「教職員等中央研修」成果活用の具体例 当センターでは、学校組織マネジメント、リスクマネジメント、スクールコンプライアンス、 教育指導上の課題の4つの領域を学ぶことで、「学校の適切な運営、特色ある教育活動 の推進のための高度で専門的な知識等を習得させ、各地域の中核として教育に取り組む 校長、副校長、教頭等を育成する」ことを目的に教職員等中央研修を行っています。 また、本研修修了者が研修の成果をどのように活用しているか、研修終了から1年後に アンケートを実施し調査しております。アンケートの回答より、成果活用の具体例をご紹介 します。 ※ 上記アンケートは、中央研修の成果がどのように生かされているかを把握するため、 受講者及びその所属長に対して、精力的な取組についてお聞きしたものです。受講者が 研修内容を理解した上で行動の変容が起こり、その結果として地域や学校で新たな提案 と取組がなされていることがわかります。当センターとしては、引き続きアンケートに よる状況把握や専門家のご意見を踏まえ、中央研修の改善・充実に努めてまいります。 【受講者からの声】 ◎「学校組織マネジメント」を活かした研修成果の具体例 ○ 学校評価を行い意見交換を行ったことで、より職員が学校運営に取り組む姿が見られ、 生徒の問題行動や登校しぶりが減少した。(校長マネジメント研修) 学校評価を生かした人材育成と学校運営 ① 1 学期の学校評価の結果に対し、まず、職員一人―人が 1 学期の取組に対する成 果と課題を整理する。そして、その課題に対する自分なりの対策を考える。 ②学校評価検討委員会でまとめた改善課題と職員―人一人が整理した課題を出し合 い、学校全体の改善課題を明らかにする。 ③課題に対する方策を全職員で協議し、課題と方策について共通理解し、 2 学期以 降共通実践する。 ④年度末には、どの程度改善されたかを評価し、次年度への課題を明らかにする。 ⑤学校評価を公開し、保護者・地域の理解を得る。 学校評価結果に対し、若い職員も含め、全員で考え、意見交換することにより、学校全体の 課題を自分のこととしてとらえ、学校運営に取り組んでいこうとする姿がより見られるよう になった。実際、方策として立てた生徒会活動を生かした取組を進め、生徒の発想や行動を認 めていった結果として、生徒の問題行動や登校しぶりは減少し、学力・学習状況調査の生徒質 問紙の中でも「学校に来るのが楽しい」「学校で友達に会うのは楽しい」「地域の行事に参加し ている」等のポイントが高<なった。生徒だけでなく、職員にとっても自信となり、学習や仕事 に対する意欲の向上へとつながっている。 ○ コミュニケーションを大切にする取組により、メンタルヘルスの不調に陥っている教職 員が0人になった。(副校長・教頭等研修) 県教育研究協議会が主催する青壮年教職員研修会において約100名を対象にメンタル ヘルスについて講演を行った。時間が90分でDVDや個人チェックシートを活用した。 教職員の休職の現状や傾向、メンタルヘルス不調の要因や初期症状など具体的な例を示し ながら受講者が自分自身と向き合える研修の場とした。また、自分や身近な先生方がどん なストレスを感じやすいか、また感じている可能性があるかを知らせ、誰にでも起こり得 る不調であることを認識させた。さらに、その不調についてどう対応していくことができ るかの一例を示し、解決への道筋をDVDで視聴する場を設けた。最後には、個人チェッ クシートを活用し、今の自分自身の状態を確認させた。参加者の感想には、「自分自身のこ ととして考えることができた。」「こういった内容の研修は初めてだったのでとても興味深 かった。」「同じ職場の先生が不調を感じていたら声を掛けようと思った。」「管理職の取組 が重要であると思った。」など、身近な問題として真剣に受け止めていたことが伝わった。 自校においては、日常から笑顔のある温かい職員室を目指し、次のような点に気を付け ている。 ・風通しのよい職場にし、相談しやすい雰囲気をつくる。 ・教職員間のコミュニケーションを大切にする。 ・みんなで協力し合って仕事をし、みんなで苦労しみんなで喜び合える一体感を大切に する。 ・教職員一人一人の家族構成や悩みなどをよく知り、仕事以外の日常の声掛けを大切に する。 ・メンタルヘルスケアのキーパーソンである校長先生と十分にコミュニケーションを図 る。 