第 四 十 三 号 発行日:平成27年11月1日 ~資産税耳より情報~ 発 行 元: 税 理 士 法 人 望 月 会 計 相 続 手 続 そ う だ ん 室 TEL:0263-32-4737 TEL:0263-32-8600 長 野 県 松 本 市 城 西 2 - 5 - 1 2 http://www.mochizuki -kaikei.gr.jp/ 相続分の譲渡と放棄 相続分の譲渡と相続分の放棄とは何か、又どの様な時に使ったら良い のでしょうか!? 【相続分の譲渡】 相続人は、自分自身の相続人という身分を譲渡することはできません。しかし、 相続人が有する「相続分」は財産的価値があり、相続人は、相続開始時点以後遺産 分割時点に至るまでの間は、自己の相続分を他の共同相続人や第三者に対して譲渡 することができます。 (参考条文、民法第905条) 効力発生要件としまして、譲渡人と譲受人の意思の合致が必要となります。 (譲渡 契約など) その効果:譲受人が相続人である場合は、譲渡人の相続分を承継し、譲受人が第三 者の場合は、譲渡人に替わり遺産分割協議に参加することとなります。いずれも、 譲渡人は、遺産分割協議から脱退することとなります。 有効なケース:①内縁の妻など(非相続人)を遺産分割に参加させたい場合 ②共同相続人が遺産分割協議に係わりたくない場合 【相続分の放棄】 共同相続人がその相続分を放棄することです。 (放棄した共同相続人の相続分 は、他の残された共同相続人に帰属する。 :単独行為) その効果:放棄した共同相続人は、相続人としての身分は維持しつつ、自己の有す る相続分がゼロとなります。 有効なケース:①譲渡と同様に共同相続人が遺産分割協議に係わりたくない場合 (注意事項) ・ 「相続分の譲渡」に関しましても、課税科目は相続税となります。そ の他相続人以外への有償譲渡か無償譲渡かにより、 譲渡所得が発生したり、贈与税が発生します。不動 産取得税も要注意です。 ・各制度を利用するに際し、相続財産に債務のある 場合は、慎重な取扱が必要となります。 (債務は、 譲渡、放棄が出来ない。 ) ・ 「相続分の放棄」は、 「相続放棄」と間違えやすい のでご注意下さい。 ご利用の際は、複雑な知識や手続が必要となり ます。慎重にご対応下さい。
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