宮田村むらづくり基本条例(案)

◯宮田村むらづくり基本条例(案)
目次
前文
第1章
総則
第2章
村民
第3章
議会
第4章
行政
第5章
行政運営
第6章
協働によるむらづくり
第7章
他の主体との連携及び協力
第8章
危機管理
第9章
住民参加
第 10 章
補則
前文
中 央 ア ル プ ス 駒 ヶ 岳 に 抱 か れ 、東 に 南 ア ル プ ス を 望 む 私 た ち の 宮 田 村 は 、豊 か な
自 然 に 恵 ま れ た 概 ね 半 径 2 キ ロ メ ー ト ル の 中 で 暮 ら し 、村 民 同 士 の つ な が り が 深 く 、
顔の見えるコンパクトな村として発展してきました。
こ れ か ら も 、伝 統 を 守 り な が ら 進 取 の 気 質 を 大 切 に し 、村 民 一 人 ひ と り が そ れ ぞ
れ の 立 場 で 積 極 的 に む ら づ く り に 参 加 し て い く こ と が 必 要 で す 。そ し て 、次 代 を 担
う 子 ど も た ち を「 う ち の 子 、よ そ の 子 、み や だ の 子 」の 想 い を も っ て 育 て 、誰 も が
住 み た い 、住 み 続 け た い と 想 え る 自 律 の 宮 田 村 を 将 来 に 引 き 継 い で い か な け れ ば な
りません。
こ の 条 例 の 制 定 に 当 た っ て は 、村 民 、議 会 、行 政 そ れ ぞ れ が 対 等 な 立 場 で 、む ら
づ く り に 対 す る 想 い を 出 し 合 い 、宮 田 村 の 将 来 あ る べ き 姿 を 求 め 、議 論 を つ く し て
きました。
宮 田 村 の 将 来 像 で あ る「 豊 か な 人 文 ・住 み よ い 宮 田 」を 目 指 し 、村 民 み ん な が 主
役 の 笑 顔 あ ふ れ る む ら づ く り を 基 本 理 念 と し て 進 め る た め に 、村 民 、議 会 及 び 行 政
の役割等を定めた宮田村むらづくり基本条例を制定します。
第1章
総則
(目的)
第1条
こ の 条 例 は 、宮 田 村 の む ら づ く り に お け る 村 民 、議 会 及 び 行 政 の 基 本 的 な
役割等を定めることにより、住みよい宮田村の実現を図ることを目的とする。
(定義)
第2条
こ の 条 例 に お い て 、次 の 各 号 に 掲 げ る 用 語 の 意 義 は 、当 該 各 号 に 定 め る と
ころによる。
( 1)
むらづくり
住みよい宮田村を実現するために行われる全ての取組をい
う。
( 2)
行政
村長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、農
業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。
( 3)
事業者
( 4)
協働
村内において、事業活動を行う者をいう。
村民、議会及び行政が、自主性を尊重し対等な立場で相互に補完
し、協力することをいう。
( 5)
地域自治
地域において、村民が自らの責任のもと主体的にむらづくり
を行うことをいう。
(むらづくりの基本原則)
第3条
村 民 、議 会 及 び 行 政 は 、前 文 に 掲 げ る 基 本 理 念 に 基 づ き 、次 に 掲 げ る 事 項
を原則として、宮田村のむらづくりを推進しなければならない。
( 1)
一人ひとりが自律するとともに、学びあい、及び助け合うこと。
( 2)
個人の人権及び多様性が尊重されること。
( 3)
適切な役割分担に基づいて、協働を図りながらむらづくりに取り組むこ
と。
( 4)
むらづくりに関する情報を積極的に発信及び共有すること。
第2章
村民
(村民の役割)
第4条
村 民 は 、自 治 の 担 い 手 で あ る こ と を 自 覚 し 、む ら づ く り に 参 加 す る と と も
に、協働して地域の課題の解決に向けた取組に努めなければならない。
(コミュニティ)
第5条
村 民 は 、地 域 自 治 を 尊 重 し 、コ ミ ュ ニ テ ィ の 役 割 を 認 識 す る と も に 、こ れ
を守り、育てるよう努めなければならない。
(子どものむらづくりへの参加)
第6条
子どもは、それぞれの年齢に応じてむらづくりに参加する権利を有する。
(事業者の責務)
第7条
事 業 者 は 、環 境 に 配 慮 し 、地 域 社 会 と の 調 和 を 図 り な が ら 、協 働 し て 地 域
の課題の解決に向けた取組に努めなければならない。
第3章
議会
(議会の役割及び責務)
第8条
議 会 は 、 選 挙 に よ っ て 選 ば れ た 議 員 で 構 成 さ れ る 意 思 決 定 機 関 と し て 、行
