【2015 年度シラバス】 【授業科目名】 【授業科目の区分】 【担当者】 【履修形態/単位】 【配当年次/開期】 刑事法総合演習 法律基本科目群(基幹科目) 渡辺 直行・植田 博(01・02クラス) 選択科目/2単位 3 年次/前期 【授業科目の内容】 この科目は、法律基本科目群・基幹科目に配置される。授業は、刑事法演習Ⅰ及び刑事 法演習Ⅱにおける実体法分野と訴訟法分野の理論教育を踏まえて、刑法及び刑事訴訟法の 主要な論点及び事実認定の要素を含む事案の検討という方法を用いて、事案分析能力・問 題解決能力を受講生に修得させる。 【授業科目の目標・方法】 この科目は、3 年次前期配当科目で、法律基本科目・基礎科目の刑法Ⅰ・刑法Ⅱ・刑法 Ⅲ、刑事訴訟法、基幹科目の刑事法演習Ⅰ、刑事法演習Ⅱを履修した受講生を対象とする。 この授業科目は、刑法と刑事訴訟法の重要な論点及び事実認定の問題を含む、研究者と 実務家が共同作成した事案(後記教科書掲載の事例)の検討という方法を用いて、事案分 析能力と問題解決能力を修得させる。そのことにより、この授業科目は、3 年次後期に開 講される刑事訴訟実務の基礎への橋渡しの役割を持つことになる。受講生は、事前に事案 について法律構成を行い、毎回授業に臨むことが求められる。 【授業計画】 第1回 ① 刑法:因果関係 ② 刑事訴訟法:職務質問、所持品検査、逮捕に伴う捜索・差押え 第2回 ① 刑法:故意、故意の認定 ② 刑事訴訟法:現行犯逮捕、再逮捕 第3回 ① 刑法:不作為犯、作為義務、不作為における正犯と共犯 ② 刑事訴訟法:別件逮捕・勾留、余罪の取り調べ 第4回 ① 刑法:一連の行為、積極的加害意思、過剰防衛 ② 刑事訴訟法:捜索の対象、差し押さえるべき物 第5回 ① 刑法:実行の着手、早すぎた構成要件の実現 ② 刑事訴訟法:一罪の一部起訴、かすがい外しの起訴 第6回 ① 刑法:共謀共同正犯、共謀 ② 刑事訴訟法:訴因と訴因変更、被告人の防御権の保障 第7回 ➀ 刑法:共犯関係からの離脱(共犯関係の解消) 、共犯の処罰根拠 ② 刑事訴訟法:公訴事実の同一性、覚せい剤使用事犯の訴因変更 第8回 ① 刑法:過失犯の構造、新・旧過失論、予見可能性、結果回避可能性 ② 刑事訴訟法:違法収集証拠排除法則 第9回 ① 刑法:窃盗罪の保護法益、違法阻却事由として自救行為 ② 刑事訴訟法:自白の証拠能力、宿泊を伴う取調べ、反復自 白 【2015 年度シラバス】 第 10 回 ① 刑法:財物の占有 ② 刑事訴訟法:伝聞証拠(伝聞と非伝聞、メモ・日記等の証拠能力、弾劾証拠) 第 11 回 ① 刑法:強制わいせつ目的で暴行・脅迫に及んだ後の強盗罪の成否 ② 刑事訴訟法:伝聞証拠(検面調書と伝聞例外要件) 第 12 回 ① 刑法:詐欺罪における財産損害 ② 刑事訴訟法:伝聞証拠(犯行再現状況を記載した実況見分調書〔再現写真付〕と伝 聞例外要件) 第 13 回 ① 刑法:横領罪と背任罪 ② 刑事訴訟法:事実認定と訴因変更 第 14 回 ① 刑法:放火罪 ② 刑事訴訟:鑑定制度、体液等の採取 第 15 回 ① 刑法:文書偽造罪 ② 刑事訴訟法:総合問題 【教科書】 井田良・田口守一・植村立郎・河村博編著『事例研究刑事法Ⅰ刑法』、同編著『事例研 究刑事法Ⅱ刑事訴訟法』 (日本評論社) 【成績評価】 試験(70%)、課題(20%)、学習態度〔積極性・予習状況等〕(10%)を総合評 価する。
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