Ⅱ 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み Ⅱ.広島県被災者生活サポートボラネットの具体的な取り組み 1.緊急支援期の取り組み(発災から72時間以内) (1)被害想定 【災害の種類】 地震による災害(震度6度弱) (2)被災地で想定される状況 ライフラインや交通網が遮断され,家屋の倒壊,火災等による被害など県内の複数個所で甚大な被 害が出ている状況です。近隣住民同士の互助による人命救助や初期消火,近隣住民の安否確認,特に Ⅱ 要援護者(高齢者,障害者,外国人等)の避難誘導等による対応を行います。被災地の社協は,災害 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み の状況・規模を把握し,必要に応じて,行政と連携し「市町被災者生活サポートボランティアセンター」 をたちあげます。 (3)広島県被災者生活サポートボラネットの動き ①窓口の設置/事務局;広島県社会福祉協議会 被災者生活サポートボラネット担当 ②発動の連絡 事務局は,広島県被災者生活サポートボラネットを発動させた場合,広島県被災者生活サポート ボラネット推進会議の構成機関・団体に次により発動させた旨の連絡を行います。 ア)「広島県被災者生活サポートボラネット情報」の紙媒体をFAXで連絡 イ)メーリングリストで連絡 ③情報の集約 ア)提供内容/災害に関すること,被災状況に関すること,ボラネット構成機関・団体の動きに 関すること イ)提供者/広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の構成機関・団体 ウ)頻度/情報が集約できしだい エ)方法/各構成機関・団体が自主的に広島県被災者生活サポートボラネット事務局へFAX又 はメールにより送信 FAX/(082)256−2228 E−mail/[email protected] ④情報の発信 ■ブログ ア)名称/ブログ「広島県被災者生活サポートボラ情報」を発信 24 イ)内容/広島県被災者生活サポートボランティアセンターのたちあげ,被災状況,市町被災者 生活サポートボランティアセンターのたちあげなど ウ)対象/広く県民及び全国民並びに及び関係機関 ■メーリングリスト ア)名称/メーリングリスト「広島県被災者生活サポートボラネット掲示板」 イ)内容/関係機関の動きや外部からの派遣の動向,ボラネット構成機関・団体が現地で活動し た様子や外部からの派遣者から見た支援などリアルタイムな情報など ウ)対象/広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の構成機関・団体 ※4−(2)−③「参集メンバー」を対象とします。 Ⅱ ⑤人材の要請(派遣) 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み ア)広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の構成機関・団体への要請と派遣 イ)その他の機関・団体への要請と派遣 (4)被災地支援にむけた構成機関・団体の取り組み(想定) ①広島県社会福祉協議会 ア)情報把握のための広島県災害対策本部へ職員派遣 イ)被災地市町社協へ先発隊による被災地状況の確認 ウ)広島県被災者生活サポートボランティアセンターのたちあげ エ) 「広島県被災者生活サポートボラ情報」並びにメーリングリスト「広島県被災者生活サポー トボラネット掲示板」発信(再掲) オ)市町被災者生活サポートボランティアセンターたちあげに向けた現地支援(現地市町社協の コーディネート) カ)災害支援制度活用のための説明とセンター運営等方向性の確認 ②被災地市町社会福祉協議会 ア)市町災害対策本部と連携し,被災状況の確認(広島県被災者生活サポートボランティアセン ター(広島県社協)へ情報提供) イ)広島県社協職員(先発隊)と現地調査 ウ)市町被災者生活サポートボランティアセンターの設置検討 ③広島県 ア)現地の被害情報を把握し広島県災害対策本部の設置(広島県社協への情報提供) ④日本赤十字社広島県支部 ア)現地被害情報の収集 イ)広島県災害対策本部への職員派遣 ウ)救護班の派遣,救護所の開設,医療救護活動の開始 エ)避難所等への救援物資の配布 ⑤広島県共同募金会 ア)現地被害情報の把握 25 ⑥広島県民生委員児童委員協議会 ア)市町民生委員児童委員協議会に民生委員児童委員の安否確認 イ)市町民生委員児童委員協議会から被災状況や住民の安否確認に関する情報把握 ⑦日本青年会議所中国地区広島ブロック協議会 ア)現地状況の確認(被災地青年会議所に担当者を派遣) イ)被災状況と支援内容のとりまとめ ⑧広島県生活協同組合連合会 ア)緊急対策本部のたちあげと広島県災害対策本部への職員(連絡員)派遣 Ⅱ イ)広島県災害対策本部の要請による緊急物資の搬送 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み ウ)会員(役員)の安否確認 エ)被害状況の把握 オ)情報発信・現地支援 ⑨広島県老人クラブ連合会 ア)市町老人クラブ連合会に単位老人クラブ会員および会員外の救護を要する高齢者の安否確認 イ)被災市町老人クラブ連合会に被災状況や会員等の安否に関する情報把握 ⑩広島県社会福祉施設経営者協議会 ア)広島県社会福祉施設経営者協議会「災害福祉支援ネットワーク」設置(発動)<県経営協災 害福祉支援ネットワーク規程による> イ)市町行政との協定に基づく「福祉避難所」の開設 ウ)全国社会福祉施設経営者協議会へ報告/支援の需給協働開始 ⑪ひろしまNPOセンター ア)各種別団体は,会員の安否確認 イ)その他の関係機関・団体は,所属会員からの被災状況を把握 ⑫広島県民ボランティア活動推進会議 ア)会員の安否確認 イ)会員から被災状況を把握 ⑬その他の関係機関・団体 ア)各種別団体は,会員の安否確認 イ)その他の関係機関・団体は,所属会員からの被災状況を確認 26 2.市町被災者生活サポートボランティアセンター運営期の取り組み(セン ターのたちあげ〜閉鎖) (1)被災地で想定される状況 国や行政による本格的な救援活動が始まる時期です。被災地社協は,行政と連携して市町被災者生 活サポートボランティアセンターのたちあげ,ボランティア受付や,派遣調整を行いながらセンター 運営を行います。ここでは,行政や関係機関と連絡を密にとりながら,災害ボランティア活動に結び つけることが大切です。 発災から1週間ぐらいすると,市町被災者生活サポートボランティアセンターの活動も活発になり, スムーズな活動調整が求められるようになります。また,避難所におけるボランティア活動など広い Ⅱ 範囲での活動展開になります。 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み また,1か月を迎える頃になると,仮設住宅が整備され,引越しの手伝いなども出てきます。また, 仮設住宅に移ってからのその地域でのコミュニティづくりのためのサロン活動や交流会などさまざま なプログラムが展開されます。 (2)広島県被災者生活サポートボラネットの動き ①広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の開催 ア)開催の目安/・第1回は,被災者生活サポートボラネットを発動し,発災から7日以内 ・第2回以降は,事務局が必要と判断したとき イ)参集場所/広島県被災者生活サポートボランティアセンターを置く広島県社会福祉会館 ウ)参集範囲/・広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の構成機関・団体 ・事務局が必要と判断した支援に関わる関係機関・団体 エ)内容/・構成機関・団体の支援の現状についての情報共有 ・被災地支援について ・その他事務局が必要と判断したもの 27 ②情報の集約と発信 ③人材の要請(派遣) ア)広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の構成機関・団体への要請と派遣 イ)その他の機関・団体への要請と派遣 ④資機材の調整(調達) ・関係機関・団体へ要請 ⑤資金の調整(調達) Ⅱ ・関係機関・団体へ要請 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み お話し相手 子どもたちの遊び相手 屋内・屋外のかたづけ (3)被災地にむけた構成機関・団体の取り組み(想定) ①広島県社会福祉協議会 ア)市町被災者生活サポートボランティアセンター運営支援 イ)全国・ブロック・県内の社協及び関係機関・団体へ応援要請 ウ)被災地の市町被災者生活サポートボランティアセンターへの職員要請 エ)一定期間安心して暮らせる場における生活支援 オ)被災地情報の収集・発信 カ)ボランティア活動希望者への問い合わせ対応 キ)被災者支援の資機材と資金確保の支援 福祉避難所とは,避難所においては生活を続けることが難しい人(要援護者等)を対象に しています。