政 運 営 が 適 切 に 行 わ れ て い る か を 監 視 し 、及 び 評 価 す る と と も に 、積 極 的 な 政 策
立案と政策提言を通じて、むらづくりの充実に努めなければならない。
2
議 会 は 、議 案 の 審 議 に 当 た っ て は 、議 員 間 の 討 議 を 通 じ て 、議 論 を 尽 く し た 合
意 形 成 に 努 め る と と も に 、審 議 等 の 情 報 を 積 極 的 に 公 開 及 び 発 信 し 、村 民 へ の 説
明責任を果たすよう努めなければならない。
3
議 会 は 、村 民 に 信 頼 さ れ る た め に 、公 正 性 、透 明 性 及 び 信 頼 性 を 高 め る と と も
に、村民に開かれた議会運営に努めなければならない。
(議員の役割及び責務)
第9条
議 員 は 、村 民 の 代 表 と し て 、村 民 の 意 見 の 把 握 に 努 め る と と も に 、自 ら の
活動を村民に分かりやすく説明するよう努めなければならない。
2
議 員 は 、村 民 の 代 表 と し て 、政 治 倫 理 を 自 覚 し 、村 民 か ら の 信 頼 確 保 に 努 め な
ければならない。
3
議 員 は 、誠 実 に 職 務 を 遂 行 す る と と も に 、自 ら の 資 質 の 向 上 を 図 る よ う 努 め な
ければならない。
(議会への村民参加)
第 10 条
議会は、村民の多様な意見を把握するため、村民が参加する機会の拡充
に努めなければならない。
(議会の機能強化)
第 11 条
議会は、第8条の役割及び責務を果たすため、議会の機能の強化に努め
なければならない。
第4章
行政
(村長の役割及び責務)
第 12 条
村長は、宮田村の代表として、村民の多様な意見を的確に把握し、自ら
の政策を分かりやすく村民に説明するよう努めなければならない。
2
村 長 は 、こ の 条 例 を 遵 守 し 、政 治 倫 理 を 自 覚 す る と と も に 、村 民 か ら の 信 頼 確
保に努めなければならない。
3
村 長 は 、宮 田 村 の 魅 力 を 積 極 的 に 発 信 し 、地 域 の 活 性 化 に 取 り 組 ま な け れ ば な
らない。
4
村 長 は 、職 員 を 適 切 に 指 揮 監 督 す る と と も に 、地 域 の 課 題 に 対 応 で き る 知 識 と
能力を持った職員の育成を図らなければならない。
(行政の責務)
第 13 条
2
行政は、公正で透明性の高い行政運営に努めなければならない。
行 政 は 、村 民 に 効 率 的 で 質 の 高 い 行 政 サ ー ビ ス を 提 供 す る よ う 努 め な け れ ば な
らない。
(職員の責務)
第 14 条
職員は、公正かつ誠実に職務を遂行するとともに、村民の意見を把握し
て地域の課題を解決するよう努めなければならない。
2
職 員 は 、そ の 職 務 の 遂 行 の た め に 必 要 な 知 識 の 習 得 及 び 能 力 の 向 上 に 努 め な け
ればならない。
第5章
行政運営
(総合計画)
第 15 条
村長は、総合的かつ計画的な行政運営を図るため、議会の議決を経て基
本 構 想 を 定 め る と と も に 、そ の 実 現 を 図 る た め に 基 本 計 画 及 び 実 施 計 画 を 策 定 し
なければならない。
2
議 会 及 び 行 政 は 、分 野 別 計 画 の 策 定 及 び 改 廃 に 当 た っ て は 、総 合 計 画 と の 整 合
を図らなければならない。
3
村 長 は 、総 合 計 画 が 社 会 の 変 化 に 対 応 で き る よ う 常 に 検 討 を 加 え 、必 要 に 応 じ
て見直しを行わなければならない。
(財政運営)
第 16 条
2
行政は、健全で効果的な財政運営に努めなければならない。
行 政 は 、財 政 運 営 の 透 明 性 を 確 保 す る た め 、財 政 状 況 を 公 表 し な け れ ば な ら な
い。
(情報共有の推進)
第 17 条
行政は、保有する情報を村民及び議会に公開し、情報共有を図らなけれ
ばならない。
(個人情報の保護)
第 18 条
行政は、個人の権利利益を保護するため、個人情報の保護に関し必要な
措置を講じなければならない。
(広報広聴の充実)
第 19 条
行政は、多様な手段を活用して、広報広聴活動の充実に努めなければな
らない。
(地域自治の尊重)
第 20 条
行政は、地域自治を尊重し、その自主性及び自律性を確保するよう努め
るとともに、村民の活動を支援しなければならない。
(行政評価の実施)
第 21 条
