育てる 子どもを健やかに育てられる社会 をつくります! すべての子どもたちが夢と希望を持って健やかに成長してほしい。明るい未来を信じることのできる社会を、次世代を担う子ど もたちに手渡したい。しかし、現在の日本は先進国の中においても子どもの貧困率が高く、十分な教育が受けられないため、大人 になっても貧困から抜け出せない状況がみられます。 また、 日本の借金は増え続け、今では1千兆円を超えています。 このままでは、 子どもたちに借金と負担ばかりを残してしまうことになります。 子どもたちを育み、そして子どもたちが安心して学び、成長でき、心豊かに暮らすことができる社会の実現に向けて、積極的に 取り組んでいきます。そのためには、美しい地球を残す環境対策が不可欠です。世界規模で広がる環境問題への対策を進めます。 ◎それぞれの地域にあわせた、 子育て支援の仕組みをつくります ■ 依然として2万人を超える待機児童数 依然として約 6 割の女性が第1子出産を機に退職しており、その 理由のひとつとして、子どもを保育所に入所させられないことがあげ られています。待機児童解消に向けた対応がとられているものの、 今なお 2 万人以上の子どもが入所できていない状況です。 また、地域によっては子どもが減少し、保育施設等の維持が難しく、 遠距離利用や利用を断念する場合も見られます。 安心して子どもを産み育てられる環境が重要であり、子ども、子 育てを社会全体で支える総合的な支援体制が必要です。 25,000 25,556 ■ 依然として20万件を超える子どもが巻き込まれる事件数 (万件) 40 35 30 5 0 小学校 14 5,000 中学校 12 2010 2011 2012 2013 2014 高等学校 10 計 8 0 ●家庭の経済状況によらず、安心して高等教育 が受けられるよう、高校無償化制度を充実・ 強化します。 ●大学教育においては、授業料減免や給付型 奨学金制度について拡充をめざします。 ■ 近年高まる子どもの貧困率 17.0 有利子貸与人員 140 16.3 15.7 16.0 120 14.5 15.0 100 14.0 80 60 20 11.0 1998 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 出所:文部科学省 「奨学金貸与事業の概要」 (2014年度) 10 14.2 2013 出所:文部科学省 「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調 査」「 、いじめの問題に関する児童生徒の実態把握並びに教育委員会 及び学校の取組状況に係る緊急調査」 (2012年) 1995 2000 2005 2010 2012上(年度) 地球温暖化は地球で暮らすわたしたちみんなで考えるべき 問題です。このまま地球温暖化が進むと異常気象や気候変動 により洪水や干ばつ、生態系の変化など重大な影響がおよぶ ことが懸念されています。 地球温暖化の原因は大気中の温室効果ガス(二酸化炭素 等)と言われています。日本国内の二酸化炭素の排出量をみ ると、家庭部門や業務(ビル・事務所)部門では増加し続け ています。 排出量の多い工場などでの引き続きの省エネ施策の実行 に加えて、事務所やテナントビル、家庭における省エネを推 進していかなければなりません。 ●温室効果ガス排出を抑制するために、エネルギー使用の 効率化につながる省エネ技術・環境技術の研究・開発 を支援します。 12.1 12.0 40 0 13.4 13.7 12.9 12.8 13.0 2012 ◎子どもたちへ、 未来へ、 美しい地球環境を引き継ぐため、 地球温暖化対策や資源の有効活用など、 環境問題に取り組みます ●就学援助制度を維持・拡充します。 (%) 無利子貸与人員 2011 2 ◎就学費用の援助や奨学金制度の充実などを通して、 将来の担い手である子どもたちが、公平に学べる社会を実現します 160 2010 (注) 1. いじめの定義は、 「児童生徒が、一定の人間関係のある者から、 心理 的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているも の。 なお、 起こった場所は学校の内外を問わない。 」 2. 1994年度からは、 特殊教育諸学校、 2006年度からは国私立学校、 中等教育学校を含む。 3. 2006年度に調査方法などを改めている。2005年度までは発生件 数、 2006年度からは認知件数。 4 (万人) 2009 出所:警察庁 「少年の補導及び保護の概況」 (2015年) 6 ■ 増え続ける有利子奨学金貸与人員 未就学 10 (万件) 16 出所:厚生労働省 「保育所入所待機児童数」 (2014年) 日本の「子どもの貧困率」は他の先進国の平均と比べ て高く、2012 年の調査では 16.3%と過去最悪を更新 し、6 人に1人の子どもが貧困の状況で生活しています。 貧困の状況にある子どもたちが、学習する意欲が持てず、 卒業後も安定した仕事に就くことができない、貧困の連 鎖に陥ってしまうことが指摘されています。 子どもたちに均等な教育の機会の提供をすることが必 要です。 中学生 小学生 ■ いじめの認知 (発生) 件数の推移 10,000 0 高校生 15 21,371 15,000 ●保育所定員の増員、病児保育・病後児保育・放課後児童クラブ の整備を進めます。 有職少年 大学生 25 20,000 ●都市でも地方でも安心して子どもを産み育てることができるよう、 子ども子育て支援の充実・強化に取り組みます。 無職少年 その他の学生 20 ●家庭や学校に居場所を見出せない子どもたちのた めの「場づくり」に取り組みます。 24,825 22,741 児童虐待は年々増加し、子どもの自殺や子どもが巻 き込まれる事件などが後を絶ちません。 また、学校における不登校やいじめ、中途退学など、 解決すべき多くの課題が存在しています。 子どもたちが健やかに成長でき、自立できる社会を 実現するために、家庭・学校・地域を含めた社会全体 の支援が必要です。 ●家庭・学校・地域・自治体が一丸となって連携し、 子どもの見守りや相談体制の仕組みの構築など、 子どもの命を守る取り組みを進めます。 (人) 30,000 26,275 ◎子どもたちの健やかな成長と自立を支えるセーフティネットを充実させます 10.9 10.0 1985 1988 1991 1994 1997 2000 2003 2006 2009 2012 出所:内閣府 「平成25年版子ども・若者白書」 ●工場や事業場等における高効率設備への入れ替えや既 存設備の省エネ改修支援制度の継続とともに、建物の省 エネルギー化や省エネ家電の買い替えを促進し、合わせ て資源の有効利用のために家電リサイクル体制の制度整 備を進めます。 ■ 日本の二酸化炭素の 間接排出量 (電気・熱配分後) の推移 単位:100万トンCO2換算 600 500 ↓産業部門 (工場等) 400 業務その他部門 (商業・サービス・事務所等) ↓ ↓運輸部門 (自動車等) 300 200 ↑家庭部門 100 1990 1995 2000 2005 2010 2013 出所:温室効果ガスインベントリオフィス (2015年) 11
© Copyright 2024 ExpyDoc