「生物多様性横浜行動計画 (ヨコハマbプラン)」の取組状況

横 浜 市 記 者 発 表 資 料
平成 27 年 10 月 23 日
環 境 創 造 局 政 策 課
「横浜市環境管理計画」及び「生物多様性横浜行動計画
(ヨコハマbプラン)」の取組状況(H26 年度)を報告します
横浜市では、「横浜市環境管理計画」により、地球温暖化対策、豊かな生物多様性の実現に重点を置き、
人・地域社会、経済、まちづくりの視点による環境行政を総合的に推進しています。
また、「生物多様性横浜行動計画(ヨコハマbプラン)」では、身近に自然や生き物を感じ、親しむこと
ができる豊かな暮らしを将来像に、横浜の特性を踏まえた、生物多様性の保全と創造を推進しています。
1
「横浜市環境管理計画」
平成 26 年度取組の振り返り(速報)
別紙1
環境管理計画では、「3つの総合的な視点による基本政策」及び「環境行政の基盤となる6つの環境側
面からの基本施策(地球温暖化対策、生物多様性、水とみどり、食と農、資源循環、生活環境)」により
環境行政を総合的に推進しています。本計画では、環境行政の着実な推進のため、取組状況の把握、外部
からの自己点検・評価、次年度以降の取組への反映を行う進捗管理を行っています。なお、今回の報告は
速報版であり、年次報告書は後日『横浜の環境』として、Web上に公表する予定です。
■主な内容
環境と人・地域社会
・環境行動を実践するきっかけの創出、環境に関する情報発信
「ヨコハマ環境行動フェスタ」開催、企業やスポーツチームと連携した啓発
・環境活動のネットワークづくり
市民団体、企業、学校間での情報共有・交流会
・学びの輪づくり
ヨコハマ・エコ・スクール(YES)の開催
市民団体と連携した自然社会体験
環境と経済
・市内企業のビジネスチャンスの拡大・技術革新推進
省エネ・節電に資する設備投資への助成、成長発展分野育成支援
・地域資源を生かしたシティプロモーションの展開
「スマートイルミネーション横浜 2014」開催
・新興国等での環境対策の支援と環境ビジネスの海外での戦略的展開
国内外の都市との低炭素連携の推進、公民連携による海外水ビジネス
の国際展開
スマートイルミネーション横浜 2014
環境とまちづくり
・都心部におけるエコまちづくりの推進
省エネ、低 CO2 を実現する建築計画、自然換気・採光の取り入れ等推進
・コンパクトで活力のある郊外部のまちづくり
「持続可能な住宅地モデルプロジェクト」推進
・交通ネットワークの整備
横浜都心部コミュニティサイクルの本格実施
・浸水対策
内水ハザードマップの作成・公表(北部方面)
詳しくは
内水ハザードマップ
裏面もあります
2
生物多様性横浜行動計画(ヨコハマbプラン)
平成 26 年度取組の振り返り
別紙 2
生物多様性横浜行動計画(H23.4月策定)は、事業実施に関して定めた「具体的な取組と目標」が、
平成 25 年度に計画期間の満了を迎えたため、改定を行いました(H27.1改定)。このたび改定計画に
沿って平成 26 年度の取組実績を取りまとめました。今後とも将来像の実現に向け着実に取組を推進し
ます。
■主な内容
(1)取組方針1
普及啓発
(誰もが都市生活の中で、自然や生き物に親しみ、実践できる取組をすすめます)
・「環境教育出前講座」、「環境活動賞」、「横浜つながりの森」、「動物
園等における環境教育」等を中心に、環境行動の実践に向けた普及啓発、
プロモーションを展開しました。
・平成 26 年度からの新たな取組である、「知ろう!伝えよう!生きもの
のつながりキャンペーン 2014」を始め、市民団体・企業等と連携しなが
環境教育出前講座
らプロモーションを実施することができました。
(2)取組方針2
保全・再生・創造
(地域の特性に応じた保全・再生・創造の取組をすすめます)
・横浜みどりアップ計画を中心とした「水田の保全」、「緑地保全制度」
等の各種事業により、多くの樹林地・農地の保全・再生・創造を進める
ことができました。
・「国内外の希少生物の保全」を中心とした取組において、海外との連携
を推進しました。生物多様性に配慮した川づくりについては、帷子川を
モデルにアクションプラン(案)を策定しました。
(3)取組方針3
インドネシアにおける養殖等の技術支援
しくみづくり
(保全や評価などに取り組むしくみづくりをすすめます)