現在、温かく指導力のある校長先生と、温かく協力性の高い教職員のおかげで、メンタ ルヘルスの不調に陥っている教職員が一人もいないことがありがたい。 ○ 研修で学んだ「職場診断手法」などを活用し学校の現状を捉えることで、教育活動が 積極的な改善に向かった。(中堅教員研修) 職場には様々な課題があり、教育活動の充実と職場の活性化を図るためには、それら の課題を改善していく必要がある。そこで、課題の明確化とそれに対する方策を教職員が 理解し実践するために、組織マネジメントの重要性と実戦に向けての考え方や手法につい て、講師として校内研修を実施した。 教職員等中央研修で学んだ「職場診断手法」(OJD 活性度診断)と「SWOT 分析」を活用 し、職場の客観的な把握と本校の内外環境の動向を踏まえた特色づくりについて研修を行 った。それにより学校の内部と外部の両面から本校の現状を捉えることができた。 これにより、本校の重点課題が明確化したり、地域コミュニティや地域素材等の本校の 強みの活用について理解が深まったりし、その後の本校教育活動が積極的な改善方向に向 かうきっかけとなった。また教職員の課題意識が高まり、目的や事後評価まで考えた活動 を行うことができるようになってきた。 ○ ブレインストーミング等を取り入れることで、受講者に好評な講座を開催することが できた。(中堅教員研修) 当教育研究所における研修事業の運営に当たっては、中央研修の「研修講師となるため に」のコマの内容を役立てることができた。特に主担当として取り組んだ「防災教育研修 講座」や出前型講座において、ブレインストーミング等を演習に取り入れたことにより、 グループでの協議が盛んに行われ、各学校の様々な課題解決の糸口を見出すことができ、 受講者に好評であった。 ◎「スクールコンプライアンス」を活かした研修成果の活用例 ○ 教務主任初経験者対象の研修で、教育法規についての講師を引き受けた。 (副校長・教頭等研修) 教務主任初経験者を対象とした学校運営研修において、教育法規の基礎および教務主任 の役割について講師を引き受けた。教育法規についての基本的なことは、教員になるため に当然学んできているが、教育法規と日常の業務・職務との関係のおさえは十分であると はいえない状況であった。今回の研修会を通して、私たちの職務が法のもとに行われてい ること、また、法に照らし合わせ、様々な対応をしていかなければならないことを事例演 習も含めることで、より実感していただけた。 ○ 聞き取り調査やワークショップを取り入れ、職員一人一人のスクールコンプライアン スへの意識向上を図った。(副校長・教頭等研修) 教職員による体罰の問題等服務規律について全国的に叫ばれていることから、本校でも 保護者や地域社会との信頼関係を構築する意味でも重点的に取り組んできた。まず始めに 行ったことは、教職員に対する聞き取り調査である。体罰・セクハラ・個人情報の管理・ 飲酒運転等についてのチェックリストを作成し、実態把握を行うとともに教職員一人一人 への意識づけを図った。さらに、少人数に分かれてのワークショップを取り入れ、法令遵 守の意義や日々の生活を見つめ直す機会を意図的に設けた。また、教職員による不祥事が おこるたびに新聞の切り抜きを掲示したり、話題に出したりすることで、啓発や意識改革 につなげるよう努力した。特に本校の課題として個人情報の管理の甘さが見受けられるこ とから、席を離れるときのデスククリーンの徹底やUSBメモリー等の記録媒体の持ち出 し方等の具体的な取り組みについて意識づけを行った。その結果、管理職が言わなくても お互いに声を掛け合ったり気をつけ合う様子が見受けられた。 ◎「リスクマネジメント」を活かした研修成果の具体例 ○ 校内で学習会・事例研究を行ったことで、職員の意識改革・情報の共有化などにつなが った。特に安全教育について重点的に取り組んだ結果、校内や登下校中の事故が激減した。 (副校長・教頭等研修) 児童の安全安心を第一に考えるということから、本校で起こった主な事故等を過去3年 間にさかのぼり洗い出した。そして中央研修のリスクマネジメント研修において学んだ手 法を取り入れ、学校がコントロールできることと、できないことに分類した結果、その多 くが危機管理意識を持って組織的に対処すれば、防げた可能性が高いと言うことが分かっ た。また、事故等起こった後の対処の仕方で、保護者のとらえ方に大きな違いが見られた。 