設検討
電柱移設時に、共架検討
管 理者
電柱管理者と移設に向けて
歩道上障害物(電柱)の移設検討
住道停車場線
備考
長期
調整を行う
歩道の改良(縁石の改善)
歩道の改良(縦横断勾配の改善)
住道駅前西線
グレーチングの改善
視覚障害者誘導用ブロックの設置
大東市
片町線附属街路
南側 2 号線
-
三住扇町線
歩道の改良(横断勾配の改善)
(恩智川より南)
視覚障害者誘導用ブロックの設置
新町 1 号線
-
住道駅前南線
視覚障害者誘導用ブロックの設置
末広線
諸福中垣内線
-
-
-
-
一部
グレーチングの改善
視覚障害者誘導用ブロックの設置
一部
視覚障害者誘導用ブロックの修繕
グレーチングの改善
歩道の拡幅
庁舎前線
用地買収
グレーチングの改善
視覚障害者誘導用ブロックの設置
南の子谷川線
-
-
-
歩道の拡幅
南の子線
用地買収(一部)
歩道の改良(三箇大橋)
視覚障害者誘導用ブロックの設置
一部
川中住道 1 号線
-
-
-
片町線附属街路
北側 2 号線
-
-
-
(都)深野北谷川線
谷川 1 号線
歩道の設置
用地買収
※詳細の場所は、箇所図のとおり
60
・準生活関連経路
事業者
整備目標
路線名
整備内容
三住扇町線
歩行者の安全対策
短期
(恩智川から大阪生
大東市
駒線)
病院前線
グレーチングの改善
歩行者の安全対策
長期
備考
路肩カラー化(補修)、
側溝修繕等
検討
路肩カラー化等検討
歩道の改良(舗装のガタつき)
グレーチングの改善
公安委員 会
川中住道 1 号線
歩道上障害物(照明柱)の移設検討
歩道上障害物(警察標識)の移設検討
管理者
川中住道 3 号線
歩道上障害物(電柱)の移設検討
次回更新時に移設
電柱管理者と移設に向け
て調整を行う
※詳細の場所は、箇所図のとおり
61
2)野崎駅周辺地区
・生活関連経路
事業者
整備目標
路線名
整備内容
短期
備考
長期
歩道の改良(舗装のガタつき)
国道170号
大阪府
(大阪外環状線)
歩道上障害物(バリカー等)の移設
沿道自治会等の合意必要
グレーチング抜けている箇
グレーチングの設置
所に設置
視覚障害者誘導用ブロックの設置
枚方富田林泉佐
野線((旧)国道
視覚障害者誘導用ブロックの設置
歩道のある西側のみ
170 号)
歩道上障害物(店舗商品等)の移設
野崎駅周辺整備で検討
野崎停車場線
大
東
市
視覚障害者誘導用ブロックの設置
警察前線
南津の辺野崎駅
前線
視覚障害者誘導用ブロックの設置
視覚障害者誘導用ブロックの設置
※詳細の場所は、箇所図のとおり
・準生活関連経路
事業者
整備目標
路線名
整備内容
北条西小学校前線
歩行者の安全対策
谷田川左岸線
歩道の改良(縦断勾配の改善)
野崎駅西側線
―
―
―
野崎駅前南北線
―
―
―
島の内太鼓田線
歩行者の安全対策
短期
大
東
長期
備考
転落防止柵の補修
野崎保育所から北側、路肩カ
ラー化等検討
歩道の改良(横断勾配の改善)
野崎駅前線
グレーチングの改善
市
野崎南北 7 号線
グレーチングの改善
野崎 2 号線
グレーチングの改善
野崎 3 号線
グレーチングの改善
観音野崎停車場線
歩行者の安全対策
障害物(看板)の移設検討
北条寺川線
歩行者の安全対策
車に対する警告看板設置等検討
野崎二丁目 6 号線
歩行者の安全対策
※詳細の場所は、箇所図のとおり
62
3)四条畷駅周辺地区
・生活関連経路
事業者
整備目標
路線名
整備内容
大阪府
大東市
大東四條畷線
―
四條畷停車場線
車道の段差改善
大阪府営大東北新
歩道の改良(縦横断勾配の改善)
町住宅外周線
視覚障害者誘導用ブロックの設置
備考
短期
長期
―
―
一部
歩道上障害物(ポール等)の移設
四条畷駅前西線
グレーチングの改善
四条畷駅前南北線
公安委員 会
四条畷駅前東線
歩行者の安全対策
違法駐車、駐輪取締等
横断歩道標示の更新
歩道の設置
四条畷駅周辺整備で検討
歩道の拡幅
大東市
(都)四条畷駅前東線
歩道上障害物(電柱)の移設
北ノ橋四條畷南線
グレーチングの改善
四条畷駅周辺整備で検討
視覚障害者誘導用ブロックの設置
歩道の改良
北条 12 号線
クランクの改善、連続した縁石の設置
グレーチングの改善
視覚障害者誘導用ブロックの設置
一部
※詳細の場所は、箇所図のとおり
・準生活関連経路
事業者
整備目標
路線名
整備内容
北条 1 号線
歩行者の安全対策
路肩カラー化等検討
歩行者の安全対策
路肩カラー化等検討
北条 7 号線
大東市
北条東西 6 号線
短期
備考
グレーチングの改善
歩行者の安全対策
路肩カラー化等検討
グレーチングの改善
北条 11 号線
歩行者の安全対策
北条 12 号線
歩行者の安全対策
北条 8 号線
長期
路肩カラー化等検討
歩行者の安全対策
グレーチングの改善
※詳細の場所は、箇所図のとおり
63
事業者
(3)都市公園特定事業
整備目標
公園名
整備内容
短期
備考
長期
大東市
トイレの位置等がわかるよう、案内図を設置
末広公園
一般トイレに手すりの設置
大東中央公園
車いす駐車スペースに分かりやすい案内板の設置
(4)交通安全特定事業
事業者
整備目標
整備内容
短期
備考
長期
重点地区内の主要な生活関連経路を構成する道路に設置
未設置交差点については、継