・帷子川流域において陸域生物調査を行い、河川生物相調査の冬期調査を実施しました。
・また、小学生による『こども「いきいき」生き物調査』を実施しました。
・横浜市役所の率先行動としては、区局総括本部ごとに環境行動目標を設定し、また、全職員向けに研修
を行う等、意識啓発に取り組みました。
(4)取組方針4
まちづくりと経済活動
(生物多様性に貢献するまちづくりや経済活動の支援をすすめます)
・「世界を魅了する最もスマートな環境未来都市」の実現を目指し、
「みな
とみらい 2050 アクションプラン」を策定しました。また海域において、市
民団体や企業等と連携した研究・調査やイベントを開催しました。
・農によるまちの活性化と新たなビジネスモデルの構築を目指し、企業等
からの地産地消の提案事業に対し支援しました。
わかめ収穫イベント
■環境管理計画ホームページ
http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/etc/jyorei/keikaku/kanri/
■生物多様性ホームページ
http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/mamoru/tayou/
お問合せ先
≪「横浜市環境管理計画」
平成 26 年度取組の振り返りについて≫
環境創造局政策課長
奥野 修平
Tel 045-671-2686
≪生物多様性横浜行動計画(ヨコハマbプラン)平成 26 年度取組の振り返りについて≫
環境創造局政策課環境プロモーション担当課長
遠藤 寛子
Tel 045-671-3830
別
「横浜市環境管理計画」(平成 26 年度)の振り返り【速報版】
「横浜市環境管理計画」は、おおむね平成 37 年度を見据えて思い描く将来の環境の姿を目指しており、
事業の実施に関する視点での取組目標期間を、平成 26 年度から 29 年度としています。
計画は、下図に示す通り「総合的な視点による3つの基本政策」と「環境側面からの6つの基本施策」
に体系化しています。この体系に沿って、平成 26 年度の主な取組実績の概要をまとめました。
施策体系
~様々な分野と連携して横断的に取り組みます~
総合的な視点による基本政策
環境側面からの基本施策
~環境分野の課題に対応します~
環境と
人 ・地 域 社 会
地球温暖化対策
生物多様性
水とみどり
環境と
経 済
食と農
資源循環
生活環境
環境と
まちづくり
環境と人・地域社会
主な取組実績
■環境行動を実践するきっかけの創出、環境に関する情報発信(人と環境のきずなづくり・企業の環境行動)
○イベント開催
「ヨコハマ環境行動フェスタ」「知ろう!伝えよう!生きもののつながりキャンペーン」など
○情報発信
リーフレットやインターネットを活用した情報発信、企業やスポーツチームと連携した啓発
○企業の環境行動の表彰制度「環境活動賞」の実施
■環境活動のネットワークづくり
○市民団体、企業、学校間での情報共有・交流
○愛護会の支援
H26
2,432 団体
404 団体
59,068m
目標(4か年)
2,457 団体
495 団体
60,198m
■学びの輪づくり
○市民団体等と連携した青少年への自然体験等の機会等を提供
○ヨコハマ・エコ・スクール(YES)の開催
H26
377 回
環境と経済
環境・エネルギー分野における市内企業の成長支援や、公民連携による国際技術協力を進め、市内企業
のビジネスチャンスの拡大を図り、市内経済の活性化につなげる取組を進めています。
平成 26 年度は、市内企業の設備投資への助成や成長発展分野への支援などによる環境分野の需要創出を
通じたビジネスチャンスの拡大や環境分野における市内企業の技術革新推進、横浜の低炭素技術を生かし
たシティプロモーション、新興国等での環境対策の支援と環境ビジネスの海外での戦略的展開に取り組み
ました。
主な取組実績
■市内企業のビジネスチャンスの拡大・技術革新推進
○省エネ・節電に資する設備投資への助成(40 件)
○中小企業支援コーディネート(150 件 マッチング)
○成長発展分野育成支援(3件 目標 15 件/4か年)
■地域資源を生かしたシティプロモーションの展開
○最先端環境技術とアートの創造性を組み合わせた
「スマートイルミネーション横浜 2014」開催
○動物園によるシティプロモーション
