原子炉格納容器漏えい箇所の補修・止水技術の開発

平成25年度補正予算 廃炉・汚染水対策事業費補助金
原子炉格納容器漏えい箇所の
補修・止水技術の開発
進捗状況
平成27年11月
技術研究組合 国際廃炉研究開発機構
無断複製・転載禁止 技術研究組合 国際廃炉研究開発機構
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1
目次
1.
PCV止水技術開発の位置づけ
2.
PCV冠水の目的
3.
PCV止水技術開発対象箇所
4.
PCV止水技術開発全体工程
5.
PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
①サプレッションチェンバー脚部の補強技術
②循環冷却系統の検討
③ベント管止水技術
③-1 ベント管内埋設による止水技術
③-2 S/C内充填による止水技術
③-3 真空破壊ライン埋設による止水技術
④シール部の止水技術⑤配管ベローズの止水技術
⑥PCV接続配管のバウンダリ構築技術
⑦トーラス室壁面配管貫通部等の止水技術
⑧D/Wシェルの補修技術
(2)PCV水張りまでの計画の策定
6. 実施体制
7. まとめ
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2
H25年度までの成果・課題およびH26年度までの進捗状況・成
果については「参考」資料(H27年4月20日ご報告分)に記載。
本報告書は新規にH26年度~H27年度の進捗状況・成果をま
とめたものである。
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3
1.PCV止水技術開発の位置づけ
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1.PCV止水技術開発の位置づけ
● 燃料デブリ取出しに向けた環境整備の一環
● 燃料デブリ取出し時の遮へい・ダスト飛散防止・燃料デブリ冷却維持対策の一手法
として、PCV内を冠水させるための技術開発
● 2017年度の燃料デブリ取り出し方針の決定に向けて冠水工法の技術的成立性を確認
燃料デブリ取り出
し方針の決定
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5
2.PCV冠水の目的
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6
2.PCV冠水の目的
● 燃料デブリ・炉内構造物に付着する放射性物質からの放射線の遮へい
● 燃料デブリ・炉内構造物の切削・移動時のダストの飛散防止
● 燃料デブリ・炉内構造物の切削・移動時の気密性の向上
● 燃料デブリの冷却維持
ダストの飛
散防止
デブリの冷
却維持
放射線の
遮へい
気密性の
向上
放射線
補助設備
建屋
監視制御
空調
臨界監視
水処理
電源
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3.PCV止水技術開発対象箇所
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8
3.PCV止水技術開発対象箇所
各止水対象箇所における難易度は、止水性、
No.
施工性、現場環境条件、長期的条件等により判
表 止水対象箇所と目的
止水対象箇
所
止水材料
D/Wシェル
(1F-1特有)
検討中
トーラス室内
(S/C脚部)
水中不分離性モルタル
RPV/PCV健全性評価PJのH25年度成果から
S/C脚部(コラムサポート、耐震サポート※1)を
補強。S/Cの支持。
③
トーラス室壁
面貫通部
水中不分離性モルタル
R/B-T/B建屋間貫通部からの漏えいを止水。
PCV冠水後のバッファスペースの確保。
S/C内
(Tクエン
チャ)
コンクリート
④
ベント管止水後、D/W内の弁からSRV/DLを経
由してS/C内に水が流入するのを防止。
④
S/C内
(ストレーナ)
コンクリート
ECCS系ストレーナ隔離弁からの系外漏えいを防
止。
⑤
S/C内
(ダウンカマ)
コンクリート
ベント管止水後の止水バウンダリの多重化、ベン
ト系構造物の強度確保。
真空破壊ライ
ン
(1F-1特有)
パッカー(モルタル充
填)+水中不分離性モル
タル
PCV冠水範囲の最小化、真空破壊ラインベローズ
の補修。
ベント管
閉止補助材(モルタル充
填)+可塑性グラウト
PCV冠水範囲の最小化、S/C損傷部の隔離、ベン
ト管ベローズ※2の隔離。
機器ハッチ
溶接
フランジシール部の補修。
⑨
PCV貫通部
(小部屋内)
モルタル
小部屋内に設置されている大口径配管のベローズ
補修。
⑩
PCV貫通部
(開放部)
溶接 または
非セメント系材料+セメ
ント系材料
ベローズ付配管のベローズ補修、電気ペネのシー
ル部※3補修。
PCV接続配管
モルタル
断される。
①
PCV冠水範囲
②
⑪
⑧
⑥
⑨
(1号の
み)
⑥
⑦
①
SRV/D
L
⑧
⑦
③
②
⑤
④
図 燃料取出しのためのPCV冠水範囲構成
(ウェル満水とした場合)(1F-1号機/2,3号機)
⑪
D/Wシェルの損傷補修。
(これまでの調査結果から1号機はD/Wシェル損傷の可
能性が否定できない。しかし、損傷箇所、損傷状態が不
明なため、損傷シナリオを想定して損傷箇所までのアク
セスルート及び止水工法の検討を行い、その実現性の評
価を行う予定。)
(1号の
み)
⑩
目的
D/W水位上昇時にPCV接続配管の隔離弁からの
シートリーク等を防止。
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※1 耐震サポートは1F-2/3のみ設置
※2 ベローズ:SUS製のためSCCによる損傷が懸念される箇所
※3 シール部:事故時の高温高圧、蒸気環境による劣化が懸念される箇所
9
3.PCV止水技術開発対象箇所
⑤貫通部の止水工法(小部屋内)
PCVを貫通している貫通部のうち、小部屋内に設置されてい
る貫通部については、小部屋内をセメント系材料で埋設するこ
とで止水を行う。
④シール部、⑤配管ベローズ
PCVを貫通している貫通部のうち、開放部に設置
されている貫通部については、溶接補修を基本と
するが、接近不可の場合を想定し、非セメント系材
料を用いた止水を検討する。
⑧D/Wシェルの補修
調査結果等を踏まえてシェル損傷状態を
想定し、補修(止水)方法の検討を行う。
③-1 ベント管止水技術、③-2 真空破壊ライン止水技術
PCV下部の真空破壊ライン、ベント管、ダウンカマ、Tクエン
チャは、セメント系材料で止水を行う。
①S/C脚部補強、⑦トーラス室壁面貫通部止水
ベント管、ダウンカマをセメント系材料で止水す
るためには、S/Cを補強する必要があり、セメント
系材料でトーラス室を埋設して補強する。
PCV
真空破壊ライン
トーラス室
ベント管
S/C
ベント管
ヘッダー部
ダウンカマ
トーラス室
Tクエンチャ
⑥PCV接続配管バウンダリ構築
D/W接続配管のうち、トーラス室に設置さ
れているものはセメント系材料で止水を行う。
トーラス室壁面
貫通部止水
コラムサポート
耐震サポート
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4.PCV止水技術開発全体工程
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11
4.PCV止水技術開発全体工程
本事業の範囲
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
(平成23年度)
(平成24年度)
(平成25年度)
(平成26年度)
(平成27年度)
(平成28年度)
(平成29年度)
①S/C脚部
補強
実規模試験
開発完了予定
②循環冷却系統
概念検討
③-1 ベント管
止水技術
½スケール試験
開発完了予定
1/1スケール試験 開発完了予定
12
③-2 S/C内充
填止水技術
成立性確認 1/1スケール試験 開発完了予定
③-3 真空破壊
ライン止水
閉止補助材の成立性確認
④シール部の
止水技術
継続
1/1スケール試験
成立性確認
開発完了予定
成立性確認
開発完了予定
⑤配管ベローズ
の止水技術
⑥PCV接続配管
バウンダリ構築
成立性確認
開発完了予定
⑦トーラス室壁面
貫通部
成立性確認
⑧D/Wシェルの
補修技術
※PCV水張りまでの計画の策定は除く
開発完了予定
継続
補修方法検討
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ご報告範囲
12
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
①サプレッションチェンバー脚部の補強技術
S/C脚部の補強技術 試験全体計画
1. 目的
2. 補強計画
3. 補強材の要求性能
4. 検討内容
5. H26~27年度の試験計画概要
S/C脚部の補強技術 試験結果
1. 補強材の改良試験(単位セメント量変動による効果確認試験)(Cs-0a)
2. 5m水路を使った流動性確認試験(Cs-0b)
3. フローと打ち上がり性状の確認試験(Cs-0c)
4. 材料選定
5. 打ち上がり限界時間の確認試験(Cs-0d)
6. 流動距離と圧縮強度の関係確認試験(Cs-2)
7. 打ち上がり性状試験(Cs-3)
補強材打設時の充填量モニタリング方法の検討
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験全体計画(1/3)
4. 検討内容
1. 目的
PCV健全性評価において,地震時にS/C脚部に発生する応力が許容値を上回ることが判明してお
り,S/C脚のピン接合部までを補強する必要がある。
今年度国プロでは,トーラス室上階床面から補強材(モルタル)を充填し,S/C下部を埋設補強する
工法の開発を目的とする。
年度
2. 補強計画
H25
地上1階の打設孔からS/C片側のみへ補強材を充填(打設)し,ピン接合部までを埋設する。
施工課題
【凡例】 ●:想定打設孔位置
打設管
40m
約26m
ピン接合部
(15m以上)
約10m
H26
~
H27
■: 1号機の補強材充填範囲
図1 補強材の想定打設孔位置(1号機の場合)
3. 補強材の要求性能
A 水中不分離性(①)
B 圧縮強度(③)
C 低発熱性(④)
<トーラス室内の状態>
①トーラス室には滞留水がある。
材料選定
(A)
-
・打ち上がり限界時間の確認
・打込み時間:12時間以内
-
・1/2スケールモデル(5×10m水槽)によ
る補強材の流動特性・充填性の確認
・同心円状に流動して全域を充填
・流動距離7mで圧縮強度3割低下 ⇒
補強材の改良が必要
-
補強材の改良
(A、B、D)
・NWAをベースとした単位セメント量等の
調整による圧縮強度の改良
・圧縮強度(改良効果の確認)
・流動性
Cs-0a
5m水路流動性
(A、B、D、E)
・5m水路への改良品の打込み
(補強材の性状確認)
・圧縮強度(打設地点,流動地点)
・流動性
Cs-0b
打上り性(G)
フローと打上がり ・U字型枠を使った各種JISフローモルタ
ルの反対側への打ち上がり
性状(E、G)
・打ち上がり性
打ち上がり限界 ・U字型枠を使った打設時間が長時間に
わたる時の反対側への打ち上がり
時間(E、G)
・打設時間
打ち上がり性
(B、D、E)
図2 補強材の充填範囲(1号機の場合)
補強材に求められる性能
現状の整理
試験No
長距離流動性
(B、D、E)
高低差3.5m
40m
確認項目
・圧送時の閉塞防止と製造時の品質確
保の点でモルタルを選択
・JISフロー200mmを12時間保持する補
強材を開発
温度特性把握
(C)
打ち上がり※1
長距離流動
試験内容
・材料の選定(コンクリート/モルタル)
・施工方法から要求される長期流動保持
性の検討
長距離流動性
(D、E、F、G)
・補強材を水中で長距離流動させる(水平15m以上)
・S/C脚部のピン接合部まで打ち上げる(鉛直3.5m)
②S/C支持脚や配管・ダクト(障害物)がある。
D 高流動性(②、⑤、⑥)
<補強方法>
E 長期流動保持性※2(④,⑥)
施工側に求められる性能
⑤打設孔が少なく、長距離流動を要す。
⑥S/Cの片側から打設した補強材を、反対側に打
ち上げる必要がある(垂直流動)
⑦トーラス室内の水質で強度発現の必要あり。
G 途切れのない連続打設(⑥)
H モニタリング技術(②、⑥)
H27
~
Cs-0d
・温度特性 (断熱温度上昇,線膨張係
数,熱伝導率,比熱)
Cs-1
・長さ40m水路の両側からの補強材の打
込み
・圧縮強度(打設地点,流動地点,合流
部)
・流動性
Cs-2
・トーラス室断面を模擬した試験体への
補強材の打設
・圧縮強度(高さ方向の分布)
・流動性
・打ち上がり性
Cs-3
・トーラス室平面モデル試験体(1/8セクタ ・圧縮強度(打設地点,流動地点)
×1/1スケール。S/C下部まで。配管等の ・流動性(2次元的な平面流動)
機器あり)への補強材の打込み
・障害物影響(配管ダクト周囲への充填
性)
補強材充填性
供給方法成立性
(B、D、E、F、G)
・トーラス室立方モデル試験体(1/8セクタ ・圧縮強度(打設地点,流動地点)
×1/4スケール、S/C+耐震サポート等の ・流動性(平面方向,垂直方向)
機器あり)への補強材の打込み
・打ち上がり性
・障害物影響(耐震サポート周囲の充
填性)
モニタリング
(H)
・施工状況の確認、施工終了の判断方法 ・モニタリング方法の成立性
としてのモニタリング技術の開発
施工成立性
(G、F)
・実規模モデルにおいて,供給設備と打
設装置を使用した試験を実施
(実規模試験 於:楢葉遠隔技術センタ)
F 大容量の供給, 打設装置(④)
Cs-0c
・選定した補強材(改良品)の発熱特性
データの取得
S/C底部
回り込み性※3
(B、D、E、F、G)
③S/C支持に必要な強度を満足する必要がある。
④膨大な量の打設を要す。(最大約1,800m3)
表1 S/C脚部補強試験における検討内容
検証項目
・施工成立性
(ホースの挿入性,遠隔トレミー打設,
材料供給設備の成立性)
Cs-6a
Cs-6b
Cs-6b
及び
実規模
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用語の説明
※1) 打ち上がり性
:S/C片側から充填する補強材の上面がS/C反対側で必要高さまで上がること。
※2) 長期流動保持性 :打ち上がりに必要な流動性を長時間保持すること。
※3) S/C底部回り込み :補強材がS/C底部のダクトや配管の周囲・隙間を空隙なく充填できること。
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験全体計画(2/3)
補強材に求められる性能
(A~H)
B 圧縮強度
A 水中
不分
離性
圧縮強度
確認項目
打設
地点
補強材の改良試験
(Cs-0a)
5m水路を使った流動性
確認試験 (Cs-0b)
○
○
(○)
○
流動
地点
D 高流動性
C 低発熱性
水質影響
必要強度を満足することを確認
(目標値:暫定8.4 N/mm2)
試験項目
表2 確認項目
水質が補強
材硬化に影
響しないこと
を確認
合流部
H モニタリング技術
流動性
障害物影響
打上がり性
打設時間
施工成立性
モニタリング
参考値として断
熱温度上昇,線
膨張係数,熱伝
導率,比熱を取
得
JISフロー,流
動状況,流
動勾配を確
認(目標フ
ロー:200mm
以上)
・障害物周囲に有
意な空隙が残らな
いことを確認
・障害物が補強材
流動を阻害しないこ
とを確認
補強材の上面
がS/C反対側で
必要高さまで上
がることを確認
補強材の流動
性低下が始ま
るまでの時間を
確認
ホース挿入性,トレミー打設,
材料供給設備の成立性を確
認
補強材充填レベルを把
握するために必要なモニ
タリング方法の成立性を
確認
○
○
○
要求値は健全性
PJと協議中
○
・打ち上がり限界時間※
4の確認試験 (Cs-0d)
○
温度特性把握試験
(Cs-1)
(参考試験)
打ち上がり性状試験
・1/4スケール(Cs-3a)
F 材料供給,打設装置
G 連続打設
温度特性
・フローと打ち上がり性
状の確認試験 (Cs-0c)
流動距離と圧縮強度の
関係確認試験 (Cs-2)
E 長期流動保持性
○
(○)
(○)
○
○
○
○
○
-
○
実機相当の長距離
流動を検証
○
別途,ホウ酸の影
響を確認中
実機相当高さの打ち
上がりを検証
○
○
○
・1/1スケール(Cs-3b)
S/C底部回り込み試験
(Cs-6a)
1/1スケール,1/8セクタ
(S/C底部のみ)
立方モデル試験 (Cs-6b)
1/4スケール,1/8セクタ
実規模試験
(楢葉遠隔技術開発センタ)
(○)
○
○
○
○
○
ダクト
打設装置はS/C底部
回り込み試験で検証
平面流動及び垂直流動によ
る強度低下割合を確認
(○)
○
○
○
(○)
(○)
○
耐震サポート
(○)
○
○
○
(○)
(○)
(○)
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用語の説明
※4)打ち上がり限界時間 :補強材のS/C反対側への打ち上がりに必要な流動性を確保することがで
きる限界の時間(補強材硬化がはじまるまでの時間)
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験全体計画(3/3)
5. H26~27年度の試験計画概要
補強材の改良試験(Cs-0a)
打ち上がり限界時間の確認試験(Cs-0d)
【目的】 2013年度に開発した補強材(NWA)が目標
に対して圧縮強度が未達だったため、強度向上を
目指して改良を行う。
【目的】補強材を打設位置の反対側に打ち上げることができ
る限界の時間を確認する。
【検討内容】配合検討,フロー試験,強度試験
【検討内容】補強材打ち上がり制限時間の把握
※試験体はCs-0cと同じ
5m水路を使った流動性確認試験(Cs-0b)
S/C底部回り込み試験 (Cs-6a)
【目的】実規模での補強材の流
動状況、および障害物の隙間へ
の充填状況を確認する。
補強材
【検討内容】障害物の影響確認,
二次元的平面流動による強度
低下割合の確認
流動距離と圧縮強度の関係確認試験(Cs-2)
【目的】長さ5mの水路に改良した補強材を打ち込
み、流動状況や流動後の強度性状を確認し、補強
材を絞り込むための参考とする。
【検討内容】流動勾配,強度低下傾向の確認
【目的】補強材の長距離流動による強度低下の程度を把握す
