平成27年度 学校努力点推進計画 (1)研究主題 新しい学校に誇りと愛着をもつことができる子の育成 ―なごや小学校でよかった― (2)研究主題設定の理由 本校は、三校が統合して今年度より新たにスタートする学校である。昨年度まではそ れぞれの学校が、保護者や地域との協力の下に、さまざまな財産を積み上げてきた。努 力点研究においても、地域に根ざし、未来を切り拓く児童を育成するべく、成果を残し てきた。 子どもたちの様子に目を向けると、新しい学校生活へ期待を抱きながらも、不安な様 子が見られることもある。子どもたちが新しい学校を好きになり、誇りと愛着をもつた めには、学校生活が温かな人間関係によって支えられ、安心して学んだり活動したりす ることが必要である。したがって、これを追究していくことは、統合初年度の努力点研 究にふさわしい内容だと考える。 そこで、目指す子ども像を次のように設定し、努力点研究を進めていくこととする。 【目指す子ども像】 互いのよさを生かし、温かな人間関係を築く子ども 「互いのよさを生かす」とは一人一人の考えが大事にされ、安心して自分から発言がで きる場で、友達と意見を交流しながらより価値のある意見や考えへと高めていくことであ る。そのために、学級生活や学習場面で思いやりの心をもって協力的な学習を取り入れて いくことで、互いのよさを生かし温かな人間関係をもった子どもを育てていく方策を探る ことが本研究のねらいとなる。そして、子どもが「なごや小学校の子でよかった」と自然 に口にし、自分の学校やひいては自分が住む地域に愛着をもつような実践を目指したいと 考える。 (3)研究の内容 ① 研究の重点 目指す子ども像に迫るため、以下に述べる二つの柱に重点をおいて研究を進める。 ア 各教科・領域等における学び合い活動を取り入れた授業づくり(授業実践) 互いのよさを生かすためには、さまざまな学習活動の中で子ども同士が学び合う活 動を経験することが必要であると考える。そこで、授業実践において、学び合い活動 を行う場面を意図的に設定し、学習を進めていく。こうした活動は、友達のよさを受 け入れて考えを深めたり技術を高めたりしていくことになる。また、友達に自分のよ さを受け入れてもらえたという経験をすることにもなる。これらの経験が、子どもの 間に互いのよさを生かす風土を作っていくこととなり、温かな人間関係の構築につな がるものと考える。ここでいう学び合い活動とは、話し合い活動だけでなく、図工な どで感想を伝え合う活動、体育などでアドバイスをしあう活動、国語などで音読を聞 き合う活動など、さまざまな活動が考えられる。どの活動にも言えることは、学び合 い活動では必ず、子ども同士の双方向の交流が行われるということである。 イ 温かい人間関係を作るための特別活動(日常の実践) 子どもにとって学級は学校生活の基盤である。一人一人が楽しい学校生活を送るた めには、受容的な雰囲気が不可欠であると考える。そこで、話しやすい雰囲気づくり、 教育環境づくりのために、朝の会、帰りの会、特別活動の中で、互いを認め合う活動 を取り入れたり、学級全体で取り組むきまりやめあてを作ったりする。 ② 具体的な進め方 ア 子どもの実態を把握する。 (4月) ○ アンケート、観察、聞き取り等により、どのようなことができるか、どのよう なことに課題があるかを把握する。 イ めざす子ども像を学年で設定する。 (東西校舎で相談して) ○ それぞれの学年で,子どもの実態に合わせてめざす子ども像を設定する。 ウ 授業の中に学び合い活動の場面を位置づけて全員が授業を公開する。 ○ 一人一人が,一年間継続して指導・実践していく,持ち味や長所を生かすこと のできる教科などを決める。 ○ 年に1回,めざす子ども像に迫るための学び合い活動を明らかにした指導案を 作成(略案)して実践を公開する。 授業公開に当たっての留意点 ・ 指導案は,授業の前日までに全職員に配布する。 ・ 学年部会の推進委員を中心に,学年で事前・事後検討会をもつようにする。 ・ 公開授業は,学年部会で時期が重ならないように調整の上実施する。 ・ 参観は、原則としてそれぞれの校舎内で行う。 エ 日常の実践に取り組む。 ○ 朝の会や帰りの会、学級活動の時間等に取り組む活動を決める。 ○ 決めた活動を、継続して取り組む。 ※ 中間報告書の作成(9~10月ごろ) オ 指導力向上のために全体授業研究の場を設定する。 ○ 手だてやねらい,指導の流れを明らかにした細案を作成して実践を公開する。 ※ 各校舎とも年2回(前期、後期)の実践。 (授業者は、1~3年、4~6年で各1名が望ましい。 ) ※ 授業者は,第1回全体会後に話し合って決める。 ※ 公開する時期は,授業者,推進委員長,校長,教頭,主幹教諭,教務主任が話 し合って決める。 カ 子ども像にどれくらい迫ることができたかを検証する。 ○ どの場面でどのように判断するのかを考える。 ○ 子どものどのような姿から判断するのかを考える。 キ 1年間を振り返る。 ○ 実態調査を行う。 (1月~2月) ○ 成果と課題を明らかにする。 ○ 課題を克服するための改善点を明らかにする。 ○ 最終報告書の作成 (4)年間計画 1学期 2学期 3学期 4月 2日(木) 努力点推進委員会 4月 3日(金) 努力点全体会 4月中に 実態調査、学年でめざす子ども像の設定 9月中旬 9月下旬 10月 5日(月) 10月 8日(木) 代表授業事前検討会 代表授業・事後検討会 中間報告会(西) 中間報告会(東) 2月29日(月) 最終報告会(合同) (5)推進方法 ① 推進委員会において、努力点の基本方針や内容、手だて、今後の推進方法について 検討する。 ② 全体研究会において、努力点目標の推進に向けて共通理解を図ったり、各学級の推 進の様子を報告したりする。 ③ 低・中・高学年部会で、学年の実態に即した目標や内容を明確にし、努力点推進の 様子に関する具体的な実施計画を行う。
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