設置は,避難所及び福祉避難所とも行政が設置します。 市町社会福祉協議会は,市町行政の要請により運営の協力(支援)をする場合があります。 (例 えば,社協が福祉センターの指定管理者である場合等) 28 ②被災地市町社会福祉協議会 ア)市町被災者生活サポートボランティアセンターのたちあげ イ)市町被災者生活サポートボランティアセンターの運営 ウ)被災者支援ニーズ等の把握 エ)ボランティアと行政・関係団体との仲介・調整 オ)一定期間安心して暮らせる場における生活支援 カ)仮設住宅における生活支援 キ)災害ボランティア関連情報の収集・発信 ク)市町被災者生活サポートボランティアセンターの閉鎖 Ⅱ ③広島県 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み ア)広島県被災者生活サポートボランティアセンターの運営支援 イ)専門ボランティアの派遣 ウ)市町被災者生活サポートボランティアセンターたちあげの働きかけ エ)義援金の募集口座設置 オ)義援金配分委員会の開催 ④日本赤十字社広島県支部 ア)ボランティア関連情報の収集 イ)赤十字ボランティアの調整・派遣 ウ)義援金の募集口座設置 エ)義援金配分委員会の開催 ⑤広島県共同募金会 ア)災害支援制度活用に係る調整と申請決定 イ)中央共同募金会との連絡調整 ウ)義援金の募集口座設置 エ)義援金配分委員会の開催 オ)災害支援活動に係る資金の問い合わせ窓口設置 カ)市町被災者生活サポートボランティアセンター閉鎖後の資金活用相談 キ)災害支援制度活用のため現地へ職員派遣 ⑥広島県民生委員児童委員協議会 ア)被災地と近隣の市町民生委員児童委員協議会へ情報発信 イ)被災地周辺の市町民生委員児童委員協議会にボランティアとして応援要請 ウ)被災地外から来るボランティアと連携して支援活動を実施 エ)全民児連,近隣都道府県民児協との連絡調整 ⑦日本青年会議所中国地区広島ブロック協議会 ア)被災地青年会議所から被災地情報報告と災害救助要請先の確認 イ)現地災害対策本部を設置し組織を編制 ウ)被災地救援支援(被災地青年会議所・市町被災者生活サポートボランティアセンターと協働) エ)後方支援センターと連携し,全国ブロック等へ支援要請 29 オ)情報収集と発信 ⑧広島県生活協同組合連合会 ア)県内外の関係団体と協働による被災者への生活支援活動の実施 イ)被災地支援,被災者生活支援情報の共有(日本生協連,全国生協への発信) ウ)災害ボランティア関連情報の収集・発信 ⑨広島県老人クラブ連合会 ア)被災地とその近隣の老人クラブ連合会に情報発信 イ)被災地周辺市町老人クラブ連合会にボランティアとして要請 Ⅱ ウ)被災地外から来るボランティアと連携して支援活動を実施 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み ⑩広島県社会福祉施設経営者協議会 ア)広島県社会福祉施設経営者協議会「災害福祉支援ネットワーク」機能発揮 ・被災情報の収集 ・救援活動の決定,実施 ・福祉施設による近隣住民への緊急支援活動の実施(短期間の受入れ,生活支援等) イ)「福祉避難所」の運営 ウ)全国社会福祉施設経営者協議会への支援要請,支援活動の協働実施 ⑪ひろしまNPOセンター ア)県内外のNPO団体と協働による市町被災者生活サポートボランティアセンターの運営 イ)被災者生活支援情報の共有 ウ)各種別団体による専門職派遣の実施 ⑫広島県民ボランティア活動推進会議 ア)チーフ・サブアドバイザー緊急会議の開催(活動方針の決定) イ)所属会員にボランティアを募集し,現地支援 ウ)派遣ボランティアの調整(技能ボランティアを含む) エ)各会員単位において,ボランティア活動資金募集等の呼びかけ ⑬その他の関係機関・団体 ア)被災者生活支援情報の共有 イ)各種別団体による専門職派遣の実施 30 3.生活復興期の取り組み(センターの閉鎖〜復興へ) (1)被災地で想定される状況 仮設住宅もでき,新しいコミュニティも形成されてきます。被災直後の支援活動から,より日常生 活に沿った支援活動に変化していきます。具体的には生活情報の提供や声かけ・見守り支援,地域住 民同士の交流などにも取り組んでいくことになります。 