る。また,長距離流動後に合流した補強材の物性値を確認す
る。
【検討内容】強度低下度合いの確認(一定ピッチでコア抜きを
実施),補強材合流部の状況確認,流動勾配の確認
打設管
フローと打ち上がり性状の確認試験(Cs-0c)
打設管
【目的】補強材を打設 0.6m
位置の反対側に打ち
上げることが可能なフ
ローの目安値を確認
する。
【検討内容】補強材打
ち上がりに必要なフ
ロー値の確認
1m
0.8m
0.3m
試験体
材料選定→NWA改良1
40m
S/C底部のダクトを模擬
(詳細について現在検討中)
1/1スケール,1/8セクタ
立方モデル試験 (Cs-6b)
【目的】補強材の流動状況と打ち上がり状況、および耐震サ
ポート周囲への充填状況を確認する。
【検討内容】障害物の影響
確認,平面・垂直流動後の
強度低下割合の確認
補強材
※1/1スケールは報告書作成中
打ち上がり性状試験(Cs-3)
【目的】補強材の打ち上がり状況やS/C下の溝部の流動状況
を確認する。また,補強材の高さ方向の強度分布を確認する。
2,3号機の耐震
サポートを模擬
耐震サポート
1/4スケール,1/8セクタ
【検討内容】打ち上がり確認,高さ方向の強度分布の確認
※試験は1/4スケール,1/1スケールの2ケースを実施
温度特性把握試験(Cs-1)
実規模試験(楢葉遠隔技術開発センタ)
【目的】補強材の使用部位はマスコン条件であり、水
和反応による温度上昇が予想されるため,補強材開
発品の発熱特性を把握する。(必要に応じて温度ひび
割れ解析を実施)
【検討内容】断熱温度上昇,線膨張係数,熱伝導率,
比熱
【目的】実規模モデルにおいて,供給設備と打設装置を使用した試験
を実施し,S/C脚部補強工法の成立性を確認する。
1/1スケール
【検討内容】打設装置を用いたホースの挿入,遠隔トレミー打設,材
料供給設備によるモルタル供給の成立性
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16
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験結果(1/6)
1. 補強材の改良試験(単位セメント量変動による効果確認試験)(Cs-0a)
(1)試験目的
S/C脚部補強材として長期流動保持性を有したNWAを2013
年度に開発したが,目標に対して圧縮強度が未達だったため、
強度向上を目指して改良を行った。
(2)配合検討
• 結合材量(普通ポルトランドセメント,フライアッシュ)を増や
して水結合比を小さくするという方法により強度向上を図っ
た。
• 結合材量の増加に伴い,化学混和剤(高性能減水剤)の
添加量が増えるため,これに応じて練り混ぜ水量も減らし
ていった。
• 消泡剤の仕様を変えることで水中での流動による強度低
下の抑制も図った。
目標値:暫定8.4N/mm2
(3)材料特性<圧縮強度>
補強材
圧縮強度 (N/mm2)
7日
28日
91日
NWA
6.6
17
25.4
改良1
9.3
21
32
改良3
21.6
36
46
※改良2は表記割愛
<フレッシュ性状(フロー値)>
目標値:200mm以上
・・・補強材改良候補として改良材3種類を検討
改良3は低温時に
200mmを下回る
表: 補強材改良候補
(但し,消泡剤の仕様変更有。各ケース共通)
<発熱特性>・・70cmの立方体型枠に水を張り,その中に補強材を充填。
※強度向上の効果が小さかった改良2の試験は実施せず
0.7m
0.7m
最大83℃
7
最大93℃
24
24
7
横軸:材齢(日)
最大109℃
7
24
コア抜きしたことに
よる温度低下
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験結果(2/6)
2. 5m水路を使った流動性確認試験(Cs-0b)
(3)試験結果
・補強材流動勾配(硬化後測定)
(1)試験目的
長さ5mの水路に改良した補強材を打ち込み、流動状況や流
動後の強度性状を確認し、補強材を絞り込むための参考とする。
(2)試験方法
・試験ケース:NWA,改良1,改良3※
レベル差:最大35mm
流動勾配:約0.1%(改良1)
約0.7%(改良3)
・水路に一方向に補強材を打ち込み、流動状況を確認する
(深さ10cm以上)
・圧縮強度と流動距離の関係(28日強度)
・打込み箇所と流動距離1、2、3、4、5mの位置からコア
(φ5cm)を採取し、強度を確認する。(材齢28日、91日(4本
/材齢))
改良3
20m流動地点は
強度低下割合から推測
NWA
改良1
5m
1m
図: 使用した試験体
※強度向上の効果が小さかった改良2は選定候補から除外したため,試験
は実施せず
(4)評価
•
いずれの材料も流動状況は同様で,流動勾配は0.7%以下という小さな値であ
り,流動性は問題ないことを確認した。
•
水中流動に伴う強度低下割合は小さく,いずれの材料も目標値8.4N/mm2を満
足する結果となった。
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18
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験結果(3/6)
3. フローと打ち上がり性状の確認試験(Cs-0c)
4.材料選定
(1)試験目的
打設位置の反対側に補強材を打ち上げることが可能なフローの
目安値を確認する。
(2)試験方法
• 試験ケース:練上り時のフローが200mm,180mmのケースと練上
り6時間後にフローが180mmとなったケースの計3ケース
• 試験体片側から補強材を打設して反対側への打ち上がりを確認
する。
(3)試験結果および評価
• 全ケースでほぼフラットな打ち上がり結果が得られた。
• 補強材のS/C反対側への打ち上げはフロー180mm以上あれば可
能であることを確認した。(改良3の低温時のフロー低下が問題な
いことを確認)
試験ケース
F-200
F180-0
F180-6
打込み完了直後
-5.3
-19
-14.7
30分静置後
5.3
0
0.3
レベル差(mm)
これまでの試験結果を元に,改良材の選定を実施
表: 材料性能の比較
評価項目
NWA
改良1
改良3
圧縮強度
(91日)
○
25.4 N/mm2
○
32 N/mm2
○
46 N/mm2
8.4N/mm2
以上 ※2
20m流動後の
圧縮強度(91日)
(推定) ※1
○
22.6 N/mm2
◎
29.8 N/mm2
◎
35.4 N/mm2
フロー値
○
○
○
200mm以上
温度上昇量
○
63℃
○
73℃
△
89℃
80℃以下
※3
最終評価
○
◎
△
-
実機適用の候補として残す
0.6m
判定基準
改良材として選定
※1:20m流動後の強度は,強度発
現傾向および5m流動試験時の
強度低下割合から推定。
※2:コラムサポートのピン支持点ま
で埋設した場合の要求値
※3:モルタルの温度が100℃以上に
ならないよう設定
0.3m
図: 打込み完了30分後の状況
0.8m
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
19
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験結果(4/6)
5. 打ち上がり限界時間の確認試験(Cs-0d)
(1)試験目的
改良した補強材を打設位置の反対側に打ち上げることができる
限界の時間を確認する。
※ 補強材改良前の限界時間:12時間
(2)試験方法
・U字型枠に2層に分けて補強材を打込み。
(3)試験結果
•
12時間を越えると,打込み側と反対側のレベル差が大きくなる
ことが判明した。
• 12時間を超えると,フローが200mmを下回ること確認した。
・1層目打込み終了から,2層目の打込み開始までの静置時間をパ
ラメータとし,2層目打込み後に打込み側と打ち上がり側の補強材
レベル差を確認した。(グラフ青線)
・試験ケース:以下の5ケース
・モルタルフローの経時変化を測定。 (グラフ赤線)
ケース
1
2
3
4
5
静置時間(h)
0
6
12
18
24
0.6m
図: 補強材フローとレベル差の関係
2層目
1層目
0.3m
(4)評価
•
打ち上がり限界時間12時間の妥当性を確認した。
•
フローの目標値200mm以上の妥当性を確認した。
0.8m
図: 試験体概要
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
20
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験結果(5/6)
6. 流動距離と圧縮強度の関係確認試験(Cs-2)
(1)試験目的
補強材の長距離流動による強度低下の程度を把握する。また,
長距離流動後に合流した補強材の物性値を確認する。
(3)試験結果
 補強材流動勾配(硬化後測定)
レベル差は最大で15mm程度であり,流動勾配は0.07%であった。
 圧縮強度と流動距離の関係(28日強度)
(2)試験方法
• 長さ40m,幅1mの水槽の両端から,実機を想定した打ち上がり
速度で補強材を打設し,流動状況を確認。
合流箇所付近で強度の低下が見られたが,20N/mm2程度の強度が
出ており,目標の圧縮強度である8.4N/mm2を満足する結果となった。
2箇所から打設
40m
圧縮強度(N/mm2)
• 補強材硬化後,2m間隔でコアを採取して圧縮強度試験を実施。
打設位置
打設位置
合流地点
▼
30
20
10
◆:平均値
0
-20
-15
打ち上がり高さ測定時の
モルタルの撹乱が原因と推察
標準養生供試体(φ 50×
H100)による強度
-10
-5
0
5
10
15
20
水路中央からの距離(m)
図: 流動距離と圧縮強度の関係
(4)評価
• 流動勾配は5m水路試験の0.1%とほぼ同等の結果となっており,補
強材(NWA改良1)の流動性は問題ないことを確認した。
1m
• 1方向への流動においては,補強材の水中流動による強度低下は
軽微であることを確認した。
• 今後,2次元的な流動に対する強度低下を検討する。
図: 試験体概要
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
21
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C脚部の補強技術 試験結果(6/6)
(1)試験目的
補強材の打ち上がり状況やS/C下の溝部の流動状況を確認する。
また,補強材の高さ方向の強度分布を確認する。
(2)試験方法
• トーラス室およびS/Cを模擬した1/4スケール試験体を満水に
し,一方から、実機を想定した打ち上がり速度間で補強材をト
レミー打設。
 高さ方向の圧縮強度分布
(28日強度)
• 打設箇所の反対側が相
対的に小さな結果であっ
たが,目標値8.4 N/mm2
を満足することを確認した。
40
コア強度 (N/mm2)
7. 打ち上がり性状試験(Cs-3)
35
打設側
30
25
20
打ち上がり側
15
10
- - - -φ5×10標準養生
5
0
(床(上段))
0
•
(S/C赤道)
25
50
75
100
床(上段)からの高さ(cm)
S/C赤道高さまで補強材が打ち上がることを確認する。
図: 打ち上がり高さと強度の関係
• S/C両側の補強材からコアを採取し、強度の分布を確認する。
(4)試験結果 (1/1スケール)<速報>
打ち上がり(硬化後測定)
• 打設箇所の反対側にお
いて,S/C赤道高さまで
補強材が打ち上がること
を確認した。
• 打設側とその反対側の
レベル差は4cm程度で
あった。
図: 試験体概要
(3)試験結果 (1/4スケール)
打ち上がり(硬化後測定)
• 打設箇所の反対側において,S/C赤道高さまで補強材が打ち
上がることを確認した。
• 打設側とその反対側のレベル差は7cm程度であった。
図: 試験体写真
(5)評価
• 打ち上がり高さの違いよりも,打設側と打ち上がり側の違いによる強
度差が大きいことを確認
→強度低下は補強材の流動距離が支配的であると推定
• 今後1/1スケール試験の強度発現結果と合わせて比較・考察を行う。
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22
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
補強材打設時の充填量モニタリング方法の検討(1/2)
R/B1階から遠隔で補強材の打設高さモニタリン
PC
グする方法として、磁歪計測技術(MTSセンサ)を
LANケーブル
PC
100m
HDD
専用ケーブ
ル
50m
人間によるモニタリング/データの保存
使用する方法と水中UTを使用する方法について
センサ
センサ
検討した。
プロダクトフロート
フロート
補強材
打設高さ
補強材高さ
測定不可範囲 97mm
フロートストッパー
図 水中UTを使用した補強材打設高さ測定の概要
水面高さ
補強材高さ監視用
比重:1.03~1.10程度
(水以上モルタル未
満)
重り:5~10kg
(ホースを垂直に降ろし
保持するために使用)
参考) 既製品寸法
5kg φ127mm t51mm
測定可能範囲
水面高さ
インターフェースフロート
ステンレス
フレキシブルホース
フレキシブルホース 12200mm
水中UTセンサ
水面高さ監視用
比重:0.44
既製品あり
φ130㎜程度
最小 305mm
水面高さ監視用センサ
フランジ
フランジ固定面
(R/B1階床面、架台等を想定)
床面
図 磁歪計測技術を使用した補強材打設高さ測定の概要
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23
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
補強材打設時の充填量モニタリング方法の検討(2/2)
磁歪計測技術(MTSセンサ)と水中UTで補強材(モルタル)高さを測定できるか要素試験を実施した。補強材打
設時のモニタリングに使用可能である見通しが得られた。
今後は、実機向けのセンサの設計を進め、補強材の充填試験で性能の確認を行う計画である。
モルタル面エコー
2回目モルタル面エコー
180
141-34.5=106.5mm
19.543.5
90 66 87
34.5mm(モルタル打設高さ)
ウエイト(60g)
フロート
フロートとモルタル面の寸法関係
モルタル打設後
図 水中UTセンサによるモルタル面からの反射エコー確認結果概要
センサの表示値
図 磁歪計測技術(MTSセンサ)を使用したモルタル面高さ測定概要
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24
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
②循環冷却系統の検討
PCV冠水システム概念の検討
PCV冠水システム概念図(ダウンカマを止水した状態)
PCV冠水システム概念図(通常時)
PCV冠水システム概念図(異常時)
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25
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
PCV冠水システム概念の検討
PCV冠水ステップ検討のため、PCV冠水シス
テム概念の検討を行った。
検討にあたり定義したシステムの目的は以
下の通り。
【PCV冠水システムの目的】
(1)燃料デブリの冷却維持
(2)燃料デブリ取出しの作業エリアとなるオ
ペフロの線量低減
(3)燃料デブリ取出し時に発生する放射性
物質の飛散抑制
(4)格納容器の気密性の向上(水封による
気体漏えいの防止)
左記のPCV冠水システムの目的から、冠水
システムの構成に必要な機能を抽出し、概
念図にまとめた。
概念図は、以下の3段階に対して検討した。
・冠水途中段階(ダウンカマ止水時)
・冠水完了時(燃料デブリ取出し時)
・異常時(大規模漏えい時)
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26
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
1. PCV冠水システム概念図(ダウンカマを止水した状態)
A-①
臨界管理上の
水位上昇速度
制限: 1cm/hr
【臨界管理PJ】
A-2
PCV水張り時は水位上昇速度を臨界管理上の要求速度以下に制御
A-3
オーバーフローラインまたは排水ポンプによりPCVの水位を
ガイドパイプ側オーバーフローラインレベル以下に制御
PCV内水位監視系
PCV内温度監視系
A-4
注水流量は燃料デブリ冷却に必要な流量以上
A-②
窒素ガス供給系
デブリ冷却に
必要な流量
【廃炉C】
排気モニタ
ガス管理系
A-1
トーラス室内水位を地下水水位以下に
制御することにより建屋外への
漏えいを防止
中性子吸収材注入系
追加補修材注入系
炉注水設備
遮水壁等
地下水放射線量
監視系
地下水水位
S/C内水位
監視系
滞留水の一次バウンダリ
滞留水の二次バウンダリ
既設設備
A-5
ダウンカマ止水部からの漏水はS
/Cで受けて回収
A-③
S/C脚部補強前にトー
ラス室内に有意な燃
料デブリが存在しな
いことの確認の要否
臨界【臨界管理PJ】
発熱【PCV補修止水
PJ】
A-④ ダウンカマ止水前に
S/C内に有意な燃料
デブリが存在しないこ
との確認の要否
臨界【臨界管理PJ】
発熱【PCV補修止水
PJ】
A-⑤
粒子状デブリの堆積
による臨界可能性の
有無(止水部・行止り
配管等)
【臨界管理PJ】
気体の一次バウンダリ
A-1
設備の要求機能
A-①
浄化系
トーラス室
水位監視系
凡例
追加設備
ガイドパイプ
他PJ等との協議事項
【 】内は関連PJ等
気体の二次バウンダリ
図A ダウンカマを止水した状態
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
27
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
B-③
各系統の重要度に応
じた耐震要求
【廃炉C】
2. PCV冠水システム概念図(冠水完了時)
B-②
B-①
滞留水の放射能濃度・透明度
に対するデブリ取出し作業上
の要求
デブリ取出し作業上の滞留水
流速の要求
【燃料デブリ取出しPJ】
B-1
PCV内水位を監視
漏えいによる減少分は補給により
水位を維持
B-2
排気モニタ
負圧ガス管理系
PCV補修不可部(シアラグ点検
口等)は漏えい量を検討し、漏え
