第一工業大学研究報告 第27号(2015)pp.27-36 27 の 福岡県における大正~昭和初期地域橋梁の 親柱・高欄意匠特性 羽 野 暁 1 1 一 大学 学 自 学 ( 899-4395 E-mail:[email protected] 国 中 1-10-2) Aesthetic Characteristics of Historic Concrete Bridges in Modern Japan Satoshi HANO 1 Lecturer, Dept. of Civil and Environmental Engineering, Daiichi Univ. Institute of Technology (Kokubu-Chuo 1-10-2, Kirishima-shi, Kagoshima-ken 899-4395, Japan) E-mail:[email protected] Abstract : The historic local bridges which constructed in Taisho and early Showa periods have characteristic decorative shapes. These bridges helped to modernize local industry, can become the core of regional revitalization at the present time. In this paper, we report on the characteristics of aesthetic design and regional design of historic bridges in Fukuoka prefecture, and describe the patterns of them. Removal of these historic local bridges are pushed forward. Preservation and profit use of the bridges is desired. Key Words : bridge aesthetics, local heritage, art deco, design survey, concrete formwork め が国の は 明 期の 化以 国から の と学 を て する その の中で 化を える くの 物が建 され な ンを有する な が 現した この 化の は大 期にか て地 に し せ 国内 各地で地方 と地 の の による ン性の い 物が建 された 地 の 物が 化した大 期は 大 文化が いた であった は ン パー 自動 といった しく かな生 を楽 し には が した 大 ン ダンの自由な 気 を て しい ンの 物も く 現する 中でも 学的 的 立 的な をも ー の ンは 物にも り れ すいものであった 文化が大 化した大 期に各地 で建 された の には 様な が見られ き 計していたことが ンは ら し い 大 ンが められる 性の 明は の の地方 が自由な に基 える これらの の った現 でも く せてお 的でありながら 化しない ンにおいて の を有するものと える と が国では 大震 の もあり大 期 に くの ン ー が建 された ン ー は に る として 横浜 大 な の中 の なら 国内の各地 で く 建 された 地 の 化を えたこれらの は 期の に った 様な を有する な であり により地 性化に する な地 であるが 計 は っておら その ンも されていない これらのい る地 第一工業大学研究報告 第27号(2015) 28 T 6 ∼ 9 酒見橋/大川市 芦屋橋/遠賀郡(資料7) 太刀洗橋/太刀洗町 浅川橋/北九州市(資料7) 佐井川橋/吉富町 1 4 上船場橋/柳川市 南崎橋/小郡市 吉開橋/柳川市 出口橋/久留米市 石坂橋/北九州市(資料7) S 1 三橋/柳川市 宮ノ前橋/柳川市 番田橋/田川市 成道寺橋/田川市(資料7) 新茶屋橋/筑後市 毛来橋/柳川市 上馬間田橋/筑後市 西片橋/柳川市 一ノ坪橋/大木町 中川原橋/八女郡(資料8) 原島橋/八女郡 岩ヶ瀬橋/八女市 栗林橋/八女郡 八千代橋/福岡市 桂川橋/三井郡 飯塚橋/飯塚市(資料8) 太平橋/築上郡(資料8) 小出橋/田川郡(資料7) 東橋/田川郡(資料7) 荒戸橋/犀川町 七山橋/佐賀県七山村 今川橋/浮羽郡 中木橋/大川市 寺内橋/甘木市 前田橋/三潴町 第二加布羅橋/糸島市 大野橋(資料8) 志賀島橋(資料8) 弁天橋/糸島市(資料8) 堀川橋/中間市 曲渕橋/福岡市 昭和橋/筑紫野市 龍明橋/筑紫野市 村界橋/八女市 稲元橋/宗像市 須恵橋/ 宗像市 下北島北橋/筑後市 白水谷橋/朝倉郡 分田橋/うきは市 外町橋/柳川市 落合橋/福岡市 名島橋/福岡市 法光寺橋/田川郡 春日橋/田川市(資料7) 立角橋/糸島市 馬場橋/うきは市 伊田大橋/田川市 馬田橋/甘木市 勘六橋/直方市 木屋町橋/筑紫野市 中津原橋/田川郡 山国橋/吉富・中津 常福橋/田川郡 