N1 ( 三 ) 子供の躾は、社会の圧力によって為されるが、感化はそうではない。感化院とい うのがあるけれども、人を監禁して行なうことを感化とは言えまい。感化は受ける 者が自由に受け、与える者の意図を超えて与えられる。これが原則である。躾は、 そうはいかない。躾には、強制と罰とが伴う。それを喜んで受ける者はいないだろ う。そこで、躾の義務を合理的に説明する道徳教育が必要になる。しかし、躾を可 能にさせるものは、道徳教育ではない。社会の圧力である。 躾と感化とのこうした関係は、反対から見ることもできる。躾は、ある社会な り共同体なりが、任意の基準で強制するけれども、受ける者はそれに反抗したり、 無感覚になったりすることが可能である。感化のほうは、そういうわけにはいかな い。感化には、どこか不自由になる喜びがあり、この喜びに反抗しようとする者は いないだろう。躾は任意になされ、感化は否応なく起こる。 03 。 「反対から見ること」についての説明として最も適当なものは次のどれか。 1 躾や感化の生ずる結果から見るのと反対に原因から見ること。 2 躾や感化を受ける方から見るのと反対に与える方から見ること。 3 躾や感化を与える方から見るのと反対に受ける方から見ること。 4 躾や感化が成り立つ強制力から見るのと反対に任意性から見ること。 【句子差異】 句子差異】 車は急に止まれない 一、 車は急に止まれない。 二、 車は急に止まれない。 特に困りはしない → 不特別困難 別に困りはしない → 特別不困難 旭文~新一級 31 新一級~日語
© Copyright 2024 ExpyDoc