い水はトーラス室
で回収
排気モニタ
建屋換気空調系
B-3
PCV上部は、極力漏えいを小さくするよう
溶接等により閉止。(隔離弁の扱いは検討要)
漏えいが発生した場合はトーラス室で回収。
B-4
PCV下部止水部の漏えいが増加した場合には
追加補修材を注入する。
循環冷却設備建屋
PCV内水位監視系
PCV内温度監視系
腐食抑制剤注
入系
中性子吸収材
注入系
各系統の重要度に応
じた多重性・冗長性要
求
【廃炉C】
B-⑤ 腐食抑制剤濃度
投入口位置
要求最高/最低濃度
(濃度分布):
4000ppm
【健全性PJ】
B-⑥ 中性子制御材濃度
投入口位置
要求最高/最低濃度
(濃度分布)
10000ppm
【臨界管理PJ】
B-⑦
デブリ切削粉の処理
(ストレーナ・逆洗等
【燃料デブリ取出しPJ】
補給水系
(補給水タンク)
追加補修材注入系
排気モニタ
B-④
DSP、ウェル周りの止
水
【燃料デブリ取出しPJ】
or 【PCV補修止水PJ】
浄化系
トーラス室排気系
B-5
トーラス室内水位を地下水水位以下に
制御することにより建屋外への
漏えいを防止
循環冷却系
遮水壁等
地下水放射線量
監視系
地下水水位
S/C内水位
監視系
ガイドパイプ
B-6
滞留水移送系
(常用回収タンク)
水位上昇中に臨界が発生した場合は
強制排水により水位を低下させる
トーラス室
水位監視系
B-7
ダウンカマ止水部からの漏水はS
/Cで受けて回収
B-⑦
デブリ切削粉の堆積に
よる臨界可能性の有
無(止水部・行止り配管
等)
【臨界管理PJ】
【燃料デブリ取出しPJ】
凡例
追加設備
滞留水の一次バウンダリ
滞留水の二次バウンダリ
既設設備
気体の一次バウンダリ
A-1
設備の要求機能
A-①
他PJ等との協議事項
【 】内は関連PJ等
気体の二次バウンダリ
図B 冠水完了時
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
28
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
C-①
3. PCV冠水システム概念図(異常時)
「異常時」として想定
する事象
【廃炉C】
排気モニタ
負圧ガス管理系
循環冷却設備建屋
C-②
トーラス室貫通部等の止水
処理
【廃炉C】・【PCV補修止水
PJ】
C-1
トーラス室壁の完全止水は困難なため、
トーラス室内の滞留水を速やかに
非常用タンクに移送することにより、
R/Bからの滞留水の漏えいを極力抑制する。
PCV内水位監視系
腐食抑制剤注
入系
PCV内温度監視系
中性子吸収材
注入系
補給水系
(補給水タンク)
非常用タンクから
浄化系
浄化系へ
共用非常時
滞留水移送系
(非常用タンク等)
循環冷却系
遮水壁等
地下水放射線量
監視系
地下水水位
ガイドパイプ
滞留水移送系
(常用回収タンク)
S/C内水位
監視系
C-2
トーラス室
水位監視系
異常時も燃料デブリ冷却に必要な注水は継続する。
C-3
異常時の滞留水の地上階への漏えい防止のため撤去もしくは
閉止が必要
C-4
ベント管1本の完全破断を想定すると、破断時初期流量は
30万m3/hr(流速28m/s)。
異常時は滞留水を一旦トーラス室で貯留する。
PCV上部保有水量: 7000m3(ウェル・SFP・DSP含む)
トーラス室: 8000m3(三角コーナ含む・S/C含まず
・S/C脚部補強等による埋設による減分は考慮)
凡例
追加設備
滞留水の一次バウンダリ
滞留水の二次バウンダリ
既設設備
気体の一次バウンダリ
A-1
設備の要求機能
A-①
他PJ等との協議事項
【 】内は関連PJ等
気体の二次バウンダリ
図C 異常時
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29
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
③ベント管止水技術
③-1 ベント管内埋設による止水技術
PCV下部補修装置の製作
1.全体計画
2.概念検討
3.先端ツール要素試験結果
閉止補助材の改良検討
1.実スケール展開性試験
副閉止補助材の検討
1.全体計画と進捗状況
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
30
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
PCV下部補修装置の製作(1/4)
1.全体計画
補修装置(FRM)の主な目的(要求仕様)
・所定エリアへの保守装置及び周辺装置の搬送・設置
・トーラス室内障害物の切断・撤去
・S/C表面の開口(穴あけ)
・S/C内障害物の切断・撤去
・S/C下部への打設ホース投入・設置
・S/C下部への打設作業後の打設ホース切断
・ベント管表面の開口(穴あけ)
・ベント管内障害物の切断・撤去
・ベント管内への閉止補助材の投入・所定位置への設置
・ベント管内に閉止補助材設置後の接続ホース切断
・ベント管内への止水材及び充填材打設ホース投入・所定位置への設置
・ベント管止水材打設後の打設ホース切断
・上記作業を遠隔で操作する
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
31
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
PCV下部補修装置の製作(2/4)
2.概念検討
本装置のマニピュレータアームは8軸で構成される。
また、定格荷重はアーム先端部で動作方向に対し50kgf
を確保した。
Mast部、Forearm部及びElbow部は、いずれも打設ホー
ス等を同時に投入することを考慮した上で、建屋1階床穴を
通過可能な大きさとし、Mast部で最大径Φ300mm、
Forearm部で最大径Φ250mm程度とした。
アーム長さについては、全ての設置エリアにおいて目的
の作業が達成可能なことを考慮し、全て伸ばした状態で、
最長約9.06mとした。
その他、周辺設備や先端ツールについても概念検討を実
施した。
図1 補修装置概略構造
表1 補修装置の軸構成及び計画ストローク
図2 補修装置アーム透過・展開時の動作フロー
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
32
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
PCV下部補修装置の製作(3/4)
表2 試験対象機器
3.先端ツール要素試験結果(その1)
グラウト用ツール/リール、閉止補助材用ツール/リール
及びウォータージェットツールの構造と運転を部分的に模
擬し、試験で確認を行い、課題を抽出した。
これを元に補修装置設計に反映を行っている。
図3 試験設備
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
33
33
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
PCV下部補修装置の製作(4/4)
3.先端ツール要素試験結果(その2)
表3 得られた課題と設計反映事項
状
を
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
34
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
閉止補助材の改良検討(1/2)
1.実スケール展開性試験(第1回目:H26年4月14日)
(1)試験目的
(3)試験結果
これまでの成果より、閉止補助材の展開性に着目し、3方向
アーム、上流部絞り、内部仕切り材を追加して、モルタル充てん
による横方向への広がり防止、目標隙間の到達具合を確認す
る。
空気展開後のモルタル充填時に注入口の縫目が破断し、中
止した。充填量は計画8800リットルに対し約8450リットルで
あった。
(2)試験方法
流水環境下で、約5分間の空気展開後、モルタル充てんを
行った。
表1 試験条件
図2 注入口部の破断
(4)試験の評価
布材の縫目強度が弱いため、注入口周りの補強を検討する。
内部の横仕切り布材にも破断が見られたため、これについても
補強を検討する。
上記を踏まえて、再試験を実施して補強の効果を確認し、閉
止補助材の展開性を確認する。
⇒次頁の再試験へ
図1 改善内容
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
35
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
閉止補助材の改良検討(2/2)
2.実スケール展開性試験(第2回目:H26年7月15日)
(1)試験目的
(3)試験結果
これまでの成果より、閉止補助材の展開性に着目し、3方向
アーム、上流部絞り、内部仕切り材を追加して、モルタル充てん
による横方向への広がり防止、目標隙間の到達具合を確認す
る。
空気展開後のモルタル充填時に注入打設ホースと閉止補助
材を固定していたクランプが外れて抜け落ちたため、中止した。
充填量は計画8800リットルに対し約6100リットルであった。
(2)試験方法
流水環境下で、約5分間の空気展開後、モルタル充てんを
行った。
表1 試験条件
図2 クランプ部の詳細
(4)試験の評価
図1 布材の主な改善内容
相次いで試験が中断することとなったため、再試験までに下記を実施し
て、試験体の構造強化並びに閉止補助材の適切性評価を行う。(現在
実施中)
・注入口に作用する最大負荷荷重の算定(FEM、水充填試験など)
・注入口接続部の固定構造の見直し
・固定構造の妥当性検証(引張試験など)
・閉止補助材の強度向上策の検討(引張試験など)
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
36
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
副閉止補助材の検討(1/3)
1.全体計画と進捗状況(その1)
(1)試験目的
閉止補助材展開後に残ると想定される隙間を極力小さくする
ことを目的とし、上流側に打設する本格止水材の施工性向上を
図る。
また、水圧作用時のベント管膨張による開きに追従可能な材
料の適用見込みを検討する。
(2)試験方法
基準容器等の干渉物周りに残る想定隙間(V字流路)と干渉
物が無い場合に残る想定隙間(逆U字流路)の2ケースにおい
て、材料を注入し、目詰まり状況を確認する。
流水:15L/min
V字流路
図2 充填確認用基礎試験体(一般材料用)
流水:90L/min
逆U字流路
図1 想定する隙間形状
図3 部分要素試験体(NOH2O用)
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
37
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
副閉止補助材の検討(2/3)
1.全体計画と進捗状況(その2)
(2)試験方法(続き)
候補材として以下を選定し、基礎試験後に簡易試験を実施し、適
用見込みのある材料については実規模試験へと段階的に進める。
【候補材】
(一般材料)
・吸水ポリマー ・覆工背面充填材 ・遅硬性粒状ベントナイト
・重量骨材 ・木材チップ ・木質ペレット ・ビニロン繊維
・PET樹脂フレーク
(その他材料)
・高分子系ポリマー接着剤(NOH2O)
・高耐放性ゴム材
2)その他材料
・NOH2O
要素試験を終了し、課題を抽出した。
①ケース1:流水15リットル/分、V字流路
V字流路が目詰めされ、漏水量はほぼゼロとなったが、上流部
水槽に大量の材料が堆積した。
②ケース2:満水状態、流水15リットル/分、V字流路
V字流路が目詰めされ、漏水量はほぼゼロとなったが、上流部
水槽に大量の材料が堆積した。
③ケース3:流水90リットル/分、逆U字流路
幅広の隙間であるため、注入ノズルを左右に振りながら注入し
たが、流水を止めることが出来なかった。
(3)試験結果
1)一般材料
8種類の候補材で基礎試験を実施し、止水性能および耐圧
性能を両立させる観点から、以下の材料を選定した。
①重量骨材
②遅硬性粒状ベントナイトと重量骨材の混合材
図5 試験状況(ケース1)
図6 試験状況(ケース3)
・高耐放性ゴム材
副閉止補助材の目的である目詰めの役割と、水頭圧作用時の
構造物開きに追従し水みち発生の抑制を行うために、弾性体であ
るゴム材の適用についても検討を進めている。
現在、一般材料とNOH2Oの試験と同等の試験を行うべく、試
験計画中である。
図4 試験状況(材料の堆積)
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38
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
副閉止補助材の検討(3/3)
1.全体計画と進捗状況(その3)
2)その他材料(続き)
ベント管内埋設止水完了後の水頭圧作用時の構造物開きと弾性体材料に期待する考え方を下図に示す。
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39
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
③ベント管止水技術
③-2 S/C内充填による止水技術
S/C内充填による止水試験
1. 目的
2. 止水試験計画
3. 止水材の要求性能
4. 検討内容
5. H26~27年度の試験計画概要と結果
6. ガイドパイプの検討
7. 施工監視手段、止水完了確認手法の検討
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40
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(1/13)
1. 目的
4. 検討内容
R/B1階床面から高い流動性を持つ止水材を打ち込み,S/C内を埋設して止水す
る工法を開発することを目的とする。
年度
表4-1 S/C脚部補強試験における検討内容
検証項目
図2-1 S/Cの想定打設箇所(2号機の場合)
図2-2 止水材の充填範囲(2号機の場合)
3. 止水材の要求性能
現状の整理
<S/C室内の状態>
① S/C内には水が溜まっている.
② 水がS/C内から漏水しており,損傷φ50mm程度の穴がある.
③ S/C内の真空破壊弁がD/WからS/Cへの漏水経路となる.
④ S/C内のストレーナから漏水の可能性がある.
⑤ クエンチャはD/W水位が上がった場合,S/Cへの漏水経路となる.
⑥ S/C内のクエンチャ,ダウンカマから水が流水している.
⑦ 建屋内作業は被曝のおそれがある.
<S/C室内の止水方法>
⑧ S/C内には水が留まり,水中不分離性コンクリートにより止水する.
⑨ 水中不分離性コンクリートの打込み回数は3回とし,コンクリート体積は
5740m3である.
・ 第一回目(0~2.38m,1470m3):損傷φ50mm止水,クエンチャおよび
ストレーナ,粗骨材最大寸法(Gmax)40mmのコンクリート.
・ 第二回目(2.38~4.38m,1950m3):ダウンカマ止水Gmax=20mmの
コンクリート.
・ 第三回目(4.38~6.96m,2319m3):真空破壊弁止水Gmax=20mmの
コンクリート.
⑩ 打込み配管は8箇所で,流動距離は約10mであり,合流部の止水性
(品質確保)が課題である.
⑪ コンクリートポンプは建屋外に設置し,コンクリートを約100m圧送する.
配管径は6インチ(φ150mm)であ,トレミー管打込みである.
⑫ S/C内の水がホウ酸水である場合がある.
止水材料に求められる性能
A:水中不分離性(①,②,⑥,⑧,⑪)
B:長距離流動性(②,③,④,⑤,⑦,⑪)
C:長期流動保持性(②,③,④,⑤,⑦,⑪)
D:止水性1(損傷φ50mm止水,詰まり)(②,⑧)
E:止水性2(ダウンカマ,コンクリートとダウンカマ
の付着)(③,⑥,⑩)
F:ひび割れ抵抗性(低発熱性)(⑧,⑩)
G:圧縮強度(②,⑧,⑩)
H:圧送性能(⑧,⑪)
施工側に求められる性能
止水試験では1Fサイトにおけるコンクリートの供給,搬送,
施工性の確認などへの課題は不可能なので以下に示す
要求性能に関する「施工システムの検討」を実施する。
I:大容量の供給,コンクリートプラントの供給能力
および装置(⑨,⑩,⑪)
J:連続した打込みを可能とする設備(⑨,⑩,⑪)
K:打上り高さなどのモニタリングおよび打込み
システム(⑦,⑨,⑩,⑪)
確認事項
試験時期
1.配合試験
(A,B,C,D,E,F,G,H)
【最終選定配合】
○ 材料
・結合材:中庸熱ポルトランドセ
メントC+フライアッシュF
・フライアッシュ置換率F/(C+F)
=30%
・水結合材比=65%
・ 水中不分離性コンクリートの材料
・細骨材に電炉酸化スラグを使 平成27年1
選定
用.
月~5月
・ 材料および施工から求められる
○ 特性
(実施済)
性能
・スランプフロー保持性:8時間
以上
・水中不分離度:pH=10.7,
SS=37.3
・水中圧縮強度:材齢28日
12.5N/mm2
・断熱温度上昇量:26.5℃
2.損傷φ50mm止水試験
(A,D)
・ 流水90リットル/分の状態にお
ける水中不分離性コンクリートによ
り損傷φ50mmを止水性能
・ コンクリートの最大骨材径が
40mmと20mmによって試験実施
2. 止水試験計画
R/B 1階床面に打設孔を設け地下1階のS/C内全域に止水材料を充填する。
止水材料は8箇所から打込み,S/C内を流動(水平10m以上)させる,打込み
回数は3回を計画している。
試験内容
・ 損傷φ50mmの止水状況確
認
・ 粗骨材最大寸法40mmある
いは20mmを選定する.
平成27年6
月
(実施済)
・ ダウンカマ内部に水中不部分離 ・ ダウンカマに流水0.13リット
性コンクリートの充填止水
ル/分の場合と流水がない場
・ 小型ダウンカマ(内径約150mm) 合の2パターンにおけるダウン 平成27年7
平成26年1月 3.小型ダウンカマ止水試験 を模擬し,ダウンカマへの充填状況 カマへの水中コンクリートの充
月
~27年度 (A,E)
を確認.
填状況確認
(実施済)
・ ダウンカマの各表面条件におい ・ ダウンカマから内圧を掛けて
て充填させて漏水試験を実施.
漏水状況確認
4. ダウンカマ止水試験
(A,E)
・ ダウンカマ内部に水中不分離性
コンクリートの充填止水
・ 実大ダウンカマ(Φ610mm)を模
擬し,ダウンカマへの充填状況を確
認.
