戦略 Portfolio Transformation 経営戦略❶ 事業構造転換、 ポートフォリオの最適化による持続的成長 MCHCの事業管理の考え方 三菱ケミカルホールディングス (MCHC) グループは、多種 います。特定の事業のライフサイクルに依存せず、基幹・中堅 多様な事業を営む事業会社群により構成されているため、各 事業から得られる経営資源を成長事業や創造事業に再配分 事業のライフサイクルと事業の成長性・収益性に応じた最適 していくことで常に新たな価値を創造し続け、 グループとして な資源配分ができるよう、四象限管理という事業管理手法を 持続的に成長していくことをめざしています。 用いてポートフォリオ・トランスフォーメーションを推進して 創造事業 成長事業候補として、 重点的に育成を強化する開発商品 (群) ● 撤退・ 再構築 実施 ガリウム ナイトライド ●LED照明 ・部材 ●リチウムイオン 電池材料 ●有機合成事業 ●スペシャリティ ケミカルズ ● 有機太陽電池 有機EL ●アグリビジネス ●ヘルスケアソリューション ●サステイナブルリソース 等 ● 再編・再構築事業 成長事業 経営資源を集中的に投入し、 さらなる収益拡大をめざす事業 (群) 事業・組織の構造を見直し、 効率的な事業展開をめざす事業 (群) 飛躍 ポリエステルフィルム アルミナ繊維 ●エンプラ製品 ●炭素繊維 ・複合材料 ●アクア ●医療用医薬品 ●機能性樹脂 ●MMA ・PMMA 等 ● ● (M&A、 アライアンス) 基幹・中堅事業 限定された資源投資により、 安定した 収益を生み出す基盤となる事業 (群) 石化基礎原料 テレフタル酸 ●フェノール ・PCチェーン ●ポリエチレン ・ポリプロピレン 等 食品機能材 電子・産業フィルム ●繊維 ●診断 ・創薬支援 ●コークス 等 ● ● ● ● 事業構造転換(億円)と売上高推移(百万円) 3,208,168 3,166,771 2,929,810 2,909,030 2,622,820 2,515,079 2,408,945 2005年度 4月 2006年度 10月 4月 2007年度 10月 4月 2008年度 10月 4月 2009年度 10月 4月 2010年度 10月 日本合成化学工業※ 撤退 三菱レイヨン ‒3,100億円 肥料 ナイロンチェーン 国内テレフタル酸 塩ビチェーン、 SMチェーン 22 三菱ケミカルホールディングス KAITEKIレポート2015 4月 2011年度 10月 事業分野や事業会社の枠を超えるMCHCグループならでは わった産業ガスを含む 「素材」 の3つの事業分野でさまざまな の新たなシナジー効果を追求しています。 例えば、 現在検討中 事業を展開しており、常にグループ内のシナジーを生み出し のケミカルプラントの海外展開に合わせた産業ガスのオンサ ていくことがMCHCの使命です。各事業分野内での生産から イト供給は、 その一つです。 Innovation MCHCグループは、 「 機能商品」 「 ヘルスケア」、新たに加 飛躍:M&A等による成長事業の獲得 MCHCは、前中期経営計画APTSIS 10に引き続き、現計 性が見込める事業を成長事業としてポートフォリオに組み込 画APTSIS 15においても、積極的な事業拡大をめざした飛躍 むことで、 MCHCグループの収益基盤拡大に直接的な効果を 戦略を打ち出し、海外の競合化学メーカーに伍する企業規模 生み出すこと、 そして、事業構造の改革・転換(トランスフォー と収益の飛躍的拡大をめざしてきました。 飛躍戦略は、 MCHC メーション) のさらなる推進力となることを狙っています。 成果 グループの規模拡大のみならず、 収益性に優れ、 安定的に成長 戦略 Sustainability 販売までのプロセスにおけるシナジー創出はもちろんのこと、 ステークホルダーの皆さまへ 事業間シナジー効果の追求 プロフィール Portfolio Transformation 特集 MOE(経済的な)企業価値向上策 撤退・再構築実施 やコスト削減などさまざまな自助努力を重ねても収益構造の 競争力の低下や市場環境の変化に伴う製品需要の減退など、 効果が見込めない場合は、貴重な経営資源の最適配分の観 事業ごとに成長期や需要減退期などのライフサイクルが大き 点から、生産規模の縮小や事業からの撤退を検討し、判断し く変化することがあります。収益改善のため、交易条件の改善 ています。 3,498,834 ガバナンス情報 MCHCグループの事業では、 グローバル化の加速による 3,656,278 3,088,577 財務情報 4月 2012年度 10月 2013年度 10月 4月 4月 2014年度 10月 光学用PVOHフィルム 「OPLフィルム」 企業情報 MMA・PMMA、 炭素繊維・複合材料 クオリカプス カプセル Quadrant エンプラ製品 大陽日酸 産業ガス 飛躍 管材、 高吸水性樹脂 +1兆3,500億円 ※2012年12月、 株式を過半数取得 三菱ケミカルホールディングス KAITEKIレポート2015 23
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