そこでまず始めに取り組んだのが、「リスクマネジメント」に関する正しい知識を身につけ るための学習会と危機管理意識を高めるための身近に起こった事件事故等の事例研究であ る。これにより、全職員の意識改革が行え、情報の共有化や組織的な対応につながった。 具体的な取り組みとして、安全主任と連携を図り、安全教育全体計画や安全点検の見直し を図った。特に安全点検については安全点検実施要項を作成し、点検のポイントや心構え 等を示すとともに点検後の事後措置までの流れが分かるように安全点検表に示した。その 結果、教職員からの危険箇所の指摘等大幅に増え、スピーディーな改善につなげることが できた。学校安全マップについても大幅な見直しが行われ、通学路の危険場所はもちろん 子どもを危険から守るための各種情報を載せることができた。その結果、今年度の学校内 での事故や登下校中の事故は大幅に減少した。特に救急車を要請するような事故が年間数 件あったが、今年度はゼロとなった。保護者からのクレームについても昨年度と比較する と激減した。今後も現状に満足することなく、リスクマネジメントの実効性を高めていく ため、管理職としての役割を果たしていきたい。 ○ 平時のリスク管理を見直すことで、地域・関係機関等と連携してリスク管理に取り組む ことの重要性を再認識できた。(副校長・教頭等研修) リスク対応としては、平時のリスク管理と有事の危機管理があり、平時のリスク管理が 重要となることから、次のことに取り組んだ。学校が設置されている地域外から通勤して いる職員が多いことを踏まえ、地域の危険箇所や避難場所等を確認する機会を企画した。 具体的には、夏季休業中に数人のグループ(複数の目で見る)で危険箇所や避難場所等の 確認を実施した。また、児童生徒の捜索体制、捜索手順等の見直しを行い、緊急時におい て迅速に行動等できるようにした。 成果としては、実施後に職員から「○○があった」「○○はあそこにあったのか」などの 報告があり、職員の地域理解が深まった。また、地域、関係機関等と連携して取り組むこ との重要性を再認識することができた。 捜索体制、捜索手順等の見直しでは、初動を重要視して新に緊急配備地点を設けたこ とにより、捜索体制を組むまでの空白時間を少なくできた。職員からも、効果的である という意見もあった。 中央研修でいただいた資料は、いつでも活用できるようにしている。 ○ 実際に危機に直面した際、研修で学んだことを活かし、冷静な判断や迅速な行動をと ることができた。(中堅教員研修) 教員による個人情報の紛失が後を絶たず、情報管理の徹底は急務である。勤務校では、 スクールコンプライアンスやリスクマネジメントに関する研修で学んだことを活かし、情 報管理に関するガイドラインを年度当初だけでなく、成績処理の度に職員にガイドライン の確認と厳守を呼びかけた。さらに、個人情報の管理を徹底するため、成績処理用の記憶 媒体の使用と保管を管理し、個人用 USB メモリの学校への持ちこみ禁止と年度末には成績 処理や指導要録データ等のデジタルデータの完全消去が徹底されるようにした。 中央研修の終了から約2ヶ月後、勤務校で本研修のリスクマネジメント研修で学んだこ とを活かす状況に直面した。修学旅行中で校長不在であったため、教頭が中心となって警 察・保護者・マスコミ対応に当たった。リスクマネジメント研修で学んだ、全職員が素早 く情報を共有化する、保護者へは正確な情報を迅速に発信する、マスコミ対応の窓口を一 本化する等を思い起こしながら、教頭の指示に従い、冷静に判断し、迅速に行動すること ができた。 ◎「教育指導上の課題」を活かした研修成果の具体例 ○ キャリア教育充実のための授業の在り方を追究し、改善に取り組んだ。 (校長マネジメント研修) 思考力・判断力・表現力を基にしたキャリア教育充実のための校長授業を実施した。 内容は「お金と人生設計」で、思考力・判断力・表現力に重点をおいた授業計画を立て、 自分の人生と金銭や経済等を題材にした。既設の授業もあるため、全教員は参加出来なか ったが6割の教職員が授業参観した。このことにより、思考力・判断力・表現力を向上さ せる授業の在り方を学校全体で、課題として取り上げ授業改善に取り組んでいる。また、 校長としてその経験を踏まえ、本校においては授業研修日を月1日設定し、教員がローテ ーションで授業案を立て、その他教員は必ず授業参観することで、授業改善に取り組んで いる。 ○ 初任者研修の充実を図り校内研修を工夫・改善することで、教職員の意識・児童の学 習状況達成率が向上した。(校長マネジメント研修) 教育指導上の課題における研修内容を生かし、学校課題である「学力向上」に向け、教 職員の指導力向上を図るため、①組織を活用した初任者研修の充実を図り、全職員が示範 授業を実施して授業の工夫・改善を図り、授業力を向上させる。②学校課題の解決に向け た校内研修を工夫・改善(ワークショップ型研究協議、ビデオ分析の導入)し、指導者を 招聘した研究授業を実施(一人1回以上)し、指導力向上を図る。③計画的な教室訪問や 日常観察、声かけをし、適宜面談や相談を行い、指導・助言する。④経験年数や世代、ニ ーズに応じた研修の機会を設定、周旋し、資質向上を図る。 <成果>校内研修による成果の教職員意識は100%となり、児童の「読み・書き・計 算」における学習状況調査の結果、全校の達成率が前年度の95%より4ポイント上回 り、99%になった。 ○ 生徒への対応強化・職員の負担軽減を図るために積極的に学校外の資源活用を図るこ とで、不登校が改善し2名別室登校等ができるようになった。(副校長・教頭等研修) 生徒指導上の課題がある学校のため、生徒への対応強化と職員の負担軽減を図るため、 積極的に学校外の資源活用を図った。 ・地域人材の発掘と活用・・・学校支援ボランティアを組織(保護者、主任児童委員、 民生委員、教員経験者)/毎日午前中/不登校生徒や別室学習をしている生徒への 支援 ・大学(学生)ボランティアサークル活用・・・週1回/2年総合的な学習の時間に 授業支援 ・県警スクールサポーター活用(教員や警察官志望の大学生)…週1回/午後2時間 授業支援/県警少年課職員も来校し校内巡視実施 成果としては、不登校が改善し、別室登校や別室学習ができるようになった生徒が2 名いる。物理的にも精神的にも職員の負担軽減につながっている。 ○ 児童相談所・警察と連携することで、家庭状況・親子関係が改善し生徒の問題行動が激 減した。(副校長・教頭等研修) 生徒指導の解決のために取り組んだ具体的な取組として、 ・発達障害を抱えている生徒の問題行動に対し、児童相談所及び警察との連携関係を 作った。 ・校内に、児童相談所及び警察署との連携を推進する体制をつくった。 取り組みによる成果で、学校・児童相談所・警察の 3 者が連携することにより、家庭状況・ 親子関係の改善がみられ、生徒の問題行動が激減した。 【所属長(校長・指導主事は所属の教育委員会、教頭・教諭は校長)からの声】 ◎「学校組織マネジメント」を活かした研修成果の具体例 ○ 教育センターなどからの要請を受けて、「組織マネジメント」「メンタルヘルスマネジメ ント」について講話を実施した。(副校長・教頭等研修) 中央研修での「組織マネジメント」、「メンタルヘルスマネジメント」、「コミュニケーシ ョン」の研修で学んだことを生かして、センターにおける研修や外部からの要請を受けて 講話を実施した。特に、センターの研修では「新任学習指導主任研修」の中で、校内研修 の活性化による学校力の向上について講話した。 ○ 積極的な伝達講習・研究授業を行ったことで、学校全体の学力向上につながった。 (中堅教員研修) 学力向上のためには、生徒にコミュニケーション力の向上が不可欠と考え、校内研究会 では、積極的に伝達講習や研究授業を行った。 中央研修で学んだことを生かし、授業改善に努め、担当する数学では、全国学力・学習 状況調査や県学習定着度状況調査において、県平均値、全国平均値を上回るなど、成果を 上げている。そして、他教科においても全体的に上昇傾向が見られ、学校全体として学力 向上が図られるなど、教務主任として全校のリーダー的存在として尽力している。 今年度、復興教育の内容見直しを推進し、校内体制や指導内容の改善に努めた。 キャリア教育や防災教育を復興教育の視点で、年間指導計画の指導内容を整理し、新 たな取り組みを取り入れるなど、内容の充実に努めた。 ○ 校内研修で「職場診断手法」 「SWOT分析」を行い職員の意識高揚や教育活動の改善を図り、 同僚や後輩の手本となった。(中堅教員研修) 本校の課題を明確にし、その課題を改善するために、組織マネジメントの重要性と実践 に向けての考え方や手法について、自ら講師となり、校内研修を実施した。本校は、小規 模校で、35歳~45歳までの中堅教員は1名であり、その1名も新規採用職員である。 