5.クエンチャ・ストレーナ止
水試験
(A,D,E)
・ クエンチャおよびストレーナ
・ クエンチャおよびストレーナの止 の水中コンクリートの充填状況 平成27年8
水状況確認
確認
月
・ 流水環境:90リットル/分
・ クエンチャから内圧を掛けて (実施中)
漏水状況確認
・ 実大ダウンカマの水中コンク
平成27年8
リートの充填状況確認
月
・ ダウンカマから内圧を掛けて
(実施済)
漏水状況確認
・ ダウンカマの充填状況および
漏水試験
平成27年10
・ 力学特性分布
月
・ 温度,ひび割れなどの観察
7.真空破壊弁の止水試験
平成27年11
・ 真空破壊弁の止水状況の確認 ・ 真空破壊弁の充填状況
(A,D,E,,F,H)
月
平成27年6
8.照射試験
・ 力学特性値
月~平成28
・ 止水材料の放射線による影響
(B,C,G)
・ 化学的分析
年2月
(実施中)
・ 力学特性値・クエンチャ,ダ
9.S/C内充填による止水基 ・ 実規模での補強材の流動状況、 ウンカマの止水性
平成27年5
礎試験(A,B,C,E,F,G,H)
および配管等への充填状況を確認 ・強度等のコンクリート品質のば 月~12月
らつき
6.長距離合流部流動性試
験
(B,C,D,E,H)
・ 長さ24mの水槽の水中不分離性
コンリートを両側から打込み,合流
部のダウンカマの充填状況,合流
部状況の確認
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41
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(2/13)
確認項目一覧表
水中不
分離性
長距離
流動性
長期流動
保持性
止水性1
止水性2
ひび割れ
抵抗性
圧縮強
度
圧送性
能
1. 配合試験(SC-C)
○
○
○
○
○
○
○
○
2. 損傷Φ50mm止水試験
(SC-H)
○
3. 小型ダウンカマ試験
(SC-SD)
○
○
4. ダウンカマ試験
(SC-RD)
○
○
5. クエンチャ・ストレーナ
止水試験 (SC-QS)
○
確認項目
試験項目
6. 長距離合流部流動試
験 (SC-LF)
7. 真空破壊弁止水試験
(SC-V)
○
○
○
○
8. 照射試験 (SC-R)
9. S/C内充填による止水
試験 (SC-B)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
止水性1:損傷φ50mmの止水,(詰まり)
止水性2:ダウンカマ等の止水(コンクリートと構造物の付着)
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42
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(3/13)
試験中
試験体製作中
1.配合試験
6.長距離合流部流動試験
8.照射試験
【目的】S/C内充填止水に用いる水中不分離
性コンクリートの配合を選定する。
【目的】長さ24mの水槽の両側から水中不分
離性コンクリートを打設、合流部でのダウン
カマの充填状況、合流部での力学特性を確認
する。
【目的】放射線の照射が硬化コンクリート、
フレッシュコンクリートにおよぼす影響を確
認する。
【検討内容】配合検討、フロー試験、強度試
験
【検討内容】ダウンカマの打設状況確認、漏
えい試験、強度試験
2.損傷φ50mm止水試験
ダウンカマ模擬体
トレ ミー管
トレ ミー管
【目的】流水90L/minの状態において水中不
分離性コンクリートによるφ50mmの孔の止
水性能を確認し、骨材径を選定する。
2m
【検討内容】照射試験、強度試験、化学分析
4.ダウンカマ止水試験(1/1スケール)
【目的】1/1スケールでダウンカマを模擬し、
水中不分離性コンクリートの打設状況、止水
性能を確認する。
24m
【検討内容】管内への打設状況確認、止水試
験、漏えい試験
流量 2.0ℓ/min
ポンプ車配管から
トレミー管に連結
打設完了(養生中)
試験体製作中
400
200
オーバーフロー水
水温約 40℃
水温約 40℃
P
※流入水がない場合は、給水設備、
ダウンカマ排水口はなしとする。
初期水位 h=400
300
【検討内容】管内への打設状況確認、止水試
験、漏えい試験
ダウンカマ
鋼管φ 609.6×9
300
【目的】1/4スケールでダウンカマを模擬し、
水中不分離性コンクリートの打設状況、止水
性能を確認する。また、ダウンカマの表面状
態による影響を確認する。
2400
3.小型ダウンカマ止水試験(1/4スケール)
2400
コンクリート打上高 1500
【検討内容】止水試験、孔の閉塞状況確認
試験体製作中
5.クエンチャ・ストレーナ止水試験
7.真空破壊弁の止水試験
【目的】流水90L/minの状態において水中不
分離性コンクリートによるクエンチャ及びス
トレーナの止水性能を確認する。
【目的】水中不分離性コンクリートによる真
空破壊弁の止水性能を確認する。
【目的】1/1スケールで止水材の流動状況、
止水対象への打設状況を確認する。
【検討内容】止水試験、漏えい試験
【検討内容】クエンチャ・ストレーナ等への
打設状況確認、強度試験
500
最終水位
最終コンクリート高さ
b
45°
クエンチャ
a
損傷孔
φ 50mm
1346
T フランジ
582
T フランジ
a
1374
1100
2400
鋼板
ストレーナ
3000
損傷穴φ 50mm
1000
ストレーナ孔
ストレーナ
879
851
300
ストレーナ
20
アクリル板
クエンチャ芯
加圧水槽
コンクリート
打設水槽
275
500
【検討内容】止水試験、打設状況確認、漏え
コンクリート打設
い試験
aa矢視図
9.S/C内充填による止水試験
500
600
900
900
3200
300
800
b
実規模試験(楢葉M/Uセンタ)
平 面 図
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43
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(4/13)
5. H26~27年度の試験計画概要と結果
表5-1 材料選定
試験名称
1.配合試験(止水材料の選定試験)
・ φ50mmの損傷孔,ク エンチャ,ス トレ ーナおよびダウンカマの止水に必要な性
目 的
能を満たすコンクリートの開発
・ 大量施工であること,流動距離や流動時間が長い条件に対しても ,止水に必
要な性能を満たすコンクリートの開発
確認事項
写真 5-1 水中不分離性コンクリートのスランプフロー
( 中庸熱Gmax=20mm,初期t=0 )
・ フ レッシュコンクリートの各種品質性能
・ 硬化コンクリートの各種品質性能
650
(1) 増粘剤の温度依存性
環境温度40℃において増粘剤2.3,2.5,2.7kg/m3で試験を実施した。
(2)
結合材の選定
セメントの種類,フライアッシュ置換率,その他材料を選定する試験を実施して,以下
の結合材および配合設定を選定した。
・セメント:中庸熱ポルトランドセメント
・フライアッシュを選定し,フライアッシュ置換率F/(C+F)は30%
・水結合材比は65%
600
スランプフロー(mm)
水中不分離度は環境温度40℃において2.3kg/m3で問題ないことを確認した。
環境温度:40℃
普通Gmax40
550
普通Gmax20
中庸熱Gmax40
500
中庸熱Gmax20
上限範囲
450
・細骨材:電炉酸化スラグ(流動性向上・遅延効果など効果)を選定し,
体積比は30%
400
(3) フレッシュコンクリートの特性
試験方法
下限範囲
0
フレッシュコンクリートの各種試験により以下の特性を把握した。
・スランプフロー:環境温度20℃・40℃で実施し,10時間以上の長期保持性を確認
(写真5-1,図5-1(a))
2
4
6
8
10
経過時間(h)
図 5-1(a) 水中不分離性コンクリートのスランプフロー経時変化
30
※環境温度40℃ではスランプフロー600mmを示し,今後総合的な評価が必要
・水中不分離度:環境温度40℃・pH=10.72, 懸濁物質量=13.7g/L
25
・凝結時間:始発=38.0~44.4時間,終結=43.6~46.4時間
・断熱温度上昇式(簡易断熱試験,図5-1(b)):T=26.5×(1-exp(-0.9×t))
20
水中圧縮強度(環境温度:20℃):材齢28日・12.5N/mm2(>0.4N/mm2)
水中圧縮強度(環境温度:40℃):材齢28日・21.3N/mm2(>0.4N/mm2)
水中/気中強度比:80%以上を確認
温度(℃)
ここで,T:温度,t:材齢(日)
(4) 硬化コンクリートの特性(圧縮強度は水圧0.4N/mm2以上が必要)
【断熱温度上昇式】
T=26.5×(1-exp(-0.9×(t-1.13))
T:断熱温度上昇量(℃)
t:材齢(日)
15
10
5
止水材
環境温度
試験時期
水中不分離性コンクリート
20℃,40℃
平成27年1月~5月(実施済)
中庸熱+フライアッシュ
0
0
5
10
15
材齢(日)
図 5-1(b) 断熱温度上昇式(中庸熱セメント+フライアッシュ)
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44
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(5/13)
表5-2(a) 損傷部止水試験の目的,確認事項および試験方法
表5-2(b) 損傷部止水試験の試験結果一覧表
2.損傷部止水試験(φ 50mm模擬損傷孔閉塞性の確認)
目 的
損傷箇所
・止水可能な粗骨材寸法(Gmax20mm, 40mm)を確認する。
確認事項
1回目
性を確認する。
試験諸元
止水可能な粗骨材寸法および止水までの所要時間,打設量,止水状況
(1)試験概要および試験方法
・φ 50mmの損傷孔を模した孔(底部および側部)のある水槽に水中不分離性コ
ンクリートを 側方より打設し,孔の閉塞状況を確認する。
・2箇所ある模擬孔は,いずれか一方を閉塞状態として ,それぞれ一つの孔が
開口した条件で試験を実施する。
・試験は,損傷孔の位置および粗骨材Gmax20mm, 40mmの2種類の配合にて
確認する。
・コンクリートは一様流れとなるよう,水槽幅いっぱいに広がって流れるよう,仕
切り板を 介して 打設するようにした 。
流量 90L/min
90ℓ/min
フレッシュ
コンクリート
試験
仕切り板
底部
■試験設備諸元
・コンクリート量:約 90L
90ℓ
・コンクリート平均打設高さ 350mm
(7mm/min)
・コン打設時間:約 50 分(7mm/分)
・外容器:700×1200×900
90L/min
・供給水量:90ℓ/分
150
100
500
800
300
図5-3 試験装置の状況
(2)試験結果の評価
・閉塞に伴う流水量の低減 と水中不分離性コンク リート打設量,孔の閉塞状況。
止水材
環境温度
試験体の大きさ
試験時期
水中不分離性コンクリート(Gmax=20mm and 40mm)
40℃
内側水槽:幅800mm×高さ900mm×奥行き 300mm(模擬損傷孔2箇所)
外側水槽:幅1200mm×高さ900mm×奥行き 700mm
H27/6 (実施済)
側壁
(L/min)
90
90
90
90
90
供給水の水温
(℃)
40
40
40
40
40
スランプフロー
(mm)
600×570
550×550
590×575
590×573
558×553
空気量
(%)
1.9
2.3
2.0
2.5
1.8
練り混ぜ温度
(℃)
20.0
21.0
21.0
21.0
21.0
95.6
93.0
93
93.3
92.5
95.3
92.9
95.7
93
95.8
投入側デー
実測打込
タ
(mm/min)
み高さ速度
(L/min)
7.0
6.6
7.3
7.0
7.3
7.0
6.3
6.4
7.3
7.0
投入量より
換算高さ
(mm)
161
320
154
276.6
154
283.6
119
242
161
261
実測高さ
(mm)
90
280
101.3
276.3
101.3
277.9
60
240
92.9
261
打設データ 投入高さと
の差
(mm)
71
40
52.6
0.3
52.6
5.7
59
2
68.1
0
損傷箇所
(上端)から
の高さ
(mm)
90
55
101.3
51.3
101.3
52.9
60
15
92.9
36
評価内容
施工性
評価内容
総合評価
評価内容
○
・φ 50mm損傷孔
止水を水温40℃
環境で可能
○
○
・φ 50mm損傷孔
止水を水温40℃
環境で可能
◎
○
・φ 50mm損傷孔
止水を水温40℃
環境で可能
◎
○
・φ 50mm損傷孔
止水を水温40℃
環境で可能
◎
・φ 50mm損傷孔
止水を水温40℃
環境で可能
○
○
・配管径(φ
・配管径(φ
・配管径(φ
・配管径(φ
・配管径(φ
125mm)より小さく 125mm)より小さく 125mm)より小さく 150mm)により可 150mm)により可
することが可能
することが可能
することが可能
能
能
◎
◎
◎
○
○
・実施工環境に即 ・実施工環境に即 ・実施工環境に即
・施工性(圧送)に ・施工性(圧送)に
しており、有利な しており、有利な しており、有利な
課題有
課題有
止水条件となる
止水条件となる
止水条件となる
120
(3) 試験結果
150
底部
供給水の水量
200
700
損傷孔φ 50mm
2回目
側壁
40
評価
300
P
底部
40
400
200
水温約 40℃
1回目
側壁
20
評価
試験評価
底部
20
止水性
オーバーフロー
3回目
側壁
20
試験データ
水位
オーバーフロー
底部
(mm)
評価
試験方法
2回目
側壁
最大骨材径
漏水流量
コン打設口
トレミー管
最大粗骨材寸法40mm(水温度:
40℃)
最大粗骨材寸法20mm(水温度:40℃)
試験ケース
・S/Cに想定される φ 50mmの損傷孔の水中不分離性コンクリート流動による止水
【底部φ50mm損傷】
・Gmax40mmでは,コンクリート打設高さ60~90mm程度で止
水可能,Gmax20mmでは,90~100mm程度で止水可能.
【側壁φ50mm損傷】
・Gmax40mmでは,コンクリート打設高さ15~30mm程度で止
水可能,Gmax20mmでは,60~90mm程度で止水可能.
【評価】
・止水性,施工性(特に圧送性など)により骨材最大寸法
20mmを選定.
損傷箇所からの高さ(mm)
試験名称
100
80
Gmax20mm・底部
60
Gmax20mm・側部
40
Gmax40mm・底部
20
Gmax40mm・側部
0
0
20
40
60
骨材最大寸法(mm)
図5-2 骨材最大寸法と止水時の損傷箇所
からの高さの関係
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45
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(6/13)
表5-3(a) 小型ダウンカマ止水要素試験
試験名称
目 的
確認事項
表5-3(b) 小型ダウンカマの透水試験(アクリル材)
3.小型ダウンカマ止水要素試験
ダウンカマの①充填性に与える影響因子(流水,材齢)と②止水性に与える
影響因子(異物,ダウンカマ表面状況)を確認するため,1/4スケールの模擬
体による止水要素試験を行なう。
・水中不分離性コンクリートの流入,充填,閉塞状況
・コンクリート硬化後のダウンカマへの加圧注水にとも なう漏水状況
(1)試験概要
図に示すφ 600mmの円筒水槽に
1/4スケールのダウンカマ模擬体を
設置し,下方から 水中不分離性コンクリート
を 打設し,各試験条件における水中コ
ンク -トの充填性,止水性を確認する。
(2)試験方法
試験ケースを表に示す。
①充填性に関して は,充填状況を確認
するために,透明なアクリル製水槽および
ダウンカマを使用,②止水性に関して は
実機と同等の材料となるよう鋼製水槽およ
びダウンカマを使用する。
試験方法
図5-3(a) 小型ダウンカマ試験概要図
小型ダウンカマ試験ケース
記号
①充填性試
験
水の条件
流入水
アクリル製
0.13ℓ/分
L/min
なし
なし
なし
なし
②止水性試
験
外容器
ダウンカマ
コンクリート
材質、寸法 材質、寸法 表面状態 経過時間
なし
漏水試験
アクリル製
素地
3時間以内
○
φ170*10
素地
3時間以内
○
鋼製
素地
素地
塗装
6時間
9時間
3時間以内
×
×
○
φ609.6*9 φ165.2*4.5 リブ付塗装
3時間以内
○
塗膜損傷
塗装
3時間以内
3時間以内
○
○
φ600*10
鋼製
なし
異物混入
(4) 試験結果
小型ダウンカマ止水試験に関するア
クリル材の試験,鋼材の試験の結果を以
下の示す.
【アクリル材】
・ 水中不分離性コンクリートの打込み高
さ速度は5.5mm/minであり,ほぼ目標値
の5mm/minと同様であった.
・ 水中不分離性コンクリートのダウンカ
マの打設高さの内外差は,流水なしで9
~20mm程度,流水有で100mm程度で
あった.
・ 流動距離を模擬した水中不分離性コ
ンクリートの経過時間におけるダウンカマ
の内外差は9~20mmであり,ほとんど同
様の内外差であった.
・ 圧力0.32MPa(静水頭32m)にける透水
試験の漏水量は0.5mL/min以下であり,
目標値12.2mL/minを大きく下回った.
【鋼材】
・ 打込み高さ速度は4.4mm/minであり,
ほぼ目標値の5mm/minと同様であった.
・ ダウンカマの打込み高さの内外差は,
流水なしで6~20mm程度であった.
・ 圧力0.32MPa(静水頭32m)にける透水
試験の漏水量は0.03mL/min以下であり,
目標値12.2mL/minを大きく下回った.
・ 透水試験の漏水量は今回の試験範囲
では表面条件に影響されないことがわ
かった.
止水材
打込み高さ速度(mm/min,目標
値5mm/min)
打設
ダウンカマ内の高さ
(mm)
ダウンカマ
試験の
打設高さ 外側の打設高さ(mm)
内外差(mm)
透水試験
(許容値:
圧力
0.32MPaに
おいて,
12.2mL/
min以下)
試験時間(min)
圧力
漏水量 (mL)
=100kPa
漏水速度(mL/min)
試験時間(min)
圧力
漏水量 (mL)
=200kPa
漏水速度(mL/min)
試験時間(min)
圧力
漏水量 (mL)
=320kPa
漏水速度(mL/min)
40℃
写真5-3 小型ダウンカマの
透水試験状況
なし
なし
6時間
9時間
5.51
5.46
5.45
5.50
473.0
542.5
549.0
554.0
569.5
559.5
558.0
562.8
96.5
17.0
9.0
8.8
30
0.65
0.32
0.65
0.84
0.022
0.011
0.022
0.028
1.66
0.48
2.36
0.69
0.055
0.016
0.079
0.023
11.8
3.3
19.1
11
0.033
0.009
0.053
0.031
30
360
表5-3(c) 小型ダウンカマの透水試験(1/4鋼材)
供試体
塗装
流水条件
ダウンカマ
試験の諸 コンクリート練り混ぜからの経過時
元
間
打込み高さ速度(mm/min,目標
値5mm/min)
打設
リブ付塗装
3時間以内
5.22
5.32
5.25
528.0
529.0
515.0
530.0
534.8
534.8
535.0
538.0
6.8
5.8
20.0
8.0
漏水量 (mL)
-0.09
-0.05
0.00
0.10
漏水速度(mL/min)
-0.003
-0.002
0.000
0.003
漏水量 (mL)
-0.22
-0.23
-0.03
0.37
漏水速度(mL/min)
-0.0075
-0.0075
-0.001
0.012
ダウンカマ
試験の
外側の打設高さ(mm)
打設高さ
内外差(mm)
30
試験時間(min)
圧力
=200kPa
圧力
=320kPa
圧力
=500kPa
(参考)
異物混入
5.22
ダウンカマ内の高さ
(mm)
圧力
=100kPa
錆発生
なし
30
試験時間(min)
水中不分離性コンクリート(Gmax=20mm)
小型ダウンカマ試験は1/4スケール模型とし、外容器は約φ 600mm、ダウンカ
試験体の大きさ
マは約φ 150mmの寸法で模擬する。
H27/6中旬~H27/7(実施済)
実施時期
ダウンカマへの流水量
0.13L/min
なし
ダウンカマ
試験の諸
コンクリート練り混ぜからの経過時
元
3時間以内 3時間以内
間(流動距離を模擬)
透水試験
(許容値:
圧力
0.32MPaに
おいて,
12.2mL/
min以下)
(3)試験結果の評価
・水中不分離性コンクリートの打設状況の確認
・ダウンカマへの加圧注水時の漏水状況確認。
環境温度
流水有
流水無
流水無
流水無
経過3時間 経過3時間 経過6時間 経過9時間
供試体
試験時間(min)
360
360
360
360
漏水量 (mL)
0.435
0.585
2.65
10.2
漏水速度(mL/min)
0.001
0.001
0.007
0.028
試験時間(min)
960
960
-
-
漏水量 (mL)
6.04
6. 37
-
-
漏水速度(mL/min)
0.006
0.007
-
-
0.095
0.403
0.246
0.250
付着強度(N/mm2)
(参考)
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
46
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(7/13)
表5-4(a) ダウンカマ止水要素試験
試験名称
目 的
確認事項
4.ダウンカマ止水要素試験
・二種類の条件(①ベント管止水後の条件,②ダウンカマ単独止水の条件)におけ
(4) 試験結果
大型ダウンカマ止水試験に関
する試験結果を以下の示す.
るダウンカマへの水中不分離性コンクリートの充填性と止水性を確認する。
・ダウンカマの水中不分離性コンクリートの充填性と止水性
(1)試験概要
・図に示す角型水槽に 実スケールのダウンカマ模擬体を 設置 し,下方から 水中
不分離性コンク リー トを 打設 し,各試験条件における水中不分離性コンク リー トの充
填性,止水性を確認する。
(2)試験方法
試験は,2ケース(①ベント管止水後の条件,②ダウンカマ単独止水の条件)を
実施する。図は①ベント管止水後の条件を示している 。②の場合は流量0となる 。
ダウンカマは鋼管φ 609.6×9で模擬し,先端は水槽底面から300mmの位置に設
置し、上端部は止水試験用のフランジを取り付ける。ダウンカマ表面は塗装仕上げ
状態とし,水中への異物混入は無しとする 。コ ンクリート打ち 上がり速度は、実機の
打ち上がり速度に合わせて5mm/minとする 。
流量 90L/min
2.0ℓ/min
試験方法
200
オーバーフロー水
・ 圧力0.32MPa(静水頭32m)に
ける透水試験の漏水量は0.3~
0.8mL/min以下であり,目標値
166.7mL/minを大きく下回った.
流水無試験体
流水有試験体
流水条件
ダウンカマ
試験の諸 コンクリート練り混ぜからの経過時
元
間
無
有
3時間以内
3時間以内
4.42
4.34
1339
881
1520
1521
内外差(mm)
181
640
注水時間(min)
10.0
10.0
注水量(mL)
0.94
0.58
流量(mL/min)
0.094
0.058
打込み高さ速度(mm/min,目標
値5mm/min)
打設
透水試験
(許容値:
0.32MPaに
おいて,
166.7mL/
min)
初期水位 h=400
注入圧
220kPa
注入圧
340kPa
注入圧
520kPa
注水時間(min)
8.0
8.0
注水量(mL)
2.22
3.59
0.449
流量(mL/min)
0.278
注水時間(min)
7.5
7.5
注水量(mL)
1.92
5.48
流量(mL/min)
0.256
0.731
注水時間(min)
102.5
102.5
注水量(mL)
26.80
31.28
流量(mL/min)
0.262
0.305
300
※流入水がない場合は、給水設備、
ダウンカマ排水口はなしとする。
ダウンカマ
試験の
外側の打設高さ(mm)
打設高さ
2400
P
2400
コンクリート打上高 1500
水温約 40℃
ダウンカマ内の高さ
(mm)
注入圧
120kPa
400
水温約 40℃
・ 水中不分離性コンクリートの
ダウンカマの打込み高さの内外
差は,流水なしで181mm程度,流
水有で640mm程度であった.
・ 透水試験の漏水量は今回の
試験範囲では影響されないこと
がわかった.水中不分離性コンク
リートにおいて,ダウンカマ止水
の可能性がることが示された.
