Stock「Value Hunter~割安株投資(14)Distress」

Stock「Value Hunter~割安株投資(14)Distress」
平成 27 年 03 月 13 日
■ 1 年前に続き、債務超過の銘柄を抽出した。上場企業が債務超過に陥った場合、一定期間内に増資
等により債務超過を解消する必要が生じ、解消されなければ上場廃止となる。増資や業績急回復
により株価が急反発するケースもあるが、破綻により株価がゼロになるケースもある。投資家にと
ってリスクの高い投資といえよう。
■ 前回(H26.1.24 資料)で取り上げた 5 銘柄の内、最も高く評価した 3140 イデアインターナショナルは、債務
超過回避後に黒字化にも成功しており、株価は一時 5 倍近くに上昇した。次に買い余地があると
判断した 3318 メガネスーパーは、増資により債務超過は回避したものの、業界の競争激化・低価格化
が続き、いまだに業績は低迷している。
■ 以下は、楽天証券のスーパースクリーナーにより抽出した銘柄である。
コード
銘柄名
市場
株価(円)
購入代金(円)
時価総額
連結純資産
3346 21LADY
名C
102
10,200
447
-32
4798 エル・シー・エー HLDG
東2
5
500
2,192
-206
6731 ピクセラ
東2
120
12,000
1,635
-1
7824 オプトロム
名C
32
32,000
1,901
-538
※ 時価総額、連結純資産:百万円
■ 3346・21LADY は傘下に洋菓子のヒロタ、輸入家具のイルムスを持つ。ヒロタは昨年夏季のシューアイスが不振、
輸入家具は赤字継続で債務超過となった。新株予約権の行使と固定資産売却で債務超過回避を目
指す。
■ 4798 エル・シー・エー HLDG は、主力の経営コンサルが不振で不動産事業にも進出するが、見通しは厳しそう。
会社側の通期予想は過大か。
■ 6731 ピクセラは、若干の債務超過ながらホーム AV 事業の TV チューナー販売が伸びている。本社移転による
コスト減効果も期待できるため、債務超過解消が見えてきた。
■ 7824 オプトロムは、CD,DVD 製造が主だが、今期は業績が大幅に悪化。新株予約権発行による債務超
過回避と新事業立上げ(閉鎖型野菜工場、飼料製造販売)を目指すが、先行きは不透明か。
■ この中では 3346・21LADY と 6731 ピクセラに投資が余地ありそう。21LADY は輸入家具子会社を
事業売却すれば、大幅に業績が改善する可能性あり。6731 ピクセラは主力の TV チューナー販売が上振れ
で、今期黒字化が視野に入る。一方、4798 エル・シー・エー HLDG、7824 オプトロムの先行きは厳しそうだ。
■ なお、9423 フォーバル・リアルストレートも上記リストに入れる予定だったが、今月初旬に親会社による増資
が決定、株価は大きく反発することになった。上場親会社の子会社が債務超過の場合、破綻リスクは
小さいと見るべきであろう。
■ 業績推移(百万円)
決算期
3346
21LADY
2012.3
2013.3
2014.3
2015.3予
4798
2012.5
エル・シー・エー 2013.5
HLDG
2014.5
2015.5予
6731
2012.9
ピクセラ
2013.9
2014.9
2015.9予
7822
2012.3
オプトロム
2013.3
2014.3
2015.3予
売上高
2,720
2,959
3,068
3,292
1,280
1,107
344
1,630
5,889
3,718
3,012
4,435
2,287
1,869
1,933
1,177
営業利益
-160
-31
-39
54
19
-192
-298
250
-498
-332
-500
183
-73
-85
-353
-610
経常利益
-169
-29
-40
47
-149
-357
-524
36
-558
-404
-557
138
-119
-146
-445
-815
純利益
-146
-43
-58
32
-274
-246
-966
58
-588
-253
-492
130
-110
-131
-552
-824
EPS(円)
-37.5
-11.1
-14.9
8.1
-1.0
-0.8
-2.9
0.1
-53.9
-23.2
-38.1
9.5
-5.4
-6.2
-17.8
-13.4
配当(円)
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
配当性向
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%