そのため全職員の学校経営参面意職の高揚とミドルリーダーの育成が急務である。 研修では、教職員等中央研修で学んだ「職場診断手法」(OJD 活性度診断)を活用し、職 場の客観的な把握と本校の内外環境の動向を踏まえた特色づくりについて研修を行った。 それにより、全職員が、客観的に学校を見つめ、自分の役割を確認することができた。ま た、「SWOT 分析」を行うことによって、学校の強みと弱みを分析し、課題を明確にしたた め、地域コミュニティや地域素材の活用を通して、本校教育活動の積極的な改善につなが った。この研修でたくさんの知識・情報を得て、その後の勤務に生かしたことで、同僚や 後輩の指導をする中で、仕事上の手本となるような、影響力のある「キ なりつつある。 ーパーソン」と ○ 組織経営の手法を踏まえ、学校改善プロジェクトを提案しプロジェクトリーダーとして 活躍した。(中堅教員研修) 受講後、今回の研修で学んだ組織経営の手法を踏まえて学校改善プロジェクトを提案す ると共に、プロジェクトの推進リーダーとして大いに活躍している。中でも、本校の強み である地域の教育力を学校改善に生かすため、学校内外との連絡・調整を十分に図りつつ 学校支援ボランティアを募って組織化し、 「学校応援団」の設立を導くことができた。また、 「学校応援団」の設立に際しては、危機発生時の対処要領の見直しや個人情報保護の徹底 等、家庭・地域・学校の協働による教育実践に不可欠な取組について、中央研修での学び を存分に生かしている。 ◎「スクールコンプライアンス」を活かした研修成果の具体例 ○ 服務規律や法令順守意識の徹底に向けてセルフチェックシートなどを活用し、スクール コンプライアンスについて研修・指導を行った。(副校長・教頭等研修) 受講者は講座受講後は平成25年3月まで県教育センターで主任指導主事として、4月 からは本校の教頭として勤務している。リスクマネジメントでは、教育センターの県立学 校長の危機管理講座で、具体的な事例を元に緊急時における安全管理対策についての指導 を行った。また、校内研修では「体罰の根絶に向けて」の中で、服務規律の徹底や法令遵 守意識徹底に向け、セルフチェックシートなどを活用して、スクールコンプライアンスに 関わる指導を行い、成果を上げた。 このように、中央研修の成果が学校経営等に着実に反映されている。 ◎「リスクマネジメント」を活かした研修成果の具体例 ○ 緊急地震速報受信システムの導入、防災についてのLHR実施など、積極的に防災教育 の推進を図った。(副校長・教頭等研修) 防災担当の教頭として、防災担当教諭と連携しながら、防災教育を推進した。主な成果 としては、緊急地震速報受信システムの導入、最初の避難行動の取り方の明示、市の総合 防災訓練との連携、また、校内の防災マップ作成等が挙げられる。特に避難訓練のあり方 について改善をはかり、事前連絡のない避難訓練を実施し、訓練後は、学校にいる時、登 下校時、家庭にいる時と場合を分けて、実際にどのような行動を取るべきか考えさせるL HRを実施し、成果を挙げた。 また、防災アドバイザーを活用した講演会を実施し、地域の特性にもとづいた防災のあ り方について、生徒に考えさせる機会を設けた。 ◎「教育指導上の課題」を活かした研修成果の具体例 ○ 研修成果を生かすことで生徒指導体制が充実するとともに、生徒指導・教育相談・特別 支援教育の連携が強化され問題行動やいじめの未然防止、不登校などの早期対応が図れた。 (中堅教員研修) 研修成果を生かした積極的な取組により、生徒指導体制が充実し、組織としての取り組 み方について教員の意識改革が図られてきている。年度初めの全教員による生徒指導情報 交換会や毎週の生徒指導委員会についても機能充実が図られ、その中で、スクール・カウ ンセラーや学校支援員などのより効果的な活用もできるようになってきている。また、生 徒指導と教育相談、特別支援教育の連携が強化されてきて、生徒の実態把握が丁寧にでき るようになってきており、職員間の情報共有もよく図られている。これらのことにより、 問題行動やいじめの未然防止、不登校や登校渋りへの早期対応、通常学級における支援を 必要とする生徒の把握・支援などの成果が現れている。
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