■新興国等での環境対策の支援と環境ビジネスの海外での戦略的展開
○国内外の都市との低炭素連携の推進
スマートイルミネーション横浜 2014
・C40(世界大都市気候先導グループ)参加都市中、「国際カーボン
ニュートラル都市ネットワーク」に横浜が選出
・「バンコク都気候変動マスタープラン策定・実施能力向上プロジェクト」参画、技術移転
○公民連携による海外水ビジネスの国際展開
・海外上下水道関係者と会員企業のビジネスマッチングを実施
(ベトナム・ハノイ市・フエ市、サウジアラビア等)
環境とまちづくり
環境問題を考えるきっかけにつなげるため、イベント開催等により、多くの市民が、横浜の自然とのふれ
あいを体験する機会を持ち、自然環境と地域文化などのかかわりを大切にする「横浜らしいエコライフスタ
イル」の定着を後押ししています。
平成 26 年度は、イベント開催などによる環境行動を実践するきっかけの創出、幅広い分野の方との連携や
あらゆる媒体による環境に関する情報発信の実施、環境活動に対する表彰や環境活動団体への支援・交流会
による環境活動のネットワークづくりの展開、市民団体と連携した学びの輪づくりを実施しました。
公園愛護会団体数
ハマロードサポーター団体数
水辺愛護会活動距離
紙
目標
250 回/年
市民団体と連携した自然社会体験
あらゆるまちづくりの施策に地球温暖化対策や生物多様性の視点を積極的に取り入れていくことや、環
境価値と防災機能が両立したまちづくりを進めています。
都心部のエコまちづくり、コンパクトで活力のある郊外部のまちづくり、横浜都心部コミュニティサ
イクルの本格実施などの交通ネットワークの整備、河川の改修や雨水幹線の整備などの浸水対策を実施
しました。
主な取組実績
■都心部におけるエコまちづくりの推進
○省エネ、低 CO2 を実現する建築計画、自然換気・自然採光の取り入れ、再生可能エネルギー導入推進
○「世界を魅了する最もスマートな環境未来都市」実現を目指したみなとみらい2050プロジェクトアクションプラン策
定(H27.3)
○みなとみらい3号線の緑化推進
■コンパクトで活力のある郊外部のまちづくり
○「持続可能な住宅地モデルプロジェクト」推進
○横浜型コンパクトなまちづくり実現のための検討
■交通ネットワークの整備
(人やモノが移動しやすく環境にやさしい交通・物流体系の形成)
○横浜都心部コミュニティサイクルの本格実施
○横浜環状道路の整備推進
○バリアフリー化整備延長 3.4km 完成(合計 31.3km)
○横浜港の低炭素化
・エネルギーマネジメントの導入・電力多重化検討
・国際交流ゾーンの LED 照明導入による省エネ・節電推進
■環境に配慮した建築物の普及
H26
コミュニティサイクル
○環境配慮型建築物の推進
長期優良住宅認定申請件数
2,204 件
■浸水対策
低炭素建築物認定申請件数
60 件
○河川の整備推進
○内水ハザードマップの作成・公表(北部方面)
○時間 60mm降雨に対する雨水幹線整備(26 年度実績 60.8%)【29 年度目標 63.1%】
1
環境側面からの基本施策
生物多様性
地球温暖化対策
再生可能エネルギーや未利用エネルギーの活用を推進するとともに、エネルギーを無駄なく効率的に利用す
るため、エネルギーマネジメントや省エネを推進しています。
エネルギー施策を着実に推進するため、平成 27 年 3 月に「横浜市エネルギーアクションプラン」を策定しま
した。
平成 26 年度は、太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及拡大、地域エネルギーマネジメントシステムの
構築などに取り組むほか、超小型モビリティの活用やEVによるワンウェイ型カーシェアリングサービスのサポ
ート等、低炭素型交通の形成を推進し、環境に配慮したまちづくりを進めました。
また、普及啓発においても、ヨコハマ・エコ・スクール等により環境活動のネットワークが展開するなど、横
浜らしいエコライフスタイル推進のための取組が定着してきています。
生物多様性に関するプロモーションや生き物調査等を通じて生物多様性への関心を深めるとともに、日常生
活の中で横浜の自然や生き物に親しむ“横浜らしいエコライフスタイル”の定着を進めています。
普及啓発では、環境教育出前講座やイベントを実施しました。また、保全や評価などのしくみづくりを目指
