資料1 平成28年 3 月 10 日 北 陸 信 越 運 輸 局 軽井沢町にて発生したスキーバス事故後の対応について 平成 28 年 1 月 15 日に長野県軽井沢町にて発生したスキーバス事故を 受け、北陸信越運輸局において、これまでに以下の対策を講じています。 1.事故の概要 平成28年1月 15 日(金)午前1時 55 分頃、長野県北佐久郡軽井沢町の国道18 号線碓氷バイパス入山峠付近において、貸切バス(乗員乗客 41 名。事業者:㈱イーエ スピー)が反対車線を越えて道路右側に転落。乗員乗客 15 名(乗客 13 名・乗員2名) が死亡、乗客 26 名が重軽傷(骨折等の重傷 17 名・軽傷9名)を負う重大な事故が発 生。バスは、スキー客を乗せ、東京を出発し、長野県の斑尾高原に向かっていた。 2.事故発生時の初動対応 事故発生後速やかに情報収集を行うとともに、現地対応のための職員を派遣した。 同日7時 30 分には、公共交通事故被害者支援を行う現地相談窓口を北陸信越運輸局 内に設置するとともに、担当職員を現地に派遣し、支援内容や連絡先を記載した資料 [別紙1]を被害者に配布した。(長野県側に搬送された被害者37名) 3.貸切バス事業者に対する安全の確保の徹底 1月15日付けで、管内の貸切バス事業者に対して、安全確保を最優先するよう事故 防止通達[別紙2]を発出した。また、2 月 3 日には、バス輸送の安全確保の徹底を図 り、安全・安心の回復を図るため、次の①~③についての緊急対策を貸切バス事業者に 対して要請した。 ①貸切バスのシートベルトの着用徹底[別紙3上段] ②運転者に対する運転技能の指導の徹底[別紙3下段] ③貸切バスの安全確保の再徹底 (法令違反が多い事項をリスト化したチェックシート[別紙4]を配布し、運行前にバ ス事業者自らが最終確認を行い法令遵守を徹底させる。) -1- 4.貸切バス事業者に対する緊急監査[別紙5] (街頭監査) 3月中旬までの緊急対応として、管内の貸切バス乗り場等において抜き打ちで出発 前の貸切バスに立ち入り、交替運転者の配置状況、運行指示書の有無、運転者の酒気 帯びの有無等について、24両に対して監査を実施し、運行指示書の記載事項不備等 9件の法令違反を確認した。 (集中監査) 3月中旬までの緊急対応として、処分歴があるなど優先的に監査を実施すべき貸切 バス事業者を抽出し、抜き打ちで事業所に立ち入り、健康診断の受診状況、運行指示 書の作成の有無、点呼の実施状況、適正運賃の収受等について、9件監査を実施した。 内容については、現在精査中。 5.旅行業者に対する立入検査 北陸信越運輸局管内に登録されている旅行業者のうち、主に貸切バスを利用した募集 型企画旅行を行っている旅行業者に対して、法令違反の有無について確認するため、立 入検査(重点検査)を実施した。 【お問合わせ先】 〒950-8537 新潟市中央区美咲町1丁目2番1号 新潟美咲合同庁舎2号館 北陸信越運輸局 総務部 広報対策官 松本 英二 電 話 025-285-9180 FAX 025-285-9170 -2- 国土交通省公共交通事故 被害者支援室のご案内 別紙1 国土交通省では、航空、鉄道等公共交通における事故に よる被害者等の方々への支援の確保を図るため、『公共 交通事故被害者支援室』を開設しています。 公共交通事故被害者支援室における主な取組み 「被害者等の方々に寄り添う」ことを基本に、関係機関等の協力を得 ながら、 ①公共交通における事故が発生した場合の情報提供のための窓口 機能 ②被害者等が事故発生後から再び平穏な生活を営むことができる までの中長期にわたるコーディネーション機能 を担っております。 公共交通事故被害者支援室窓口のご案内 ○公共交通事故被害者支援室(総合政策局安心生活政策課内) 電話 03-5253-8969 FAX 03-5253-1552 E-mail [email protected] HP http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/sosei_ barrierfree_fr_000013.html (※ 電話受付時間は平日9:30~18:15 FAXとE-mailは、平休日問わず24時間受付) 公共交通事故被害者支援室の業務 【事故発生直後の対応】 事故が発生した直後から、被害者家族等からの相談・ 要望を伺い、主に、以下の対応をいたします。 • 被害者の安否情報を収集・整理し、被害者家族等に提供 • 被害者等のニーズに応じ、事業者等による避難場所・宿泊 施設・交通手段の手配等をコーディネート • 警察・消防等に被害者等のニーズを伝達 など 【中長期的対応】 事故発生後一定期間が経過した後においても、被害者 等からの相談・要望を伺い、主に、以下の対応をいたしま す。 • 事故当事者である交通事業者に対する指導・助言 • 事故調査情報、規制の見直しに関する情報の提供 • 生活相談、「心のケア」に関する相談等を受け、関係機関を 紹介 など 【平時における対応】 ○国土交通省職員を事故被害者等「支援員」として登録し、被害 者等に配慮した接し方等に関する教育訓練を実施 ○関係機関との緊密なネットワークの構築 (警察、消防、医療機関、地方公共団体、日本赤十字社、被害 者団体、「心のケア」専門家、犯罪被害者支援関係NPO等) ○交通事業者による被害者等支援計画の策定促進 別紙2 国 自 安 第2 3 9号 平成28年1月15日 公益社団法人日本バス協会会長 殿 国土交通省自動車局長 貸切バスの安全確保の徹底について 1月15日(金)午前1時59分頃、長野県北佐久郡軽井沢町の国道18号線に おいて貸切バスが対向車線をはみ出して崖下に転落し、14名が死亡し、27名が 負傷するという誠に痛ましい事故が発生した(本日午後5時現在)。 輸送の安全の確保は、自動車運送事業者の最大の使命であり、このような事故は 国民の生命、身体及び財産を害するとともに、運送事業そのものの社会的信頼を大きく失 墜させるものであり、誠に遺憾である。 このため、貸切バスの安全確保の徹底を図り、利用者の信頼回復に万全を期すた め、貴会傘下会員に対し安全対策及び事故防止の徹底が図られるよう下記事項につ いて周知徹底を図られたい。 記 1.運行管理業務を再確認し、安全確保の原点に立った確実な運行管理を実施するこ と。特に次に掲げる事項を適切に実施すること。 (1)確実に点呼を実施すること (2)乗務員の健康状態、過労状態の確実な把握に努めること (3)適切な運行計画を作成し、確実に指示すること 2.乗車中のシートベルトの使用等、乗客の安全確保を図るための周知事項を再徹底 すること。 3.運行にあたっては、車両の点検整備を確実に実施するとともに、乗務員に対して 制限速度の遵守をはじめとした道路交通法等の法令遵守の徹底を図るなど、安全の 確保を最優先するよう関係者に徹底すること。 別紙3 1 3 別紙4 別 紙 出庫時に最低限確認すべき事項(貸切バス) 確 運 行 指 示 書 表 示 の 確 認 認 事 項 チェック欄 運行指示書を作成しているか 適 否 運行指示書を運転者に携行させているか 適 否 ・ 運行の開始及び終了の地点及びその日時 適 否 ・ 乗務員の氏名 適 否 ・ 運行の経路、主な経由地における発車・到着の日時 適 否 ・ 旅客が乗車する区間 適 否 ・ 運行に際して注意を要する箇所の位置 適 否 ・ 乗務員の休憩地点及び休憩時間 適 否 ・ 乗務員の運転又は業務の交替の地点(交替がある場合) 適 否 ・ 睡眠に必要な施設の名称・位置 適 否 ・ 運送契約の相手方の氏名又は名称 適 否 ・ その他必要な事項(該当がある場合) 適 否 ・ 事業者の氏名又は名称 適 否 ・ 運転者その他乗務員の氏名 適 否 ・ 自動車登録番号(ナンバー) 適 否 ・ 使用者の氏名・名称又は記号 適 否 ・ 「貸切」表示 適 否 アルコール検知器を携行させているか (泊まり運行の場合) 適 否 自動車検査証(車検証)が車両に備え付けられているか 適 否 運転者の運転免許証を確認しているか 適 否 記 載 事 項 の 確 認 車 内 車 体 確認者(運行管理者 ・ 補助者) 氏名 ㊞ 別紙5 【貸切バス事業者に対する緊急監査】 (貸切バス事業者街頭監査実施状況(H28.1.15~)) 管内の貸切バス乗り場等において、監査官が抜き打ちで出発前のバスに立ち入り、交替運転者の配置状況、運行指示書の有無、運 転者の酒気帯びの有無等について3月中旬にかけて確認を行ったところ、下記指摘事項等のとおり軽微な違反が確認され、「指摘事項 通知書」を交付し、後日、改善確認監査において、全ての指摘事項について改善されたことを確認した。 監査実施県 監査実施日 実施場所 新潟 平成28年2月5日 苗場スキー場 1 0 平成28年1月22日 野沢温泉スキー場 0 0 平成28年2月2日 エムウェーブ 13 3 ・車体表示「貸切」無し(3) ・運行指示書の記載不備(4) ・車内掲示「運転者氏名」不備(2) ・座席数に関する車検証との不一致(1) 改善確認済み 注:一両において複数指摘事項が確認さ れた車両があった。 長野 監査車両数 指摘車両数 富山 平成28年1月26日 富山空港 7 6 石川 平成28年1月21日 JR金沢駅西口 3 0 24 9 合計 指摘事項等 備考 改善確認済み (貸切バス事業者集中監査実施状況(H28.1.15~)) 処分歴があるなど優先的に監査を実施すべき貸切バス事業者を抽出し、抜き打ちで事業所に立ち入り、健康診断の受診状況、運行 指示書の作成の有無、点呼の実施状況、適正運賃の収受等について監査を行った。本日までに管内で9件の監査を実施しており、内 容については、現在、精査中。 監査実施県 監査実施済件数 備考 新潟 3 内容は現在精査中 長野 2 内容は現在精査中 富山 2 内容は現在精査中 石川 2 内容は現在精査中 合計 9
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