行政は、効率的かつ効果的な行政運営を推進するため、行政評価を実施
しなければならない。
2
行 政 は 、行 政 評 価 の 実 施 に 当 た っ て は 、内 部 評 価 を 行 う ほ か 、外 部 評 価 制 度 の
仕組みを整備しなければならない。
3
村 長 は 、行 政 評 価 の 結 果 を 村 民 に 公 表 す る と と も に 、必 要 に 応 じ て 行 政 運 営 の
見直しを行わなければならない。
(行政手続)
第 22 条
行政は、村民の権利利益を保護するため、行政手続について必要な措置
を講じなければならない。
第6章
協働によるむらづくり
(地域特性を活かしたむらづくり)
第 23 条
村民、議会及び行政は、宮田村の地域特性を活かし、自律した協働のむ
らづくりを推進しなければならない。
(郷土愛を育むむらづくり)
第 24 条
村民、議会及び行政は、宮田村への愛着を育むむらづくりの推進に努め
なければならない。
(地域資源及び人材を活用したむらづくり)
第 25 条
村民、議会及び行政は、地域資源及び人材を有効に活用し、持続可能な
地域社会の構築に努めなければならない。
(福祉の増進)
第 26 条
村民、議会及び行政は、福祉の増進により、誰もが安心して生活できる
むらづくりに努めなければならない。
(地域特性を活かした子育て)
第 27 条
村民、議会及び行政は、子どもたちの健やかな成長のために協働して、
子育て及び教育を推進するよう努めなければならない。
(食育の推進)
第 28 条
村民、議会及び行政は、村の伝統的な食文化及び食生活等に配慮すると
と も に 、健 全 な 食 生 活 を 実 現 す る た め に 、食 育 を 推 進 す る よ う 努 め な け れ ば な ら
ない。
(健康の増進)
第 29 条
村民、議会及び行政は、誰もが生きがいを持ち、健康に暮らせる環境の
整備に努めなければならない。
(産業振興及び定住促進)
第 30 条
村民、議会及び行政は、地域特性を活かした産業振興を図り、働く場の
確保及び定住の促進に努めなければならない。
(自然との共生)
第 31 条
村民、議会及び行政は、地域の豊かな自然環境を将来にわたって保全す
るとともに、その有効利用に努めなければならない。
(歴史と文化の継承)
第 32 条
村民、議会及び行政は、宮田村固有の歴史と文化を守り、次世代に伝え
るよう努めなければならない。
第7章
他の主体との連携及び協力
(国、県及び他の地方自治体との連携及び協力)
第 33 条
村民、議会及び行政は、地域の課題を解決するため、国、県及び他の地
方自治体と相互に連携を図りながら協力しなければならない。
(国際交流の推進)
第 34 条
行政は、国際社会で広く活躍する人材を育成するとともに、世界の平和
と 友 好 、地 球 環 境 保 全 に 貢 献 す る た め 、国 際 交 流 の 推 進 に 努 め な け れ ば な ら な い 。
(大学等との連携及び交流の推進)
第 35 条
行政は、地域の課題を解決するため、大学等の研究機関と相互に連携を
図るのみならず、相互交流の推進に努めなければならない。
第8章
危機管理
(危機管理)
第 36 条
村民、議会及び行政は、安心及び安全な暮らしを守るため、自助、共助
及び公助を高めるような取組の推進に努めなければならない。
2
村 長 は 、災 害 等 か ら 村 民 の 安 心 及 び 安 全 な 暮 ら し を 守 る た め 、緊 急 時 に 対 処 で
きる危機管理体制の整備に努めなければならない。
3
議 会 は 、災 害 等 か ら 村 民 の 安 心 及 び 安 全 な 暮 ら し を 守 る た め 、危 機 管 理 体 制 の
整備に努めるとともに、緊急時には行政と協力しなければならない。
第9章
住民参加
(住民参加の推進)
第 37 条
議会及び行政は、村民の多様な意見及び提言等がむらづくりに反映され
る仕組みを整備し、住民参加を推進しなければならない。
第 10 章
補則
(条例の位置付け)
第 38 条
こ の 条 例 は 、宮 田 村 に お け る む ら づ く り の 基 本 と な る 条 例 で あ り 、村 民 、
議会及び行政は、この条例の趣旨を尊重しなければならない。
2
議 会 及 び 行 政 は 、条 例 及 び 規 則 の 制 定 、改 廃 及 び 運 用 並 び に 計 画 の 策 定 に 当 た
っては、この条例との整合を図らなければならない。
(条例の検証)
第 39 条
村長は、4年を超えない期間ごとに、この条例及び関連する諸制度につ
いて検証を行わなければならない。
2
村 長 は 、前 項 の 検 証 に 当 た っ て は 、こ の 条 例 の 趣 旨 を 踏 ま え 必 要 な 措 置 を 講 じ
なければならない。