経営者を応援する実務情報をお届けします 国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST) ~Japan Science and Technology Agency~ 24 vol. 科学技術振興機構による中堅・中小企業の技術開発支援のご案内 Asahi News 技術移転や産学連携に関するご相談を受け付けています 技術移転相談窓口 1.産と学の出会いの場 の提供 ①イノベーション・ジャパン ー 大学見本市 http://www.jst.go.jp/tt/fair 大学等の研究成果の実用化を促進す るため、全国規模での大学発「知」の見 本市を開催 (JSTフェア2015併催) ②新技術説明会 http://shingi.jst.go.jp 大学等の研究成果を研究者自身が実 用化を展望し展開。研究者との直接対 話が可能 TEL:0120-679-005 e-mail:[email protected] 2.大学等のシーズ情報 の提供 ①J-STORE http://jstore.jst.go.jp 大学等の研究成果について、特許情 報を中心に約34,000件の技術情報を 掲載 相談 無料 3.開発費のご支援 研究成果最適展開支援 プログラム(A-step) http://www.jst.go.jp/a-step/index.html 大学等で生まれた研究成果を基 にした実用化を目指すための幅 広い研究開発フェーズを対象とし た技術移転支援制度 ②e-seeds http://jstore.jst.go.jp/e-seedsSearch.html 大学等が作成している技術シーズ集や 研究情報の一元的な検索と、研究室や 産学連携窓口への直接アクセスが可能 海外進出する際に押さえておきたい税務上のポイント バブル経済末期から始まった急激な円高以降、海 スヘイブンの問題です。税率が低いからといって安 外進出を検討・実施する中小企業が増えてきました。 易に子会社を設立すると、その国がタックスヘイブン 現在、政府も中小企業の海外進出を積極的に支援 対策税制の対象国であった場合、現地法人の利益 しています。海外進出により、販路の拡大が図れたり、 が日本の親会社に合算されることになります。そのた 安価な材料費・人件費等によって、円高による会社 め、子会社設立にあたっては、その国がタックスヘイ 利益の圧迫を緩和したりすることもできます。現段階 ブン対策税制の対象国でないことを事前に確認する での最も効率的な事業形態を取ることにより、企業利 必要があります。 益を最大化させることが海外進出を考える大きな目的 となりましょう。 ③産から学へのプレゼン テーション http://www.jst.go.jp/tt/sanpure 企業側が、解決すべき技術課題や共 同研究したい課題などのニーズ情報 を、大学等に発信 発行:朝日信用金庫 業務部 青色発光ダイオード 本成果もこの事業から生まれました 平成26年9月「朝日信用金庫」と包括協定を締結 住所 :東京都千代田区五番町7 の還元との違い)、海外子会社からの受取配当の益 する際に考慮しなければならない問題を税務の面から 金不算入制度、国ごとに違う租税条約の検討、海 見て検証してみます。 外取引に伴う源泉所得税、現地駐在員に対する居 まずは進出形態です。普通に考えれば海外に支 店をつくって進出する形態でしょうか。この場合、現 住者・非居住者の違いにより適用される税制など、 知っておくべきことがいくつかあります。 地の税法に基づく法人税に加え、日本法人の申告で こうした点については、事前に JETRO(日本貿易 も現地法人の収益・費用を合算する必要があります 振興機構)、経験豊富な会計事務所や法律事務所 (その際は、現地で納めた外国法人税について、 に相談するのが一番です。 日本の法人税を計算する際に、二重課税とならない そのうえで、どのような形態で進出するか、子会社 ようにするための「外国法人税額控除」(一定金額 の株主はだれにするか、取引先をどうするか、どれ が限度)の適用を受けられます)。 だけ独立性を持たせるかなど、後々課税当局とのトラ これが課税上一番シンプルです。なぜならば子会社 が海外で稼いだ利益に対して日本の法人税が課税さ K‘s五番町 収する際の課税関係(ロイヤリティと配当による利益 今回はそのような企業が進出の是非を事前に判断 次に、子会社を設立して進出する形態があります。 HP :http://www.jst.go.jp このほか、海外進出にあたっては、投資資金を回 れることは基本的にはないからです。 