“わか杉っ子の「キャリアノート」”の活用事例

“わか杉っ子の「キャリアノート」”の活用事例
学校名
1
由利本荘市立本荘東中学校
本校における活用のねらい
様々な人との関わりや多様な体験活動を通して得た学びをつなぎ、自分の生き方・在り
方を考え、キャリア発達を促す。
○ 発達段階に応じたキャリア発達の記録を積み重ねることによって、生徒一人一人のキャ
リアプランニング能力を育成する。
○
2
活用の仕方
キャリア教育を進める上で、「キャリアノート」の他に本校の「真・善・美ファイル」を3年
間通して使用することとし、個々の学習活動の過程や成果に関する足跡、キャリア発達に
関する情報を蓄積する。
○ 「キャリアノート」には、4月の学級びらきの際に目標を立て、3月に振り返りを書く
とともに、学級担任と保護者からもコメントをもらい、次の学年につなげる。
○ 「真・善・美ファイル」には、主に特別活動、総合的な学習の時間での活動・学びに関す
るシートを綴じることにしているが、これらはキャリアの視点でつながっており、生徒が
自己を見つめ、他人や地域から学び、未来を創ろうとする思いが綴られる。今年度、「真・
善・美ファイル」に綴じられたキャリア教育の実践を挙げる。
1年・・・「なぜ学ぶのか」「働くことの意義」「職業インタビュー」「保護者による職業紹介」
「職業調べ」「行事を通して学んだこと」「委員会や係活動の記録」
2年・・・「学び・学び方を考える」「職場体験学習」「職業講話集会」「高校調べ」「高校生にイン
タビュー」「修学旅行に向けて」「行事を通して学んだこと」「委員会や係活動の記
録」
3年・・・「修学旅行中の職業インタビュー」「高校説明会」「行事を通して学んだこと」「委員会
や係活動の記録」
○
◇職業講話集会の感想から(2年生)
講話から学んだことは、逃げ出さずに頑張ること、目標をもつこと、勉強が必要にな
るということです。講師の方は二人とも由利本荘市の役に立ちたいという思いが強いこ
とが分かりました。私もこれから将来の夢を見つけていきたいです。
( Mさん )
講師のお二人は、私たちと年が近く、今までより新鮮な感じがしました。「勉強する
ことは、ゲームで強力な武器や経験値を身に付けることと同じだ」という話は、とても
興味深かったです。将来はお二人のように目標をもって仕事をしたいと思いました。
( Kさん )
この2冊を3年間併用することで、目標達成の度合いとその過程について振り返ること
ができるようにしている。
3
成果と課題
(1)成果
○ 「キャリアノート」と「真・善・美ファイル」を3年間通して使用することで、キャリア発
達について自分自身で確認し、それを現在、更には未来へとつなげていける。小学生の
頃からの記録があること、また、中学校での学びの足跡の蓄積が高等学校でのキャリア
教育の礎となることから、キャリア教育の縦のつながりを感じることができている。
○ キャリアノートには、学習・生活・職業について記す。学校での全ての学びが自分の
生き方につながることを感じることができる。また、地域の人、産業から学び得られる
「生きること」「働くこと」「学ぶこと」の概念が相互につながっていること、また時には重
なるものであることを実感できている。
(2)課題
○ 平成26年度、本校はコミュニティ・スクールの指定を受けている。キャリアノート
の活用について、「地域とともにある学校づくり」の視点でふるさと教育とのつながり
を明確にし、実践していきたい。
○ キャリアノートへの目標と反省の記述の間に、「真・善・美」ファイルに綴じ込んで
いる進路に関わる資料等を連動させて、具体的に記述させることで、より有効な活用を
図っていきたい。