学 院 の あゆみ 信徒の熱意に支えられ、今日に至るまで首都圏の教化伝道にも重要な意義を有してきました。 明治25年 ● 9月 「勤学所」の後身であった「積徳教校」が廃止。 1901 明治34年 ● 4月 「積徳教校」の後身として、 港区高輪に「高輪中学校専修学院」が開設さ れる。 そこでは初歩の真宗学・仏教学や声明を教えて、 本願寺派教師の資 格を取ることができた。 1917 大正 6年 ● 9月 専修学院」が廃止。 ● 1940 昭和15年 「高輪中学校専修学院」が本山を離れ普通中学校となり、 「高輪中学校 12月 本山の設立許可を得て、 築地別院内に東京仏教学院を開設。 私立学校条例の改定によって閉鎖となる。 ● その後、 当時の1年生が卒業する1945(昭和20)年まで続き、 廃止。 1950 昭和25年 ● 4月 宗会において「東京仏教学院」規定成立。 1951 昭和26年 ● 4月 本山・東京都から各種学校の認可を受け、 「東京仏教学院」本科を開設。 1981 昭和56年 10月 1994 平成 6年 2000 平成12年 10月 ● 4月 ● ご門主様ご臨席のもと、 「東京仏教学院」設立30周年記念式典を挙行。 「東京仏教学院」研究科を開設。 「東京仏教学院」設立50周年記念式典、 同窓会発足20周年記念式典を 挙行。 ● 4月 同研究科一年制となる。 東京仏教学院 至晴海 第二 伝道会館 日比谷線 「築地」駅 本願寺前出口 第一 伝道会館 本堂 築地本願寺 京橋築地小学校 2F 中央卸売市場 浄土真宗本願寺派 晴 海 通り ここで﹁本願﹂とは、 阿弥陀如来が、﹁覚りの仏さ まになる以前︵法蔵菩薩であったとき︶ の願い ︵因位 の願 ︶﹂という意 味で、 阿 弥 陀 如 来という仏さまに なる目 的が、 私たちを迷いから解 放し、 救いとげる ところにあったことを表しています。 親鸞聖人は﹁西蕃・月支﹂ ︵インド・パキスタン・アフ ガニスタン地域︶ の聖典や、 東夏・日域︵中国・日本︶ の 経釈に説かれているのであり、 ﹁聞くところを慶び、 獲るところを嘆ずる﹂とお述べになっています。 親 鸞 聖 人が、 阿 弥 陀 如 来のお心を明らかにして くださったことにより、 私たちが浄土真 宗の教えに 遇うことができるのです。 み教えに学ぶとは、 私たちが今をどう生きるかと いうことを、如 来のご本 願に照らされて、明らかに なっていく道程でありましょう。 平成21年 入学 案内 — ● 2009 仏教の学び — 親 鸞 聖 人は、 その主 著である ﹃ 教 行 信 証 ﹄︵﹃ 顯 浄土真実教行證文類 ﹄︶ の総序に、 ﹁ここに愚禿釋 の親 鸞 、 慶ばしいかな、 西蕃・月 支の聖 典 、 東 夏・日 域の師釈に、 遇ひがたくしていま遇ふことを得たり ここをもつて聞くところを慶び、 獲るところを …… 嘆ずるなりと。 ﹂ と述べてくださっています。 ﹁遇ひがたくしていま遇ふことを得たり﹂私たち が迷 妄の人 生のなかで、 真 実の教えに遇うことは、 困難を伴います。 それは私たちが、 自らの生き方に 真摯に向きあおうとしていない、 換言すれば、 真実の 生き方を求めようとしていないからだと言えます。 そうした私たちの現実を覚りの智慧をもって照 覧されている阿弥陀如来は、 私たちを迷いから解き 放とうと、 本願を立ててくださいました。 み教え に学ぶ 1892 ともに聞き、ともに語り、 ともにかがやく日々を 「東京仏教学院」です。