されている信号機のバリアフリー化
続して府警本部に設置を要望
公安委員会
(音響信号機の設置等)
横断歩道の設置については
必要性に応じて随時検討
横断歩道等の交通規制を実施するための道路標識や道路
老朽化した標識及び更改の必
標示の設置
要な道路標示についても随時
実施
道路上違法駐車行為防止の啓発
講習時随時実施
大東市
自転車等放置禁止区域内の放置自転車に係る違反の指導
随時実施
及び自転車の移送の推進
事業者
(5)建築物特定事業
整備目標
施設名
整備内容
短期
長期
備考
庁舎前線から正面玄関まで連続した視覚
大東市
障害者誘導用ブロックの設置
市役所
正面玄関、階段に高さのある手すりの設置
案内標示の充実(エレベーターに車い
す・ベビーカー優先表示)
64
平成 26 年度中に実施予定
平成 27 年度までに実施予定
(6)その他事業
事業者
整備目標
区分
名称
整備内容
短期
長期
備考
スロープに2段手すりを設置
エレベーター・エスカレーター
住道駅
北側駅前広場
稼働時間見直検討
大東市
エレベーター位置の案内板設置
駅前広場から駅までの視覚障害者
住道駅
南側駅前広場
野崎駅
西側・東側
駅前広場の整備
野崎駅周辺整備
四条畷駅
西側・東側
駅前広場の整備
四条畷駅周辺整備
誘導用ブロックの設置
※詳細の場所は、箇所図のとおり
65
66
67
68
水道局
69
70
71
4-3
心のバリアフリーの推進
高齢者や障害者、乳幼児連れの方など誰もが安心して自立した社会生活を送るためには、施設等のハ
ード面の整備だけでなく、周囲の人たちの理解や協力等、ソフト面での取り組みも必要です。
高齢者や障害者等に対する理解を深め、互いに気遣い、協力できるような社会をつくるために、市民
一人ひとりが、行動につなげていく、「心のバリアフリー」を進めることが重要になります。
このためには、市民や事業者も協力して取り組んでいけるよう啓発などの事業に取り組んでいきます。
■本市での主な取り組み
項
目
放置自転車の撤去
概
要
自転車等放置禁止区域においては、放置自転車の撤去・
保管を継続的に行っていきます。
大東市マナー条例の啓発
ごみのポイ捨てや自転車放置の防止、迷惑行為の防止な
どマナーの向上を図るため、啓発活動を行います。
出前講座の実施
「みんなで考えるバリアフリー」などの出前講座開催を
通じて、バリアフリーについての啓発を行います。
子ども安全見守り隊
地域ボランティアの方々が中心となって登下校児童生徒
の安全を確保するとともに、あいさつの声かけ運動を行
います。
地域 SOS カード
一人暮らしや高齢者など見守りに必要な個人情報の登録
を進め非常事態、安否確認や見守り活動に活用していき
ます。
ゾーン30
区域(ゾーン)を定め、時速30キロの速度規制を実施
するとともに、ゾーン内を抜け道として通行する行為の
抑制を図り、歩行者の安全を確保します。
障害者の理解促進に
障害者の理解を深めるため、障害に関する講演会、当事
関する啓発事業
者を含めたシンポジウム、映画上映会等を実施します。
■一人ひとりが心がけること
・困っている人を見たら、気軽に声をかけましょう。
・助けが必要な場合には、ためらわずに手助けを求めましょう。
・看板や自転車など、通行の支障になる場所に物を置かないようにしましょう。
・バリアフリーに関する講演や催しに進んで参加し、ニュースや情報に関心を持ちましょう。
72
4-4
基本構想の進行管理
「大東市バリアフリー基本構想」の基本理念である「誰もが安全、安心、便利に暮らせる笑顔あふ
れるまち・大東」の実現に向けて、重点整備地区内の生活関連施設、生活関連経路においては、施設
管理者が「特定事業計画」を作成しバリアフリー化に取り組みます。
また、生活関連施設・生活関連経路に設定されていない都市公園、道路等についても施設の改修時
等には、「移動等円滑化のために必要な道路の構造に関する基準を定める省令(道路移動等円滑化基
準)」等に基づき、バリアフリー化を図ります。
事業の進行管理については、
「特定事業計画」に基づき円滑に事業が展開されるよう、整備内容及び
進捗状況について点検・見直し等を行う仕組みづくりが必要です。そのためには、高齢者や障害者等
の意見を反映する場として「大東市バリアフリー基本構想協議会」を継続させ、計画策定(Plan)、事
業の実施(Do)、点検・検証(Check)、見直し・更新(Action)のPDCAサイクルにより、段階的か
つ継続的なバリアフリー化の推進を図っていくとともに、事業の進捗管理や実施した事業の検証を行
います。
また、社会経済情勢や法制度の改正など、必要に応じて基本構想の見直しなどについても検証を行
います。
◇今後の進行管理のイメージ◇
Plan
計画策定
Do
Action
協議会
事業の実施
見直し・更新
Check
点検・検証
Plan(計画策定)
特定事業計画を施設管理者が作成します。
Do(事業の実施)
特定事業計画を策定後、事業を実施します。
Check(点検・検証)
事業進捗の調整は、協議会等と連携を図りながら進めます。
Action(見直し・更新)
協議会を通じて特定事業や基本構想の見直しや更新を図り、より
効果的なバリアフリー化の実現を目指します。
73