し、産学民官連携による研究会の開催、専門家による調査のほか、小学生による生き物調査などの取組を着実
に進めました。
さらに、国内外の希少野生動物の保全等に取り組んだほか、まちづくりの視点では、
「みなとみらい2050
プロジェクトアクションプラン」や、
「エキサイトよこはま22」の中で、生物多様性に配慮した都市の実現を
目指しています。
主な取組実績
主な取組実績
■普及啓発としくみづくり
○生物多様性でYES!(環境教育出前講座)開催(40 回/8,180 人参加)
○「知ろう!伝えよう!生きもののつながりキャンペーン」開催
○市民参加の生き物調査(約 160 校 12,000 人超の児童が参加)
■保全・再生・創造
○多様な生き物を育む場づくり
・帷子川をモデルとしたアクションプラン(案)策定
○国内外における希少野生動物の保全
・飼育繁殖技術研究(市内産カエル2種、ミゾゴイ)
・スバールバルライチョウ繁殖成功
・希少鳥類保全事業(JICA 草の根技術協力事業)及び
市民向けシンポジウム開催
■まちづくりと経済活動
○京浜臨海部における人工干潟設置等取組推進
○山下公園前における水質浄化共同研究
■再生可能エネルギー等の普及拡大・市内経済活性化
(住宅・建築物の温暖化対策の促進)
○住宅用スマートエネルギー設備の普及促進
(公共施設における未利用エネルギー等のさらなる活用検討・導入)
○下水汚泥消化ガス発電(約 2 千万 N ㎥利用)
○神奈川水再生センター太陽光発電実績(約 40 万kWh)
○ごみ焼却工場における熱利用売電量(約 2 億kWh)
○使用済食用油のバイオディーゼル燃料化(約 15 万ℓ)
○川井浄水場セラロッカ太陽光発電設備稼働(336kWh)
○峰配水池小水力発電設備(37kWh)
○横浜市風力発電所ハマウィング(約 200 万kWh 発電)
■低炭素型交通の形成
○燃料電池自動車 FCV1台導入(県内初)
○「チョイモビ ヨコハマ」実証実験推進
○EV によるカーシェアリングサービス「smaco」サポート実施
FCV(燃料電池自動車)
ミゾゴイ(雌)
水
と
み
ど
り
『横浜みどりアップ計画(計画期間:平成 26-30 年度)』に基づき、緑地保全制度による地区指定の拡大、愛護会と連
携した維持管理や助成など「市民とともに次世代につなぐ森を育む」取組を着実に進めました。また、地域での緑のまち
づくりへの支援や公共施設等での緑の創出など、「市民が実感できる緑をつくる」取組を進めました。
「水循環の再生」の取組として、透水性舗装を実施するとともに、雨水貯留タンク設置の助成を推進しました。
生物多様性に配慮した河川環境の再生・保全のため、アユの遡上状況や魚類等の生息状況調査を行うとともに、水辺拠
点の整備など、多自然川づくりを推進しました。今後も緑施策と水施策の連携により取組を進めて行きます。
主な取組実績
<森を育む><緑をつくる>
○森づくりガイドライン等を活用した森の維持管理(樹林地:109 か所)
○地域緑のまちづくり(協定締結:6 地区)【目標 30 件】 ※2014~2018 年度まで
<水循環の取組>
○雨水貯留タンクの設置助成(280 個)【目標 300 個/年】
○道路への雨水浸透ますの設置(862 個)【目標 1,000 個】
食
と
農
『横浜都市農業推進プラン』に基づき、市内産農畜産物の高付加価値化・利活用促進に向けた飲食店等へのニーズ調
査、直売所の設備等の支援による地産地消の推進など、経済活性化の視点からも取組を展開し、持続できる都市農業の
推進に向けて取り組みました。また、『横浜みどりアップ計画(計画期間:平成 26-30 年度)
』に基づき、水田の保全や
市民農園の開設・整備を進め、
「市民が身近に農を感じる場をつくる」取組を進めています。今後も引き続き、横浜の農
地の利用促進を図るとともに、地産地消や農体験の場の創出などの取組により、市民と農の関わりを深める取組を展開
します。
主な取組実績
<持続できる都市農業の推進>
○経営改善支援(12 件【目標 20 件(4 か年)】)
○農業生産基盤・設備の整備・改修(15 地区【目標 72 地区(4 か年)】)
<市民が身近に農を感じる場をつくる>
○多面的な機能を持つ水田の保全(119.7ha【目標累計 123ha】)
森づくりガイドライン等を活用した
維持管理(青葉区)
直売所支援(神奈川区)
資
源
循
