やるばい よかばい 長崎大会

第 59 回
九州地区高等学校 PTA 連合会大会
やるばい
よかばい 長崎大会
【平成 27 年6月 18 日(木)~20 日(土)】
◆第3分科会「ココロのねっこをつなぐ PTA 活動」◆
<基調講演>
(パネルディスカッション)
講師 池田 尚(諫早市こどもの城館長)
<パネルディスカッション>
コーディネーター 浦川 末子(長崎短期大学 学長)
パネリスト 学校代表
松尾 博臣(長崎市立長崎商業高等学校 校長)
地域代表
濵本 和彦(長崎市職員)
保護者 PTA 代表
江口
教育関係機関代表 池田
真由美(長崎県立大村高等学校育友会 副会長)
尚(諫早市こどもの城館長)
テーマ 「ココロのねっこをつなぐ PTA 活動」~思いやりの心と志を育むために~
平成25年度、「いじめ防止対策推進法」が施行され、校種を問わず全国でいじめ防止に取り組
んでいる。しかし、いじめの潜在化や、不登校、また、犯罪の低年齢化の問題等は、未解決のまま
である。
身体だけが大人で、心が育っていない不安定な子どもたち。時代や社会の変化や流行に惑わされ
ない、そして、簡単に挫けない、強く太い心の根っこを育て、他者への思いやりの心や高い志を持
った子どもたちを育成することが急務である。
長崎県では、子どもの健やかな成長を促すために、大人のあり方を見直し、子どもの心を育てる
取り組みを平成20年度に条例に定め、
「ココロねっこ運動」として行っている。
子どもたちの健全な「ココロねっこ」を育て、周囲の子どもたちの「ココロねっこ」とつなぐこ
とで、いじめ等の問題も解決していくことができるはずである。そのために、私たち大人も、互い
の「ココロねっこ」をつないでいくことが必要である。第3分科会では、健全なコミュニティの再
構築のためにも、何ができるかについて議論を深めた。(大会冊子より)
基調講演では、生きる力、また視線を変えた言葉の使い方等についての話と、示唆に富む提言が
ありました。視線を変えた言葉の使い方とは、禁止用語ではなく相手主体の誘いの台詞、具体的に
は、「人に迷惑をかけない」を「人の喜ぶことをしてみろ」、「廊下を走らない」を「廊下を歩いて
行こう」また、Bing(存在)と Doing(行動)を分けて、
「あんた、ダメやねえ」を「あんた、”今”ダ
メやねえ」など、その他にも、
「これからがこれまでをつくる」という言葉も印象的でした。
パネルディスカッションでは、激変する社会の中で、子どもたちが思いやりと挫けない強さ、高
い志を持って生き抜くために、心の根っこを耕し健全なコミュニティを再構築することが必要だと
いう視点から、親や家庭でできること周りの仲間や大人ができることについて意見交換がなされま
した。今の子どもたちが人との信頼関係を築けず、困難に立ち向かえないように、親も子どもの成
績や行動が自分の評価のようであるかのように錯覚し、本当の意味で子どもたちに向き合えていな
いのではないかという投げかけがありました。それに対し子どもたちに生きる土台を築くための効
果的な取り組みがいくつかあげられました。ひとつは握手など肌に触れあうこと、子どもの心の成
長に不可欠な親の愛情を感じさせることで、子どもは自立へ迎える。もう一つは、地域に出て幅広
い年齢層の方と接し、厳しくとも本気で真剣に関わってくれる人に出会うこと。長崎くんちの練習
で子どもたちが成長していく姿を見てからこその実感の伴うお話でした。人と人との関係や絆が乏
しいといわれる世の中ですが、くんちに限らず私たちの周りに残る地域行事に積極的に関わること
で、人とつなぐことができる。そして、そんな特別な場でなくてもPTAという活動によって親同
士が繋がり合うことで子どもたちを包み込む暖かい大人の和ができあがり、そうすれば子どもたち
が健やかに成長できるはずだ。
豊かな教育力を持つ社会と繋がる親の姿そのものが子どもにとっての生きる土台となるはず、親
として地域の仲間や先輩の力を借りながら肩の力を抜いてしなやかに子どもたちに接していこう
と決意を新たにした。(分科会報告より)
◆報告・感想◆
今回の大会で、地域と家庭が一丸となっての教育力の向上を図る取り組みのすばらしさ、暖かい
人間観や人権意識と子どもの生きる力の育成にかける熱い思いとその取り組みが大変参考となり
ました。また、豊かな教育力を持つ社会と繋がる親の姿そのものが子どもにとっての生きる土台と
なるとの話があり、PTA活動のすばらしさを再認識することができました。
表彰においては、本校PTAを代表して、髙良PTA会長が団体表彰、大湾君代広報部副部長が
広報紙コンクール表彰で優良賞の表彰を受け、大変誇らしく思いました。
一身上の都合で1泊2日の慌ただしい日程となりましたが、多くの学びとともに、宿泊先の、に
っしょうかん新館「梅松鶴」では、あじさいの花と世界新三大夜景といわれる長崎の夜景を見るこ
とができ、心洗われました。参加させていただき感謝申し上げます。
報告者:教頭 星野 朗