宮ノ谷橋/福岡市 新川橋/福岡市 田主丸橋/田主丸町 星野川橋/八女市 外藪橋/豊津町 片島橋/飯塚市 畑川橋/田川郡 屋形原橋/甘木市 古熊橋/甘木市 寺田橋/糸島市 久保橋/大木町 東之尾橋/久留米市 二又橋/田川郡 須崎橋/八女郡 花跡橋/上宮永町 恵比寿橋/泉河内川(資料7) 柳野橋/うきは市 端井橋/太刀洗町 御仁橋/みやま市 緒方橋/豊前市 新大橋/嘉麻市(資料7) 下川原橋/久留米市 調麓橋/八女郡 日吉橋/山田川(資料7) 下香春橋/ 田川郡 T 1 0 ∼ ∼ は 現 化に 期に しており の を できる な である 本 が の 機に している 大 期に建 された地 には 様な が され に と に くの 現が ら れる と は自由に 計できる られた 位であり 現は 計者の楽し でもあった を った は の を でるよ に で 度も するな をもって 建 に っ たとい 期の地 は 地方 の丁寧 な を現 に える な であるといえる 者は これまで 内およ 内に現 す る 期の を 象に 現地実測に基 く ン ー を実 した その中で に現 す る大 に した の実地 ー を得た 本研究 は にて実 した大 期 の ン ー の ン ー をもとに その 性の 果を するも のである 4 S 5 S 6 の の にお る な の を図 に す 現 する の現地 およ の 文 を する 大 期から 期にか て 中 において 様な の が確認できた の 図 実地 およ 文 に す 実地 は て の を図 図 であり ー が る に く現 している 化が進め られた の が進め られた 本 本 一 には大 期 はほと 現 していない 文 か ら確認できた 位 を合 せて す の 図 実地 において 上 位( )を計測し 実測 ー を基に ( )を した 図 に 的な S 8 S 9 S 1 0 S 1 1 S 1 2 S 1 3 S 1 4 ∼ を をもとに 中 を 化した 位 ( 立 し する 本研究は の 性の を実 した S 7 2 2 図 大 期 の ( ) 大 期 の 位 ( 中 ) 29 図 羽野:福岡県における大正~昭和初期地域橋梁の親柱・高欄意匠特性 大 期 の 位 ( 中 ) 第一工業大学研究報告 第27号(2015) 図 30 羽野:福岡県における大正~昭和初期地域橋梁の親柱・高欄意匠特性 図 大 期 の ー ( 立 ) 31 第一工業大学研究報告 第27号(2015) 32 (S28 ) (S10 ) (T8 ) (S2 ) (S8 ) 壁高欄タイプ (a) 縁取り (b) 直線開口 (S8 ) (c) 曲線開口 (d) 開口分割柱 (S9 ) (S8 ) (S13 ) (S8 ) (S5 ) (S7 ) (e) 開口分割壁 (S11 ) 濃 薄 プレキャストピースタイプ 意匠濃度 (S9 ) 特異形 (T9 ) (f) 直線柱 (g) T型柱 (h) I型柱 (i) I型曲線柱 (j) I型装飾柱 (S3 ) (S8 ) (S7 ) (S6 ) (S9 ) (S2 ) (S10 ) (S7 ) の (S6 ) パ ーン の にお る ン ー の の パ ーンは に を る と した と およ 台 で さ れる ー に大 できる(図 ) は に を た りパ ーン の を た パ ーン パ ーン 比較 的大 模の を 内 を しくは によ り した パ ーン パ ーン に できる ー は が である パ ー ン 型 である 型 パ ーン 型 である 型 パ ーン 型 パ ーン 性が い 型 である 型 パ ーン に できる なお 以上のパ ーンに まれない な の て した 図 に す こ に く確認できた を パ ーン とし パ ーンの を パ ーンの が 30 25 3 1 20 6 15 5 10 5 2 1 4 1 1 1 1 1 1 1 8 3 1 2 3 3 5 2 1 4 1 4 2 3 1 1 1 1 4 4 4 2 2 1 1 4 2 1 3 4 1 1 1 1 1 1 2 1 3 2 2 2 1 1 1 1 1 1 1 3 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 1 1 1 5 0 1 2 2 1 1 3 1 1 2 1 3 1 1 1 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 図 (S6 ) a 図 b c d e パ ーンの f g h i j 羽野:福岡県における大正~昭和初期地域橋梁の親柱・高欄意匠特性 の 33 の ンには 一 の 学的模様 の り し 的な の変化が く られる 図 に す ( )の は ( )であるが の は から まで 増加しながら変化しており は から まで 増加しながら変化している 中 に向か に れて は く は く 的に 変化する となっている の の の 今回 を実 した大 期の地 は え が を した である場合は も を した であるな と の において 中 の は基本的に 一されている 図 図 に す は 的に を基 とした で 一されている 中 の に すい