環
『ヨコハマ3R夢(スリム)プラン』に基づき、リデュース(発生抑制)を推進するため、イベント等を通じ、マイボトル・
マイバック等の利用や食品ロス削減などライフスタイル・ビジネススタイルの転換を呼びかけました。また、生ごみ等のバイ
オガス化について実現可能性を検討しました。産業廃棄物については、市民の関心を高めるため、産廃の減量・リサイクルに
向けた取組についてわかりやすくまとめたリーフレットを配布しました。今後も、さらなる3Rを推進します。
主な取組実績
<一般廃棄物に関する取組>
○3R行動の実践に向けた広報・啓発(1,306 回【目標 5,500 回(4 か年)】)
○減量化と分別徹底のための事業者立入調査(3,100 件【目標 8,000 件(4 か年)】)
<産業廃棄物に関する取組>
○安全で信頼できる環境負荷の少ない廃棄物処理の推進
啓発活動
生
活
環
境
大気汚染防止法等の環境法令や生活環境保全条例に基づき、横浜の大気環境や水環境等の調査・監視を行う一方、工場・事業場等
へ届出指導や立入調査、啓発活動を展開することで、生活環境の保全に向けた取組を進めました。大気環境や東京湾の水質改善など
は広域的な課題であることから、周辺自治体と連携して取組を進めています。身近な生活環境では、公害等の苦情相談窓口を設置し
迅速で適切な対応を行うことで生活環境の改善を図っています。
主な取組実績
〇微小粒子状物質(PM2.5)の監視体制の整備(18 局)及び速報値の公表
〇工場・事業場等への届出指導及び立入調査の実施
〇公害苦情相談への迅速な対応、未然防止の啓発
〇ヒートアイランド現象緩和策としてのすず風舗装による道路整備
遮熱性すず風舗装
別
生物多様性横浜行動計画(ヨコハマbプラン)
(平成 26 年度)の振り返り
生物多様性横浜行動計画(H23.4月策定)は、事業実施に関して定めた「具体的な取組と目標」が、
平成 25 年度に計画期間の満了を迎えたため、改定を行いました(H27.1改定)。このたび改定計画に沿
って平成 26 年度の取組実績を取りまとめました。今後とも将来像の実現に向け着実に取組を推進します。
生物多様性横浜行動計画(ヨコハマbプラン)は、2025 年(平成 37 年)の将来像を「身近に自然や
生き物を感じ、楽しむことができる豊かな暮らし」とし、重点推進施策「5つの重点アピール(※)」、
「4つの取組方針」及び、2017 年度(平成 29 年度)までの「具体的取組目標」で構成されています。
(※ 1 b-プロモーション/2 ヨコハマ生き物探検/3 つながりの森/4 つながりの海/5 生き物にぎわう環境づくり)
方針2~保全・再生・創造~
「環境教育出前講座」、「環境活動賞」、「横浜つながりの森」、「動物園等における環境教育」等を中心
に、環境行動の実践に向けた普及啓発、プロモーションを展開しました。
平成 26 年度からの新たな取組である、「知ろう!伝えよう!生きもののつながりキャンペーン」を始
め、市民団体・企業等と連携しながらプロモーションを実施することができました。
平成 26 年8月に実施した「環境に関する市民意識調査」では、生物多様性という言葉を「よく知って
いる」
「ある程度知っている」という人が 43.1%でした。一定の浸透が図られているものの、引き続き取
組が必要です。
地域の特性に応じた保全・再生・創造の取組をすすめます
〈主な取組実績〉
取組名
保全を中心とした取組
水田の保全
緑地保全制度による指定
の拡大・市による買取り
森づくりガイドライン等
を活用した森の育成
目標
水田の保全承認
123ha
緑地保全制度によ
る指定(400ha)
・維持管理推進
・保全管理計画策定
(樹林地 12 か所、
公園 8 か所)
国際的な希少生物の保全 推進
の取組と国際貢献
〈主な取組実績〉
※【目標】は 2017 年度(H29)末または 2014~2017(H26~29)年度の4か年の目標値を記載(各方針)
取組名
目標
主な実績
人づくりと場づくりの推進
環境行動の実践に向けた広 推進
知ろう!伝えよう!生きもののつながりキャンペー
報・啓発
ン開催(5~6月)
体験フィールドの活性化~ 推進
・イベント紹介チラシの作成・配布(10 月、1月)
横浜の森プロモーション~
・区民祭りで横浜つながりの森のPR
・公共交通機関と連携した広報等
生物多様性で YES!
