2014 年 12 月吉日 調査にご協力頂く専門職のみなさまへ 第 3 回京都式認知症ケアを考えるつどい実行委員会 代表 森 俊夫 認知症の人とその家族が望む 「10 のアイメッセージ」をかなえるための評価調査協力へのお願い 京都では 2013 年 9 月に「京都認知症総合対策推進計画(京都式オレンジプラン)」が策定されま した。そこには、五年後のあるべき姿として「10 のアイメッセージ」が掲げられ、認知症になっ ても本人の意思が尊重され、住み慣れた地域で暮らし続けられる社会に向かって行動していくこ とが刻まれています。 そこで、私たち「第3回京都式認知症ケアを考えるつどいの実行委員会」は、認知症総合対策 の中間年評価として、認知症の人とご家族にその期待される成果を評価していただくことを目的 に、今回の調査を実施することにいたしました。 この調査は、認知症と診断されたご本人およびご家族から日頃の思いをお聞きすることによっ て「10 のアイメッセージ」の達成度を評価することを目的としており、その際に調査にご協力を 頂く専門職のみなさまへの質問票も含んでおります。ご本人およびご家族にお聞きする内容の詳 細は、「22 項目の評価指標と 10 のアイメッセージの相関」をご覧いただければ幸甚です。 本調査の実施は、当実行委員会が、医療機関、地域包括支援センターおよび各居宅介護支援事 業所・認知症カフェに依頼をし、ご承諾頂いたところで行っていただくものです。ご協力頂ける 場合は、みなさまが把握されている「認知症と診断されたご本人およびご家族」の中から調査可 能な方をご検討頂き、同封の調査票や注意事項に沿って調査を進めて頂きますようお願い申し上 げます。この調査への回答は任意ですので、ご回答の有無いずれの場合にも、不利益が生じるよ うなことは一切ございません。なお、ご回答の結果は、統計的な処理を行った上で、来年 2 月 1 日開催予定の「第 3 回京都式認知症ケアを考えるつどい」の資料としてのみ使用し、それ以外の 目的には一切使いません。 本調査の依頼にあたり、以下の書類を同封させて頂いております。ご確認の上、ご協力いただ きますようお願い申し上げます。 Ⅰ 調査に関する案内 (1)調査ご協力へのお願いと内容説明(この文書) (2)22 の評価項目と 10 のアイメッセージの相関 (3)「認知症と診断されたあなたとあなたの近しい人へ」 ~認知症の人とその家族の願い 10 のアイメッセージ評価指標調査に向けて~ Ⅱ 認知症の人とその家族が望む「10 のアイメッセージ」を叶えるための評価調査票 A ご本人を対象とした調査 (1)回答の際の注意事項 (2)認知症の人が望む「10 のアイメッセージ」評価調査【本人用】 B ご家族を対象とした調査 (3)回答の際の注意事項 (4)認知症の人が望む「10 のアイメッセージ」評価調査【代弁者の立場から】 (5)回答の際の注意事項 (6)認知症の人の家族が望む「10 のアイメッセージ」評価調査【家族用】 C 調査協力者を対象とした調査 (7)回答の際の注意事項 (8)認知症アセスメントシート (9)回答の際の注意事項 (10)調査協力者(評価支援者)への質問票【調査協力者用】 ※本調査は、「①認知症と診断されたご本人」を中心に、「②代弁者としての家族」「③家族」 「④調査協力者」のそれぞれの立場からの評価をお願いしています。回答の際には、調査対象者 一人につき、上記の(2)(4)(6)(8)(10)の 5 枚の調査票を一つのセットにまとめ、一つ の事例と見なします。 以上のような調査の趣旨をご理解いただき、ご協力下さいますようお願い申し上げます。 第 3 回京都式認知症ケアを考えるつどい実行委員会事務局 京都市伏見区醍醐上ノ山町 11 番地 社会福祉法人同和園内(橋本・孫) TEL:075-571-0010 FAX:075-571-0473 Mail:[email protected] ※ご回答の後、返信して頂く調査票は5枚あります。お手数ですが、ご記入が終わりましたら、 同封いたしました返信用封筒で、2015年1月15日(木)までにご投函くださいますよう重 ねてお願い申し上げます。 22 の評価項目と10のアイメッセージの相関 評価項目として、10 のアイメッセージを分割して22項目に整理しました。項目は5つのニーズごとに色分けし ています。5つのニーズとは生理的欲求(赤)、安全の欲求(黄)、社会的欲求(茶)、尊敬の欲求(緑)、自己 実現(青)です。 