その歴史は、時代に伴う様々な曲折を経ながらも、東京教区僧侶や門 明治以降、東京における寺院子弟の宗学研鑽の場として置かれた「勤学所」にはじまったのが 新大橋通り 〒104-0045 東京都中央区築地3-15-1 築地本願寺内 http://tsukijihongwanji.jp/toubutsu/ 首都高速道路 銀座入口 歌舞伎座 浄土真宗本願寺派 東京仏教学院 地下鉄日比谷線築地駅下車、本願寺前出口から徒歩3分 浄土 真 宗 本 願 寺 派 銀座出口 TEL (03)3541-1666 /(03)3541-1131 本科教室/研究科教室 浅草線「東銀座」駅 日比谷線 「東銀座」駅 至銀座 東京仏教学院 TOKYO BUKKYO GAKUIN 学科案内 本 科 ご本願に遇い 自分を見つける修学の場 東京仏教学院は、親鸞聖人のみ教えを中心に、仏教、仏教史、宗教学などを学 び、阿弥陀如来のご本願に遇い、自分を見つける学修の場です。その前身は、明 治時代、東京における本願寺派の寺院子弟の僧侶養成のために設けられた「勤 学所」で、開学以来、築地本願寺を拠点として、本願寺派の僧侶、門信徒の支援 のもと、首都圏における教化伝道の推進にかかわるたくさんの人材を輩出して今 得度考査免除、教師授与申請資格取得の特典があり、 さらに研究科への出願資格を得ることができます。 研究科 1年制・週3日制・共学・夜間 卒業後は、 浄土真宗本願寺派学階「得業」の予試および本試が免除されます。 浄土真宗と仏教の基礎的知識から勤式作法の実践まで、 浄土真宗の教義を中心として、 幅広く学びます。 さまざまな分野からより深く研鑽します。 優秀な講師陣のもと、浄土真宗さらに仏教の基礎的知識を学びます。 真宗学や仏教学をさらに深く学びたい人のために、浄土真宗・仏教の基礎的知識をさらに哲学的・教理史的に 浄土三部経、七高僧、宗祖親鸞聖人の教義の体系的な学習による安心の領解。インド・中国・日本に展開した 展開していきます。 仏教の歴史と、浄土真宗の理解。世界そして日本における宗教観の把握。これら浄土真宗の僧侶として必須 浄土三部経・七祖各聖教・本典の講読、安心二十五論題の体系的な研究、各仏教教義の考察などを通じ、浄 の知識が、誰にでも理解できるよう教授されます。 土真宗の教義をより深く研鑽し、 さまざまな分野から浄土真宗にアプローチできるよう、内容を充実させました。 さらに、伝道、勤式や声明の理論の解説と実際の指導、宗門が推進する実践運動の理解、寺院運営のために 必要な宗門法規の解説、仏教音楽の実習などを通じて、教化に必要な実践力を養います。 本科 開講科目 開講科目 日に至っています。 近年では、僧侶をめざす人たちばかりではなく、親鸞聖人のみ教えとそのご生涯を 1年制・週5日制・共学・夜間 真宗関連 慕う勤労者や主婦、学生、退職者など幅広い人たちの入学が増えています。また、 真宗要説 浄土真宗の教義・安心の大要を解説 三経要説 浄土真宗の根本経典「浄土三部経」の要義を解説 七祖要義 七高僧伝統の要義を解説 本典要説 浄土真宗の根本聖教『教行信証』の要義を解説 和讃要説 聖教講讃 本学院は夜間制の学校で、本科は東京都から各種学校の認可を受けており、 さら に真宗学や仏教学を深く学びたい人のためにも研究科を開講しています。特に研 仏教関連 究科は内容をさらに充実させて開講しています。 宗教関連 親鸞聖人『三帖和讃』の要義を解説 『正信偈』 『 研究科 開講科目 ※講義の内容は変更の場合があります。 学習内容 異抄』を中心に要義を講讃 開講科目 歴史関連 ※講義の内容は変更の場合があります。 