ダウンカマ
鋼管φ 609.6×9
300
ポンプ車配管から
トレミー管に連結
・ 水中不分離性コンクリートの
打込み高さ速度4.45mm/minで
あり,ほぼ目標値の5mm/minと
同様であった.
表5-4(b) ダウンカマ止水要素試験
項目
図5-5 ダウンカマ試験概要図
(3)試験結果の評価
・水中不分離性コンクリートの打設状況の確認
・ダウンカマへの加圧注水時の漏水状況確認。
止水材
環境温度
試験体の大きさ
試験時期
水中不分離性コンクリート(Gmax=20mm)
40℃
水槽:幅2200mm×高さ2400mm×奥行き 1800mm
写真5-4(a) 大型ダウンカマ試験の
写真5-4(b) 大型ダウンカマ試験の透水試験
打設状況
打設:H27/8/5(注水なし),6(注水有り)(実施済)
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
47
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(8/13)
表5-5(a) クエンチャ・ストレーナ止水要素試験
試験名称
目 的
確認事項
(4) 試験結果
クエンチャ・ストレーナ止水試験に関する試験結果を以下に
示す.
5.ク エンチャ・ストレ ーナ止水要素試験
・ク エンチャ・ストレ ーナおよび損傷部の止水性を確認する。
・コンクリートの流動状況、損傷部の充填状況の確認
・ク エンチャ、ス トレ ーナへのコンクリート埋設状況を確認し、ク エンチャの止水性
を確認
(1)試験概要
・ 試験水槽は、コ ンクリート打設用主水槽の下部にストレ ーナ孔、φ 50mmの損
傷孔を設け、孔下部に流水受タンクを設置し、二次タンク に連結させて主水
槽から の流水を模擬する構造とする 。試験用水槽の概要を図に示す。
・ 主水槽内には、ク エンチャ、ス トレ ーナ模型およびT形フランジを設置する。
・ ク エンチャ,ス トレ ーナはT型形状となっ ているが、要素試験ではL型としモ デ
ル化する。
・ φ 50mmの損傷孔はコンクリート打設部から 最も離れた底部に設置する。
コンクリート打設
275
500
aa矢視図
b
クエンチャ
【φ50mm損傷】
・ 上記のようにTフランジを超えたコンクリートが材料分離を起
こしているため, φ50mmの損傷孔はモルタルが流動しており,
φ50mmの損傷孔の下部タンクが満杯となった.
・ 再度,Tフランジとφ50mmの損傷孔を模擬した止水試験を
追加することにしたい.
写真5-5 クエンチャ・ストレーナ
止水試験の打設状況
表5-5(b) クエンチャ・ストレーナ
止水試験の打設データ
実測データ
目標打ち上
打ち上がり 最終平均打
がり速度
上り高さ
速度
(mm/min)
(mm)
(mm/min)
7.0
7.3
2233.0
【ストレーナ止水】
・ ストレーナは図5-8に示すように流量が4.92時間で急激に低
下し,打込み高さ1.98mで止水することが出来た.
・ ストレーナ止水が出来た高さはストレーナ天端より40mm高
い位置であった.
【クエンチャ止水】
・ クエンチャ止水はコンクリート養生材齢28日後以降に透水試
験を行い,確認する予定である.
損傷孔
φ 50mm
1346
T フランジ
a
a
582
T フランジ
1374
2400
鋼板
1100
試験方法
ストレーナ
3000
損傷穴φ 50mm
1000
ストレーナ孔
ストレーナ
879
851
300
ストレーナ
クエンチャ芯
500
最終水位
最終コンクリート高さ
アクリル板
【Tフランジ】
・ Tフランジは高さ582mmである.水中不分離性コンクリートの
打設時に,コンクリートがTフランジを越えて50cm落下して材料
分離を起こしていることが観察された(写真5-6).
・ Tフランジを越えた水中不分離性コンクリートが材料分離を
起こしているため,モルタル量が多い状況であった.
600
900
900
300
800
b
500
3200
平 面 図
図5-5(a) クエンチャ・ストレーナ止水要素試験概要図
止水材
環境温度
水中不分離性コンクリート(Gmax=20mm <and 40mm> )
40℃
試験体の大きさ 水槽(内寸):幅3200mm×高さ3000mm×奥行き 2400mm
試験時期
H27/9/12(実施済)
写真5-6 Tフランジの状況
2500
120
2000
100
1500
トレミー管
1000
ストレーナ位置
500
流量(L/min)
打込み高さ(mm)
(2)試験方法
・水槽内に水を張り,損傷孔から の流量が90L/minとなる 定常状態になったの
ち,打ち 上がり速度を 7mm/minにてコンクリートポンプ車から トレ ミー管に配
管を連結して 水中不分離性コンクリートを 図に示す高さまで打設する。
・硬化後,330kPa(参考 として 500kPaまで)の水圧条件で漏水試験を実施する 。
(3)試験結果の評価
・コンクリート強度の場所的な違い(均質性)
・ク エンチャでの漏水量。
80
60
40
20
0
0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00
経過時間(h)
0
4.5
図5-6(b) クエンチャ・ストレーナ
止水試験の打設高さ履歴
4.7
4.9
5.1
5.3
5.5
時間(h)
図5-8(c) ストレーナの流量履歴
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
48
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(9/13)
表5-6 合流部長距離流動試験
試験名称
目 的
確認事項
表5-7 真空破壊弁止水要素試験
6.合流部長距離流動試験
試験名称
・流動した後の合流部における水中不分離性コンクリートの品質を 確認する。
・打設部からの距離と水中不分離性コンクリート品質の関係
・合流部ダウンカマへの充填状況とその止水性
目 的
確認事項
(1)試験概要
・水中不分離性コンクリートを 長い水槽両側の2か所から打設し,流動方向での
コンクリートの品質を確認するととも に,合流部のコンクリート品質、ダウンカマ摸
擬体への打設状況を確認する。
・本試験は,長期流動に伴う合流部での水中不分離性コンクリートの基礎的性
質を確認することを 目的にしているため,単純な形状の水槽を用いる。
・水中不分離性コンクリートが10m以上流動した場合、ダウンカマの打設状況、
透水状況を確認する。
7.真空破壊弁止水要素試験
・ダウンカマ単独止水の場合,ベント管から の真空破壊弁を経由して S/Cへ水が
流入する経路が残るため,こ れを防ぐ目的で止水を行う。
・真空破壊弁の充填状況
・真空破壊弁の止水性
(1)試験概要
・実物大の真空破壊弁模擬体を水槽に設置し,水槽内に水中不分離性コンク
リートを 打設する。こ の際の水中不分離性コンクリートの真空破壊弁模擬体
への流入状況を確認するととも に,打設状況止水性を確認する。
加圧水槽
コンクリート
打設水槽
トレ ミー管
トレ ミー管
45°
5.0m
4.0m
ダウンカマ
ダウンカマ
(鋼材)
(鋼材)
奥行き : 1.05m
ダウンカマ
(鋼材)
ダウンカマ
ダウンカマ
(アクリル)
(アクリル)
20
1.5m
φ 318.5×6
2m
1/50
流動勾配:
10.5m × 1/50 = 21cm
→ 50cm と 設定
1.5 m
1m
試験方法
21m
1.5m
1.5m
試験方法
24m
図5-6 合流部長距離流動試験概要図
図5-7 真空破壊弁止水要素試験概要図
(2)試験方法
・水槽の両側のトレ ミー管から同量で水中不分離性コンクリートを 打設し,流動方
向でのコンクリートの品質を 確認するととも に,合流部に設けたダウンカマ摸
擬体への打設状況を確認する。
・流動に伴う異物等の巻き込み状況を観察する。
(2)試験方法
・真空破壊弁模擬体を水槽に設置し,水槽内に水中不分離性コンクリートを 打
設する。
・打設に伴う水中不分離性コンクリートの流動,打設状況を確認する。
・コ ンクリート硬化後に注水による漏水試験を実施,止水性を確認する。
(3)試験結果の評価
・ダウンカマへの打設状況と硬化後のダウンカマ内の止水性
・流動距離と,硬化後のコ ア採取による強度等コンクリート品質のばら つき
・流動に伴う異物等の巻き込み状況
(3)試験結果の評価
・水中不分離性コンクリートの流動,打設状況の確認
・打設された真空破壊弁模擬体の止水性
止水材
止水材
環境温度
水中不分離性コンクリート(Gmax=20mm)
40℃
試験体の大きさ 水槽(内寸):幅24m×高さ2m×奥行き 1.05m
試験時期
環境温度
(打設)H27/10/30(予定)
試験体の大きさ
試験時期
水中不分離性コンクリート(Gmax=20mm)
40℃
コンクリート打設水槽(内寸): 幅1.2m×高さ1m×奥行0.8m
加圧水槽(内寸): 幅0.8m×高さ1m×奥行0.8m
(打設)H27/12(予定)
©International Research Institute for Nuclear Decommissioning
49
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(10/13)
表5-8 照射試験
硬化体の圧縮強度・内部断面、フ レッシュコンクリートの流動性・圧縮強度
目 的
確認事項
1. 照射条件
1) 硬化コ ンクリート
累積で放射線量約25,500kSvをコンク リー ト硬化体(φ 100×200mm)に照射する 。
2) フ レッシュコンクリート
フ レッシュコンクリートの状態で8時間まで約73Sv/h(≒73Gy/h)で照射し、以降
はφ 100型枠内にて硬化する(材齢48時間)まで照射を継続する。
3) 照射施設の仕様
仕
(1)試験概要
・S/Cの1/8セクタ試験体を作成し,水中コ ンクリート打設による,ク エンチャ,ス ト
レーナ,ダウンカマの止水状況を確認する。
1.4271PBq
線源(放射能)
60Co密封線源(約1.36PBq)
線量率
10~104Gy/h
6288
2446
11000
様
許可使用量
5809
3406
トレミー管
ダウンカマ
φ -609.6*9
1260
クエンチャ
2582
410
止水材
環境温度
水中不分離性コンクリート(Gmax=20mm)
室温
試験体の大きさ [硬化体] φ 100mm×200mm
試験時期
H27/6末~(予定)
2552
2438
照射スペース
W8,000×L6,000×H5,000mm
注) PBq(ペタベクレル=1015ベクレル)
1135
T フランジ h=382
FPL-16*350
WPL-16*566
3084
試験方法
8900
1219
写真 5-8 照射室
2. 照射方法
1) 硬化コ ンクリート
φ 100×200mmの供試体の中心が線量率約6,000Gy/h(≒6,000Sv/h)となる 位置
に設置する。照射する供試体は、圧縮強度用3体と内部断面観察用1体の計4体と
する。照射期間は7ヶ 月以上を予定している 。
2) フ レッシュコンクリート
照射は容器のまま線量率が約70Gy/hとなる 位置で、ほぼ線源と同じ高さに設置
する。照射中のコンクリートの流動性の確認は、照射前、照射4時間、および照射8
時間とする 。型枠に打設したコ ンクリート供試体は練上がり後48時間(硬化開始)
まで照射する。
3. 評価方法
1) 硬化コ ンクリート
圧縮強度試験とX線CT法などで供試体断面の画像を測定し、同じ養生条件で照
射していない供試体強度と比較する。
2) フ レッシュコンクリート
照射したコ ンクリートの流動性の経時変化と48時間まで照射したコ ンクリートの圧
縮強度を、同じ環境条件で放射線を照射していないコンクリートと比較する。
2100
8222
目
・水中不分離性コンクリートの流動,打設状況
・ク エンチャ,ダウンカマの止水性,強度等のコンクリート品質のばら つき
11306
項
・実規模での補強材の流動状況、および配管等への打設状況を確認する。
2406
・放射線(γ 線)が止水材となる 水中不分離性コンクリート硬化体および
フ レッシュコンクリートの性状に及ぼす影響を確認する。
9.S/C内充填による止水基礎試験
1800
確認事項
表5-9 S/C内充填による止水基礎試験
試験名称
1219
目 的
8.照射試験
2600
試験名称
試験方法
ダウンカマ
φ -609.6*9
ストレーナ
800
4216
1770
2188
1654
3842
6288
8058
7445
15503
S/C 内機器設置配置図
図5-9 S/C内充填による止水基礎試験概要図
(図中の寸法は変更の可能性あり)
(2)試験方法
・トレ ミー管1か所から 水中不分離性コンクリートを 所定の高さまで打設する。
・打設硬化後にクエンチャ,ダウンカマにて注水試験を実施し,そ の際の漏水
量,漏水状況を把握する。
・コ ア採取を実施し,コ ンクリート強度試験を実施する。
(3)試験結果の評価
・ク エンチャ,ダウンカマの止水性
・ストレ ーナ周りの充填性
・強度等のコンクリート品質のばら つき
止水材
環境温度
水中不分離性コンクリート(Gmax=40mm & 20mm)
40℃
試験体の大きさ 水槽(内寸):幅約16m×高さ6m×奥行き 11m
試験時期
(試験体組立)H27年2月(予定)
(打設)H28年度(予定)
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50
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(11/13)
6.ガイドパイプの検討
(1)目的
S/C内充填による止水試験のうち、ダウンカマ単独で止水を
達成するためには、ダウンカマからS/Cへの流水を極力抑え
ることが重要となる。
このためにS/Cシェル上部から建屋1階床面にガイドパイプ
を設置し、S/C内を満水(静水)状態とすることを検討している。
試験方法(続き)
・検討する接着方法
①エポキシ樹脂、②ろう付け、③自動溶接
なお、加圧時の試験圧力はX-6ペネレベルの水頭圧に十分余裕
を考慮した0.1MPaとし、満足したものについては0.7MPaまで加
圧した。
2)試験結果
①エポキシ樹脂
Loctite E-120HP材料でギャップ有り、無しともに試験圧力を満
足した。
②ろう付け
ギャップ無しで試験圧力を満足したが、ギャップ有りでは接着が
不可であり、施工性に問題が残った。
③自動溶接
ギャップ有り、無しともに試験圧力を満
足した。
図3 ろう付けによる接着
図1 ガイドパイプの構成要素概念
(2)要素試験
S/Cシェルとガイドパイプの接続部構造検討のため、要素試験を
実施した。
1)試験方法
・ガイドパイプ模擬体(鋼管)を鋼板に接着し、加圧試験を行う
・鋼管と鋼板のギャップ有り、無しの条件で接着を行う
※ギャップは5mmを考慮
図2 エポキシ樹脂による接着
図4 自動溶接による接着
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51
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(12/13)
7.施工監視手段、止水完了確認手法の検討(その1)
施工ステップ毎に確認に必要な確認対象および確認項目を抽出
監視方法(候補)を抽出
今後の計画:要素試験にて適用性評価を実施、装置仕様を具体化
主な施工ステップ
主な監視項目
・装置動作状況・干渉
S/C穿孔
T クエンチャ止水
閉止補助材投入、グラウト注入
止水材注入
止水完了(継続監視)
カメラ、マイク
・動作状況・干渉(挿入管投下位置)、
止水材充填状況
・閉止補助材展開状況(膨らみ・しわ等)
・グラウト注入状況
・充填状況、漏れ
・漏れ
カメラ
(上方から)
カメラ
(上方から)
投げ込み式
圧力計
シートセンサ
投げ込み式
圧力計
カメラ
(横方向から)
カメラ
(横方向から)
水位計
閉止補助材投入、グラウト注入
主な監視方法
カメラ、投げ込み式圧力計
カメラ(近赤外)、シートセンサ
投げ込み式圧力計
カメラ(近赤外)
カメラ(近赤外)、水位計
止水材注入・止水完了
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52
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
S/C内充填による止水試験(13/13)
7.施工監視手段、止水完了確認手法の検討(その2)
ダウンカマ止水(S/C内埋設止水)工法における監視方法を検討
・止水材注入時において水中の濁りが発生するため、カメラによる外観監視は困難
・候補として以下を抽出
①超音波センサ:水中と止水材表面のインピーダンス差より止水材表面の位置を検出
②圧力計:水と止水材の密度差より止水材の高さを検出
③渦電流センサ:止水材材質の金属成分を検出し、止水材高さを検出
要素試験、耐環境性試験により適用性を評価する。
・配置案
・止水材の注入量(打込み高さ速度)が
7mm/minであり、高さ方向数か所に設
置することで止水材の注入状況を監視可能と
考える。
・止水材の流動性が高く、ほぼ水平に広がり堆
積していくことから、半径方向には1か所の設置
でよいと考える。周方向については、他のベント
管位置の施工方法を考慮して、検討する。
センサケーブル
センサ
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53
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(参考1) PCV下部止水手順と試験で想定する水の流れ
ダウンカマ止水
炉注水
90L/min
流れなし
(No.5)
90L/minの
漏えい
(No.2)
流れなし
(No.7)
流れなし
(No.3,4,6)
90L/minの
漏えい
(No.5)
クエン
チャ・
スト
レー
ナ・S/C
損傷部
止水
ダウン
カマ止
水
真空破
壊弁止
水
クエン
チャ・
スト
レー
ナ・S/C
損傷部
止水
1L/minの漏
えい(想定)
90L/minの
漏えい
(No.2)
(No.3,4)
90L/minの
漏えい
(No.5)
ベント
管止水
ダウン
カマ止
水
真空破
壊弁止
水
ベント管止水
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54
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(参考2) 試験における流水条件の考え方
①S/C損傷部およびクエンチャ,ストレーナ止水試験
炉注水5.4m3/hが1ヶ所のS/C損傷部から漏水している場合を想定
②小型ダウンカマ止水要素試験
ベント管止水の
暫定目標漏水量:1ℓ/min
φ250A
SRV/DL↘
この2倍の水がダウンカマ1本に流
ダウンカマ止水 れる場合を条件とする。:2ℓ/min
止水材がダウンカマ先端を閉止する
ベント管内止水
ストレーナ止水
とダウンカマ内の水位が上昇する。
昇
その上層速度を実機に合わせる。
クエンチャ止水
水位上昇速度v を実規模と1/4モデルで合わ
せると1/4モデルでの流量Q2が次式より算定さ
れる。
Q Q1 Q2
Q


 1
a1  16a2
a a1 a2 16a2
Q
2
Q2  1 
 0.125 ≒0.13ℓ/min
16 16
Q1=2ℓ/min
水位上昇速度
v
Q2=0.13ℓ/min
v
v
Φ600mm
Φ150mm
実規模 断面積a1
1/4モデル断面積a2
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55
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
③ベント管止水技術
③-3 真空破壊ライン埋設による止水技術
フレキシブルガイドパイプの検討
シリコン系材料を用いた止水工法
・シリコン系材料を用いたプラグの検討