評価項目は一文ずつで意味がわかるよう表現を少し変えています。 10のアイメッセージ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ 問 評価項目 1 「周りのすべての人が、認知症を正しく理解してくれている」 2 「周りの人が、私らしさや私のしたい事をいつも気にかけてくれ ている」 3 「周りの人は、私が出来る事は見守り、出来ない事はそばにいて 助けてくれている」 4 「私は、診断される前と同様、活動的にすごしている」 私は、症状が軽いうちに診断を受け、 この病気を理解し、適切な支援を受け て、将来について考え決めることがで き、心安らかにすごしている。 5 「私は、軽いうちに診断を受け、病気を理解できた」 6 「私は、将来の過ごし方まで考え決める事が出来た」 私は、体調を崩した時にはすぐに治療 を受けることができ、具合の悪い時を 除いて住み慣れた場所で終始切れ目 のない医療と介護を受けて、すこやか にすごしている。 7 「私は、身体の具合が悪くなったらいつでも診てもらえる」 8 「私は、医療と介護の支えで住み慣れたところで健やかにすごし ている」 9 「私は、手助けしてもらいながら地域の一員として社会参加でき ている」 私は、周囲のすべての人が、認知症に ついて正しく理解してくれているの で、人権や個性に十分な配慮がなさ れ、できることは見守られ、できない ことは支えられ、活動的にすごしてい る。 私は、地域の一員として社会参加し、 能力の範囲で社会に貢献し、生きがい 10 をもってすごしている。 11 私は、趣味やレクリエーションなどし たいことをかなえられ、人生を楽しん ですごしている。 「私は、私なりに社会に貢献することができている」 「私は、生きがいを感じている」 12 「私は、趣味やレクレーションなどしたいことがかなえられてい る」 13 「私は、人生を楽しんでいる」 Ⅵ 私は、私を支えてくれている家族の生 14 活と人生にも十分な配慮がされてい るので、気兼ねせずにすごしている。 15 Ⅶ 私は、自らの思いを言葉でうまく言い 16 表せない場合があることを理解され、 人生の終末に至るまで意思や好みを 17 尊重されてすごしている。 「私を支えてくれている家族の生活と人生にも十分な配慮がなさ れている」 「私は、家族や社会に迷惑をかけていると気兼ねすることなくす ごせている」 「私は、言葉でうまくいえなくても私の気持ちがわかってもらえ ている」 「人生の終末に至るまで、わたしの思いが尊重される」 18 「私は、適切な情報を得ている」 19 「私は、身近に何でも相談できる人がいる。」 20 「私には、落ち着いていられる場所がある」 Ⅸ 私は、若年性の認知症であっても、私 に合ったサービスがあるので、意欲を もって参加し、すごしている。 21 「若年性の認知症の私に合ったサービスがあるので、意欲をもっ て参加している」 Ⅹ 私は、私や家族の願いである認知症を 治す様々な研究がされているので、期 待をもってすごしている。 22 「私は、いまおこなわれている認知症を治す研究に期待している」 Ⅷ 私は、京都のどの地域に住んでいて も、適切な情報が得られ、身近になん でも相談できる人がいて、安心できる 居場所をもってすごしている。 「認知症と診断されたあなたとあなたの近しい人へ」 ~認知症の人とその家族の願い 10 のアイメッセージ評価指標調査に向けて~ 今、認知症と診断されるべき人は 462 万人、さらに予備軍と呼ばれる状態の人がほぼ同じ 数の 400 万人といわれています。にもかかわらず、先進諸国が認知機能障害や精神機能障害 のノーマリゼーション(1)に取り組んで、認知症国家戦略という形でまとめ上げてゆく方向に 向かったのに対し、我が国は最近まで明確な方向性を打ち出せませんでした(2)。「認知症に だけはなりたくない」という言い回しは、そのわが国のおかれた状況と課題を明確に物語っ ています。それは排除の論理であり、内と外をわかつ壁です。「○△×になる」という言葉 そのものにトリックが潜みます(3)。そして「認知症になってしまえば、本人は何もわからな い。世話をする家族や周囲が大変なのだが」という大きな誤解が世にはびこっています。認 知症と診断されたあなたが感じる不安にはそうした世間の誤解と同じようなものが潜んでい るのではないでしょうか(4)。