不登校 -早期発見・支援に向けて- 不登校とは 何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的背景により、児童生徒 が登校しないあるいはしたくともできない状況にあること。 【文部科学省調査では年間30 日以上の欠席者を不登校児童生徒としてカウントする。 (ただし、病気や経済的な理由によ るものを除く)】 日本の社会で不登校が問題となり始めたのは昭和30年代半ば、当初は「学校恐怖症」と呼 ばれていました。その後、人数の増加とともに教育問題化し「登校拒否」と名称を変えること になります。さらに平成に入り、人数の更なる増加に加え、いじめや発達障害、保護者による 虐待などが背景にあるケースなど、質的にも多様化が進んでいます。こうした事態を受け、不 登校はもはや特別な状況下で起こるのではなく「どの子にも起こり得る」ととらえることの必 要性が確認されました。それと同時に、広く学校に行けないあるいは行かない状態を指すもの として「不登校」という名称がつかわれるようになりました。 不登校の現状 ○不登校による長期欠席児童生徒(一年間に連続又は断続して30日以上欠席した児童生徒)は、全国、 埼玉県、草加市いずれも、小学校では 1000 人に約 3 人の割合、中学校では 100 人に約 3 人の割合(1 学級に1人程度)でいます。また、小学校から中学校に入ると不登校生徒数が小学6年生時の約3倍 になる「中1ギャップ」*と呼ばれる状況があります。 *中1ギャップとは・・・ 小学校から中学1年生になったことがきっかけとなり、学習や生活の変化になじめずに不登校と なったり、いじめが増加するという現象。ギャップの典型例として、コミュニケーションの苦手な 生徒が小学校時代の友人や教師の支えを失う「喪失不安増大型(ドラえもんの「のび太」タイプ)」、 小学校でリーダーとして活躍していた生徒が中学校で自己有用感を感じられなくなってしまう「自 己発揮機会喪失ストレス蓄積型(ドラえもんの「ジャイアン」タイプ)」があるといわれている。 早期の気付きと発見 ☆不登校のサインを早期発見するには?(不登校のサインには次のようなものがあります。) 【学校で】 □元気がなくなる □頭痛、腹痛などの身体症状を訴える(保健室利用の増加) □学習意欲や成績が急に低下する □特定の曜日の欠席・遅刻・早退が目立つ □休み時間にぽつんと一人でいる 【家庭で】 □朝起きにくくなる □朝の行動が緩慢になる □朝に頭痛、腹痛、吐き気、下痢等の症状を訴える □親や兄弟をたたいたり、あたったりする □食欲がなくなってくる □物を壊す(物にあたる) □親への甘えが強くなる 不登校状況になってしまったら わが子が登校をしぶりだしたり、不登校状態になったりしたときに、 「登校してほしい」と願うのは、 保護者としてあたりまえのことです。不安や焦りが大きくなると思いますが、お子さんも不安や心配・ 悩みをかかえているのかもしれません。お子さんの心に寄り添いながら、関係機関との連携を図り、支 援体制を検討していくことが大切です。 そこで、「家庭のかかわり方」「学校とのかかわり方」のポイントを紹介します。 家庭のかかわり方 学校とのかかわり方 ☆十分時間をかけて、本人から話を聞き ☆子どもへのかかわり方が家庭と学校で ましょう。話を否定せず、最後まで聞 きましょう。 ずれないようによく相談しましょう。 ☆担任以外にも、養護の先生、さわやか相 ☆ちょっとしたきっかけで、元気を取り 談員など相談しやすい人に話をしてみ 戻すこともあります。食事・遊び等 家族でのかかわり方を工夫しましょ ましょう。 ☆学校と相談し、草加市教育支援室の利用 う。 を検討しましょう。 ☆家族だけで抱えず、外部の力も借りま しょう。 (臨床心理士との面談、適応指導教室の利用) ☆放課後の登校や出やすい授業への参加 (市教委、児童相談所、 「親の集い」等) 等を学校復帰のきっかけにしましょう。 相談できる機関等 ★草加市教育支援室 電話 048-933-7591 〒340-0013 草加市松江 1 丁目 1 番 32 号 ★埼玉県総合教育センター 電話 048-556-0874(よい子の電話教育相談 保護者専用) 〒361-0021 行田市富士見町2-24 ★越谷児童相談所 電話 048-975-4152 〒343-0033 越谷市恩間 402-1 ★越谷児童相談所草加支所 電話 048-920-4152 〒340-0035 草加市西町 425-2
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