インドネシアへ顕微鏡を 現地保健センターで活躍を期待

報道資料
特定非営利活動法人 Malaria No More Japan
2015 年 2 月 17 日
インドネシアへ顕微鏡を 現地保健センターで活躍を期待
2015 年 2 月 12 日、NPO 法人 Malaria No More Japan(東京都千代田区、神余 隆博理事長)は、ロート製薬
『かるがも基金』の支援を受け、アジアにおけるマラリア制圧に向けた制圧事業として、インドネシアで、現地
NGO への顕微鏡 3 台を寄贈した。現地でのマラリア検査に役立てられることが期待される。
ロート製薬『かるがも基金』の支援を受けて、Malaria No More Japan が今回寄贈したのはオリンパス社製の顕
微鏡 3 台。現地 NGO や保健センター職員による、マラリアかどうかを判定する血液検査のために用いられる。
Malaria No More Japan では昨年 10 月よりインドネシア東部での調査を開始し、支援の可能性を検討していたとこ
ろ、東ヌサ・トゥンガラ州シッカ県、フローレス島の島最大の町マウメレで活動する現地 NGO「YASPEM」より
提案を受け、今回の支援となった。
マウメレ付近でマラリア発生地域は、市内より車で約 1 時間の村にすでに存在。東端のラランツカなど、マウ
メレから遠くなればなるほどマラリア流行が激しくなるが、近年では、マラリアの無い地域も多くなった。しか
し、媒介蚊が常に分布しているため、外から患者が新たに入るとすぐに拡散する状況は続いている。シッカ県保
健衛生部局長によれば、同地区によると、シッカ県は人口の約 80%がマラリア感染エリアに暮らしている。
マラリアのリスクが高い同地区では、各地区の保健センターでのマラリア検査体制の強化が不可欠であると政
府によって認知されてきた。特に各地区保健センターでの適切な診断と治療は、マラリア予防、治療には不可欠
であり、その認識に基づき、YASPEM ではかねてより地方自治体、地区保健センター、地元住民、学校と連携し
ながらマラリアに関する適切な情報提供、保健センターでの診断・治療活動に努めてきた。今回 Malaria No More
Japan が寄贈した顕微鏡は、これらの活動に寄与することが期待される。
YASPEM のスタッフからは「今までと異なり非常にクリアに見えるので、検査がしやすくなった」との喜びの
声が聴かれた。実際に、2 月 13-14 日に実施された僻地での検査でも、数件のマラリア症例が発見され、直ちに
地元の保健センターへ連絡、マラリア陽性と診断された子どもの治療に当たるよう依頼されている。
なお、同事業は、Malaria No More Japan、YASPEM の他にアイルランガ大学熱帯病研究所(ITD:Institute of Tropical
Disease)が参加。同大学は、インドネシア第二の都市スラバヤにあるインドネシアの主要大学のひとつ。1991-2001
年にかけて、日本学術振興会(JSPS)のアジア地域等学術交流事業「インドネシアとの大型共同研究方式による
多国間拠点大学事業」を通して、感染症を含む医学領域の共同研究を実施している。
Malaria No More Japan では今後も YASPEM、ITD と連携して、継続して同シッカ県でのマラリア制圧事業を継
続する予定。
【本事業に関する報道機関からのお問い合わせ先】
Malaria No More Japan(マラリア・ノーモア・ジャパン) 担当:長島
TEL:03-3230-2553 Email: [email protected]
Malaria No More Japan
〒102-0083 東京都千代田区麹町 3-7-4-8F
TEL: 03-3230-2553
FAX:03-5275-2020
Malaria No More Japan
8F, 3-7-4, Kojimachi, Chiyoda-ku, Tokyo, 102-0083 JAPAN
TEL: +81-3-3230-2553
FAX:+81-3-5275-2020
参考資料
1.
YASPEM とは
マウメレに拠点を置く現地 NGO。ドイツの支援などを受けて事務所を運営する。同 NGO がワイゲテ地区で
の地元住民を巻き込んだ調査を実施。また事務所には顕微鏡が備えられ、マラリアの検査が迅速にできるよ
うに取り組まれている。地元政府と共に、マラリアに関する普及啓発に力を入れており、2014 年 4 月 25 日
の世界マラリアデーでは、ポスターを各地で貼り、マラリア予防の大切さを呼びかけた。同地域ではマラリ
アの感染が高いと思われるエリアについて 10 年以上前より調査を行っており、特に水辺エリアのマラリア
の調査を重視している。2007 年からシッカでの活動を展開し、マラリア発生状況を地図に記し、ハマダラ蚊
が生息しやすいラグーンを中心に生息状況を調査している。またインドネシア国内ではインドネシア語を用
いた雑誌「Tempo Outreach」を発行、広く情報共有に努めている。
2.
寄贈した顕微鏡製品
Olympus CX22LED Binocular Infinity Biological LED Microscope, magnification: 40x-1000x
快適な観察をサポートする優れた操作性を有し、教育・実習の現場で長期間使用できる高い堅牢性を有する
顕微鏡です。長寿命でエネルギー効率の高い LED 照明を採用。均一で安定した明るさを確保し、オリンパ
スのプラン対物レンズとの組み合わせにより、あらゆる輝度レベルで安定したカラーバランスを実現しまし
た。アッベコンデンサーの採用により、コントラスト調整は簡単です(HP より)
。
詳細はこちら http://www.olympus-lifescience.com/ja/microscopes/upright/cx22led/
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マラリアに関する Key Facts
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マラリアは、マラリア原虫を保有しているハマダラ蚊に刺されることによって感染する病気である。
マラリア常在国は、世界 97 カ国におよぶ。
年間のマラリア患者数は世界で 1 億 9800 万人と推計(2013 年)
。エイズ、結核と並んで世界三大感染症と
呼ばれている。
マラリアによる死亡は、世界で年間 58 万 4000 人と推計(2013 年)
。
そのほとんど(78%)が 5 歳以下の子どもたちである。 また 90%はアフリカで発生している。
出典は WHO の Fact sheet N°94 http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs094/en/
特定非営利活動法人 Malaria No More Japan(MNMJ)について
世界的なマラリア撲滅の流れを日本およびアジア地域においても加速させるべく、2012 年 11 月、日本に
設立。マラリアのない世界を目指し、支援を必要とする地域へのサポートや、国内外での啓発活動を行
います。本部は、2006 年米国に設立された非営利活動法人 Malaria No More。マラリア撲滅が世界的に重
要な課題であることを啓発するための活動や、各国政府、他の非営利団体、国連、民間企業との連携を
通じた政策提言活動を展開、英国にも支部を置きます。
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Malaria No More Japan サイト: http://www.mnmj.asia/
Malaria No More Japan
〒102-0083 東京都千代田区麹町 3-7-4-8F
TEL: 03-3230-2553
FAX:03-5275-2020
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