4 横浜市高次脳機能障害支援センター運営事業

4 横浜市高次脳機能障害支援センター運営事業
(1) 運営方針
高次脳機能障害外来を中心に診断・評価を行い、高次脳機能障害の方たちが安心して
地域生活をおくることができるまでの一貫した支援に取り組みます。また、地域生活を
支える関係機関への技術援助や家族支援、高次脳機能障害への理解を深めるための市民
啓発や広報活動等を推進し、横浜市内の高次脳機能障害者支援の中核施設としての役割
を果たします。
(2) 平成 27 年度における重点的な取組
ア 横浜市障害者プランに基づき、地域での支援体制の拡充に努めます。
「高次脳機能
障害専門相談」は年々対象区を拡大しており、さらに 2 区程度の拡大に向けて、横浜
市と協議を行います。
イ 地域支援の一環として、それぞれの地域のニーズを調査、確認したうえで、研修会
等による人材育成、利用者の活動支援、支援者への助言などを行います。
ウ 24 年度から発行している広報誌「高次脳機能障害支援センター通信」を継続して、
関係機関向けに発行します。
エ 相談調整課と連携のうえ、回復期病棟を持つ医療機関の中で連携の「重点箇所」を
設け、より円滑に相談が繋がることを目指します。
(3) 事業内容
ア 相談支援
当事者、家族、関係機関からの高次脳機能障害に関わる様々な相談に対応し、障害
の診断・評価から地域生活に至るまでの支援をマネジメントします。
イ 支援プログラム
リハセンターの施設・診療部門と連携した高次脳機能障害の支援プログラムに取り
組みます。
ウ 地域支援
(ア) 関係機関支援
実際の生活場面やそこからで生じる様々なニーズに対して専門職を派遣し、具
体的な対応を検討することにより関係機関を支援します。また、地域の関係機関
や施設で行っている高次脳機能障害に関する研修、事例検討会等に、リハセンタ
ーから専門職を派遣します。
(イ) 支援システムの構築
高次脳機能障害を多く受け入れている中途障害者地域活動センターを中心に、
区福祉保健センターや医療機関等と連携した横浜市における高次脳機能障害支援
システムの構築を図ります。
エ 家族支援
個別の支援を行いつつ、高次脳機能障害を抱える家族間の理解を深めるための「家
族向けの基礎教室」を開催するなど、家族に対する支援を行います。
オ 市民啓発
(ア) 広報活動
高次脳機能障害への理解を深めるためのリーフレットや広報誌等を作成し、医
療機関、行政機関、中途障害者地域活動センター等の地域の支援機関や相談支援
を担う事業所等に配付し、広く周知を図ります。
(イ) 研修会
市民・関係機関向けの研修会を企画します。また、関係機関が主催する研修会
にも講師派遣を行い、高次脳機能障害への理解を深めます。
カ 情報の収集
関係団体等から発信される情報の収集のみならず、様々な連絡会議等へも積極的に
参加し、最新の情報収集に努め、高次脳機能障害支援に役立てます。特に、神奈川県
内の取組については情報交換を行い、連携を図ります。
(4) 課題への対応
ア 新規プログラムの定着と円滑な利用への調整
昨年度から実施している「高次脳機能障害の方向けの新規プログラム」の検証を行
い、定着を図る必要があります。高次脳機能障害支援センターでは、主にプログラム
利用に関わる調整と利用後の調整について、円滑な実施を行います。
イ 地域での支援体制の拡充
区域での相談支援は、
「高次脳機能障害専門相談」として実施していますが、地域
で十分周知されていないことが課題です。今後は、リーフレットの配布先を再検討す
るなどの周知の方法を検討します。
ウ 地域での人材育成、活動支援
昨年度実施した「支援者向けの基礎講座」には多くの参加が得られました。今年度
は内容や回数を検討して実施します。