ただし、子会社を設立して海外進出する場合に注 意しなければならないことがあります。それは、タック ブルに発展しないよう検討しながら計画を進めていく必 要があります。 海外進出により得るところが大きい分、国内だけの 活動よりリスクを伴います。その点を十分に認識したう えで、避けられるリスクは回避し、十分な備えをもって 取り組まれることをおすすめします。 (税理士 田中 美光) 今後、紙面の内容等につきまして、 ご意 見・ご要 望がございましたら、 ご遠 慮なくお申しつけください。 朝日信用金庫 業務 部 お客さまサポートセンター 電 話 0 3 -3 8 6 2 -0 3 0 4 2015.8月発行 企画・編集/株式会社銀行研修社 ∼「校正」の㈱文字工房燦光 ∼ いくことを防止するために以下のよう 意図しない方法により株式が分散して 検 討 し て い く こ と も 重 要 で す。ま た、 株 主 か ら の 株 式 は、買 取 り 等 の 方 法 を す。さ ら に、現 経 営 者 以 外 の 他 の 既 存 確実に事業承継者に移していくことで 用 に よ り、現 経 営 者 が 所 有 す る 株 式 を 止 策 の 基 本 は、遺 言 や 生 前 贈 与 等 の 活 株式を後継者に集中するための分散防 集中させていくことが重要になります。 事 業 承 継 に お い て は 後 継 者 に 株 式 を ●株式の分散防止のための基本対策 当初の事情を知る者が相続等によって 義 株﹂の 問 題 も あ り ま す。名 義 株 は、 の 実 は 出 資 を し て い な い い わ ゆ る﹁名 ま た、株 式 名 簿 に は 載 っ て い る も の も検討すべきです。 売 渡 請 求﹂の 規 定 を 定 款 に 定 め る こ と と が で き る﹁相 続 人 等 に 対 す る 株 式 の 社がその相続人から株式を買い取るこ ら に、株 主 に 相 続 が 発 生 し た 際 に、会 な ど を 地 道 に 行 う こ と が 重 要 で す。さ さらなる分散を防ぐため買い取り交渉 すでに株式が分散している場合には、 ●分散している株式への対応 な く な り、無 用 な 混 乱 を 招 き か ね ま せ な基本対策はとっておくべきです。 定 款 へ の 記 載 で、会 社 の 承 認 な し ん。そ の た め、名 義 株 に つ い て は、真 い な く な る と、真 の 株 主 が 誰 か わ か ら に他人へ株式譲渡できないよう制限 の 株 主 で は な い 旨 を 確 認 し、で き れ ば ①株式の譲渡制限 を か け、株 式 が 見 ず 知 ら ず の 者 に 渡 ﹁名義株の確認書﹂や﹁名義書換承諾書﹂ ま ま に な っ て い る 場 合 が あ り ま す。 し た 会 社 は、現 在 も 株 券 発 行 会 社 の ま く 利 用 す る こ と に よ っ て、遺 産 分 割 種 類 株 式 を 発 行 で き ま す。こ れ ら を う 会 社 法 で は、普 通 株 式 以 外 に 9 つ の ●種類株式の活用 を入手したほうがいいでしょう。 らないようにすることができます。 ②株券の不発行 現 会 社 法 で は 株 券 は 原 則 不 発 行 で 会 社 法 に は﹁株 券 の 占 有 者 は 権 利 を 対 策、敵 対 的 な 株 主 対 策、経 営 の 実 践 す が、株 券 の 発 行 が 原 則 の 時 に 設 立 適 法 に 有 す る も の と 推 定 す る﹂と の 教育対策などが実現可能となります。 て業 容を拡 大している㈱ 文 字 工 房 燦 光(さんこ 周到なハイレベルの人材育成や適所配置により、 う)(下重(しもしげ)惠子社長 本社:千代田 確かな品質を提供することができ、小学館や凸版 区三崎町 登録スタッフ数:約 250 名)をご紹 印刷など多くのお客様の信頼を勝ち得ています。 介します。 同社では一般的な校正プロダクションの 2 倍ほ ど進行管理・ディレクションにかかわる社員がいま の校閲(こうえつ)や校正を仕事にして、我が国 す。高品質な成果物の実現に加え、社員の手厚 で5本の指に入ります。校閲も校正も同じような仕 いコントロールにより、ミスや遅延を早期に発見、 事で線引きは難しいですが、校正は文字の誤りを 解決でき、約束した期日にニーズどおりの成果物を 正すことで、校閲はもう少し、内容に踏み込んだ 納 品しています。そのことで、お客 様は安 心して 誤りや不適切な表現を正すというニュアンスがあり 同社に任せられ、本務に集中できます。 ます。 