船舶風ワンハンドルコントローラ 1 概要 市販のゲーム用のワンハンドルコントローラを、船舶のエンジンを制御するときに用い るエンジンテレグラフ風に改造しました。ハンドルを奥に倒すと加速、手前に倒すと減 速します。さらに、機関号令を機関士の代わりに内蔵スピーカーから発令します。 船舶のエンジンを操作する要領で鉄道模型を操作できる、東京海洋大(旧東京商船 大)ならではの鉄道模型コントローラです。 エンジンテレグラフとは ▲船舶のエンジン制御室 ここにエンジンテレグラフはあります 「船の操船者と機関室との間で機関の運転に関する指令を連絡するのに用いられる 装置。ふつう,船橋(ブリッジ)にいる操船者が,目盛盤につけられた〈前進,後進〉〈全 速,半速,低速,微速,停止〉などの指示の位置にハンドルを置くことによって,機関 室にこれと同じ指令用語が伝わるようになっている。従来は伝達機構に鎖やロッドを 使用した純機械式であったが,現在はサーボ機構などを用いた電気式である。また 従来は船橋から機関室への連絡用のみに用いられていたが,最近の船では船橋か ら直接,機関を遠隔で操縦できるようになっており,エンジンテレグラフはこのための 操縦装置を兼ねている。」 世界大百科事典 第2版より引用 東京海洋大学ロボット研究会 船舶風ワンハンドルコントローラ 2 操作説明 1. 機関用意 コントローラ右上の S/B eng. (Stand By Engine)ボタンを押し、S/B eng.ボタンが赤く光るのを確認します。 2. 機関運転 中央のハンドルを奥に倒すと加速(前進)、手前に倒すと減速(後進) します。ハンドルの位置に応じて機関号令を内蔵スピーカーから発令 します。 3. 機関解除 コントローラ右上の F/W eng. (Finished With Engine)ボタンを押す と、運転を終了します。 東京海洋大学ロボット研究会 船舶風ワンハンドルコントローラ 3 機能 ・進行方向切替 車両の進行方向を切り替えます。一度 F/E eng.ボタンを押して S/B eng.ボタンを押すと 変更が適用されます。 ・電圧計 レールに出力している電圧を表示します。 ・スピーカー 本体にはスピーカーが内蔵されており、ハンドルの位置に応じて機関号令を発令します。 発声には音声合成 LSI ”AquesTalk pico”を使用しています。 発声する機関号令については次ページをご覧下さい。 ・ボリューム×3 左側面に、音量調節、最高速度調節、最低速度調節のためのボリュームがあります。 東京海洋大学ロボット研究会 船舶風ワンハンドルコントローラ 4 機関号令 表記 機関号令 意味 本装置での扱い NAV. FULL Navigation Full Ahead 航海速力前進 前進出力 100% FULL Full Ahead 全速前進 前進出力 80% HALF Half Ahead 半速前進 前進出力 70% SLOW Slow Ahead 低速前進 前進出力 50% DEAD SLOW Dead Slow Ahead 微速前進 前進出力 0~40% STOP Stop Engine 機関停止 出力 0% DEAD SLOW Dead Slow Astern 微速後進 後進出力 10% SLOW Slow Astern 低速後進 後進出力 30% HALF Half Astern 半速後進 後進出力 40% FULL Full Astern 全速後進 後進出力 50% S/B eng. Stand By Engine 機関用意 操作可能状態 F/W eng. Finished With Engine 機関解除 出力停止状態 東京海洋大学ロボット研究会
© Copyright 2025 ExpyDoc