発行〒792-0060 新居浜市大生院 909 TEL･FAX 0897-41-1125 石鎚みすゞコスモス NO．33 イラスト（ＪＵＬＡ出版局）より尾崎眞吾『金子みすゞ童謡全集』ここの小みちへ下りてこい。けれどもきっと忘わすれずに、《私の好きな詩かすんだお空をつき抜けろ。ぬひばりの唄よりまだ高く、うたお山の煙よりまだ高く、けむあがれ、あがれ、竹とんぼ。キリリ、キリリ、竹とんぼ、私のかわりに飛びあがれ。わたし私のけずった竹とんぼ、金子みすゞ記念館かつらぎ山よりまだ高く。一本杉よりまだ高く、すぎ企画員二階の屋根よりまだ高く、 H.27・5・30 あがれ、あがれ、竹とんぼ。キリリ、キリリ、竹とんぼ、草場睦弘》 “金子みすゞのふるさと”仙崎(山口県長門市)は、三方を海に囲まれた漁業の町だ。日本海に浮かぶ国定公園・青海島に向かって半島のように突き出し、かつては瀬戸崎と呼ばれていた。その東海岸に立つと、美しく連なる中国山地の一番奥に「かつらぎ山」を見ることができる。標高はわずか 670 メートル余りの山であるが、高い山のない山口県のこの地区では、その端正な姿は充分な存在感をもっている。 “私のけずった竹とんぼ”という一節があるが、果してみすゞさんが削ったのだろうか…？高く飛ぶ竹とんぼを作るのは難しく手先の不器用な私は、とても苦手だった。幼い頃、みすゞさんは、高く上がる竹とんぼに憧がれを託したのだろうか。それにしても子供らしく可愛い詩で、読むたびに微笑んでいる自分がいる。みすゞさんが矢崎節夫氏に再発見され、甦りを始め 33 年が経った。当時、地元でも誰も知らなかった“幻の童謡詩人”が、今のように多くの人に知られるようになったのは、みすゞさんの“言葉の力” は勿論であるが、たくさんの方々の力添えがあったからに他ならない。石鎚みすゞコスモスも、2002 年 7 月に結成をし、それ以降多くのイベントを通じ、伊予の地に“みすゞさんの心”を広げていただいた。そして今年 11 月 1 日には、矢崎先生とともに、毎日新聞の名コラムニストと近藤勝重さんを招いてのイベント「金子みすゞの宇宙」～21 世紀は金子みすゞのまなざし～を開催されるという。「近藤勝重さんを、お招きしては？」と、提案したのは、実は私である。私はかねてより近藤さんの書かれている、毎日新聞・夕刊の「しあわせのトンボ」というコラムを毎週楽しみに読んでいた。それは文章の中に、矢崎先生をはじめとする、私たちみすゞ仲間と同じ、あたたかい物の見方を感じていたからだ。その中に時折、伊予訛りのこと、恩師や旧友のことが登場し、ユーモアと少なからず郷愁を込めて、故郷のことが綴られていた。そして、近藤さんの出身が新居浜市であることを知った。 “しあわせの竹とんぼ”の近藤さんが、高く上った後に、みすゞさんの“竹とんぼ”のように、故郷の皆さんに会いに帰ってこられた、と勝手に思いながら何だか嬉しくなっている。定例会日時のお知らせ ☆日時：毎月第３木曜日 AM10 時～12 時 30 分まで ☆場所：新居浜市まちづくり協働オフィスエッセイ募集 ☆私の好きなみすゞの詩 ☆どしどしご投稿下さい。 Tel/0897-65-3158/Fax0897-65-3157 /[email protected] ・090-5642-7809 [email protected](矢幡) FAX 41-1125 [email protected] 竹とんぼ会員期限更新の手続きをありがとうございます（まだお済みでない方は現在も受け付けています）第 1８回石鎚みすゞコスモスの集い 7 月 19 日で、「石鎚みすゞコスモス」は 13 歳のお誕生日を迎えます。一緒に会を支えてくださった皆さまに感謝申し上げます。ありがとうございます。 ●私たちは、下記の活動を行っています。どうぞお気軽にご参加ください。  定例会を毎月第３木曜日に開催し、金子みすゞの詩を通してその優しいまなざしを学ぶ  年に一度、市民を対象に講演会・コンサート等を開催し多くの人々と感動を共にし､みすゞの心を広げる  「東日本･関東大震災義援金（みすゞ義援金）」（被災地の小学校へ金子みすゞの詩集を贈る）に参加協力する（アルミ缶回収運動を推進する）  市内小中学生を対象に感想文・感想画募集する（金子みすゞさんの温かい思いやりの心を、次代を担う子どもたちに伝え育む活動）  ジャスコとイオン専門店街の一部が実施している『幸せの黄色いリボン運動』に参加する ★ポスター・チラシ作製中です。６月上旬に出来上がってきます。 ★チケット販売は、８月より開始いたします。みんなで楽しい集いにしましょう ★市内小中学生対象に感想文・感想画を募集しています。作品がたくさん出されるよう、皆さんからもお声がけください。ご協力をよろしくお願いいたしますネパール大地震から子供たちを守るために、みすゞ記念館では、救済募金をはじめました。みすゞ仲間が建設した「みすゞ小学校」は、無事だったようですが、多くの子供たちが救援を必要としています。石鎚みすゞコスモスからも、応援をしたいと思いますので、ご協力いただける方は矢幡までご連絡ください。金沢翔子展覧会が愛媛県美術館で開催中です。期間は、4 月 3 日～6 月 7 日松山においでの際はぜひご鑑賞ください。（翔子さんは、近年の活躍は目覚ましいものがあり、NHK 大河ドラマ「平清盛」の題字を揮毫するなど名実ともに日本で有数の書家となりました。「金子みすゞ」の世界も揮毫し評価を博しています。）「居酒屋もへじ」（TBS・6 月 4 日夜 9 時）の劇中で金子みすゞの詩が 2 編朗読されます。ぜひご覧ください。児童文学雑誌「ざわざわ」が発刊されます。購読ご希望の方は矢幡まで