どの疾患を疑い、どのような病名の診断を

(財)日本薬剤師研修センター 集合・実習研修会実施機関
NPO 名古屋臨床薬剤師研究会
★会員限定
皆様、第 1 弾セミナーお疲れ様でした。自分の勉強方法を振り返り、本来学ばなければならない水準がどのようなも
のなのかを認識できたのではないでしょうか。この経験を活かし、第 2 弾セミナーに取り組んで頂けたらと思います。
そして、以下に講師の平光先生がどのような講義をするのか、また当日までに勉強しておいて欲しいとのご要望があ
りました内容についてご説明させていただきます。
第2弾 『循環器疾患の処方を理解する』-症例から学ぶ専門医の意図―
講師:平光ハートクリニック 平光伸也先生
講義内容
1 日 1 話完結型で、高血圧・高脂血症・心筋梗塞を中心に勉強します。
毎回提示される症例をもとに、自分が医者だったら、どのような病名と判断をし、どのような薬を処方するか、
参加者自身が意見を出し合い講師の平光先生を交えてディスカッションする形で進められます。通常医師を対象
にこの形式のセミナーを実施する場合は、診断に力をいれますが、今回のセミナーでは治療薬の選択を重点的に
行います。
症例の例)57 歳男性
主訴:健康診断で異常を指摘され来院。
嗜好:喫煙 20 本/日×37 年 酒 1 合/毎日
現病歴:会社の健康診断で、高血圧と脂質異常症を指摘され来院。特記すべき自覚症状はないが、出張の多い会社勤
務でストレスが多い毎日である。1~2 ヶ月に 1 回ゴルフをする程度で、運動習慣はない。
身体所見:身長 168cm 体重 76kg 胸囲 93cm 血圧 158/94 心拍数 88/分
尿検査:PH7.32 尿蛋白(-) 尿糖(-) ウロビリノーゲン(-) 尿潜血(-)
血液学的検査: WBC 6,800/㎜ 3 RBC 487×104 /㎜ 3
Hb 15.6 g/dl Hct 48% Plt 28×104 /㎜ 3
生化学的検査: AST 64 IU/dl ALT 74 IU/dl LDH 187 IU/dl γ-GTP 96 IU/dl
総コレステロール値 248 mg/dl LDL 148mg/dl HDL 36mg/dl TG 246 mg/dl
BUN 17 mg/dl クレアチニン 0.8 mg/dl 尿酸値 8.3 mg/dl
胸部 X 線写真: 心胸郭比 53% 肺野に異常陰影なし
心電図検査 : 左室肥大
あなたが医者だったら、どの疾患を疑い、どのような病名の診断をしますか?
そして、どのような薬の処方をしますか?
上記患者さんの薬の処方を決める知識として、以下のガイドラインの勉強が宿題です。
◎高血圧治療ガイドライン2004(JSH2004) 発行:日本高血圧学会 2100円
※1月に2009年版が発売されます。
◎脂質異常症治療ガイド2008年版 日本動脈硬化学会編 発行:協和企画 952円
◎動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007年版 発行:日本動脈硬化学会 2100円
○糖尿病治療ガイド2008-2009 日本糖尿病学会編 発行:文光堂 700円
○CKD診療ガイド 日本腎臓学会編 発行:東京医学社
※◎は必ず勉強してください。○は余裕があれば勉強してください。