インキ・糊含有排水の特性と製品別比較表

インキ排水用凝集剤アクアネイチャーAL
【印刷インキの基本組成】
着色剤成分・・・顔料、染料
印刷インキ
ビヒクル成分・・・樹脂、溶剤、アルカリ
補助剤・・・分散剤、滑剤、消泡剤等
【フレキソインキの分類】
分類
水性インキ
溶剤性インキ
無溶剤性インキ(UV)
使用目的
具体的用途
ダンボール・紙袋・包装紙等
紙を基材とする製品
プラスチックフィルムを基材とする製品 PE・PP袋・クロス袋、フレキシブルパッケージ
瞬間硬化印刷システム
シールラベル
【インキ排水の特徴】
①顔料(着色剤)
染料は耐光性や耐水性が顔料よりも劣る事や、分子分散(溶解)するため、排水処理
上の問題もあり、一般印刷インキの大半は顔料を使用している。従って、排水中にも
ほとんどのケースで顔料が含まれている。
②pH
光沢や発色、接着性等を高める為に使われているビヒクル成分は、樹脂をアルカリ中
和で水溶化して使用する。従って、排水pHがアルカリ性である事が多い。
③排水の種類
同じ水溶性インキでも用途によって選択される樹脂も様々であるため、排水の見た目
には分かりづらいが、極めて多種多様な排水となる。また同工場から排出される排水
であっても、使用インキを変更する事によって極端に水質が変わる事も多々ある。
④SS濃度
洗浄しているものによっても変わるが、水中に多量の樹脂が溶解している為、SS濃度
が非常に高い場合が多い。そのため樹脂を十分に凝結させるだけの凝集剤が必要と
なる。
⑤濃度変化
洗浄排水全般的な特徴でもあるが、洗浄排水は濃度が均一でないため、複数薬剤を
使用する場合、添加量の調整等が非常に困難である。
【インキ排水用アクアネイチャーALの従来品からの改良点】
①添加量の低減
従来品では、インキ排水に含まれる多量のSSを凝集する為に多くの添加量を必要とし
た。そこで、添加量を抑えるための改良を行い、従来品に比べ約半分~3分の1の添加
量で処理が可能となった。
②pH調整機能
原水がアルカリ性の為、凝集反応が悪く、添加量を増やす事で中和し凝集処理を行っ
ていた。そこで凝集剤のpHを弱酸性にする事によりpH調整機能を持たせ、処理水が
中性域に入るように改良を行った。
現在、従来品(アクアネイチャープラス)とAL01、AL02、AL03の4製品で、すべてのイン
キ排水に対応する事ができ、ある程度の汎用性を確認しているが、今後上記製品で
③多種多様な排水への対応
対応出来ない場合でも排水の特性を十分に理解する事によりカスタマイズ品を作成し
対応する事が可能となった。
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