わが自治体のがんばる職員 ~第9回~ 平成27年5月1日号 このコーナーでは、市町村研修センター主催研修を受講された自治体職員の声を紹介します。 第9回は、平成26年度研修の中から基本法務コースを受講された中筬さん、国内先進地視察研 修を受講された中林さんにお話をお伺いしました。 瑞浪市役所 中筬高弘 さん 中筬さんは、平成26年度に基本法務コースを受講され、自治 体法務検定を受検しました。 ◆基本法務コースを受講した動機は何でしたか。 一番の動機は、法制執務を担当する行政係だったからです。 行政係としての業務にも生かすことができるのではないかと考え、 受講しました。 ◆どのように勉強しましたか。 平日帰宅後にはなかなか時間を取って勉強することができなかったので、休日に、多いときは半日程やっ ていました。テキストを読んで、過去問を参考にしました。過去問に出たところを重点的に判例六法で見ると いう感じで、テキストと過去問、判例六法を使って勉強しました。過去問では、詳細な知識を問うもの、適切 な思考及び判断を問うもの等がありました。したがいまして、単に知識を詰め込むだけではなく、きちんと咀 嚼し、理解して覚えるようにしていました。 ◆テキストの中で新しい発見はありましたか。 既述のように、過去問では詳細な知識、適切な思考及び判断を問う問題が多くありました。私は法科大学 院を出ており、基本六法の習得に努めてまいりましたが、現在の業務に多く関係する、地方自治法等にはあ まり触れてこなかったので、体系的に、地方自治法等を勉強することが、現在の業務だけでなく、公務員と いう立場に、これほど役に立つのかといったことを新発見いたしました。 ◆今後の仕事で役立てたいことはありましたか。 地方自治法等の体系的な理解をすることで、業務等において問題点として浮かび上がってくる点を俯瞰 的な観点から、効率よく解決できるようにしていきたいと考えています。 ◆ありがとうございました。~編集後記~ 仕事に対する夢をお聞きしたところ、「地方自治法は逐条解説を全部 読みたいですし、問題点を聞かれてすぐに答えられるようになりたい。ま た、聞かれたことに対して、どの条文を読めばいいか分かるようになれれ ば良いなと思っています。」とお話しされていました。 スポーツが好きで、日頃からサッカーやバスケットをするなど体を動か しているそうです。話される感じが、とてもさわやかな印象を受けました。 下呂市役所 中林正樹 さん 中林さんは、平成26年度研修「国内先進地視察研修」で、最優秀グループに選ばれた3班の班長を務 められました。国内先進地視察研修についてお伺いしました。 ◆どのような動機で受講されましたか。 下呂市では、前年度に国内先進地視察研修を受講した方が次の受講生を指名します。それで、人事か ら自分に、「指名があったが研修を受けますか?」という話があって、受けることにしました。研修期間が長く 忙しい時期と重なったこともあり、即答はできなかったのですが、「自分にとって必要な研修」と背中を押され、 参加することにしました。 ◆受講されてどうでしたか。 チームを結成したときに、メンバーと話して「最優秀をとりたい!」という思いからスタートしました。3班は総 社市と北九州市、宇治市に視察に行きましたが、プレゼンテーシ ョンで説明する人と視察時にアテンドする人を意図的に一緒にし ました。自分は班長として、みんながやる気をもってやれるよう雰 囲気作りに努めました。自分たちの職場だとなかなかできないこ とにもチャレンジできる研修なので、積極的に自分の個性を出す ように自ら振る舞うようにしました。はじめは研修へのモチベーショ ンにチーム内部でも温度差があったかもしれませんが、お互いを 尊重しながら積極的に研修に参加するみんなの姿を見て、いい仲間に巡り会えたと思っています。実は今 度、アフター研修をやろうかとみんなで話しており、研修後も良い人間関係を築けています。 ◆視察旅行はどうでしたか。 皆さんの“本音”が聞けたことが良かったです。視察研修では、メンバーと一緒にいる時間が長いので、そ れぞれの素顔に接することができます。何よりも良かったことは、自分たちが行く先進地を、自分たちで選べ たということです。自分たちで選ぶ先進地に行けるという研修は、他にはあまりないと思います。行ってみて 「あれ?」と思ったこともありましたし、「なるほど~」と思ったこともありました。インターネットなどで調べて“先 進地”と思って行ったところの現実を見ることができたのはとても良かったです。また、視察先でお会いした方 たちの勧めで、まち歩きや観光体験も行いました。タイトな日程でしたが、とてもいい時間が過ごせました。 ◆研修では今後の仕事に役立てたいことはありましたか。 この研修は、とても勉強になりました、まず『組織(チーム)』ですね。今後まとめ役をしなければならない立 場になることを考えると、合意形成という部分で参考になりました。それから、 『視察先』です。先進地の皆さんなど前向きに仕事をしている方とか成功事例 に触れることで“できない病”になりがちな気持ちを打破してくれるようにモチベ ーションを上げてくれました。そして『人に伝える』こと。プレゼン資料やレポート 作成を通じて、人に伝える事の難しさを改めて認識しました。どうすることで分 かりやすく説明できるか、聞く側の気持ちになれました。 ◆ありがとうございました。~編集後記~ 日頃心がけていることをお聞きしたところ、「相手に興味を持って話をするよ うにしている。」とお話しされていました。とても前向きな姿勢が印象的でした。 大変ご多用の中、インタビューに快く応じていただきました皆さま、ありがとうございました。また、取 材にご協力いただきました皆さまにも、お礼申し上げます。(編集部)
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