RXT-X aS 260 RS Impression

〝アジャスト〟する
PWC
純正装備でもライダーの好みや状況に応じた
細かいセッティングが可能な、
PWC史上もっとも自由度の高いモデル。
あらゆるユーザーにアジャストする、
その秘めたるポテンシャルを
生駒淳によるインプレッションで暴き出す。
BRP SEA-DOO
RXT-X aS 260 RS
special thanks/
BRPジャパン
富士マリーナ
MG MARINE
Impression
http://www.brp-jp.com/
http://www.marine-dealers.net/fuji-m/
http://www.mgmarine.co.jp/
studio photo/ Kazuhiko Takahashi
すぐれた走行性能と
奥深いセッティング
ブイを回るならRACE
FREERIDEはラクラク
CE）にすれば思いどおりのラ
2015 モデルの SEA-DOO
旋回時に重要な役割を果たす
とおり、ブイを回るのであれば
は、ラグジュアリーからエント
スポンソン。RXT-X aS は上
このポジションだろう。ただし
リーモデルまでバラエティ豊か
下 3 段階から取り付け位置を
旋回性が向上するということは
なラインナップがっているが、
選べるが、その効果はおそらく
ライダーへの負担も大きくなる
そのなかでも特異な存在といえ
みなさんが予想しているとおり
ため、ツーリングなどであれば
るのが RXT-X aS 260 RS だ。
で、下にいくほど旋回性が向上
一番上（FREERIDE）が疲れ
抜群の安定感を誇る S3 ハル
する。生駒氏が「一番下（RA
にくくオススメだ。
インで曲がっていける」と語る
と、260 馬力を発生する過給
器付き ROTAX 1494cc エン
ジン。この組み合わせが高い走
Equipment
行性能を発揮するのはすでに実
証済みだが、このモデルはそれ
だけでなく、純正装備のセッテ
ィングによってラグジュアリー
からスポーツまで、そのキャラ
クターを変化させられるのだ。
その違いを、生駒淳氏にイン
プレッションしてもらった。
012
上）
ノーズダイブを軽減するバウ・スタ
ビライザーは、
このモデルだけに与えら
れた専用装備。下）
2015モデルは他
機種と同様に、
ボール＆ソケット形状
のD.E.S.S.キーを採用。
カチっとはま
るため、始動がよりスムーズになった。
Adjustable
Sponson
RACE（上）、SPORT（中）、FREERIDE
（下）
の3段階から取り付け位置を選択可能。
乗り味がまったく異なるため、調整後は十分
注意して操船しよう。またメーカーでは調整
作業を販売店に依頼するように推奨してい
るので、
その点も注意。
013
奥深く、
懐が深い。
唯一無二の
可能性を秘めた、
ヴァリアブルモデル。
ライダーの重量に
合わせて初期設定
サスペンション・プリロードの調整には、1/2
ドライブナットを使用。ライダーや荷物の総
重量によって調整しよう。
サスペンション・プリロードの調整
Adjustable
Suspension
シート下のアジャスターでサスペンションの長
さ、
グローブボックス内の窒素リザーバーでダン
ピング
（減衰力）
と、
サスペンションの効き具合
を調整可能。両者ともに、左表0の位置は反
時計回りに回しきった状態となる。
ライダーの総重量サスペンション・アジャスターを
サス長
（KG/LBS）クリックする回数（時計方向）
57kg
0
短い
73kg
2
↓
89kg
4
↓
105kg
6
↓
120kg
8
↓
136kg
10
↓
152kg
12
↓
168kg
14
↓
184kg
16
↓
200kg
18
長い
Rider Profile
代表的なダンピング・アジャスターを
減衰力
水面条件クリックする回数（時計方向）
穏やかな水面
0
強（硬い）
5
↓
荒れた水面
10
↓
15
↓
沖合い
20
弱（柔らかい）
Equipment
左上）
あらかじめ設定したステアリング
ノズルの上下角
（2種類）
を瞬時に呼
び出せるハイパフォーマンス電動
VTS。上）
ハンドルの幅や角度、
グリッ
プ角度を調整できるXハンドルバー
with A.E.S.。左）2015モデルは関
連メーカーのデカールを追加。
Trimtab
上下5段階から調整可能で、上向きに
すればバウが上がり、下向きでは下がる。
水面状況などに応じてセッティングすれ
ば、
より快適に走れるだろう。調整後は
新しいロックナットに交換するようメーカ
ーは推奨している。
014
Jun
Ikoma
生駒淳
ダンピングの調整
強豪ひしめくJJSF PRO RUN
ABOUT OPENにおいて、開
幕5連勝中と乗りに乗っている
トップライダー。
挙動を感じたいなら弱く
衝撃を軽減するなら強く
イダーへの負担を軽減するが、
たら、12km/h も差がありま
その分
「挙動を感じづらくなる」
したね（※条件によっては異な
アジャスタブル・サスペンシ
ため、ツーリングでは強めて、
る可能性があります）
。
」と生駒
ョンは、その名のとおりサスの
ブイ回りでは弱めるなど用途に
氏が語るように、上下位置を変
効き具合を調整可能。上表のよ
併せて使い分けよう。
えることでトップスピードが変
うに総重量や水面状況に応じて
化。ただしバウが上がることで
調整しよう。ダンピング（減衰
最高速差は12km/h !?
状況に応じた調整を
力）を一番弱く（表内 20）す
「トリムタブの位置を変えて、
ると「下からの突き上げがかな
もっとも影響を感じたのは最高
水面状況や乗員人数に応じたセ
り緩和される」状態となり、ラ
速でした。一番上と下でくらべ
ッティングをしよう。
ステアリングの応答性が低下す
るというデメリットもあるので、
BRP SEA-DOO
RXT-X aS 260 RS
Impression
Specifications
●全長×全幅×全高
3540×1220×1180mm ●乾燥重量
443kg ●燃料タンク容量
70リットル ●エンジン形式
水冷4ストローク3気筒SOHC ●吸気方式
インタークーラー付スーパーチャージャー
●総排気量
1494cc ●最大出力
260hp
●燃料
無鉛プレミアムガソリン ●カラー
SUNBURST YELLOW×
HYPER SILVER
●メーカー希望小売価格
206万0000円
（税別）
015

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