構造材料実験Ⅰ ~単純梁の弾性挙動実験~

2015/10/1
実験概要
鋼材により製作した単純ばりに対する載荷試験
を行い,たわみや断面内の応力分布について検
討する
構造材料実験Ⅰ
~単純梁の弾性挙動実験~
単純ばり
回転支点
(ピン支点)
荷重
移動支点
(ローラー支点)
2015年10月1日
社会基盤機能学講座 准教授 判治 剛
実験目的
はりのたわみ
鋼材により製作した単純ばりに対する載荷試験
を行い
・弾性領域におけるはりのたわみ
・弾性領域におけるはり断面内に生じる応力
・重ね合わせの原理
・影響線
x
例えば
d4v
EIz 4 = q(x)
dx
y
EIz:曲げ剛性
について理解する.
たわみ v
1
2015/10/1
曲げ剛性
はり断面に生じる応力
E:弾性係数(ヤング係数)
応力
弾性域における応力-ひずみ
関係の勾配
曲げモーメント図
x
→ 曲げ応力
y
σ=E・ε
Iz:断面2次モーメント
ひずみ
軟鋼の応力-ひずみ関係
b
図心軸(z軸)に関する
断面2次モーメント
z
h
bh3
Iz = 12
y
曲げ応力分布
重ね合わせの原理
荷重②
曲げモーメント図
x
y
M
着目断面
→ 曲げ応力
荷重①
x
y
たわみ,応力など?
x
y
M
着目断面 σx = y
I
z
2
2015/10/1
重ね合わせの原理
重ね合わせの原理
荷重②
荷重①
荷重②
x
荷重①
荷重①,②に
よるたわみや
応力
荷重①
荷重①による
x
y
y
荷重①
たわみや応力
荷重②
荷重②
荷重②による
たわみや応力
影響線
実験目的
荷重の移動に伴って,着目点の着目量が変化する
様子を表した線図
P=1
着目断面
曲げモーメント図
鋼材により製作した単純ばりに対する載荷試験
を行い
・弾性領域におけるはりのたわみ
・弾性領域におけるはり断面内に生じる応力
・重ね合わせの原理
・影響線
について理解する.
3
2015/10/1
実験の概要
実験の概要
h
t
L/2
変位計
L/2
b
(mm)
変位計
項目:
④体重(荷重)の測定
⑤支間中央に載る(載荷①)
たわみ試験:たわみ
ひずみ(→応力を算出)
項目:
①試験体寸法の計測
②ひずみゲージの貼付
③変位計の設置
実験の概要
実験の概要
変位計
項目:
④体重(荷重)の測定
⑤支間中央に載る(載荷①)
たわみ試験:たわみ
ひずみ(→応力を算出)
⑥異なる場所に載る(載荷②)
変位計
項目:
④体重(荷重)の測定
⑤支間中央に載る(載荷①)
たわみ試験:たわみ
ひずみ(→応力を算出)
⑥異なる場所に載る(載荷②)
⑦載荷①と②を同時に行う(載荷①+載荷②)
4
2015/10/1
実験の概要
支点反力
項目:
⑧位置を変えて数カ所に載る
移動載荷試験:影響線(支点反力の変化)
実験の概要
支点反力
項目:
⑧位置を変えて数カ所に載る
移動載荷試験:影響線(支点反力の変化)
実験の概要
支点反力
項目:
⑧位置を変えて数カ所に載る
移動載荷試験:影響線(支点反力の変化)
実験の概要
支点反力
項目:
⑧位置を変えて数カ所に載る
移動載荷試験:影響線(支点反力の変化)
5
2015/10/1
実験の概要
まとめと考察1
1) 載荷①と載荷②に対して,支間中央のたわ
みを計算し,計測値と比較,考察する.
支点反力
項目:
⑧位置を変えて数カ所に載る
移動載荷試験:影響線(支点反力の変化)
2) 載荷①と載荷②に対して,支間中央断面にお
ける曲げ応力を計算し,応力分布を図化する.
求めた応力を計測値と比較し,考察する.
3) 支間中央におけるたわみと応力について,載
荷③の計測値と,載荷①と載荷②の計測値
の和を比較し,考察する.
まとめと考察2
4) コンクリートにより製作した単純梁で同じ実験
をすることを考える.鋼製梁の載荷①で求め
たたわみと,コンクリート梁のたわみが同じと
なるようにしたい.そのときの断面形状を,そ
の理由とともに示す.
5) 支点反力の影響線を計算により求め,図化す
る.それと,載荷位置を変化させたときの計測
値から求めた支点反力の影響線を比較し,考
察する.
6