News ID : INO7734 2015/08/25 11:54 <香港>EGLが大幅

News ID : INO7734
2015/08/25 11:54
<NQN>◇<香港>EGLが大幅反落 円高で日本向け旅行に先行き懸念
【NQN香港=桶本典子】(10 時 45 分、コード@6882/HK)日本向けパック旅行の東瀛遊
HD(EGLホールディングス)が大幅反落した。一時、前日比 0.110 香港ドル(4.76%)
安の 2.200 香港ドルまで売られた。前日大引け後に発表した1~6月期決算は大幅増益。し
かし、材料出尽くし感に加え、足元の世界株安を背景に安全資産としての円が買われ円高が
進行したことから、中国や香港から日本への観光客が減少するのではないかとの警戒が浮上。
売りを誘っている。
EGLの1~6月期決算は、純利益が前年同期の 2.6 倍の 8400 万香港ドル、売上高が 11%
増の8億 5500 万香港ドルだった。期間内は円安進行で主力の日本旅行の需要が大幅に増え
たうえ、日本国内でのツアー費用も減少し、大幅増益に結びついた。比較対象となる前年同
期に香港株式市場への新規上場コストを計上していたことも、同期の相対的なコスト減の一
因だった。売上高総利益率は 26.0%と前年同期の 19.5%から大幅に向上した。
株式市場では「円高や人民元の下落はマイナス要因だが、一度高まった中国人の旅行意欲
が多少の為替変動により急激に衰えるとは考えにくい。EGLは日本以外の地域にも旅行先
を展開していることも強み」(大唐金融集団シニア・バイスプレジデントのローザ・リー氏)
と、中期的に楽観する見方があった。
News ID : INR6653
2015/08/25
18:34
<NQN>☆激震・中国株(1)上海株、連日の8%下落 投資家の自信戻らず安値更新
【NQN香港=桶本典子】25 日の中国株式市場で上海総合指数は前日比 7.6%安と連日で約
8%の急落となり、2月6日以来約6カ月半ぶりに年初来安値を更新した。アジア株の一部が反
発するなど外部環境はやや持ち直したものの、7月上旬から2度に渡る急落を経て中国の投資家
心理は深く傷つき、容易には改善しなかった。景気改善にも期待が持てず、通貨安も加わって中
国全体からの資金流出懸念も継続。中国の弱気は、世界経済にとって重い足かせとなっている。
約8カ月ぶりに節目の 3000 を割り込んだ上海総合指数について、市場では「3000 ちょうど
近辺に相場の水準が切り下がった」(訊匯証券の沈振盈・行政総裁)との見方が広がった。上海
株は6月 12 日に高値を付けて以降、約2カ月半で半値近くに下落。一夏で急変した相場に「相
場の大半を占める個人投資家がこれまでの下落で傷つき、とても新たに買いを入れる気力がな
い」(大唐金融集団シニア・バイスプレジデントのローザ・リー氏)との悲観的な見方が多い。
今回は中国当局の株価維持策(PKO)が発動しづらくなっているとの指摘もある。相場買い
支えを担ってきた国有金融機関の中国証券金融(証金公司)は、7月の急落時には銘柄を問わず
買いを入れ、支援を受けた銘柄は 200 銘柄近いと伝わっている。これは当時のPKOの目的が
「投資家の一時的なろうばいを鎮静化すること」だったため。しかし、2度目の急落である今回
はそれではすまず、「中長期的な相場への信頼確立」が目的になる。このため、買いを入れる銘
柄選びに慎重にならざるを得ず、「PKOを打ち出すに打ち出せない」(地元証券会社)との見
方が広がる。
投資家の意気消沈に伴い、売買代金も急減している。25 日の上海・深セン両市場を併せた売
買代金は 6466 億元と、2兆元超のにぎわいを見せた相場上昇時の3分の1以下に縮小してい
る。中国当局は先週も証券当局の監督下にない信用取引である「場外配資」に関わった証券会社
の調査を行ったとされる。相場低迷にも関わらず取り締まりが続き、PKO以外の新たな資金流
入の当ても見当たらないとの見方も広がっている。
もちろん、短期的には自律反発を期待する声は多い。上海総合指数の 25 日終値時点でのRS
I(相対力指数、14 日移動平均、QUICK算出)は 26.76%と 24 日時点(30.29%)から
低下した。同指数は 30%を下回ると「売られすぎ」を示し、上海株に押し目買いのタイミング
を示すシグナルが点灯した。「近く利下げなどの金融緩和策が打ち出される可能性が高い」(訊
匯証券の沈氏)との期待も根強い。
しかし、「中国は中長期的なバブル崩壊の過程をたどり始めた」(大唐金融集団のリー氏)と
の認識が共有されつつあるなか、相場の浮揚には大きなエネルギーも必要だ。大量の資金を投じ
る「劇薬」を用いた前政権の反省から習近平指導部は新常態に基づく緩やかな下支えに軸足を置
く。こうした見方に基づき、株式相場が当面は下値模索を続けるのではとの懸念もなお根強い。