Ⅱ 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み 集会室 (2)広島県被災者生活サポートボラネットの動き ①広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の開催 ア)開催の目安/・市町被災者生活サポートボランティアセンターの閉鎖に向けた検討時期又は 閉鎖後 イ)参集場所/広島県被災者生活サポートボランティアセンターを置く広島県社会福祉会館 ウ)参集範囲/・広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の構成機関・団体 ・事務局が必要と判断した支援に関わる関係機関・団体 エ)内容/・住民の復興に向けた取り組みについて ・広島県被災者生活サポートボラネット発動期間について(停止の有無) ②情報の集約と発信 ア)広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の構成機関・団体の取り組みの集約(検証) イ)その他の機関・団体への要請と派遣 ウ)支援にかけつけた機関・団体への現状と今後の発信(お礼を含む) 31 ③人材の要請(派遣) ア)広島県・市町被災者生活サポートボラネット推進会議の構成機関・団体への要請と派遣 イ)その他の機関・団体への要請と派遣 ④資機材の調整(調達) ・関係機関・団体へ要請 ⑤資金の調整(調達) ・関係機関・団体へ要請 Ⅱ (3)被災地支援にむけた構成機関・団体の取り組み(想定) 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み ①広島県社会福祉協議会 ア)事務局として広島県被災者生活サポートボラネット推進会議の開催 イ)市町被災者生活サポートボランティアセンターの閉鎖及び閉鎖後の支援 ウ)仮設住宅における生活サポート活動の支援 エ)仮設住宅における要援護者に対するケアを検討 オ)在宅における生活サポート活動の支援 カ)被災地情報の収集し全国へ発信 キ)被災者生活サポートボランティア活動関連情報の収集・発信 ②被災地市町社会福祉協議会 ア)市町被災者生活サポートボランティアセンターの閉鎖 イ)被災者支援ニーズ等の把握 ウ)仮設住宅における生活サポート活動の展開 エ)在宅における生活サポート活動の展開 オ)被災者生活サポートボランティア関連情報の収集・発信 ③広島県 ア)仮設住宅等要援護者に対するケア検討 イ)被災者生活サポートボランティア活動関連情報の収集 ④日本赤十字社広島県支部 ア)仮設住宅等要援護者に対するケア検討 イ)被災者生活サポートボランティア活動関連情報の収集 ⑤広島県共同募金会 ア)災害支援制度追加申請の決定 イ)中央共同募金会との連絡調整 ⑥広島県民生委員児童委員協議会 ア)被災地と近隣の市町民生委員児童員協議会へ情報発信 イ)被災地の復興へ向けた取り組みの実施 32 ⑦日本青年会議所中国地区広島ブロック協議会 ア)被災地青年会議所から被災地状況報告と災害救助要請先の確認 イ)現地災害対策本部を設置し組織を編成 ウ)被災地救援支援(被災地青年会議所・市町被災者生活サポートボランティアセンターと協働) エ)後方支援センターと連携し,全国ブロック等へ支援要請 オ)情報収集と発信 カ)救援支援活動への災害対策基金の使用 キ)今後の方針決定 ⑧広島県生活協同組合連合会 Ⅱ ア)県内外のNPO団体との復興へ向けた被災地支援の協働実施 広島県被災者生活サポート ボラネットの具体的な取り組み イ)被災地情報を収集・発信(日本生協連,全国生協への発信) ウ)被災地支援,被災者生活支援情報の共有(日本生協連,全国生協への発信) エ)災害ボランティア関係情報の収集・発信 オ)必要に応じて支援募金の実施,全国へ協力の呼びかけ ⑨広島県老人クラブ連合会 ア)被災地とその近隣の老人クラブ連合会に情報発信 イ)被災地市町老人クラブ連合会の復興へ向けた取り組みを協働で実施 ⑩広島県社会福祉施設経営者協議会 ア)広島県社会福祉施設経営者協議会「災害福祉支援ネットワーク」機能のアセス,支援活動内 容の再検討 イ)「福祉避難所」の現状確認,支援内容のアセス,継続判断 ウ)全国社会福祉施設経営者協議会との協働による施設機能維持にかかる継続支援(資金,人的) 実施 ⑪ひろしまNPOセンター ア)県内外のNPO団体との復興へ向けた被災地支援の協働実施 イ)関係機関・団体との被災者生活支援情報の共有 ⑫広島県民ボランティア活動推進会議 ア)被災地のボランティア団体と協働で支援活動の継続実施 イ)各会員単位において,ボランティア活動資金募集等の呼びかけ ⑬その他の関係機関・団体 ア)県内外のNPO団体との復興へ向けた被災地支援の協働実施 イ)関係機関・団体との被災者生活支援情報の共有 33
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