参加者数
環境教育出前講座の実施
10,500 人/年
プログラム数 40/受講者数 8,180 人
活動団体への支援
推進
・環境保全活動団体へ助成金交付 5団体
・横浜環境活動賞の受賞 10 団体
動物園等での環境教育
動物園等における環境教育 環境教育事業数
・動物園での環境教育事業 352 件
330 件/年
・大学、教育機関の施設見学 13 件
・繁殖センターでの施設見学等 9 件
横浜市及び国内に生息す
る希少動物の保全の取組
再生を中心とした取組
生物多様性に配慮した公
園整備
多様な生き物を育む場づ
くり(アユが遡上する川づ
くり)
創造を中心とした取組
地域緑のまちづくり
保全された水田(青葉区)
図書館と連携した普及啓発
(生きもののつながりキャンペーン)
環境教育出前講座
第 21 回横浜環境活動賞表彰式
2
横浜みどりアップ計画を中心とした「水田の保全」、「緑地保全制度」等の各種事業により、多くの
樹林地・農地の保全・再生・創造を進めることができました。また、
「国内外の希少生物の保全」を中
心とした取組において、海外との連携を推進しました。生物多様性に配慮した川づくりについては、
帷子川をモデルにアクションプラン(案)を策定しました。
緑地保全、生物多様性に配慮した公園整備、都心臨海部の緑化による賑わいづくりなど、横浜みど
りアップ計画等を踏まえた保全・再生・創造の取組をさらに推進していく必要があります。
将来像の実現に向けた4つの取組方針と具体的取組
方針1~普及啓発~誰もが都市生活のなかで、自然や生き物に親しみ実践できる取組をすすめます
紙
推進
推進
帷子川モデルプラ
ンの策定
46 地区で推進
※2014~2018 年
主な実績
水田の保全承認
119.7ha(2014 年末)
・緑地保全制度による指定の拡大 101.7ha
・緑地保全制度による買取り 18.2ha
・森づくりガイドライン等を活用した維持管理
樹林地:109 か所、公園:11 か所
・保全管理計画の策定
樹林地:3か所、公園:5か所
・インドネシア共和国と共同事業実施(カンムリシロムク
保護事業)
・インドネシアへ専門家 2 名を派遣し技術指導実施
・インドネシア側から研修員を視察受け入れ
・東南アジア動物園協会総会(台湾)講演(10 月)
・市民向けシンポジウムを横浜で開催(1 月)
・市内産カエル 2 種による飼育繁殖技術の研究を開始
・スバールバルライチョウ9羽の繁殖に成功
・ミゾゴイ(国内産希少種)雌1羽を導入
公園緑地の整備に際し、現場条件に合わせ、鳥類や昆虫な
どに配慮した樹種を選定し、植栽を行った。
・基本方針(案)を策定
・帷子川をモデルにアクションプラン(案)を策定
・アユの遡上状況及び魚類等の生息状況調査の実施
6地区と新たに協定を締結し、計 22 地区で緑化活動に助
成等の支援を実施
インドネシアにおける繁殖等の技術支援
帷子川 魚道
方針3~しくみづくり~
方針4~まちづくりと経済活動~
保全や評価などに取り組むしくみづくりをすすめます
帷子川流域において陸域生物調査を行い、河川生物相調査の冬期調査を実施しました。また、小学生
による『こども「いきいき」生き物調査』を実施しました。横浜市役所の率先行動としては、区局統括
本部ごとに環境行動目標を設定し、また、全職員向けに研修を行う等、意識啓発に取り組みました。
市民が自ら生き物を調べ、主体的な活動へとつながるよう、今後も生き物調査を継続していくと共に、
企業や大学・研究機関等との連携を進めていく必要があります。
〈主な取組実績〉
取組名
目標
生物調査データの継続的な蓄積と活用
市民参加の生き物調査の推 推進
進
生物生息状況モニタリング 推進
調査
市役所による生物多様性の取組の推進
横浜市ISO環境マネジメ 推進
ントシステムへの反映
