(地 域 情 勢 報 告 ) 作成年月日 平成 28 年 3 月 7 日 作成部局 北 播 磨 県 民 局 北播磨地域における攻めの農業の推進 平成 27 年度における北播磨地域の農業振興に向けた取組状況は、以下のとおりです。 1 山田錦の生産拡大と新商品開発 北播磨特産「山田錦」は、純米酒や吟醸酒など高級酒志向 の高まりによる酒造メーカーからの増産要望を受け、枠外酒 造好適米制度を活用した生産面積の拡大と高品質化に取り組 んできました。 その結果、今年度の管内の生産目標数量 213 千俵に対し、 243 千俵〈26 年産に比べ 34 千俵増〉の集荷を達成し、上位 【 北播磨山田錦グルメMAP 】 等級が大半を占めることができました。 増産に伴い規格外米が増加することから、規格外米を活用した新商品開発に取組んだ結 果、米粉を使ったクッキー、シフォンケーキ、山田錦黒酢を使ったごまキャンディーなど 9 商品が開発されました。 また、これまでに開発された商品を含む菓子、食品、調味料など山田錦加工品 38 品目 を紹介するパンフレットや山田錦PR用の播州織タペストリーを作成しました。 2 「プラチナぶどう」のブランド化 60 年近い歴史を持つ北播磨産ぶどうは、県内随一の産地であり、 「加西ゴールデンベリ ーA」が有名ですが、近年、人気の高い大粒系品種への転換が進められています。 そこで、外観や品質に特にこだわった新たな高級ぶどうを“プラチナぶどう”と命名し、 産地を牽引する新たな高級ぶどうのブランドとして推進しました。 (1) プラチナぶどうの品種名及び規格 ピオーネ、シャインマスカット、クイーンニーナの 3 品種のうちで、1 粒重は 17 ㌘以 上の大粒で、糖度、果色、果房重、外観品質にこだわった規格を作成しました。 (2) プラチナぶどうの会青年部の設立 プラチナぶどうのブランド化に取り組む 45 歳未満の若手 農家 20 名で組織を設立し、技術実証ほの設置 20 か所や現 地研修会、出荷前目合わせ会などの生産技術の開発・向上、 試験販売等に取り組みました。 【若手ぶどう農家の現地研修会】 1 (3) 試験販売の実施 同青年部が生産したプラチナぶどうを試験販売し、消費動向、ニーズ等を把握しました。 ア 販売期間:27 年 8 月 27 日~9 月 25 日 イ 販売場所:大丸神戸店、北播磨おいしんぼ館など ウ 販 売 量:ピオーネ 24 房、シャインマスカット 15 房 3 黒田庄和牛の生産性向上 温暖化による酷暑により牛の食欲が低下し、増体と肉質の 低下を招いているため、牛舎の暑熱対策技術として、ミスト 発生装置(ミスト冷房)や大型送風機の設置を 8 件支援しま した。 設置後の測定では、日平均気温が5℃低下したことが確認 されており、肉質向上を図るためのビタミンAコントロール 技術や除角など飼育技術改善指導とあわせて、枝肉重量と神 【ミスト冷房を設置した牛舎 】 戸ビーフ率の向上を推進していきます。 また、黒田庄和牛の知名度が不十分であるため、神戸ビーフの産地であることや高度な 肥育技術を確立していることを広くPRするポスターやパンフレットなどの作成を支援 しました。 4 播州百日どりの加工品開発とPR 播州百日どりは、特産鶏肉として好評を得ていますが、 ムネ肉は低価格、需要の低い肝臓は慢性的な在庫が課題であ り、有効な活用・販売方法の検討が必要となっています。 このため、ムネ肉及び肝臓を素材とした加工品として、 スモークチキンやレバーブルスト(ソーセージ)など 3 品 目を開発しました。 【 レバーブルスト 】 また、平飼い鶏舎でのびのび飼われ、歯ごたえがあり、 うまみ成分が多く、こくのある味を特徴とする播州百日どりの需要を拡大するためには、 肉の特徴を消費者に理解してもらう販売活動が不可欠です。PR用に作成支援したポスタ ー、幟、パンフレットを活用し、ブランド価値の浸透を図るため、鶏が育つ環境や生産者 の飼育にかける思いも伝えるよう産地を指導していきます。 [問合せ先]北播磨県民局加東農林振興事務所管理課 2 ℡0795-42-9418
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