演習問題 1 解答 7-1 Δ(T) が最大の木は,スターグラフ K1, n – 1 K1,3 頂点数 n の木の辺の数は n – 1 であるから, 握手補題より,頂点の次数の合計は 2(n – 1) である. 連結グラフであるから,各頂点の次数は1以上. したがって,n – 1 個の頂点の次数が1で,1つの頂点のみ次数が n – 1 の場合がΔ(T) が最大の木である.これはスターグラフであ る. 7-2 演習問題 2 解答 3 2 4 3 9 6 1 7 9 1 2 演習問題 3.a(命題3⇒命題4)解答 7-3 (命題3) T は連結で,(頂点数 – 1)本の辺を持つ. (命題4) T は連結で,すべての辺は橋である T の頂点数を n とし,T は連結で,n – 1 本の辺を持つとする. まず,Tが単純グラフであることを証明する.T が単純グラフでない と仮定する.T のそれぞれの多重辺を構成する辺の内の任意の1 本の辺を残して他の辺を除去し,さらにループを除去する.除去し た辺の本数を l とする(Tが単純グラフでないので l > 0) .こうして できるグラフ T’ は,連結で単純グラフであり,n – 1 – l 本の辺を持 つ.しかし,定理5-2より,T’ の辺の数は n – 1 以上であるから,矛 盾である.したがって,T は単純グラフである. T の任意の辺を除去してできるグラフ G の点数は n,辺数は n – 2 である.G の成分数を k とすると,定理5-2より,n – k ≦ n – 2 であ るから,k ≧ 2,つまり,T の任意の辺を除去すると非連結になるの で,T の任意の辺は橋である. 演習問題 3.b(命題5⇒命題6)解答 7-4 (命題5) T の 2 つの頂点を結ぶ道はちょうど 1 本である . (命題6) T には閉路がないが, 新しい辺をどのように付け加えて もちょうど 1 個の閉路ができる. T の 2 つの頂点を結ぶ道はちょうど 1 本であるとする. T に閉路があるならば,その閉路上の任意の2点は2本以上の道 で結ばれている.これは仮定に矛盾する.∴ T に閉路はない. 任意に 1 本の辺 e を T に付け加えると,仮定より e の両端点は T においてすでに結ばれているので閉路ができる.もし,e を付け加 えることで,2つ以上閉路ができる(すなわち,e を含む閉路が2つ 以上できる)ならば,e を付け加える前の T に閉路が存在すること になり(前回演習問題1参照),仮定に矛盾する.したがって,新し い辺をどのように付け加えてもちょうど1個の閉路ができる. 演習問題 4 解答 7-5 a. 林 F の各連結成分の点数を n1, n2, …, nk とすると,定理7-1よ り,各連結成分の辺の数は, n1 – 1, n2 – 1, …, nk – 1 であるか ら,F の辺数は k ∑ (n − 1) = n − k i =1 i b. n 点の木の辺数は n – 1 であるから,握手補題により,次数の 合計は,2n – 2. n ≥ 2 の場合,連結であるから孤立点はないので,端点以外の 次数は 2 以上である.端点の個数を t とすると,次数の合計は, t + 2(n – t) 以上である. 以上より,t + 2(n – t) ≤ 2n – 2.これから t ≥ 2 を得る. 演習問題 5.a 解答 7-6 a. 「S に ek を付加すると閉路が 1 つでき,この閉路には T に ない辺 e がある.」の証明 証明に利用する前提を挙げておく. T は資料7-12 のアルゴリズムで得られた木であり,重みの 昇順で辺を並べたものが e1, e2, …, en-1 とする. S は T より 重みの小さい全域木で,e1, e2, …, ek-1 までは,T と共通. ek は全域木 S にないGの辺であるから,定理 7-1 の命題 1 と 6 の同値性より,S に ek を加えると閉路が 1 つできる. この閉路が T にない辺を含んでいないとすると, ek はT の辺で あるから,この閉路は T に存在することになり,T が木であるこ とと矛盾する.したがって,この閉路は T にない辺を含む. 演習問題 5.b 解答 7-7 b. 「S の e を ekで置換したものを S’ とすると S’ も全域木」の証明 証明に利用する前提を挙げておく. S は全域木. e は S に ek を付加したときできる(唯一の)閉路の上の辺で, T にない辺. S に ek を付加したときできる唯一の閉路の上の辺で, T にない 辺がe で, S の e を ekで置換したものが S’ であるから,S’ は S に ek を付加し,これによりできる唯一の閉路上の辺 e を除去し たものである.S は全域木であるから,S に ek を付加したグラフ は G の点をすべて含む.したがって,ek を付加したことでできる 唯一の閉路の上の辺 e を除去したグラフ S’ は, G のすべての点を含み,閉路はなく,連結グラフである. したがって,S’ は G の全域木.
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