大変だという思いが理解することを阻み、「認知症」というラ ベルを貼って、対処法を選んでしまいがちです。そうした「認知症」というラベルが世の中 にあふれて、壁を作ることが伝播してゆきます(5)。それを変えるきっかけを与えたのが、2012 年 2 月の「京都式認知症ケアを考えるつどい」とそこで宣言された「京都文書」であり(6)、 歩調を合わせるかのように発表された「認知症施策の今後の方向性について」と「認知症総 合対策 5 ヵ年計画(オレンジプラン)」です(7)。「つどい」がしようとしたのは、認知症当 事者の訴えが理解されなかった間に生まれた高く強固な壁(8)を越える跳躍をもたらすために、 当事者の立場に立った視点、当事者から見た社会を描き出して、そのありようを変えて行く という変革をめざした取り組みです(9)(10)。その成果が、「10のアイメッセージ」として京 都府認知症対策五カ年計画(京都式オレンジプラン)に採択され、5 年後の認知症の人を囲 む地域と社会のあるべき姿を表現しています(11)。認知症の理解のためにすべての人が半歩 でも一歩でも歩を進めることが、壁を小さくし、なくすことにつながり(12)、だれもが避け られない、生涯にわたる認知機能の低下を遅らせること、そのための施策を実現させます(13)。 こうしたパーソンセンタードケアを念頭においた取り組みによって「特効薬と技術的解決 をまたなくても、認知症の人が快適に暮らす方法をたくさん発見することになります。そし て心からこの冒険に取り組み始めるならば、私たちは自分自身についてかなり多くのことを 学ぶことになる(14)」のです。認知症とともに生きるひとの様々なステージにおける対応が「認 知症ケアパス」です。これによって初期から終末期に至るまで、認知症を持つあなたを支え る仕組みを見ることができます(15)。あなたのニーズは医療ニーズ、介護ニーズにとどまらず、 さらに社会的ニーズ、尊敬尊重(される)ニーズ、そして自己実現のニーズまで、ライフサ ポート(ライフ=命、生活、人生)の視点から検討されて、有効な支援を可能にします。こ うしたニーズを満たすために必要なこととして各国で共通して認識されているのは、①でき る限り住み慣れた家で暮らすためのサポート②早期診断後、早期に適切なケアを導入するこ とによってなるべく進行をおさえる③向精神病薬を減らすことなどです(16)。 このように、私たちは皆、何がよいかはもう分かっていると思います。よい地域とは認知 症に対する備えのある地域です。それは全員参加、スティグマ(差別や偏見)のない社会、 早期診断とその後のケアパスなどが実現しているのがよい地域、コミュニティです。しかし、 我々が(あるいはすでに先進各国が)行おうとしていることは、変革です。既存のシステム は、それが医療・介護保険制度であれ福祉制度であれ、あるいは社会全体の疾病観であれ、 社会に深く根ざしているので簡単には変えることができません(17)。 10のアイメッセージはその目指すところをわかりやすい簡潔な言葉でつむぎだしているの です。国内外、大小様々の活動の成果が流れ込んでアイメッセージという形になりましたが、 それが今度はそこからさらにわが国の隅々まで流れ出し、行き渡って、認知症ケア変革の水 先案内の役割を果たすことを私たちは信じています。 私たちはまた信じています。それが頑強な壁をこわす役割、いとも簡単に壊れ去ったベル リンの壁のように、疎んじたり拘束をしたりといった不当な扱いにつながる差別と偏見(18) でできた排除の壁に立ち向かう一人一人の手に握られたハンマーになることを。 1 「私は認知症を持っています。私は人生も持っているのです.医療化よりもノーマリゼイションを」というイギリ スの認知症の啓発の標語から。純粋に言語的な問題とはいえ、認知症を持つ(have)と、認知症になる(get)に は大きすぎる(痴呆の認知症への言い換えより)違いがあります。 (http://www.alzheimers.org.uk/site/scripts/documents_info.php?documentID=2092) 2 “Dementia A public health priority” World Health Organization (http://www.who.int/mental_health/neurology/dementia/en/)から。これも、「つどい」や「認知症施策の今後 の方向性」、「オレンジプラン」と同じ年に出された、レポートとしては120ページの大著です。