の には台 の 起と し の が され は 型の が している 開口幅は+40mmずつ変化 柱幅は+20mmずつ変化 を した の ( ) 中 ( )と ン 型の 図 図 の の の 的変化 図 に す の にも 的 な 変化が られる 起 の は から ま で 増加し 長さは から まで 増加し 先 長さは から まで 増加し ている に向かって く大きくなるよ かな が されている ( )と中 ( ) ー 図 に す は 的に を基 とした で 一されている 中 の が で 両 は に りされ が されて いる も 様に で は で されている 横幅は+10mmずつ変化 縦長さは+50mmずつ変化 先端長さは+5mmずつ変化 を した の ( ) 中 ( )と 図 の と ン 型の ー 図 の の 変化 第一工業大学研究報告 第27号(2015) 34 の 位 の 上 中 位 に合 せて中 を ている が く確認でき 図 中 な の 上 位は に合 せて り られてい たことが かがえた 大 期の地 の 計 者は の ンを めて 上の 位を ンしていたことが できる 図 と中 の り 古 大 今 上 国 一 に建 された 一 に された の においては 一の を しながら は 一でない が した 位 により変化する 長 長に合 せて中 を し その位 を基 に を り 中 は を しながらも 長 長に合 せて は ごとに変化させていたものと え られる その場合 一の型 が でき たに型 を する があることから 性よりも を した が かがえる 図 の 地 を 大した図 に す 古 今 は 一 の であり は が する した が されている 田 場 の は が で され と は を いた りが され た を した 一の ( )であり ながら が なる(図 ) 田 と が 場 が であり の 期は に いが の は なり型 は されなかったことが かる 田 一 場 国 図 図 地 一 ン( 一性) から 田 場 実測 比較( 田 地 場 ) 羽野:福岡県における大正~昭和初期地域橋梁の親柱・高欄意匠特性 35 図 の 地 を 大した図 に す 上 場 は 一 の であり は すい は の した が され ているが は 機 の に位 し と比 て が い( ) また は 一 の であり は とも 様の を有する であるが が なる( 図 ) 上 場 大 国 ( 期 図 地 ン( の あり) 一 一性) 地 一 から 上 場 一 図 地 ン( 図 の 上 実測 地 地 を 大した図 に す は 一 に かる であり ともに の を有し である また も 一である は 一の に かり と く の ー で あるが の であり の と比較して が い と を有している( ) から 図 一性) 比較( ) から 下 第一工業大学研究報告 第27号(2015) 36 と 本研究は これまでの ン ー により の文 に しなかった大 期にお る地 の に する を得た で得た は 地 の 計 に する今 の に大きく するとともに 地 に る 的 物の に向 た基 ー となる ン ー 果に基 く今回の 性の では 期の の 計者には と の ンを合 せる 下 と 上の ンを合 せる 地 で の ン ー は するが く とはしない があ ったことが かがえた 大 期に建 された地 の に は 様な が されているが その くは 学的パ ーンが する を有していることから 計 を った の の が ー 様 に される の に を ていたことが できる この 期には比較的 に学 が できたことから 地方の も の を得ることが であったであ また に見られるこれらの 様な は の自由度が い ン ー を いたこと 大 から 向し た型 大 が 度な 型 を有していたことに るとこ も大きいと えられる ン ー の 計においては 計を した な 性が する ではない は 比較的自由に を 現できる 位であったことも 様な ンが実 現した 因と えられる ン ー と 性の により 大 期にお る地 の 様な 現が確認で きた この 期 計に る くの に ンの があり その雰囲気は地 に していたもの と えられる この ンの雰囲気は の 化とともに え の 期に 現れることは なかった 大 期の は 地 の ン 期であったといえる 現 大 期の地 は 化に えが で進められている これらの は 文化的 値が いだ でなく 日 してきた地 に とっては 生 に まれる の い である 今 地 性化に する の方 を えた い 田 田 り 日本の ー 建 国 ー 建 ー ダンの と 書 大 期 の ン ー およ の現 を 象として 回 ン研究 ー 大 期 の ン ー 一 大学研究 大 期の地 にお る ン ー ン研究 理台 の 立 研究 古 古 田上 ン ー 1890-1990 ー の の古き の 田上 上 のあ ある地方 者の 謝辞 本研究は として 建 ン ーより地 くり を りました して謝 を します
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