入所試験に向けて努力したこと 現場で見て,研修所で考えて

入所試験に向けて努力したこと
私は,法学部以外の学部出身ということから,法律の勉強は,専門用語も
多く,言葉自体が頭の中に入ってきませんでした。しかし,分からなくても,
一通り勉強するということを何度か繰り返すうちに,少しずつ理解ができるよう
になっていきました。また,仕事が終わったあとに勉強会に参加したり,裁判
官に答案をみてもらうなどして,答案の書き方も教わりました。
現場で見て,研修所で考えて
法学部出身者ではない裁判所書記官養成課程第二部生の研修期間は,
約2年間です。研修所で講義を受ける前に,所属する裁判所で行われる裁
判事務修習で実際の書記官事務に触れるので,具体的なイメージを持った上
で,講義を受けることができました。さらに2年目には,各地の裁判所で書記
官事務を体験する実務修習があります。ここで,それまでに研修所で学んだ内
容の理解を深め,また,自分に足りない点を確認することができました。講義を
聴いて疑問に思ったことは,他の研修生と話し合ったり,教官に質問したりし
て,理解を深めるようにしています。
自ら成長できる書記官
今までは,人前で話をしたり,自分から何か提案したりということは
どちらかというと苦手でした。今でも大人数の前で発表するのは緊
張するし,得意ではありませんが,グループ別討議など,他の研
修生と意見交換をする機会を何度も経験することによって,自分
の意 見 を以 前 より伝えられるようになり,成 長した自 分 を感じま
す。
書記官には,個々の場面に応じて臨機応変に対応
する力が必要だと思います。そのような実務の力は,
経験を積んでいく中で自然と身に付けられるものもあ
ると思います。しかし,それだけではなく,意識的に自
ら問題を発見し,検討し,解決策や方針を立てら
れるようにすることで,より身に付けられるものもありま
す。書記官任官後は,前例踏襲ではなく,立ち止
まって,自分の頭で考えて仕事をし,どんどん成長し
ていきたいと考えています。
来庁者目線を忘れずに
裁判員制度もそうですが,国民の感覚や視点を司法に取り入れることが,裁判所には求められています。勉
強をしていく上で,法学部出身ではない二部生だからこその感覚や視点を生かせる場面もあるはずです。国
民の感覚,視点を忘れない書記官になりたいです。
研修所では,充実したカリキュラムで,法律の知識のほか,書記官として考える力を身に付けることができま
す。法学部出身ではないから書記官になれるのか不安があるという方も,安心して受験してください。
白川静香(しらかわしずか) 平成23年採用 青森地方裁判所八戸支部 所属
裁判所書記官養成課程第二部11期生
趣味は,登山,絵画,音楽鑑賞,塗り絵,ランニング,料理
バトミントン