比較文化論

2015 年度 前期 2単位
比較文化論
対象学科・学年: グローバル・スタディーズ学科 1年
時
間: 火曜日 Ⅳ時限(14:40~16:10)
教
室: 3号館 311室
教
科
書: 『Surprising Japan! ニッポンの不思議』(Alice Gordenker 他著、松柏社)
1.担当教員
(1) 名前: 清水菜穂(しみずなお)
(2) 研究室: 1号館3階 非常勤講師室
(3) 主な研究・教育業績
専攻分野:アメリカ文学・アメリカ研究
研究業績:『バード・イメージ――鳥のアメリカ文学』(金星堂 2010 年)(共著)など
学歴・学位:東北大学大学院国際文化研究科修了。博士(国際文化)
所属学会:日本アメリカ文学会、多民族研究学会、アメリカ学会など
2.授業の目的
(1) 授業の目的
日本の文化について、異なる文化と比較しつつ、さまざまな視点から考察し、理解を深めること
を目的とする。
(2) 到達目標
① 現代日本の日常における文化の特徴について自分の考えを述べることができる。
② 「文化」をめぐる問題点について、深く考察することができる。
3.授業の概要
・「文化を比較する」とは、異なる文化の相違点や類似点を比べることだけではありません。自分の
育った社会の文化を、異なる文化を基にして様々な視点や角度から考察し、さらに理解を深める
ことでもあります。
・教科書には、初めて日本を訪れた外国人にとって理解しにくい現代日本の日常的な文化事象が
取り上げられています。この中のいくつかについて、これらが理解されない理由、日本人にとって
の意味、類似の事象など、グループ・ディスカッションや受講者全員で考えていきます。
4.授業の受け方・勉強の仕方
(1) 予習
・事前に指定された教科書の英文や配布プリントを必ず読んできましょう。
(2) 授業
・各文化事象について、まずその概要を把握し、問題点をグループ別や受講者全員で討論し、発
表します。
・受講者は各自積極的に授業に参加することが大切です。
・毎回最後にその日のディスカッションについて、建設的なコメントを書いてもらいます。
1
(3) 復習
・授業で取り上げた文化事象について、疑問点や補足の必要な点について考え、次回の授業開
始時に自分の考えを発表できるようにしましょう。
5.受講にあたってのルール
(1) 毎回必ず英和辞書をもってくること。
(2) 3分の1以上欠席した受講者は、単位認定の対象にはしません。ただし、特別な理由がある場
合は、速やかに事情を話してください。考慮します。
(3) 遅刻2回を欠席1回とみなします。
6.授業計画
回
日
テーマ・内容
予習・復習
1
4/14
オリエンテーション
授業の進め方などについての説明
自己紹介など
2
4/21
「文化」とは何か、
「文化を比較する」とはどう
いうことかについて、考察する
配布プリントを読ん
でくること
3
4/28
「和菓子と洋菓子」食文化(1)
「和」と「洋」について様々な見方があること
を学ぶ
予習 Chapter 1 の
本文を読んでくるこ
と
4
5/12
「和菓子と洋菓子」食文化(2)
「和食」と「洋食」を具体的に説明する方法を
考える
予習 前回授業時に
問題となった点につ
いて、自分の意見をま
とめてくること
5
5/19
「ホワイトデー」贈り物文化(1)
日本人の「贈り物」についての考え方を考察す
る
予習 Chapter 3 の
本文を読んでくるこ
と
6
5/26
「ホワイトデー」贈り物文化(2)
外国の風習が日本に入ってきた際に、どのよう
な点が変化し、その変化の理由は何か、につい
て考える
予習 前回授業時に
問題となった点につ
いて、自分の意見をま
とめてくること
7
6/ 2
「レディスプラン」ジェンダー(1)
女性だけが優遇されるサービスが行われる理由
を考察する
予 習 Chapter 15
の本文を読んでくる
こと
8
6/ 9
「レディスプラン」ジェンダー(2)
「男女平等」とは、日常生活の中でどのように
実現されるべきか考える
予習 前回授業時に
問題となった点につ
いて、自分の意見をま
とめてくること
9
6/16
「遠足」学校教育(1)
学校教育の中で特に「日本的」な事柄にはどの
ようなことがあるのか、考える
予習 Chapter 5 の
本文を読んでくるこ
と
10
6/23
「遠足」学校教育(2)
「日本的」な教育のメリットとデメリットにつ
いて考察する
予習 前回授業時に
問題となった点につ
いて、自分の意見をま
とめてくること
11
6/30
「保護者会」学校教育(3)
「ほめること」と「謙遜すること」は、日本文
化の中でどのように捉えられているか考察する
予 習 Chapter 11
の本文を読んでくる
こと
12
7/ 7
「いじめ」子ども文化(1)
予 習 Chapter 14
「いじめ」について、自らの経験を交えながら、 の 本 文 を 読 ん で く る
その実態について考える
こと
2
備考
期末レポート提示
13
7/14
「いじめ」子ども文化(2)
子どものいじめをなくすにはどうしたらよい
か、について考察する
予習 前回授業時に
問題となった点につ
いて、自分の意見をま
とめてくること
14
7/21
「夜回り」ボランティア(1)
「ボランティア活動」について、各自の体験談
から、その意義やむずかしさについて考える
予 習 Chapter 13
の本文を読んでくる
こと
期末レポート締切
15
7/28
「夜回り」ボランティア(2)
「ボランティア活動」を広げてゆくためには、
どのようなことが必要か、考察する
予習 前回授業時に
問題となった点につ
いて、自分の意見をま
とめてくること
期末レポート返却
※ 授業の展開によっては、変更の可能性があります。変更の場合には随時お知らせします。
7.評価方法
(1) 期末レポート(60%…①日本文化について、提示された問題について答える。
②各自、文化に関するテーマを自由に選び、自分の意見を述べる。
(2) 授業参加度(25%)…ディスカッションにおける発言回数を重視します。
(3) 毎回のコメント(15%)…ディスカッションが盛り上がるような「建設的な」コメントを評価します。
8.参考図書
竹内実・西川長夫編『比較文化キーワード①』(サイマル出版会、1994年)
※他にも授業中、随時紹介します。
9.履修上の注意
(1) 中学校教諭一種(英語)、高等学校教諭一種(英語)の必修科目
(2) 質問は大歓迎です。疑問点はできるだけ早いうちに解決しましょう。
(3) 授業に対して要望がある場合や特別な配慮が必要な場合は、遠慮なく申し出てください。
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