・フレキシブルガイドパイプ及びプラグの今後の計画
布パッカーにモルタルを充填する工法
・真空破壊ライン止水試験 試験全体計画
・真空破壊ライン止水試験 試験結果
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56
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
フレキシブルガイドパイプの検討(1/3)
(1)フレキシブルガイドパイプの概要
・要素試験の実施
トーラス室は高線量であるため、真空破壊ラインの
止水は、R/B1階床面に穴あけを行い、止水する計
画である。真空破壊ラインは8本あるが、真空破壊ラ
インの真上の1階フロアには躯体や配管等の干渉物
により真上からアクセスできない箇所が存在する。
以下の機構について要素試作し、必要な機能が実
現可能か確認する試験を実施した。
そこで、真空破壊ラインの真上から約1m離れた穿
孔位置からでも真空破壊ラインにアクセスできるフレ
キシブルガイドパイプについて検討した。
フレキシブルガイドパイプの外観と軸構成を右図に
示す。
・屈曲機構:ガイドパイプを曲げるための機構
・固定機構:ガイドパイプを真空破壊ラインに固定
するための機構
±5°
鉛直:258㎜
R/B1階フロア
360°
:1階躯体
:1階機器
:1階配管、架台類
図 R/B1階337.5°方向の平面図
固定機構
屈曲機構
屈曲機構:40°±3°
(真空破壊ラインから1m
離れた位置の場合)
伸縮部:200㎜
図 フレキシブルガイドパイプの軸構成概要
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57
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
フレキシブルガイドパイプの検討(2/3)
(2)フレキシブルガイドパイプ固定機構の要素試験
1)試験内容
フレキシブルガイドパイプはチェーンでつながれた2
台の磁気キャリアを真空破壊ラインの外表面に沿っ
て走行させて、反対側でクランプして固定する。この
固定機構を試作し、以下の手順で成立性を確認した。
① 上部からロッドを押し、真空破壊ラインの外表
面に沿って磁気キャリアを動かす。
② 反対側で2台の磁気キャリアがクランプされる。
③ 上部からチェーンを引き上げることによって、
磁気キャリアを引き上げ、ガイドパイプを固定
する。
2)試験結果
ロッドを押していくことで2台の磁気キャリアが進み、
クランプされ、固定可能であることを確認した。
磁気キャリアの爪と溝のギャップが小さく、磁気
キャリアが少しでもずれてしまうとクランプできないこ
とがあった。適切な爪と溝のギャップについて検討す
る。
ロッド
ワイヤ
中間キャリア
チェーン
磁気キャリア
金属板
爪(オス側)
磁気キャリア
溝(メス側)
図 固定機構外観
図 磁気キャリア外観(固定後)
図 固定機構外観(固定後)
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58
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
フレキシブルガイドパイプの検討(3/3)
(3)フレキシブルガイドパイプ屈曲機構の要素試験
1)試験内容
ガイドパイプの屈曲機構は、ワイヤー
で連結された角度の付いた4つの部品
を、R/B1階からワイヤを引っ張ること
により、部品が押し付けられ、屈曲する
構造である。この屈曲機構を試作し、
以下の手順で成立性を確認した。
① 8本のワイヤー引っ張る。
② 屈曲機構の角度の付いた4つの部
品を押し付け、屈曲させる。
2)試験結果
角度の付いた4つの部品をワイ
ヤーを引っ張ることで必要な角度ま
で屈曲可能なことを確認した。
ロッド
角度の付いた
部品
ワイヤ
ロッド
屈曲
図 屈曲機構上部外観
図 屈曲機構(屈曲後)外観
図 屈曲機構(屈曲前)外観
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59
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
シリコン系材料を用いたプラグの検討(1/5)
(1) プラグの概要
1)H25年度要素試験時の課題
3) 要素試験の内容
シリコン系材料の止水材を真空破壊ライン内に注
入しただけでは、30m相当の水頭圧を受けると動い
てしまい止水できない。
1/1スケールでプラグを試作し、要素試験で以下の
内容を確認する。
2)H26~27年度の開発方針
止水材と真空破壊ライン内面との摩擦力を上げる
方法として、 2つのバルーン間に注入したシリコン系
の止水材の硬化後に止水材を軸方向に圧縮し、摩
擦力を高めて止水する方法を検討した。
後段バルーン
フレキシブルホー
ス
前段バルーン
後段バルーン
・挿入性:プラグを試作し、真空破壊ラインへの挿入
し、固定できるかを確認する。
・止水性:PCV冠水時の耐水圧性を確認する。
フレキシブルホー
ス
前段バルーン
止水材変形抑制部
ベントパイプ
レジン注入パイプ
カメラ
圧縮
止水材圧縮用フランジ
止水材圧縮用フランジ
金属板
図 シリコン系材料を用いた止水用プラグ概要
止水材(シリコン系)
止水材注入後
摩擦力を負荷
止水材圧縮後
図 機械的に摩擦力を負荷する方法の概要
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60
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
シリコン系材料を用いたプラグの検討(2/5)
(2) プラグの挿入性の要素試験
1)試験内容
2)試験結果
ガイドパイプから真空破壊ライン内へプラグを挿入
性と動作確認を実施した。
①プラグをクレーンを用いて挿入する。
②試験体内部を水で満たし、止水用プラグの動作
(バルーンの膨張など)を確認する。
図 プラグ挿入時
図 バルーン膨張後
①プラグの自重と周囲に取り付けたホイールでエ
ルボ部を挿入するのは困難であることがわかっ
た。スムーズに挿入、位置決めできるインストー
ル冶具の検討を進める。
②バルーンの膨張など、止水材を圧縮するための
動作については問題なく動作することを確認した。
図 変形抑制部展開後
図 フランジ動作後
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61
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
シリコン系材料を用いたプラグの検討(3/5)
(3)プラグへのシリコン系材料の注入性・耐水圧性の要素試験
1)試験内容
以下の手順で試験を実施し、プラグへのシリコン系
材料の注入性・耐水圧性を確認する。
①止水材を3回に分けて注入し、真空破壊ラインの上
部まで注入できるか確認する。
②プラグに水圧を負荷し、漏えいの有無を確認する。
2)試験結果
①当初計画していた注入方法ではベントが不十分で
止水材を上部まで注入できなかった。
流れ込みにくい部位
②
上部に止水材を注入できなかったため、右図に示
すように一時的な型枠を取り付け、止水材を上部ま
で注入後、硬化させて、プラグを完成させた。
②止水材を圧縮しながら水圧を上げていき、 PCV
を冠水した際の水頭圧0.3MPa以上の0.35MPa
の水圧に耐えられることを確認し、止水材を圧縮
し摩擦で止水を行う構造の妥当性を確認した。
※PCV冠水時の水頭圧の1.5倍である0.45MPaでの
耐水圧試験はH27年度末に実施する。
一時的な型枠
止水材が充填されなかった部分
水圧負荷
止水材
1回目注入後
2回目注入後
図 止水材注入試験手順
3回目注入後
図 耐水圧試験概要
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62
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
シリコン系材料を用いたプラグの検討(4/5)
(4)プラグの挿入性の再試験
2)試験結果
1)試験内容
プラグの挿入が困難であったため、インストール性
の向上のための検討を行い、再試験を実施した。
プラグに剛性の高いケーブルを取付け、このケー
ブルを押し込むことでインストールできるか試験を実
施した。
プラグに取付けた剛性の高いケーブルを押すこと
でプラグを挿入できることを確認した。
また、直管部については、プラグを押し込むインス
トール治具を検討し、試作を行った。
移動クランプ
インストール治具
エアシリンダで3本のレグを開き、真空破壊ライン内面に押し
付け、押し込み治具を真空破壊ラインに固定する。更にエアシ
リンダを加圧すると中心部が延びて、プラグを押し込む。その
後、エアシリンダを開放するとレグが閉じて、押し込み治具が
元の状態に戻る。この動作を繰り返すことで、プラグを押し込
むことが可能となる。
固定クランプ
移動クランプ
挿入ケーブル
レグ
止水プラグ
レグを閉じた状態
エアシリンダ
レグ
止水プラグ
図 操作架台外観
レグを開いた状態
図 インストール時の状況
図 インストール治具外観
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63
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
シリコン系材料を用いたプラグの検討(5/5)
(5)プラグへのシリコン系材料の注入性の再試験
1)試験内容
2)試験結果
(3)で実施した注入性の要素試験結果から、バルー
ンの構造を見直し、止水材の注入性の対策を図り再
試験を実施した。
上部の水が適切に抜け、止水材が上部まで隙間無
く充填できることを確認した。
バルーンの外周面に高剛性のロッドを取り付け、
バルーンと真空破壊ラインの内面にわずかな隙間を
設けることで、水は抜けるが止水材は抜けないプラ
グ構造に見直し、1/2スケールで試作し、注入性確
認のための要素試験を実施した。
注入パイプ
耐水圧試験の結果及び1/2スケールの注入性の試
験の結果からプラグの構造を見直し、右下図に示す
ようなプラグを試作した。
上部まで隙間無く充填
ベントパイプ
高剛性のロッド
高剛性のロッド
図 ½スケール充填性要素試験体
図 ½スケール充填後試験体外観
図 止水のためのプラグ外観図
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64
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
フレキシブルガイドパイプ及びプラグの今後の計画
これまでに試験で得られた課題への対策を反映し、H27年度末に実施予定の実規模試験用の装置の設計、
製作を実施中。
実規模試験では、1/1スケール部分模擬試験体でガイドパイプの設置からプラグの挿入、耐水圧試験までの
一連の作業を実施し、止水技術の成立性を確認する計画である。
フレキシブル
ガイドパイプ
図 実規模モックアップ試験体(案)
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65
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
真空破壊ライン止水試験 試験全体計画(1/2)
PCV水位
1. 目的
H25年度の成果に基づき,真空破壊ラインを仮止水するためのシール材(布
パッカー)の改良を行い,仮止水性の向上を図る。また,本止水材の充填方法を
策定し,本止水材を密実に充填することで高い止水性能をする。
真空破壊ライン(内径Φ455mm)
2. 止水計画
止水
対象
②
止水
手順
図2参照
③
真空破壊ラインを穿孔してガイド
パイプを設置
逆止弁の上流側および逆止弁
前面に布パッカーを挿入した後,
止水材を充填して布パッカーを
展開(仮止水)
本止水材を充填
3. H25年度の成果と課題
シール用充填
材の選定
仮
止
水
本
止
水
現状の水頭圧
冠水時の水頭圧
仮止水
本止水
図2 止水手順
4. 検討項目と試験内容
検証項目
ベローズ
逆止弁
■: S/C補強(1号機)
項目
ガイドパイプ設置
ガイドパイプ設置
水中不分離モルタル(市販品:PLM)
①
ベローズ
逆止弁
ガイドパイプ
ベローズおよび逆止弁
止水材
水の流れ
0.8cm/秒
図1 トーラス室断面図(1号機)
仮
止
水
本
止
水
試験内容
布パッカーの
改良検討と効
果の確認
•
•
•
管内面との摩擦力を向上させるため改良布パッカーを検討(表1)
管内で展開した改良布パッカーに水圧をかけ,滑り抵抗性を確認
効果がある方法による布パッカー(実規模)を水流中で展開した後,
加圧して滑り抵抗性を確認
止水材のフレッ
シュ性状と発
熱特性
•
フローの経時変化(10,20,30℃)
•
発熱特性(断熱温度上昇,線膨張係数,熱伝導率,比熱)の確認
本止水材を密
実に充填する
方策
•
H25年度は,ガイドパイプ直下から止水材を充填したため,気泡を閉
じ込め,管内に空隙が残った。今期は,布パッカー前面から気泡を追
い出しながら充填し,その効果を確認する。
実規模大の試験体を使用して布パッカーの挿入,仮止水,本止水を
実施し,止水材硬化後に冠水時水圧をかけて止水性能を確認する。
•
H25年度の成果
課題
• 品質の安定性や被ばく低減等を考慮し,
既存の水中不分離モルタルから,フレッ
シュ性状・強度性状を比較評価
• 強度性状がよく流動保持性のよい水中不
分離モルタル(市販品:PLM)を選定
【材料面】
• 温度別の流動性・流動保持
性の確認
• 発熱特性(断熱温度上昇,
線膨張係数,熱伝導率,比
熱)の確認
布パッカー寸
法・パッカーと
充填ホースの
収まり状況の
確認
• 布パッカーの周長=1.0~1.1×管周長が
最適と判断
• 所定の水圧で布パッカーの滑り,もしくは
加圧充填による破裂が発生
• 破裂しなかった布パッカーでもわずかに漏
水
【施工面】
• 布パッカーの改良
(パッカー展開時に水圧で滑
らない,または過度に充填し
ても破裂しない方法の検討)
本止水材によ
る止水効果の
確認
• 布パッカーから漏水した状態でガイドパイ
プ直下に本止水材を充填
⇒管内上部に空隙ができ,漏水が発生
【施工面】
• 布パッカー周囲からわずか
に漏水があった状態での止
水材充填方法
表1 摩擦力向上のための布パッカー改良案
方法の分類
説明
①布の強度を上げ 布パッカーの側面の布地 (基本ケース)
ることで充填圧を よりも、小口面の布地の
向上させる(支圧 強度を上げる
力向上)
イメージ
より強い布
強い布
布パッカーを貫通させた (軸方向拘束ケース)
軸に引張を持たせ、小口
面に過度な張力を作用さ
せない
②布パッカー側面
布パッカーの側面に滑り
に滑り止めを設置 止めを施して、摩擦抵抗
する
を向上させる
(リング状)
(メッシュ状)
(板状)
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66
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
真空破壊ライン止水試験 試験全体計画(2/2)
5. H26~27年度の試験計画概要
充填性確認試験(Bb-4J)
改良布パッカーの選定
温度影響確認試験(Bb-1)
【目的】 施工時期に応じた止水材の性状,および発
熱特性を把握する。
【検討内容】温度別フロー性状・圧縮強度,断熱温
度上昇,線膨張係数,熱伝導率,比熱
布パッカーの改良試験(Bb-3)
本試験
【目的】 選定した改良布パッカーについて,実規模サイ
ズでの仮止水効果を確認する。
【検討内容】パッカー展開時の状況確認(しわや気泡の
発生状況など),パッカー加圧時の滑り状況,
漏水量を確認
布パッカー改良案の検討
予備試験
【目的】 H25年度試験では本止水材充填後に管内に水
みちが残り,漏水経路となった。密実に充填する
ために打設方法を変更し,その効果を確認する。
【検討内容】 最適な打設ホース先端位置,打設時の
ホース引抜き操作の確認。止水材充填時
に管内で発生する空気溜まりの追い出し
状況の確認。
滑り止め処置,パッカー構造変更を実施した合計7
ケースを検討
布パッカー
ウレタン系
塩ビ系
布パッカーの改良試験(Bb-3)
水
圧
ゴム系
予備試験
【目的】 改良方法について,有効な滑り止め方法
(仮止水方法)を策定する。
【検討内容】パッカー展開時の状況確認(しわや
気泡の発生状況など),パッカー加圧
時の滑り状況,漏水量を確認
布パッカー
水圧
充填性確認試験(Bb-4J)
布パッカーの改良試験(Bb-3)
確認試験
【目的】 軸方向の拘束を抑えた改良ケースについて,
実規模サイズでの仮止水効果を確認する。
【検討内容】パッカー展開時の状況確認(しわや気泡の
発生状況など),パッカー加圧時の滑り状況,
漏水量を確認
本試験
実規模大の試験体を用いて,予備試験同様の試験を
実施。
加圧試験(Bb-4P)
【目的】 実規模大の試験体を使用して布パッカーの挿
入,仮止水,本止水を実施し,止水材硬化後に
冠水時水圧をかけて止水性能を確認する。
【検討内容】300kPaの水圧を1時間加え,漏水しないこ
とを確認する。
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67
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
真空破壊ライン止水試験 試験結果 (1/2)
B:○
A:○ (65 cm3/分)
A:◎ (4 cm3/分)
B:○
A:× (680 )
 試験結果
1. 布パッカーの改良試験(Bb-1)
A 仮止水性:◎(漏水量2cm3/分)
(1)試験目的
• 改良方法について,有効な滑り止め方法(仮止水方法)を複数
ケース検討し,予備試験の結果から選定した改良パッカーの仮
止水性能が向上することを確認する。
滑り止めなし
(基本ケース)
B:○
A:○ (83 cm3/分)
(2)改良方針
ウレタン系,リング状
A:× (2160)
ゴム系,板状
B×
A:○ (114)
B:○
B 滑り抵抗性:○
布パッカーの滑り止め性能を向上させるために,配管内面と布
パッカー間の摩擦力を向上させる方法を検討した。
①布パッカーの強度を上げることで充填圧を高くする。
(支圧力を向上させる)
滑り止め材料:ウレタン系,形状;板状
滑り止めなし
(軸方向拘束ケース)
ゴム系,リング状
(4)本試験
(3)予備試験
• 実機の1/2スケール(直径φ230mm)のアクリル管に、改良布
パッカーを入れ、布パッカーにモルタルを充填する。
• 充填後、改良布パッカーの下流から水圧をかけ、布パッカーの
滑り状況・漏水量を確認する。
布パッカー
塩ビ系,メッシュ状
改良布パッカーの中で最も効果が高かったケース「ウレタン系板状」を選定
②布パッカー側面に滑り止めを設置する。
モルタルホース
B:○
水圧
25kPa※
P
モルタルホース
• 実規模大のスケール(内径φ430mm)のアク
リル管を使用して予備試験同様に試験を実
施(試験数:3)
水圧25kPa

布パッカー
試験結果
• 仮止水後,時間経過に伴い漏水量は低下す
る傾向にあり,過年度試験に比べて大幅に
仮止水効果が向上した。
• No.3において止水材の微量の漏出が発生した。
図: 本試験体形状
試験年度
2013
試験数
No.1
No.1
No.2
No.3
パッカーの滑り
初期に滑り発生
なし
なし
なし
漏水量(cm3/分)
670
78
51
(1時間後:6)
77.6
(36分後:3.6)
2014~2015
(5)評価
•仮止水効果の大幅な向上により,本止水材充填時にほぼ流水がない状態を作ることが可能
図: 予備試験体形状
※4.5m3/hの炉注水量全量が1本の真空破壊ラインベローズから漏水するケースを想定
→本止水材充填時に,水みちが残らず密実な充填が可能となる見通しを得た。
•止水材漏出を受け,加圧試験に進む前に漏出部を改善する必要がある。
