10月号 地代を支払う個人全てがマイナンバー取得の

山根会計事務所
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10 月号です!
地代を支払う個人全てがマイナンバー取得の対象に?
いよいよ 10 月より個人番号通知カードの配布がスタートします。巷にもマイナンバーの説明や注意点等が記載された記事を
よく見かけます。さてマイナンバーの利用について、給与を支払う従業員の他に、地代を支払っている地主さん
からもマイナンバーの取得が必要です。しかし全ての地主さんが対象になるのでしょうか?
その点を詳しく解説いたします。
法定調書とは?
事業者は、一定の支払等を行った場合、書類を作成して国へ提出しなければなりません。この書類を「法定調書」といいます。
法定調書は毎年 1 月 31 日までに、前年 1 年間の一定の支払等に関する情報を税務署に提出します。
この法定調書には、相手先のマイナンバーや法人番号を記載する欄が設けてあり、マイナンバーの取得が必要となります。
法定調書を提出する必要があるもの
法定調書を提出するか否かの判断は、法定調書の種類によって異なります。金額によって判断が異なる代表的な法定調書を下
記に記載しました。この法定調書の提出義務がある場合に、相手方からマイナンバーの取得が必要になります。
地代の場合には、「不動産の使用料等の支払調書」が対象となり、年間の支払額合計額が 15 万円を超える場合(月額 12,500
円以上)には法定調書の提出が必要となり、家主(地主)からマイナンバーを教えてもらう必要があります。
【設例】地主A:年間 12 万円(月額 1 万円)、地主B:年間 24 万円(月額 2 万円)の 2 名に地代を払っている場合は、事業者
は年間 15 万円を超過する地主Bの法定調書の提出義務があり、Bのマイナンバーを教えてもらわなければなりません。
いつから必要ですか?
平成 28 年 1 月 1 日以後の支払等から開始されます。つまり平成 29 年 1 月 31 日提出期限の法定調書が最初の適用になります。
【金額によって判断が異なる代表的な法定調書(一例)】
書類名
提出義務者
範囲
区分
外交員、集金人、電力量計の検針人及びプロボクサーの
報酬、料金
報酬、料金、契約金及び賞金
の支払調書
同一人に対するその年中の
バー、キャバレー等のホステス、コンパニオン等の報酬、 支払金額の合計が50万円
を超えるもの
右記の報酬、料金、契約金及び賞金 料金
(以下「報酬、料金等」)を支払った方
広告宣伝のための賞金
原稿料、印税、翻訳料、作曲家、講演料、弁護士報酬、
税理士報酬、社会保険労務士報酬等
不動産使用料等の支払調書
提出範囲
同一人に対するその年中の
支払金額の合計が5万円 を
超えるもの
同一人に対するその年中の
右記を支払った法人と不動産業者で 不動産、不動産の上に存する権利、船舶、航空機の借受
支払金額の合計が15万円
ある一定の個人の方
けの対価や不動産の上に存する権利の設定の対価等
を超えるもの
不動産等の譲受けの対価の支 右記を取得した法人と不動産業者で 不動産、不動産の上に存する権利、船舶、航空機(以
ある一定の個人の方
下、不動産等)
払調書
不動産等の売買又は貸付けの 右記を取得した法人と不動産業者で
不動産等の売買又は貸付けのあっせん手数料
ある一定の個人の方
あっせん手数料の支払調書
同一人に対するその年中の
支払金額の合計が100万
円 を超えるもの
同一人に対するその年中の
支払金額の合計が15万円
を超えるもの
※提出範囲の金額には、原則として消費税及び地方消費税を含めますが、明確に区分されている場合には含めなくても問題ありません。
№14 平成 27 年 10 月 5 日発行 【担当】加藤田 敏孝