数学過去問解説

向陵中 2学期期末 過去問解説
個別ゼミWill宮の森校 作成
【問題】
平成26年度 向陵中2年 2学期期末より
右の図で、点Aの座標は(4、8)、点Aからx軸に引いた垂線と
x軸との交点をB、y軸を線対象の軸として、点Aと対応する点
をCとする。
点Aを通り、台形OBACの面積を二等分する直線の式を求めな
さい。
y
C
A
●
●
●
O
x
B
【考え方】
台形の面積2等分は、実際の面積を求めて、それが半分になるような直線を考えていきます。平行
四辺形や長方形は、対角線の交点を通せば、面積二等分の直線になります。
Aを通って面積二等分なので、直線は線分OC上か、OB上を通ります。それぞれを通る場合で考え
てみましょう。どちらか一方の線分上を通るときが答えとなります。
どうやって判断するか、そこがポイントです。
【解法】
【解法のポイント】
四角形OBAC=(OB+AC)×AB÷2
=(4+8)×8÷2 =48
48の二等分で24を使っていく。
問題より、A(4,8)から
①OC上を通る直線のとき
線分OCとの交点をPとする。
点Pのx座標をtとおく。
点Pは線分OC上の点なので、tは、-4≦t≦0となる。
AB=8 OB=4 AC=8
y
C
●
よって、
P
●
B
台形の面積=(上底+下底)×高さ÷2
直線OCの式
A
●
O
B(4、0) C(-4、8)
直線OCの式より、Pのx座標を
tとすると、P(t、-2t)となる。
このとき、△ACPの面積が24と
なるので、
x
1
ACP  8  8  (2t )  24
2
48  2t   24
2t  8  6
t  1
t=-1 -4≦t≦0の範囲にあるので、答として適切である。
t=-1より、P(-1、2)である。
P(-1、2) A(4、8)の二点を通る直線の式を求める。
y
6
16
x
5
5
y  2 x
△ACPで辺ACを底辺と考えると、
高さはy座標の差なので、
C(-4、8) P(t、-2t) より、
8-(-2t)=8+2tとなる。
②OB上を通る直線のとき
y
C
A
●
●
P
点Pのx座標をtとおく。
点Pが線分OC上の点なので、
tは、0≦t≦4 となる
P(t、0)となり、△APBの面積
が24となるので、
P
O
【解法のポイント】
●
B
面積は三角形を優先して考えると楽。
この場合、△APB
△APBで辺ABを底辺とすると、
x座標の差が高さとなるので、
B(4、0) P(t、0)より、
高さ=4-t
1
 24
2
4(4  t )  24
APB  8  (4  t ) 
4t  6
t  2
t=-2となり、0≦t≦4に矛盾する。
よって、t=-2は答えとして不適。
①②より、台形OBACの面積を二等分する直線は、
分線OC上を通る直線のみとなる。
y
6
16
x
5
5
面積を二等分する直線を求める多く
の問題が、底辺を決めてから必要な
高さを求めて、それを満たす座標を
考える解き方で解説してあります。
ですが、他のいろいろな問題に対応
したり、高校に進学した後のことを考
慮すると、座標を文字でおいて、辺
の長さを文字で表せるようになる解
き方を身につけなければなりませ
ん。その場しのぎではなく、大学受験
を見据えた解き方を身につけていき
ましょう。