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68
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
真空破壊ライン止水試験 試験結果 (2/2)
2. 充填性確認試験(Bb-4J)(予備試験のみ終了)
3. 温度影響確認試験(Bb-1)
(1)試験目的
(1)試験目的
H25年度試験では,管内上部に気泡が残り,これが水みちとなった。本止
水材充填ホース先端位置の違いによる充填状況を確認し,水みちを残さな
い充填方法を策定する。
・ 施工時期に応じた止水材の性状,および発熱特性を確認し,止水材の
物性値を把握する。
(2)試験内容
(2)予備試験
Φ180mmのアクリル管を使用し,ホース先端を布パッカーの手前に設
置することで,管内の気泡をガイドパイプ側に押し出しながら充填でき
ると考え,試験でその効果を確認する。
(3)結果
•
充填中の止水材の勾配はパッカー側が高く,ガイドパイプ側が低く
なった。
• 気泡を追い出すことができ,密実に充填可能であることを確認した。
止水材勾配
(3)試験結果
・ フローは温度別で差が確認されたが,10℃の環境でも4時間までは高い
流動性(目標値200mm)を維持することを確認した。
・圧縮強度は91日時点で概ね同じ結果が得られた。
・断熱温度上昇量は110℃程度であると推定した。※
※試験装置の測定温度上限が100℃であったため,粗骨材混合率と温度上昇の関
係から推定。なお,止水材の粗骨材混合率は0%
気泡
60
圧縮強度(N/mm2)
•
・ 10,20,30℃での止水材(PLM)のフロー,圧縮強度を確認する。
・温度上昇量などの発熱特性を確認する。
パッカ
ホース先端位置
ホース
ホース先端位置
H25年度
図: 試験体形状
ホース先端位置
写真: 止水材充填状況
50
40
91日で概ね同じ強度
30
20
10
10℃
20℃
30℃
0
ホース
0 7 14212835424956637077849198
材齢(日)
図: 温度別フローの経時変化
図: 温度別圧縮強度の発現履歴
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69
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
④シール部の止水技術/⑤配管ベローズの止水技術
機器ハッチの溶接による止水工法の概念検討
小部屋内に設置されているシール部、配管ベローズの止水
・小部屋内埋設試験 試験全体計画
・小部屋内埋設試験 試験結果
開放部に設置されているシール部、配管ベローズの止水
1. 開放部に設置された貫通部の止水工法(案)
2. 止水試験の概要
3. 縮小モデルによる止水試験の概要
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70
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
機器ハッチの溶接による止水の概念検討(1/2)
機器ハッチの止水については、これまでセメント系材料による埋設工法を検討してきた
が、完全止水が難しいことから、溶接による止水工法の検討を進める。溶接による止水工
法を成立させるために必要となる磨き装置および溶接装置の概念検討を実施する。
機器ハッチフランジ磨き概要図
挿入ガイド
項目
要求仕様
研磨装置
挿入ロッド
研磨ヘッド
研磨仕様
・対象部位 ; 機器ハッチフランジ部
・研磨範囲 ; 全周
・磨き程度 ; 溶接に支障をきたす錆
等が除去できること。
寸法条件
・穿孔(開口)寸法 ;約φ300mm
・機器ハッチ内径
;φ3050mm
装置設置と操作
・設置後の研磨作業は、遠隔操作にて
実施する。
伸縮
機器ハッチ
フランジ面(前面)
磨き箇所(全周)
屈曲
回転
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71
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
4.溶接装置概要
機器ハッチの溶接による止水の概念検討(2/2)
機器ハッチフランジ溶接概要図
挿入ガイド
溶接装置
項目
挿入ロッド
要求仕様
溶接仕様
・対象部位 ; 機器ハッチフランジ部
・研磨範囲 ; 全周
・耐圧性能 ; 0.45MPaに耐えること。
寸法条件
・穿孔(開口)寸法 ;約φ300mm
・機器ハッチ内径
;φ3050mm
装置設置と操作
・設置後の溶接作業は、遠隔操作にて
実施する。
溶接ヘッド
伸縮
機器ハッチ
フランジ面(前
面)
溶接箇所(全周)
屈曲
回転
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72
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
小部屋埋設試験 試験全体計画
止水材(NWG)の材料特性
1. 目的
H25年度の試験で残された課題を踏まえた検討・試験を進める。
2. 止水計画
止水対象
止水手順
(下図参照)
使用材料
高線量かつ狭隘の小部屋内に存在するPCV貫通配管ベローズや電
気ペネ接続端子箱
① 小部屋上階から吹付けモルタルを積み上げることで堰を構築
(堰は埋設範囲縮小のために構築)
② 堰と躯体(生体遮へい壁)に囲まれた箇所に止水材を打設し,ベ
ローズ等を止水
堰・・・・・・・吹付けモルタル(急結剤含む)
止水材・・・高流動低発熱性モルタル(NWG)
材齢(日)
経過時間(h)
図 温度別フローの経時変化
図 圧縮強度の発現履歴
遠隔打設装置
打設地点
1.0m
4. 検討項目と試験内容
検討項目
試験内容
•
アルミ材の影響確認
A
アルミ片
3m
A
止水材
止水材
堰
MSトンネル室(O.P.10200)
A-A断面
3. H25年度の成果と課題
項目
堰
止水材
アルミニウムの止水材接触
直後からの水素発生量を
測定する。
H25年度の成果
課題
• 吹付けモルタルを使用して実機相当高
さ(3m)の堰を構築可能であることを確認
• 障害物配管上部からでも堰構築が可能
であることを確認
• 遠隔打設装置により施工可能であるこ
とを確認
【材料面】
•
急結剤の温度特性把握
【施工面】
•
配管下部充填の確実性
•
打設地点切り替えの際のホース閉塞リスク対策
•
モニタリング方法
• 高流動・低発熱性モルタル(NWG)を開
発
• 配管周囲を密実に充填可能であること
を確認
• 止水材にひび割れが発生し,水圧を保
持できないことが判明
→温度ひび割れと推察するが,沈下ひ
び割れの可能性も考えられる
【性能面】
•
止水材単体の透水性能(長期止水性)
•
止水材界面からの漏水
•
ひび割れ原因の特定とひび割れを入れない施工
法の検討
【施工面】
•
小部屋内の小開口部からの止水材流出防止策
【運用面】
•
アルミの接触による水素発生量の把握
水上置換法による水素発生量測定
壁開口/床開口からの
止水材の流出防止策の
確認
•
検討した流出防止策が,止水材打設時の側圧を受ける環境で
も有効であることを確認する。
ひび割れの原因
•
静置時間をパラメータとした止水材サンプルの空気量を測定す
る。
•
高さ1mで打込んだ止水材の高さ方向の空気量の分布を確認
する。
長期止水性能
•
硬化した止水材にPCV冠水時の水圧(400kPa)を長時間かけて
透水期間を確認する。
止水材界面における
漏水確認
•
鋼板を貫通させた止水材に水圧をかけ,止水材と鋼板の界面
からの漏水量を評価する。
急結剤の温度特性確認
•
環境温度10,20,30℃で急結剤添加率をパラメータとするモル
タルの貫入試験を行い,凝結時間を確認する。
報告書まとめ中(10月末報告予定)
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73
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
小部屋埋設試験 試験結果
1. アルミ材の影響確認試験(Ar-9)
2. ひび割れ原因の究明試験(Ar-7)
(1)試験目的
(1)試験目的
保温材外装板に使用されるアルミと止水材が反応したときの水
素発生量を確認し,水素爆発の可能性について検討する。
(2)試験内容
アルミ外装板と同仕様のアルミ片(0.5×20×25mm)3枚を止水材
に挿入し,反応が収束するまで水上置換法で水素量を測定する。
H25年度の試験で発生したひび割れの要因として温度ひび割れと
沈下ひび割れが考えられる。要因は温度ひび割れであると推定してお
り,対策できる見通しがあるが,沈下ひび割れの可能性も否定できな
いため,本試験で沈下ひび割れ発生の可能性を確認し,H25年度試験
のひび割れ原因を究明する。
(2)試験内容
① 空気量の経時変化確認
・試験開始から24時間まで
は反応が活発で,48時間
以降収束し,4日で反応が
収まった。
・反応が収束するまでの発
生量は616.7mLであった。
1時間あたりの水素発生量(mL/h)
(3)試験結果
ピーク時発生量:25mL
累積時発生量:616.7mL
モルタルエアメータを用いて1時間置きに空気量を測
定。(硬化により試験不可となった23時間まで測定)
② 補強材の沈下有無確認
図2に示す試験容器に補強材を充填し,
変位計を使用して天端レベルを測定(レ
ベルが落ち着いた14日目まで測定)
図1 モルタルエアメータ
③ 空気量の高さ方向の分布確認
経過時間(h)
→1m2あたりの発生量に換算:約200L
(4)評価
・小部屋(MSトンネル室)のMS配管,FDW配管の保温材がアルミ外装板で
あると仮定した場合の表面積:約60m2→発生量12000L
→小部屋空間容積に占める水素割合:5% > 4% (爆発限界)
→爆発限界を超える可能性が考えられる
・実機施工時は排風機を使用して強制的に換気をすれば問題なく施工
ができると考える。
内部を切り出し,専用装置を用いて気泡
を確認。
変位計
止水材
(3)試験結果
① 時間の経過により空気量が増える傾向
を確認
② 止水材は0.2%程度膨張し,沈下しないこ
とを確認
図2 モルタルエアメータ
③1mの高さで0.5%程度空気量が増加。
(4)評価
• ひび割れは沈下によるものではなく温度ひび割れが支配的要因である
ことを確認した。
• 今後,温度ひび割れを発生させない施工法の検討を進める。
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
開放部に設置されているシール部、配管ベローズの止水(1/3)
1. 開放部に設置された貫通部の止水工法(案)
生体遮へい体
• 貫通部の補修対象である、配管ベローズ、電気ペネトレーションがあ
りそれぞれに対する補修工法を検討することとした。
• 下図に配管ベローズ、電気ペネトレーションの止水工法(案)を示す。
• 止水材施工時は、干渉物の撤去が前提条件であり撤去方法の検討
が別途必要である。
ベローズカバー
ベローズ
止水材【吹付け】
表 止水材への要求事項
№
項 目
条
件
1
環境条件
①気温/水温:0~40°
②湿度:最大100%程度
③耐放射線性:5×105Gy程度
2
施工環境
気中
3
耐圧性能
0.45MPa
4
粘性
①吹付け可能で流れ落ち難いも
の。
5
硬化性
6
施工性
①施工上問題とならない硬化時間
のもの。
②内部まで完全硬化するもの。
遠隔吹付けが可能なもの。
備
考
図 1号機 配管ベローズ 止水工法(案)
生体遮へい体
リークチェックライン
電線接続箱
止水材2【吹付け】
ケーブル(撤去)
0.45MPa:30m水頭圧(0.3MPa)の
1.5倍
電線接続箱前面撤去
ケーブル切断
止水材3【吹付け】
止水材1【吹付け】
モジュール
図 1号機 電気ペネトレーション 止水工法(案)
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
開放部に設置されているシール部、配管ベローズの止水(2/3)
2.止水試験の概要
止水材予備試験
目的
遠隔での施工性と耐水圧性から,止水材を絞り込む。
確認項目
施工性
遠隔吹付けの可否
耐水圧性
止水材硬化後に水圧を掛けて,漏えいの有無に
より耐水圧性を確認する。
・0.05MPa刻みで段階的に最大0.45MPa(水頭圧
30mの1.5倍)まで昇圧する。
・0.05MPa刻み時の保持時間は5分0.45MPaの保
持時間は60分とする。
圧力計
補給水(水道)
AIR抜き
圧力負荷用冶具
P
水圧ライン
最大
0.45MPa
耐放射線性の確認試験
目的
予備試験で絞り込んだ止水材を用いて照射試験を行い,
止水材の放射線による影響を確認する。
試験体 : 予備試験体と同様(Φ50×150mm)
照射線量: 5×105Gy (線量率:104Gy/h)
線源: Co-60
確認項目
外観確認
外観,色調,収縮有無,質量,ひび等の損傷有無
耐水圧性
照射前後に水圧を掛けて,漏えいの有無により照
射による劣化の有無を確認する。
・0.05MPa刻みで段階的に最大0.45MPa(水頭圧30m
の1.5倍)まで昇圧する。
・0.05MPa刻み時の保持時間は5分0.45MPaの保持
時間は60分とする。
硬度,伸び,引張強度
照射前後で劣化の有無を確認する。
止水材
水圧ポンプ
図 予備試験体系
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
開放部に設置されているシール部、配管ベローズの止水(3/3)
3.縮小モデルによる止水試験の概要
目的
予備試験および照射試験で絞り込んだ止水材を用いて1/4スケールの縮小モデルを使用した止
水試験を行い,止水材の施工性および耐水圧性を確認する。
確認項目
 施工状況,施工性: 止水材の付着状況
 止水材の硬化状況: 硬化後の収縮有無,クラックの有無など
 耐水圧性: 硬化後に水圧による圧力負荷を掛けて,漏れの有無により耐水圧性を確認
・0.05MPa刻みで段階的に最大0.45MPa (水頭圧30mの1.5倍)まで昇圧する。
・0.05MPa刻み時の保持時間は5分,0.45MPaの保持時間は60分とする。
リークチェックライン模擬
(PT 1/4)
ケーブル
止水材施工範囲
(2-φ3.2×n本)
AIR抜
き
AIR抜き
加圧範囲
水圧ライン
最大0.45MPa
水圧ライン
最大0.45MPa
加圧範囲
止水材施工範囲
ベローズ
ベローズカバー模擬
(漏えい模擬貫通孔あり)
【材質】鋼材
図 配管ベローズ 止水試験体
止水材施工範囲
【材質】鋼材(ケーブルを除く)
【止水前提条件】・ペネBOX前蓋の撤去
・ペネBOX内ケーブルの切断
図 電気ペネトレーション 止水試験体
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
⑥PCV接続配管のバウンダリ構築技術
1.隔離弁等の漏えいに対する止水技術
充てん止水材の開発
閉止治具、付帯設備の検討
2.遠隔操作治具等の検討
配管内移動遠隔装置検討
作業ツール、遠隔装置検討
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78
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
○対象配管及び止水案の検討を実施
①AC系、RW系、RCW系
○止水案の検討項目の抽出し、検討を実施中
1.隔離弁等の漏えいに対する止水技術
1階面から配管内移動装
置で止水材注入管等を充
てん部まで移送する
地下階で小口径配管を切
断し、閉止治具設置
1)充てん止水材の開発
2)閉止治具検討 (小口径配管用)
3)付帯設備の検討
・止水材の注入範囲確保のための仮閉止治具の検討他
2.遠隔操作治具等の検討
1)配管内移動遠隔装置検討
・装置概念の検討、移送機構検討及び要素確認試験
2)作業ツール、遠隔装置検討
地下階フランジ等からの
漏えい防止処置
配管内移動装置が通過でき
る様に弁の強制開閉操作
地下階配管内に止水材を
充てんする。
図 AC系配管の止水対策案概要
・配管外アクセス装置概念の検討、配管切断・閉止治具設置ツールの検討、確認試験
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
1.隔離弁等の漏えいに対する止水技術 (充てん止水材の開発 1/3)
○止水材の要求性能 、目標の設定
・放射性による劣化が少ない無機系材料とする。
・各種形状、口径の配管内に密実に充てんされる必要があるため、十分な
流動性及び平たん性を有するものとする。
・屋外で止水材を製造し、配管内に移送する必要があるため、止水材注入
完了までの時間の間、圧送性が確保できるものとする。
・大口径配管の場合には、止水材がある程度の空間に打設されるため、止
打設終了
水材自体の水和発熱による硬化中の温度上昇が考えられることから、温
図 簡易断熱試験
度上昇の影響を低減させるものとする。
項目
試験状況
目標性能
試験方法
流動性
環境温度40℃において練上り3時間後でPロート流
下時間20秒以下
土木学会規準 JSCE-F 521「プレパックコンクリートの注入モルタル
流動性試験(P漏斗による方法)」
収縮量
ブリーディング
体積収縮は20時間後で発生しない
ブリーディングは極力少なくする
土木学会規準 JSCE-F 532「PCグラウトのブリーディング率及び膨
張率試験方法(ポリエチレン袋方法)」
断熱温度上昇
量
煉上り温度35℃とし、中心部の温度が90℃を超え
ない(温度上昇量55℃)
簡易断熱試験(厚さ200mm発砲スチロールで覆われた400mm立方体
に止水材を充填し、中心温度計測。上図参照)
圧縮強度
材齢28日は10N/mm2以上
土木学会規準 JSCE-G 541「充てんモルタル圧縮強度試験方法」
○ 止水材の検討
下図に示す試験順序で止水材の検討を行い、最適な配合の止水材を選定する。
検討開始
高性能減水剤の
選定
止水材の選定
止水材候補の絞り込み
無機粉末の
選定
高性能減水剤添
加率の選定
断熱温度上昇
試験
増粘剤の
検討
最終配合
確認試験
止水材の試験手順
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80
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
1.隔離弁等の漏えいに対する止水技術 (充てん止水材の開発 2/3)
○止水材の選定
試験検討を実施結果から、下記配合の止水材を選定した。
引き続き圧縮強度(長期 56日、91日)、付着試験、自己収縮
試験、凝結試験を実施。
[選定した無機系止水材]
項目
選定
40:60
紛体混合比
(セメント:無機紛体)
セメントは低熱セメント、
無機紛体は焼成粘土微粉末
を選定
水紛体比
流動性試験
ブリーディング試験
40%
1.20%
高性能減水剤
(対紛体質量比)
ナフタリン系の高性能減水剤
を選定
温度上昇試験
圧縮試験
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
1.隔離弁等の漏えいに対する止水技術 (充てん止水材の開発 3/3)
○止水材の性能確認試験の概要
2)実機模擬配管を用いた性能試験
1)充填試験
開発した充てん止水材を充てん対象部を模擬した透明塩
ビ管試験体に充てんすることで、充てん性を確認する。
代表配管で、止水材充てん・硬化後の耐圧漏えい試験、透水試験を実
施し、止水性能を確認する。
・試験ケース
・試験ケース
AC系配管模擬(口径の大きい配管の代表)、
AC、RCW、RW模擬配管に加えて、他配管への適用を考
RW系配管模擬(口径の小さい配管の代表)
慮して、大口径エルボ、管台タイプの分岐管模擬配管を選定
分電盤
給水用水槽
試験時の止水材の注入は下記に示す様な実機を想定した設備
で計画。
1)充てん設備は実機施工を想定した設備構成とする。
2)注入管の長さを実機想定した200mの長さで試験を実施する。
水量計
水
注入材
流量計:記録
グラウトミキサー
台秤
コンプレッサー
