山 で 出 合 える 花 たち 山頂 から の眺 一緒 めと に食 べる ゴハ ンは 最高 !! 登山道には、可憐な花々がいっぱい。スマホで気軽に撮影して、 かわいらしい花の表情を思い出に残すのもいいですね。 カタクリ (4月中旬∼5月下旬) 里山から標高数百mまでの雑 木林・林縁に咲く。樹木の葉が 茂る前にいち早く芽を出し、花を 咲かせて1年の活動を終える早 春植物。多くの山の麓に咲く。 東 北の山は こん な に 魅 力 的 東北の山の特産種 ヒナザクラ 花 の美しさに出合う (6月上旬∼7月下旬) 東北の山の素晴らしさの一つに、 お花畑の美しさ があります。チングルマやニッコウキスゲなどの大群 落が鳥海山や秋田駒ヶ岳のほか、多くの山で見ら れ、北アルプスや大雪山系に勝るとも劣りません。 花の季節は梅雨期に重なりますが、晴れ間を見つ 東北にのみ生育するサクラソウ の原種の一つ。 しばしば群落を 作り、雪解け直後に1cmほどの 小さな白い花を咲かせる。早池 峰・岩木山以外の多くの山で見 られる。 ヒメコザクラ シラネアオイ (5月下旬∼6月下旬) ハクサンイチゲ (5月下旬∼7月下旬) じゃもんがん 早池峰山の蛇紋岩地帯の特 産種。ユキワリソウの仲間で草 丈は3∼10cm。茎先に付ける 1∼4個の花は1cmほどで草丈 の割には大きい。葉は根生葉 のみで広卵形。 こんせいよう こうらんけい ハクサンシャクナゲ (6月中旬∼8月上旬) 日本固有種で、亜高山の湿っ た草地に生える多年草。名の 通り 「アオイ」 を思わせる淡青紫 色の大きく美しい花を咲かせる。 花弁に見える部分は萼片。 がくへん ナンブイヌナズナ (6月下旬∼7月中旬) 栽培で増やしたものが園芸店 で販売されているお馴染みの 花。常緑低木で白色と淡紅色 があり、直径3∼5cmの花冠が 時に球状に咲く。多くの山の稜 線に咲く。 かかん 早池峰山と北海道の一部のみ に 分 布 す る 希 少 種 。背 丈 10cmほどの株状の多年草。 黄色の花は直径8mmほどでつ やっぽく、鮮やかでよく目立つ。 (6月上旬∼7月下旬) 高山のやや湿った草原で見ら れ、時に大群落を作る。チング ルマと並び高山の花の代表格。 花の径は2∼2.5cm、花弁に見 える部分は5∼7枚の萼片。 がくへん ハヤチネウスユキソウ (6月下旬∼8月上旬) 日本のエーデルワイス と呼ば れ、早池峰山の標高1,400m 以上の岩礫地に生育する特産 種。頭花を白綿毛の苞葉が星 状に囲み「地上の星」 とも形容 され気品が漂う花。 がんれきち ほうよう けて登れば素敵な風景に出合えるでしょう。気象 東北の山の四季 条件の厳しさがお花畑などの山岳美をつくります。 登山者はそれらを理解し自然を楽しみたいものです。 東北の高山に春が訪れるのは5月中旬ころ。新緑と残雪 がまばゆい季節を迎えます。場所によっては雪が消えると 高山植物が一斉に芽吹き、数日で美しいお花畑になると ころも。山により異なりますが、多くの山で花を楽しめるの は6月中旬から8月上旬までです。 高山では9月中旬から紅葉が始まり、紅葉の美しい地方 として知られる東北ならではの絶景が広がります。10月に 入ると初冠雪の便りも届きますが、好天を選べば下旬ま で登山が可能です。 リ発 見 カ タク ! コマクサ (7月上旬∼8月上旬) 高山の花の女王 といわれ、他 の植物が生育できない火山性 砂礫の風衝地に生育。可憐な 花なのに駒の横顔に似ている ことから名が付られた。蔵王、岩 手山などに生育。 さ れき クルマユリ (7月中旬∼8月中旬) 亜高山から高山の草原帯に咲 く。鮮やかな濃い橙色が登山者 の目を引く。葉が輪生するので この名が付いた。花弁には濃い 斑点があり反り返っている。多く の山に生育。 トウゲブキ ナンブトウウチソウ (7月中旬∼8月中旬) 亜高山から高山のやや湿った 草地によく見られ、5cmほどの 黄色い花を散房状に5∼9個 つける。 しばしば群生し、草原を 黄色に染める様は見事。 (7月中旬∼9月上旬) じゃもんがん 蛇紋岩地帯に生育する早池峰 山の特産種。 シロバナトウウチ ソウに近いがやや大ぶり。長さ 4∼7cm、太さ1∼2cmの花序 に淡紅紫色の小さな花が多数 咲き美しい。 かじょ 野山の草花は採取せず、目や写真で楽しみましょう。 7 8
© Copyright 2024 ExpyDoc