社会の発達段階 を認知症への取り組みから、6つの段階に分け、最終的な段階は、国家戦略の取り組みによって、認知症へのノー マライゼーションが徹底した社会としています。このステージに達した国はなく、欧米先進国はひとつ手前の5か ら6へ移ろうという段階、日本は4の段階とされました。社会全体での取り組みが先行している英仏北欧諸国にく らべ、認知症の受け入れの度合いで分けた社会の発達段階モデルの中ではやや遅れた一つ下位の段階に位置づけら れた理由のひとつが、省庁の壁や政治的思惑を超えて当事者の視点で行われるべき国家戦略の欠如とされています。 ノーマリゼーションとは正常化の意味で、高齢者や障害者を隔離せず、健常者と一緒に助け合いながら暮らしてゆ くのが正常な社会であるとする考え方、またそれにもとづく社会福祉政策。 3 村上春樹「内側の私たちを守るために、他者を排除しなければならないのが壁というものだ。」ドイツでのウェル ト文学賞授賞式でのスピーチから。かつて身体障害を「つん○(聴覚障害の蔑称)になる」「△くら(視覚障害 の蔑称)になる」あるいはそれらをひっくるめて「か×わ(身体障害全体の蔑称)になる」という言葉があった ように、「○△×になる」という言葉そのものにトリックが潜みます。それらは近代社会が強く持った優生学的 発想と、心理的古層に古代から存在する「忌む」心象とにつながります。そうした排除のための差別と偏見の温 床となる前近代性、近代性を乗り越えるこころみは、先進する欧米諸国にならって我が国でも進められてはきま した。しかし、欧米諸国が身体の障害に対するノーマリゼーションから歩をすすめて、認知機能障害や精神機能 障害のノーマリゼーションに取り組んで、認知症国家戦略という形でまとめ上げてゆく方向に向かったのに対し、 我が国は最近まで明確な方向性を打ち出せませんでした。 4 小沢勲著「認知症と診断されたあなたへ」初めて専門家によって認知症の本人に向けて書かれたもの。認知症と診 断された人の不安に真摯にしかし現実を包み隠すことなく答えています。一方で、ここに引用したように世間の 誤解について厳しい視線を送っています。 5 トム・キットウッド著「認知症のパーソンセンタードケア」ここでは、 「ある種の重い障害を持つ人の人格を奪う 傾向を多くの文化が示してきた」 。その背景にあるのが「悪性の社会心理」としています。 6 京都文書(http://kyotobunsyo2012.jimdo.com/第1回-京都式認知症ケアを考えるつどい/2012京都文書/) 京都府の認知症にかかわる多くのステークホルダーが集まって2012年2月に行われました。 7 「今後の認知症施策の今後の方向性について」と「オレンジプラン」 (http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/dementia/dl/houkousei-02.pdf) (http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002j8dh-att/2r9852000002j8ey.pdf)しかし諸外国が老齢化率 17%程度で国家戦略が始まっているのに対して、わが国の23%という遥かに高い高齢化率を比較すると、その 遅れを取り戻すのは単純に数年という年月では測れない飛躍を必要とします。 8 「認知症の過度の医療化」の概念は P.J.Whitehouse 著”Myth of Alzheimer’s”に負うところが大きい。 「生 命科学は我々の共通意識的な想像力を損ない、我々の資源をあらぬ方向へ投入させる場合がある。もっとも深い 答えはケアをする我々一人一人の中にあるのであって、脳の働きや記憶障害に関して不十分な理解しか持たない 科学者の作ったデータベースや治療モデルの中にあるのではない。 」という言葉は、自身が、世界のアルツハイマ ー病研究のリーダだった神経内科医であることを考えると大変重い提言です。また、かれは同著の中で「認知症 は加齢変化による障害の要素が大きく、認知症になる(get)のではない」とも指摘しています。 9 京都式認知症ケア十箇条(http://kyotobunsyo2012.jimdo.com/第1回-京都式認知症ケアを考えるつどい/京都式 認知症ケアの定義十箇条/)文書化された京都文書の中にある認知症ケアの指針。 