建築史・ドリル18<西洋建築史6>

建築史・ドリル18<西洋建築史6>
【問題】次の問いに答えなさい。
(9)ルネサンス建築(15∼16世紀頃)
(1)ルネサンス建築について、説明しなさい。
15世 紀 か ら 16世 紀 き に か け て 、 イ タ リ ア を 中 心 に 起 こ り 、 全 ヨ ー ロ ッ パ に 広 が っ た 様 式 。
古代ローマ建築の厳格な様式を理想とし、ロマネスク建築やゴシック建築とは異なって、
建築各部の比例的調和 や、 左右対称性 、 形式の簡素化 、 水平線の強調 などとい
った特色が見られる。教会堂建築の他に、宮殿、別荘・市庁舎などの世俗的建築が多く
作られた。ロマネスク建築やゴシック建築の無名性に対して、 建築家 が活躍する。
代 表 的 建 築 家 に は 、 F.ブ ル ネ レ ス キ 、 L.B.ア ル ベ ル テ ィ 、 D.ブ ラ マ ン テ 、 ミ ケ ラ ン ジ ェ
ロ 、 A.パ ラ デ ィ オ 等 が 挙 げ ら れ る 。
(2)ルネサンス建築の代表例を3つとその設計者(建築家)を書きなさい。
代 表 例 、 フ ィ レ ン ツ ェ 大 聖 堂 ( 設 計 : F.ブ ル ネ レ ス キ ) 、 パ ラ ッ ツ ォ ・ ル チ ェ ル ラ イ
( 設 計 : L.B.ア ル ベ ル テ ィ ) 、 テ ン ピ エ ッ ト ( 設 計 : D.ブ ラ マ ン テ )
(3)バロック建築について、説明しなさい。
<フィレンツェ大聖堂のドーム>
<フィレンツェ大聖堂>
<テンピエット>
( 10) バ ロ ッ ク 建 築 ( 1 6 後 半 ∼ 1 8 世 紀 頃 )
16世 紀 後 半 か ら 18世 紀 に か け て 、 荘 重 端 正 な ル ネ ッ サ ン ス の 古 典 主 義 に 対 し て 、 流 動 的
(4)バロック建築の代表例である「サンピエトロ大聖堂」について、次のそれぞれにお
ける設計者(建築家)の名前を書きなさい。
大聖堂のドーム
大聖堂の正面
広場を囲むコロネードや噴水
な曲面を多用した、豪華絢爛な建築様式が起こってきた。こうした建築は当初バロック
(歪んだ真珠)として評価されなかったが、ローマカトリック教会の反宗教革命の波に
<ルネサンス建築とバロック建築の比較>
のり、 サンピェトロ大聖堂 をはじめ、ローマには数々のバロックスタイルの名建築が
作られた。バロック様式は、ヨーロッパ全土に広がるにつれて、多様化し、ロココ時代
ルネサンス建築
バロック建築
へと移行していくが、その室内装飾は、壁画をあますところなく 彫刻や絵画 などで埋
端整
華麗
控えめ
豪華絢爛
整形
不整形
円形モチーフ
楕円形モチーフ
円柱
ねじれ柱
めていくと同時に、複雑極まる内部空間をつくり出したところに特色がある。
<サンピエトロ大聖堂(バチカン)>
(爛熟期→次のロココにつながる)
<サンピエトロ大聖堂全形>
<サンピエトロ大聖堂平面図>
・サンピェトロ大聖堂は巨大なドームやコロネード(列柱廊)を用いて、人々に躍動感
を与えるような視覚的な効果を追求したバロック建築を代表する建築物。大聖堂のドーム
は ミ ケ ラ ン ジ ェ ロ 、 正 面 は C.マ デ ル ン 、 広 場 を 囲 む コロネードや 噴 水 は G.L.ベ ル ニ ー ニ が 設 計 。
<サンピエトロ大聖堂のドーム>
ほうじょう
余白の美
空白恐怖に近い豊饒な装飾
彫りが浅い
彫りが深い
レリーフ的な彫刻利用
豊富に彫像などを設置
軽快感
重厚感
静的
躍動的