こども「いきいき」生き物調査
2014 調査票
生物多様性に貢献するまちづくりや経済活動の支援をすすめます
みなとみらい2050プロジェクトでは、「世界を魅了する最もスマートな環境未来都市」の実現を
目指し、アクションプランを策定しました。また海域において、市民団体や企業等と連携した研究・調
査やイベントを開催しました。
農によるまちの活性化と新たなビジネスモデルの構築を目指し、企業等からの地産地消の提案事業に
対し支援しました。
生き物を身近に感じることができる、都心のまちなみと海・川を活かした豊かな環境のあるまちづく
りを進めていく必要があります。また、企業との連携を推進し、生物多様性につながる環境分野の取組
の促進につなげていく必要があります。
主な実績
小学生対象アンケート調査、こども「いきいき」生き
物調査を実施。約 160 校、12,000 名超の児童が参加。
・帷子川流域3カ所における陸域生物調査を実施
・河川生物相調査の冬季調査を実施
・区局総括本部ごとに環境行動目標を策定し、職員が
環境に配慮した行動を推進。また、共通目標として紙
使用量の削減を設定
・総合環境研修の実施による職員の意識啓発(受講対
象者を全職員に拡大)
・内部監査により各区局の実施状況などを確認
魚類調査の様子(金沢区 宮川)
ISO研修
12,000 人を超える小学生が市内全域生き物調査に参加してくれました!
~こども「いきいき」生き物調査 2014 調査結果~
〈主な取組実績〉
取組名
目標
生物多様性に貢献するまちづくりの推進
みなとみらい 2050 プロジェク 推進
トの推進
都心臨海部の海づくり
推進
主な実績
アクションプランの策定(3 月)
・山下公園前海域で生物による水質浄化能力の回復と向上の
検討を、民間企業と連携して実施。
・イベントに出展し、水質浄化等の事業を PR
・汽車道護岸沿いの水域において、アマモの植え付けを実施
金沢区野島海岸周辺の海づくり 推進
・野島海岸で市民団体と連携したイベントを開催し、海域の
生物による水質浄化の PR 等を実施。
・市民活動団体と協働した体験プログラムの実施(参加者
数:1,176 人)
・野島青少年研修センターでの自然体験プログラムの提供
(参加者数:6,252 人)
金沢区白帆地区の海づくり
推進
・海の公園、ベイサイドマリーナ付近海域でのアマモの植付
け等、自然学習イベントの実施
横浜ブルーカーボン事業の推進 推進
・海洋資源を活用した地球温暖化対策の調査・検討、カーボ
ン・オフセットの社会実験の実施
・事業の広報、環境啓発イベントの開催
ブルーカーボンシンポジウム(1 月)、シーサイドトライ
アスロン大会(9 月)で排出された CO₂のオフセット実施者
の認証及び証書授与(1 月)、わかめ植え付けイベント(12
月)・収穫イベント(2 月)
企業による社会参加の拡大と生物多様性に貢献する経済活動の支援
市民や企業等との連携(地産地 企業等との連携: 企業等との連携 5件
消の推進)
50 件
※2014~2018 年
平成 26 年の夏休みに、市内の市立小学校 342 校の児童を対象に、家や学
校の近くで見つけた生き物を報告してもらう市内全域調査を実施しました。
158 校、12,349 名の児童が参加してくれました。
清流にすむ美しい鳥、カワセミが市の西部で多く確認されていることなど、
生物多様性保全に資する貴重な情報を得ることができました。
〈2014 年の調査対象の生き物〉
・ツバメの巣
・つくし
・ノコギリクワガタ
・アマガエル
・アライグマ
・タヌキ
カワセミの分布図
・カワセミ
・クマゼミ(の鳴き声)
・ハクビシン
参加してくれたみんな、ありがとう!
今後も地域の自然や生き物に関心をもってね!
汽車道護岸沿いでのアマモ植え付け
わかめ収穫イベント
市内産農産物を利用した商品