10 第二回京都式認知症ケアを考えるつどい(http://www.yuki-enishi.com/ninchi/ninchi-15.pdf)翌年の第二回 の「つどい」で、認知症の人から見た認知症医療とケア変革の達成の度合いを評価しようとする「かなえられた 私の思い~五年後の十二の成果指標~」が発表されました。これが「10のアイメッセージ」につながっていま す。 11 京都式オレンジプラン(http://www.kyoto-houkatucare.org/ninchisho/orangeplan/) 12 「私たちはよく理解すればするほど、よりよく手助けをすることが出来る」という英国認知症国家戦略啓発ポス ター(“Dementia A public health priority” pp94) (http://apps.who.int/iris/bitstream/10665/75263/1/9789241564458_eng.pdf)原文は”The more we understand, the more we can help” 13 P.J.Whitehouse著”Myth of Alzheimer’s”この中で、著者は一章をpreventionに割いています。診断名をただ 告げるだけではだめで、どのようにして診断が行われていて、悪化を防ぐためにどうしたらよいか、ケアや社会 体制の整備の重要性を説いています。 「予防」という言葉ではなく、 ”preventive care for cognitive decline throughout the life” (生涯を通じて認知機能が低下することに対してその進行を緩やかにするためのケア)に 当てはまるような言葉とそれを啓蒙する試みが重要です。反面、乏しい理解は安易に予防論へつながりやすく、 粗暴で声高な予防論は社会から見た認知症(の悪いイメージ)を映し、時にその偏見の壁を強化し、あなた方認知 症の人と社会双方に大きなスティグマ(傷痕)を残します.あらかじめ防ぐという意味の「予防」という言葉は、 認知症のような加齢とともに避けられない変化に使うのは適切ではありません。死や老化を免れる予防法はない のですから。医学はまずなおすことを考え、それができなければ防ぐことを考えます。そのどちらも認知症には 当てはまりません。残されているのは、「だれもが避けられない、生涯にわたる認知機能の低下を遅らせること であり、そのための施策を実現させるために行動を起こし、主張し、投票することです」としています。 14 トム・キットウッド著「認知症のパーソンセンタードケア」 。このフレーズは、壁を作って排除される側はつら いのだが、排除する側も不幸なのだと、啓発(enlightenment)が必要なのだいうことを伝えています。 15 認知症ライフサポート研修テキスト(http://www.nli-research.co.jp/report/misc/2014/p_repo140415-2.pdf) 16 英国認知症国家戦略 (http://www.igakuken.or.jp/research/gakujutsu_syukai/g_syukai130129/pdf/list01.pdf) 17 英国認知症国家戦略のコーディネーターであるBurns教授の「認知症国家戦略に関する国際政策シンポジウム(東 京) 」での発言から(趣旨は変えず、表現を一部日本に合うよう変更しています) (http://www.igakuken.or.jp/research/gakujutsu_syukai/g_syukai130129/report1.html#tr ) 18 「今後の認知症施策の方向性について」のなかの用法。段落の全体は「かつて私たちは認知症を何もわからなく なる病気と考え、徘徊や大声を出すなどの症状だけに目をむけ、認知症の人の訴えを理解しようとするどころか、 多くの場合、認知症の人を疎んじたり、拘束するなどの不当な扱いをしてきた。 」とあります (http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/dementia/dl/houkousei-02.pdf) 。強固だと見えたベルリンの壁のよう に、排除のための壁は、それを取り除こうとする人の努力がひとつとなったときにいとも簡単に壊れ去るものだ と思います。
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