平成28年2月29日 医療事故「抜歯部位の取り違え」について 今般、患者さんのご家族の同意が得られましたので、ここに公表いたします。 【経 緯】 患者さん(10 代・男性)は、本院歯科口腔外科・矯正歯科にて治療中でした。平 成 27 年7月、抜歯を行う歯科医師が、外来担当歯科医師から口腔内に埋まってい る左下智歯(親知らず)の抜歯の指示を受け抜歯したところ、その隣に傾いて埋まっ ていた左下第二大臼歯を誤って抜歯しました。患者さんとそのご家族に謝罪し、今 後は残った智歯(親知らず)を第二大臼歯の代わりとして治療する計画を説明し、本 院において治療を継続しております。 【事故の原因】 医療安全管理部は当該事例の経緯について調査を行い、医療安全管理委員会にて 検証を行った結果、以下が本事案発生の要因と判断しました。 ① 埋まっている歯を抜歯する際、確認が不足していた。 ② 歯科医師間の情報提供・コミュニケーション不足が重なった。 【再発防止対策】 今回の事故について、同様の事例の再発を防止するためのシステムを検討し、次 のように改定ならびに改善を行いました。 ① 処置開始前と抜歯操作前に、必ず上級医と共に口腔内とレントゲンを見比 べ「指さし」「読み上げ」確認をする。 ② 埋まっている歯や、見えにくい歯に関しては、抜歯する歯がはっきり見え る状態にしてから抜歯をする。 ③ 電子カルテに、レントゲンやCTの画像が大きく表示されるように書式を 変更し、注意点や模型図を書き込めるようにして、それを見ながら抜歯を行 う。 【病院長コメント】 今回、このような事例が発生し、患者さんとご家族の皆様に多大なご迷惑とご心 労、ご心配をおかけしたことにつきまして、心よりお詫び申し上げます。今後なお 一層医療安全に配慮し、再発防止に努める所存です。 【お願い】 患者さんご家族に、個人情報保護法を遵守し、プライバシー保護に万全を期する ことを条件にホームページ公表についてお願いしましたところ、ご同意をいただく ことができました。 公表内容については、患者さんご家族にご了承をいただいた範囲内で作成してお りますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。 〈本件照会先〉 宮崎大学医学部総務課長 電話 0985-85-1874 大西文昭
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