グラウトポンプ
2連ピストン
揺動式味データ
流量計:検出
廃棄ミルク・洗い水
廃棄ミルク・洗い水
耐圧漏水試験図
グラウトポンプ
スクイズ式
充てん試験、実機模擬配管性能試験の注入系統図(案)
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82
5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
1.隔離弁等の漏えいに対する止水技術 (閉止治具、付帯設備の検討)
○仮閉止治具の検討の概要
止水材を充てんする範囲を限定するために、配管内の仮閉
止する治具の検討及び耐圧性能の確認を実施する。
・配管内で移送可能なステック状、弾性がある閉止治具の検討
・仮閉止部を模擬した配管試験体で耐圧性能を確認
○閉止治具の取付検討の概要
小口径配管内の止水の目的で配管を閉止する閉止治
具の取付工法等の検討及び確認試験を実施する。
[閉止治具]
1)モルコジョイント(耐放射線ゴム仕様の特別仕様品)
2)Lokring (メカニカル継手)
モルコジョイント
[検討概要]
1)モルコジョイント
遠隔での作業が容易できる様に、切断、差込、
折り畳み状態の形状
使用圧力負荷状態の形状
圧縮による取付で性能が確保できるか試験で
確認。
大口径用の仮閉止治具
2)Lokring
遠隔で取付作業を行うための作業ツールの検討
及び確認試験(2.遠隔装置の検討参照)
折り畳み状態の形状
使用圧力負荷状態の形状
300A以下用の仮閉止治具
○弁強制開閉方法の検討の概要
装置がAC系配管内を移動できる様にするためにAC系バタフラ
イ弁の強制開方法及び治具を検討し、模擬駆動部を使用して、開
閉操作機能を確認する。
駆動部の空気管(チュービング)を切断し、管
接続治具(特注CUプレス)で空気管をつなぐ。
特注CUプレス
○外面漏えい防止材検討の概要
フランジ部等からの漏えいを防止する目的で外表
面施工する防水材の止水性能を試験で確認する。
Lokring
[漏えい防止材]
遠隔での作業を考慮して、下記に示す吹付防水材を選定。
○超速硬化ウレタンゴム系防水
○ゴムアスファルト系極厚塗膜防水
[性能確認試験内容]
漏えいがあるフランジ外面に漏えい防
止材を施工し、耐圧試験で性能を確認
弁強制開閉操作方法案
する。
ウレタン系漏えい防
止材施工試験体
ゴムアスファルト系漏
えい防止材施工試験体
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
2.遠隔操作治具等の検討 (配管内移動遠隔装置検討)
○配管内移動遠隔装置の要求性能 、目標の設定
配管内移動遠隔装置で止水施工することを想定した場合、AC系配管の移動経路における配管サイズは300Aと500Aで、バタフライ弁、エルボおよび
ティ5箇所を有する。また、RCW系配管はエルボおよびティが6箇所である。それらの配管系統の止水施工箇所へ、配管内部を通過して仮閉止治具の
搬送設置、および止水材注入管移送を行う場合、配管内移動遠隔装置の移動機構としては以下の性能が必要となる。
・バタフライ弁(300A、隙間124mm)の通過
・配管(300A、500A)の通過
・エルボ、ティの通過
○移送機構概念検討結果
上記要求を満たす配管内移動遠隔装置の構成を検討した結果、下図に示す機構を導出した。主な構成としては以下の通り。
・エアシリンダを用いた3関節構成で、全長の伸縮と脚の開閉によってエルボ・ティを含む配管内を移動する装置概念を導出
・閉脚時は装置直径φ100mmとなり、バタフライ弁(300A)の隙間124mmが通過可能
・開脚時は脚先がφ500mm以上となり、500A配管への脚の押し付けが可能
エアシリンダ
AC系配管(500A)
配管内移動遠隔装置
図 配管内移動遠隔装置 装置概念
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
2.遠隔操作治具等の検討 (作業ツール、遠隔装置検討)
○配管外アクセス作業概念検討
RW系配管については、配管の外部から止水施工箇所へアクセスし、配管切断(2014年度に試験実施)、および配管閉止治具を取り付けて
止水することを想定している。今回は配管閉止治具取付作業および装置への要求項目を検討し、以下の項目を導出した。
・漏水の要因となる配管傷をなくすため、配管閉止治具の取付部を研磨する
・原子炉建屋1階床面に穿孔予定の穴(φ350)からアクセスするため、省スペースな機構で研磨動作、配管閉止治具挿入動作を行う
・ロボットアームで搬送して作業するため、軽量で位置合わせが容易
○配管閉止治具設置作業ツールの検討結果
上記要求を満たす配管閉止治具設置作業ツールの構成を検討した結果、下図に示す作業ツールを導出した。主な構成・機能としては以下の通り。
・円筒内に研磨布を配置した研磨装置を設計し、配管閉止治具の取り付け部を研磨可能
・作業ツール上で研磨装置と締め付け工具が移動し、省スペースで作業治具が配管にアクセス
・ロボットアームで搬送し、大まかに位置合わせ後は配管ガイドによって固定し、高精度な動作で研磨装置および配管閉止治具挿入を行う。
研磨装置(部分断面図)
配管ガイド
配管閉止治具
締付工具
RW系配管(50A)
図 遠隔配管閉止治具設置作業ツール 装置概念
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
⑦トーラス室壁面配管貫通部等の止水技術
1. トーラス室壁面配管貫通部の止水工法(案)
2. 止水試験の概要
3. 縮小モデルによる止水試験の概要
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5.PCV止水技術H26~H27実施内容
1. トーラス室壁面配管貫通部の止水工法(案)(1/2)
1重スリーブ,2重スリーブ貫通部の止水工法(案)
• 2014年度に実施した『原子炉建屋、格納容器からの漏えい箇所の調査技術の開発』で
の点検調査装置の実機適用性評価において,調査した貫通部の状況より,R/B側から貫通
部へのアクセスは困難であることが確認されている。
• その対応として,R/B側より比較的アクセスが容易なT/B,Rw/B側からアクセスし,配管貫
通部へ止水材を施工する方法を検討することとした。
•下図に1重スリーブ,2重スリーブ貫通部の止水工法(案)を示す。
•止水材施工時は,干渉物の撤去が前提条件であり撤去方法の検討が必要である。
2重スリーブ(R/B~Rw/B間)
1重スリーブ(R/B~T/B間)
50mm
止水材2【吹付け】
R/B
T/B
ブーツラバー,
シール材等
ブーツラバー,
シール材等
R/
B
Rw/B
1300mm
500mm
穿孔
貫通配管
貫通配管
1300mm
止水材【吹付け】
止水材1【注入】
図 1号機 1重スリーブ,2重スリーブ貫通部 止水工法(案)
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5.PCV止水技術H26~H27実施内容
1. トーラス室壁面配管貫通部の止水工法(案)(2/2)
ピット内配管貫通部の止水工法(案)
• R/B側からのアクセスは困難であるため,T/Bの松の廊下または,竹の廊下からピット内へアクセスして,配管貫通
部へ止水材を施工する工法を検討することとした。
• 図にピット内配管貫通部の止水工法(案)を示す。
•止水材施工時は,干渉物の撤去が前提条件であり撤去方法の検討が別途必要である。
表 止水材への要求事項
R/B
T/B(竹の廊下)
№
項
目
ピット蓋
止水プレート
備
考
1
環境条件
①気温/水温:0~40°
②湿度:最大100%程度
③耐放射線性:5×105Gy程度
2
施工環境
気中
トーラス室ドライアップ後
3
耐圧性能
0.15MPa
0.15MPa:10m水頭圧
(0.1MPa)の1.5倍
4
粘性
①吹付け可能で流れ落ち難い
もの。
5
硬化性
①施工上問題とならない硬化
時間のもの。
②内部まで完全硬化するもの。
6
施工性
遠隔吹付けが可能なもの。
止水材【充填】
3200
mm
件
一部穴あけ,または撤去
(トーラス室)
シール材
条
止水プレート
図 1号機 ピット内配管貫通部 止水工法(案)
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5.PCV止水技術H26~H27実施内容
2.止水試験の概要
止水材予備試験
目的
遠隔での施工性と耐水圧性から,止水材を絞り込む。
確認項目
施工性
遠隔吹付けの可否
耐水圧性
止水材硬化後に水圧を掛けて,漏えいの有無に
より耐水圧性を確認する。
・0.05MPa刻みで段階的に最大0.45MPa(水頭圧
30mの1.5倍)まで昇圧する。
・0.05MPa刻み時の保持時間は5分0.45MPaの保
持時間は60分とする。
圧力計
補給水(水道)
AIR抜き
圧力負荷用冶具
P
水圧ライン
最大
0.45MPa
耐放射線性の確認試験
目的
予備試験で絞り込んだ止水材を用いて照射試験を行い,
止水材の放射線による影響を確認する。
試験体 : 予備試験体と同様(Φ50×150mm)
照射線量: 5×105Gy (線量率:104Gy/h)
線源: Co-60
確認項目
外観確認
外観,色調,収縮有無,質量,ひび等の損傷有無
耐水圧性
照射前後に水圧を掛けて,漏えいの有無により照
射による劣化の有無を確認する。
・0.05MPa刻みで段階的に最大0.45MPa(水頭圧30m
の1.5倍)まで昇圧する。
・0.05MPa刻み時の保持時間は5分0.45MPaの保持
時間は60分とする。
硬度,伸び,引張強度
照射前後で劣化の有無を確認する。
止水材
水圧ポンプ
図 予備試験体系
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5.PCV止水技術H26~H27実施内容
3.縮小モデルによる止水試験の概要
予備試験および照射試験で絞り込んだ止水材を用いて1/4スケールの縮小モデルを
使用した止水試験を行い,止水材の施工性および耐水圧性を確認する。
止水材施工用穿孔模擬
エサフォーム
鋼材
圧力計
補給水(水道)
P
AIR抜き
配管(φ76.3)
水圧ライン
最大0.15MPa
内側スリーブ
加圧範囲
水圧ポンプ
止水材施工範囲
コンクリート(斜線部)
外側スリーブ
【止水前提条件】
止水材施工用の穿孔
図 建屋間貫通部 止水試験体および耐水圧試験体系
AIR抜
き
配管(φ60.5)
止水材施工範囲
水圧ライン
最大0.15MPa
加圧範囲
鋼材
透明アクリル
コンクリート(斜線部)
図 ピット内配管 止水試験体
【止水前提条件】
ピット蓋の一部穴あけ,または撤去
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(1)PCV補修・止水技術の開発
⑧D/Wシェルの補修技術
1. 止水工法の概要と検討項目
2. 止水材の基礎特性確認試験
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5.PCV止水技術H26~H27実施内容
1. 止水工法の概要と検討項目
真空破壊ライン止水のためのガイドパイプ、またはその他の有効なルート(ex.CRDハッチ(X-6))から遠隔
装置を投入し、止水材を塗布して損傷箇所の止水を行う。
ドライウェル
真空破壊ライン
180°
X-6
グレーチング
250°
CRDレール
ガイドパイプ
270°
止水材
ブリッジ
ペデスタル
S/C
燃料デブリ
ベント管
内側アクセスルート
サンドクッションドレンライン
外側アクセスルート
D/W想定損傷箇所
90°
グレーチング上
開口部
0°
図 真空破壊ラインからアクセス
図
CRDハッチ(X-6)からのアクセス
<検討項目>
(1)真空破壊ラインからのアクセスによるシェル止水装置の概念設計
(2)臨界管理の観点からの止水材の確認試験(臨界管理Prj.Grで実施)
(3)止水材の照射試験、および止水性確認試験
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5.PCV止水技術H26~H27実施内容
2. 止水材の基礎特性確認試験
試験の目的
D/Wシェル止水に使用するKEMICA社の止水材を照射し、耐放射性及び各種特性の評価を行う。止水材には
臨界管理の観点から中性子吸収材B4Cを添加(1%、3%)する。
・止水材の銘柄 : スプレタン5N、スプレタン5NCOR
試験内容
・照射条件:4レベル(5×105Gy , 1×106Gy, 5×106Gy, 1×107Gy ) 線量率:104Gy/h
(1)耐水圧試験: 止水材を充填した試験体で照射前後の耐圧試験を行う。
(2)温度影響確認試験:止水材が燃料デブリを被覆することを考慮し、止水性能への温度の影響確認試験を行う。
温度条件:常温、30℃~90℃(10℃ピッチ)
(3)機械的特性試験:止水材の照射前後の機械的特性を確認する試験を行う。
(臨界管理Prj.Grで実施)
P
圧力計
ベント配管
エンドキャップ
試験水
試験圧力
Max.0.5MPa
ポンプ
充填厚さ
試験パイプ
試験圧力
Max. 0.5MPa
図
150mm
φ50mm
止水材
<試験圧力について>
D/Wの床面とウェル満水時の水位差は32.416mである。
耐えるべき水頭圧は0.33MPaで、その約1.5倍の水圧で
ある0.5MPaまで試験を実施する。
耐水圧試験の要領
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5.PCV止水技術開発H26~H27実施内容
(2)PCV水張りまでの計画の策定
1. 1号機のPCV止水手順(添付資料-1)
2. 2号機のPCV止水手順(添付資料-2)
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5.PCV止水技術H26~H27実施内容
(2)PCV水張りまでの計画の策定
● H26~27年度進捗状況・成果
PCV止水までの作業
ステップ (案)
・冠水時のシステム構成を検討する。
・水張りまでの計画に必要なプロセス
PCV脚補強
について抽出する。
・関連したプロセスをつなげ、また、
プラント状況の把握
環境改善
建屋間止水
各プロセスの順序を号機ごとに
明確化する。
・1号機、2号機について、PCV止水の手
順(案)を策定した。
循環冷却系統
の検討
PCV下部止水
PCV上部止水
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6.実施体制
技術研究組合
コクヨ*2
○資料・データ整理
国際廃炉研究開発機構(本部)
○ 全体計画の策定と技術統括
○ 技術開発の進捗などの技術管理のとりまとめ
株式会社東芝
日立 GE ニュークリア・
エナジー株式会社
○ PCV の補修・止水技術の開発
○ PCV の補修・止水技術の開発
(1)サプレッションチェンバー脚
(1)サプレッションチェンバー脚
部の補強技術
部の補強技術
(2)循環冷却系統の検討
(2)循環冷却系統の検討
(3)ベント管内埋設による止水技
(3)真空破壊ライン埋設による止
水技術
術
(4)シール部の止水技術(D/W 補
修装置(非遠隔)の検討)
(5)PCV 接続配管のバウンダリ構
(4)遠隔による PCV 上部補修
(5)配管ベローズの止水技術
(6)トーラス室壁面配管貫通部等
の止水技術
築技術
○ PCV 水張りまでの計画策定
(7)D/W シェルの補修技術
○ PCV 水張りまでの計画策定
A社
○PCV下部補修装置の
設計・製作・工場モッ
クアップ
○1/2 スケール閉止補助
材試験
○実規模止水試験
○D/W補修装置(非遠
隔)の検討
B社
○1/2 スケール止水試験
○実規模止水試験補助
C社
○S/C内充填による止
水試験補助
D社
○PCV接続配管のバウ
ンダリ構築技術検討
清水建設株式会社 *1
○S/C脚部補強試験、真空破壊ラインの止水試験、
PCV上部貫通部の止水工法検討、試験(機器ハ
ッチ、小部屋埋設)
、建屋間止水試験、真空破壊ラ
イン実規模試験
イーエナジー株式会社 *1
○真空破壊ライン用ガイドパイプの検討、試験、仮
止水材の検討、試験
株式会社日立パワーソリューションズ
○PCV上部貫通部の止水工法検討(開放部)
株式会社日立パワーソリューションズ
○PCV補修技術の開発に係わる技術役務
E社
○PCV上部用止水装置の設計
株式会社スギノマシン
○S/C脚部補強装置の設計、製作
G社
○止水試験用試験体の設計製作
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7.まとめ
(1)PCV補修・止水技術の開発
①サプレッションチェンバー脚部の補強技術
H25年度に開発した補強材を改良し,実機相当スケールにおける流動性・打ち上がり性の確認試験を実施した。
今後,障害物による流動への影響,実規模の材料供給設備,打設装置による試験を準備中。
②循環冷却系統の検討
PCV冠水の目的から冠水システム構成に必要な機能を抽出し、冠水途中段階、冠水完了時、異常時状態での
システム概念図を概略的にまとめた。今後、他の関連PJ及び関連機関と協議しつつ、システム概念を構築する。
③-1 ベント管内埋設による止水技術
PCV下部補修装置の概念検討及び先端ツールの要素試験を完了した。要素試験から課題を抽出し、補修装置
設計に反映中。
閉止補助材の実スケール展開性試験を実施したが、布材破断およびクランプ脱落により中断した。事象究明の
ために各種検討を実施し、今後の再試験を確実なものとする。
副閉止補助材の要素試験を実施中。候補材を絞り込み、目詰め材および水圧作用時のベント管開きに対する
対策としての適用可否を判断するための試験を段階的に実施する。
③-2 S/C内充填による止水技術
配合試験により材料配合を決定し、S/C損傷部模擬部の止水試験にて最大骨材径Φ20mmとすることを決
定した。この材料でダウンカマ止水およびクエンチャ、ストレーナ止水試験を実施し、良好な充填状況と硬化後の耐
水圧性能を確認した。
今後、合流部長距離流動確認試験と真空破壊弁止水を行い、本止水材による基本的な止水性能を判断する。
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7.まとめ
③-3 真空破壊ライン埋設による止水技術
フレキシブルガイドパイプの固定機構及び屈曲機構の要素試験を実施し、成立性を確認した。
シリコン系材料を用いたプラグの検討を行い、要素試験を実施した。要素試験で課題として抽出されたプラグの
挿入性、止水材の充填性について改良を行った。
仮止水材(布パッカー)の改良を実施し,実規模相当スケールで効果を確認した。現在,仮止水後の本止水材充
填と,硬化した止水材の止水性能を確認する試験を準備中。
④シール部の止水技術/⑤配管ベローズの止水技術
機器ハッチのモルタルによる止水工法の検討を中止し、機器ハッチの溶接工法概念検討を開始した。
小部屋埋設で構築する堰の材料について温度特性を確認する試験を実施した。また,止水材とアルミの反応で
発生する水素の量を確認する試験を実施した。その他,止水成立のための各種確認試験(透水試験,小開口部閉
止試験)を実施中。
⑥接続配管のバウンダリ構築技術
トーラス室内のドライウェル接続配管の止水工法概念検討結果から、止水材の要求性能を設定して止水試験を
実施中。また、遠隔操作治具として配管内移動装置等の検討を進め、装置の概念を作成した。
⑦トーラス室壁面配管貫通部等の止水技術
トーラス室壁面の配管の止水工法を検討し、止水材の施工性および耐水圧性を確認する試験を実施中。
⑧D/Wシェルの補修技術
止水工法および止水材の適用確認試験の検討と止水装置の概略設計を実施中。
(2)PCV水張りまでの計画の策定
冠水時のシステム概念をもとに、1号機および2号機における水張りまでの作業ステップ(PCV止水手順)を作
成した。今後、研究進捗を反映して実機施工を考慮した手順作りを進める。
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