駐在員便り ウィーン 皆様、はじめまして。今月よりジェトロウィーン事務所 産業機械部に赴任しました藤田侑士 と申します。初の海外での駐在ということもあり、至らない面もあるかもしれませんが、前任の 坪井智之氏と同様よろしくお願い申し上げます。 私にとってオーストリアは初めて滞在する国であり、天候や生活様式、文化等の日本との違い に毎日驚くことばかりです。 私がウィーンに到着したのは4月3日になります。ウィーン空港到着後、手荷物受取場にて自 分の手荷物が運ばれてくるのを待っていましたが、30分待っても運ばれてくる気配がなく、空 港スタッフに問合せたところ、ロストバゲージしたとのことでした。そのため、窓口で用意され ている用紙にスーツケースの色や材質、自分の滞在先ホテル等の連絡先、日本での住所等を記載 し、荷物の追跡情報の確認を依頼しました。最終的には翌日手荷物が手元へ戻ってきましたが、 初日から海外生活の洗礼を浴びた気がしました。皆様もロストバゲージした際に備え、最低1日 分の生活に必要なものは機内手荷物として携行したほうがいいかもしれません。 赴任直後の週末はウィーンでの土地勘を養うためにウィーン市内を散策しました。散策時の気 温は、4月に入っているものの最高気温が 10 度を下回り、まだまだ寒さが厳しく冬物の衣類が必 要でした。 散策先の一つであるシェーンブルン宮殿(Schloss Schönbrunn)では、丁度イースター休暇 (4月5日)の時期と重なっていたため、イースターマーケットが開かれていました。イースタ ーとは、イエスキリストが十字架にかけられ亡くなった3日後に復活したことを祝うお祭りで、 卵をカラフルに着色したイースターエッグを飾る風習があり、宮殿内の広場にも様々な模様のも のが飾られていました。また、60 を超える出店が立ち並び、オーストリアの工芸品や装飾品、ウ ィンナー等のスナック、ビールやワインが販売されていました。そこでは多数の観光客が来場し、 各自思い思いの休日を楽しそうに過ごしていました。 宮殿内の見学にはチケットの購入が必要ですが、見学のコースにより Imperial Tour、 GrandTour 等といった各種のコースが用意されていました。私が選択したのは Imperial Tour で、 日本語のオーディオガイドと案内テキストが手渡され約 30~40 分程度でシェーンブルン宮殿内 の各部屋を散策するというものでした。オーディオガイドによりハプスブルク王朝当時、シェー ンブルン宮殿を使用したハプスブルク歴代君主や宮殿についての解説があり、下調べ等の前情報 が無くとも楽しめる内容となっていました。このツアーは年中無休で開催されていますので、興 味のある方は是非。 4月 12 日には今年で 32 回目を迎えるウィーンシティマラソンが“We are Europe!”をテーマ に開催されました。120 ヶ国以上から4万人を超える参加者が集い、新緑のウィーン市内を駆け 抜けました。このマラソンの良いところは、マラソンコースの随所にウィーンの観光スポットが 含まれている点で、ウィーン国際センターをスタートし、ドナウ川やプラーター公園、オペラ座、 シェーンブルン宮殿といったウィーンの景観を楽しみながら走ることができます。当日は私も朝 から家内とマラソンコースの沿道に立ち、マラソンの様子を見学していたのですが、老若男女問 ― 110 ― わず幅広い層の方が参加しており、ヨーロッパでのマラソン人口の厚さを伺い知ることが出来ま した。 このようにしてウィーンでの生活が始まりましたが、これから起きる様々なイベントや関心ご とを皆様に面白くお伝えできればと思いますので、駐在員便りを楽しみにして頂ければ幸いです。 今後とも、皆様よろしくお願いします。 写真は、ウィーンマラソンにて Praterstraße(2区)前を走る参加者達です。 ジェトロ・ウィーン事務所 産業機械部 ― 111 ― 藤田 侑士
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