指 示されたことを遺 漏なく作 業して、期日を守 の差別化が図られ、より信頼される 産である場合、後継者以外の 相続人に、配当優先の権利は あるが議決権がない﹁議決権 制限株式﹂を相続させること により、事業承継を考慮した 遺産分割対策を実現できます。 ②敵対勢力対策 ﹁全部取得条項付株式﹂を利用し、会 社が株主総会の決議によって発行済 株式の全部を買い取ることによって、 敵対的株主の排除や少数株主の整理 をすることができます。 ③経営の実践教育対策 ﹁取締役選解任権付株式﹂や﹁拒否 権付株式﹂を活用することによって、 こ れ ら の 株 式 所 有 者 が、後 ろ 盾 と し て 監 視 す る こ と に よ り、経 験 の 浅 い 後継者のチェック機能を果たすこと が で き ま す。た だ し、拒 否 権 付 株 式 は﹁黄金株﹂とも呼ばれ、1株であっ てもすべての議案の決議を拒否する 権 限 が あ り、円 滑 な 経 営 を 阻 害 す る 可 能 性 も あ る の で、導 入 に 際 し て は 慎重な検討が必要です。 息 子さんの下 重 一 正 取 締 役が、WEB などの ました。 新分野開拓にも取り組んでおられます。 それまでのご経験で、確かな品質の校正ニーズ 出 版 や 印 刷 はつまるところ情 報 媒 体 であり、 や重要性を痛感されていましたので、それを経営 WEB も媒体の種類は違っても、その機能は同じ の最重点に掲げられました。 です。出版・印刷から WEB に置き換わる部分を 同社では品質を確保するために様々な工夫をし 取り込んでいこうという試みで、拡本業として、正 ています。例えば、日本エディタースクールが主催 攻法の取り組みといえます。 する校正技能検定の合格者を主に採用資格保有 このほか新 規 顧 客 獲 得 への取り組みも積 極 的 者とし、さらにその中から同社 独自の試 験を行い で、朝日ビジネスマッチングにも参加され、2 年前 (20%前後の合格率)、その試験に合格した方の の 大 手 バイヤーとの 面 談 が 受 注に結び 付きまし みをスタッフとして採用しています。 た。今年も大手バイヤーとの商談会に参加される 今月のチェックポイント ・基 本 は、遺 言 等 で 株 式 を 後 継 者に確実に移すことです。 ・種 類 株 の 活 用 で 事 業 承 継 を 円 滑に進めることができます。 年に法人化して、経営者としての仕事を開始され (アクタス税理士法人 代表社員 加藤幸人) (㈱中央総合研究所 中小企業診断士 吉村 信行) ▲自社内の校正室 上げています。 (3)新分野への取り組み した。そして 17 年前の平成 10 小さな仕事でもお気軽にご相談ください。 に見合った品質の成果を 規 定 も あ り、株 券 発 行 会 社 は、株 券 ランスで校正の仕事を始められま を提供するためにはプロの目が必要です。 どんな 業務を実行でき、ニーズ 校正会社として成長してきました。 経験を活かして、34 年前にフリー 様化しています。媒体は異なっても、正しい情報 どを細かく受けることで、 制に落とし込んできたことで、他社と いた証券会社を退職され、広報 情報通信技術の進展に伴い、媒体は多種多 者でも作業手順の説明な ①遺産分割対策 同社は雑誌や書籍、カタログ、パンフレットなど 注目 の資 格 取得を機に、勤 務されて 社長から読者の皆様へ… ており、経験の浅い校正 ミッションであると理解し、実際の体 企業 情報 室で培った社内報の校正などの る。このいわば当たり前こそ同社の 下重社長さんは校正技能検定 (2)ニーズにあった成果物を期日どおりに納品 (1)確かな品質の校正を実現 そうです。 同 社 は 校 正 室を備え を不発行にするための定款変更およ タッフが引き続き担当するようにしています。こうした 事 業 承 継 の 後 継 者 以 外 に 相 続 人 が ています。その業界にあって、高い業績を確保し び 登 記 の 手 続 き を 行 っ て、株 券 不 発 お客様の仕事には過去に作業をしたことのあるス 複 数 お り、自 社 の 株 式 が 主 な 相 続 財 れ、構造的に業績が低迷している企業が多くなっ 行会社にすることが必要です。 また、登録スタッフは約 250 名いますが、同じ 株式の分散対策 出 版、印 刷 業 界はコンテンツの電 子 化におさ の課題と対策 継 承 事業 ● お客様のニーズをサービスに具現化し、出版業界で、なくてはならない企業となった
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