学習内容 印度仏教史 インド仏教史の大要を解説 安心論 題 中国仏教史 中国仏教史の大要を解説 本典講読 『教行 信 証』の中から信巻を講読、要義を解説 日本仏教史 日本仏教史の大要を解説 三 経講読 『浄土三部経』の中から 1 巻を講読、要義を解説 真宗史 浄土真宗史の大要を解説 七祖 聖教講読 七祖聖教の内 1 巻を講読、要義を解説 仏教教義要説 仏教教義の大要を解説 伝 道と教団 伝道の理論と、実際指導 伝道関連 伝道と教養(布教) 教師教修で必要な伝道の理論と実践 勤式関連 勤式・声明 日常勤式と声明の解説と、実際指導 仏教要説 仏教の根本教理を解説 法規関連 宗門法規 浄土真宗本願寺派法規の基本的解説 各宗要義 各宗の要義を解説 音楽関連 仏教音楽 仏教音楽の解説と、実際指導 宗教要説 宗教の概要を解説 実践運動 実践運動 実践運動の意義の解説と、実践 特別講義 伝道と教養 都市開教・ビハーラなど 『気付きを与えてくれる場』 開 講 科目 学習内容 岡本 健太郎 さん 特別講 義 浄土真宗本願寺派勧学による安心論題の解説 さまざまな分野からの複数の有名講師による特別講義 東京仏教学院での生活は、 日々学びと気付きの連続です 古海 乃々 さん 昨年までの私は、機械工学を専攻していた大学生として日々を過ごしておりました。寺族ではありましたが、生まれも育ちも 東京仏教学院との出会いは、 これまでの私の物事の考え方や、捉え方を大きく変えさせてくれるきっかけとなりました。それ お寺ではないため、 お寺や仏教について意識することもなく過ごしておりました。そんな私ですが、住職であった祖父の死を ほど私はこの学院での仏教の学びに魅力を感じています。浄土真宗の教義や得度に必要なスキルを学べるのはもちろん きっかけに、仏教を学ぼうと思い立ちました。得度を視野に入れていた事、授業の時間を考慮し、東京仏教学院への進学 のこと、実際に入学し私がそれ以上に感じていることは、 日常の中に仏教・仏法を意識する習慣を身に付けられたというこ を決意しました。 とです。 私が在籍している本科の方々は職業、年齢、人生経験も様々です。そのため価値観やものの見方、考え方も様々ですのでいろいろな立場の方々と共 講義を通して、僧侶でもある先生方のお話を聞くことで、何気ない日常がいかに大切であるか、 そして慌ただしい毎日で自己中心的な考えになり、忘 に学ぶのは楽しいですし、 とても勉強になります。 れかけてしまう人としての基本に気付くことが多々あります。私にとっては、講義が法話であり、聴聞の場でもあります。 本科で学べる科目は浄土真宗に関する学問の他、宗教、歴史、僧籍のための実践的な勉強も含まれます。先生方のわかりやすい説明や、同じ本科 とある先生が話された言葉がとても印象に残っているので、 ここで紹介させてください。 生の仲間に聞くことにより、仏教に関して初心者の私でしたが理解が深まりました。 また、理解が深まることによって仏教の楽しさを知り、 もっと仏教そ おかげさまと生かされて、 ありがとうと生きる この言葉を常に自らの生活と照らし合わせながら、仏教を学ぶ者としての自覚を持ち続けたいと強く思 して浄土真宗について学びたいと思うようにもなりました。それは一言で言えば「気付き」の視点を得られたことです。昨年学んでいた機械工学も仏 います。 教的見方から思い直すと、昨年の私の考えとは違っていることに驚かされます。仏教は遠い所にあるのではなく、 身の回りにも生かしていくできだと実 この仏教学院は、 お寺の関係者でなくても、 日々の生活に悩み疲れてしまったり、豊かな環境の中にいるもかかわらず、何か物足りなさを感じている方 感しています。 には、是非とも足を踏み入れて頂くことをおすすめします。 今まで仏教に関して学ぶ機会はありませんでしたが、 この東京仏教学院で学びの場を与えていただいたことが、 私の中でも大きなきっかけになっています。 東京仏教学院を通じて、仏教そして浄土真宗のみ教えを知り、多くのご縁に恵まれたことに感謝しています。
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