こちらをクリック

transposition
Study of Magic #005
2015/07/19
#005 transposition
!1
基本的な構造
AとBが入れ替わる。
AはXでX’の状態で、BはYでY’の状態で入れ替わる(Xはどこにどのような状態で存在するか)
Pのように入れ替わっていく(少しずつ、一瞬で)。
A、B:入れ替わる素材
カード、コイン、ボール、シルク、パン、人、フルーツ、心など
X、Y:AとBが在る場所
机の上、マジシャン・観客の手・足・ポケット・お尻の上・中・下、カップ・グラスの中、ハンカチの中など
X’、Y’:AとBが置かれている状態
置かれている、緩く・弱く包まれている、硬く・強く包まれている、など
P:入れ替わっていく様相
瞬間的に入れ替わる、少しずつ段階的に入れ替わる、中身だけ入れ替わるなど
#005 transposition
!2
カード同士の交換
Half × Half:半分ずつの入れ替わり(赤と青など)
1 × 1:立って行うトランスポジションなど
1 × 4:キックバック、ボックスなど
2 × 2:ラストトリックなど
2 × 4:ホテルミステリーなど
4 × 4:リセット、稲妻など
10 × 10:フォローザリーダーなど
1 × 13:
1 × 51:
#005 transposition
!3
作品群
◆Eclipse|Justin Miller, 『Bold Project 3』
コインをマジシャンのポケットの中へ入れ、観客に押さえてもらう。カードも選んでもらい、このカードをマジシャンが手で握ると、コインになっている。ポ
ケットの中からカードが出てくる。いずれも、サインカード、サインコイン。
◆Starship Leader|Arnaud Chevrier
Vernon、Ascanioのエースアセンブリの手順を元に。独特なカードタッチ。
◆Reset|Bebel
Bebelのリセット。2000年のFISMで演じている映像。リセットの前に、1枚と4枚の入れ替わりや、変化のパートあり。ジェスチャーがマジカル。
◆Fruit Transposition|Yif
フルーツの中身だけが入れ替わる現象。キウイと何か(何かよく分からない)、その後スイカとバナナ。ビジュアルが面白すぎる。中身だけ入れ替わると、
あべこべな絵ができあがる。
◆Ultimate disapearing Act|Oake
Britain’s Got Talentでの演技。イリュージョン。キックバック的な現象を見たときの感覚に似ているものを覚える。
◆A Fine Howdy Do|Eric Mead, 『Tangled Web』
銀貨と銅貨の入れ替わり。東京堂出版から角矢さんの翻訳で、『エリック・ミード クロースアップマジック』として出版されている。ウォークアラウンドで
のアプローチ、具体的な台詞、参考になる。また、”演技後の脚色”というテクニックについても。
◆El 'Uróboros'|Ignacio López
デック内の2枚のカードのトランスポジション。演出素敵。ループ。
#005 transposition
!4
◆F.S.C.|ノシタマサシ『貝殻サプリ』
※当日実演
◆Ambitious Coin|ノシタマサシ 『貝殻サプリ』
※当日実演
◆WICKED!+|John Bannon、ノシタマサシ、MO
※当日実演。参考文献:『MEGA WAVE』
◆デビリッシュリー・ダイレクト|高木重朗 『高木茂朗の不思議な世界』
※当日実演。
◆シンパセティック・シルク|『奇術入門シリーズ シルクマジック』
結び目の交換現象。タイトル通り、交換というよりも共鳴の方がしっくり現象も。
※シンパセティック・シルクに関する石田隆信氏のコラムはこちら(https://www.frenchdrop.com/column/?page=043)
◆Lazyman’s Three Coin Trick|TOMO YUKI 『CSB Routines』
※当日実演。
◆A.I.CSB Routine|AKIRA IMANISHI 『CSB Routines』
※当日実演
◆C.S.B Light|AKIRA IMANISHI 『CSB Routines』
※当日実演。
#005 transposition
!5
交換=入れ替わりのメモ
漫画『ONE PIECE』のローの技、シャンブルズ。物体、肉体、精神を入れ替えることができる。ただし、範囲は限定的。
精神だけが入れ替わる面白さ。
助けるために、入れ替えるという必然性。その瞬間、その場所・位置に存在していると危ないから、瓦礫などと入れ替える。
日常生活で入れ替わって欲しいと思うシーン。
何と何が入れ替わったら面白いか?
一部が入れ替わると、入れ替わったあとの絵が面白くなりやすい。フルーツの中身が入れ替わっているような。普段、日常では絶対に目にしない絵を作る。
こっそりと入れ替えておくだけで、成立する企み。
ミスディレクションの説明をしつつ、入れ替わり。リセットの演出の事例。
実際には、スローで見ると、普通に入れ替えているだけなんだけれど、の演出。
David Copperfieldのアヒルのスローモーションアクトのようなものができないか。
#005 transposition
!6
交換についてのプロット案
プロット案❶
キッズショー。男の子と女の子にそれぞれ一人ずつ舞台に上がってきてもらう。
10個くらいのプレゼントボックスがあり、そこからそれぞれ一つずつ選んでもらう。
そうすると、男の子が選んだ箱の中には「ぬいぐるみ」、女の子の選んだ箱の中には「ロボット」が入っている。男の子は「ロボット」の方が欲しく、女の
子は「ぬいぐるみ」の方がほしい。
それに気づいたマジシャンは、それぞれを箱の中に戻させて、マジカルジェスチャーを施すと、中身が入れ替わり、それぞれ欲しいものが手元に来るという
プロット。
プロット案❷
『名前』というタイトルのマジック。
紙袋が2つ。それぞれに名札のようなものが貼ってあり、片方には「りんご」、もう片方には「ぬいぐるみ」と書かれている。紙袋の中に入っているものを取
り出すと、それぞれ名札通りのものが入っている。それぞれを紙袋の中に戻し、名札だけを入れ替えると、中身も入れ替わってしまう。
さらに、名札に書かれている文字を消し、「りんご」には「レモン」、「ぬいぐるみ」には「ロボット」を書き直すと、紙袋の中のりんごがレモンに、ぬい
ぐるみがロボットに変わってしまう。
プロット案❸
あみだくじ。5人のA,B,C,D,Eであみだくじをする。
あみだくじの先には、スペードのA,2,3,4,5がそれぞれ書かれている。
A,B,C,D,Eであみだくじをすると、それぞれのカードが、下記の組み合わせになったとする。
実際に、それぞれの組み合わせ通りのカードを渡し、ポケットに入れてもらう。
A-スペードの2
B-スペードの4
C-スペードの3
D-スペードのA
E-スペードの5
#005 transposition
!7
A,B,C,D,Eの誰かに、あみだくじの線に一本だけ自由に線を加えてもらう。
そうすると、それぞれのあみだくじの先に書かれているカードが変わる。例えば、下記の組み合わせになったとする。
A-スペードの4
B-スペードの2
C-スペードのA
D-スペードの5
E-スペードの3
それぞれのポケットに入っているカードを見ると、新しい組み合わせ通りのカードに変わっている。
プロット案❹
スリのプロット。ポケットに入れた4枚のお札と、手元にある4枚のAが入れ替わる現象。
すられたときに、マジシャンはどうやって取り戻すのかを実演するというプロット。
プロット案❺
2つの本や雑誌のページが入れ替わる。観客が指定したページ。あるいは、あるページとあるページの文字や図、絵だけが入れ替わる。
#005 transposition
!8