3月 平成28年3月3日 NHK広報局 会長定例記者会見要旨 Q.第67回日本放送協会放送文化賞について A.(籾井会長)放送事業の発展や放送文化の向上に功績のあった 方々に贈呈している、第67回日本放送協会放送文化賞の受賞者が 決まった。今年の受賞者は、歌舞伎俳優の尾上菊五郎さん、早稲田 大学理工学術院教授の髙畑文雄さん、東京都江戸東京博物館館長の 竹内誠さん、俳優の津川雅彦さん、NHK交響楽団名誉指揮者のヘ ルベルト・ブロムシュテットさん、歌手の由紀さおりさんの6人。3 月18日の放送記念日記念式典で贈呈式を行う。 (詳細は報道資料参 照) Q.インターネット同時配信の検証実験結果について A. (会長)スポーツ中継のインターネット同時配信の検証実験「試 験的提供A」を、 「2015NHK杯国際フィギュアスケート競技大 会」、 「第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会 決勝」 、 「第53回 日本ラグビーフットボール選手権大会」の3つのイベントで行った。 配信時間は合わせて14時間半で、トラブルもなく運用できた。テ レビ放送と比較したネット配信の遅延は、おおよそ50秒だった。 権利処理ができなかった映像を視聴できないようにする処理、いわ ゆる「ふたかぶせ」を「NHK杯フィギュア」で10分間、 「ラグビー 日本選手権」で3分間行った。訪問者数は「NHK杯フィギュア」 で8.4万人、「天皇杯サッカー決勝」で0.8万人、「ラグビー日 本選手権」で0.3万人だった。同時配信の利用のピークは、NH K杯フィギュアで羽生結弦選手が出場していた11月27日夕方で 1.3万人のアクセスがあった。来年度も試験的提供を続けていく 中で、権利処理や遅延時間の短縮などの課題の解決をはかりたい。 (詳細は報道資料参照) Q.「ふるさとの食 にっぽんの食」全国フェスティバルについて A. (堂元副会長)3月12日と13日の2日間、東京・渋谷のNH K放送センターを中心に開催する。今年も全国各地の食材や特産品 が販売され、自慢の郷土料理が味わえるほか、農業・漁業・酪農が 体験できるなど、家族そろって日本の食の豊かさに触れることがで きる。また、東日本大震災から5年の節目にあわせて、 「東北応援ゾー ン」で東北の食材を使った大鍋料理をチャリティーで提供するとと もに、岩手県大船渡市が舞台のドラマ「恋の三陸 列車コンで行こ う!」の出演者によるトークショーなど、様々な企画を実施する。 (詳 細はHP参照 http://www.nhk.or.jp/event) Q.東日本大震災から5年がたつが、会長就任後のNHKの防災・ 減災報道の取り組みについて A. (会長)命と暮らしを守る放送はNHKの使命の一つで、今の経 営計画の中で重点方針の一番目に掲げた。首都直下地震や南海トラ フの巨大災害等に備え、いかなるときも放送を継続するための設備、 体制の整備や訓練を続けている。電源のないところでも太陽光など で発電できる緊急展開用のロボットカメラを今年度は20ほど新た に整備し、鹿児島の桜島の噴火では、映像がただちに放送された。 豪雨や台風、各地の火山の噴火などでは、長時間に及ぶ緊急ニュー スをインターネットで同時配信したほか、震災の教訓を伝え、風化 を防ごうという取り組みとして、震災関連のNHKスペシャルは、 これまでに145本を放送、震災から5年にあたることし3月には 7本の集中放送を行う。 Q.NHKアイテックの多額不正事案を受け、役員が報酬を一部返 納したことについて A. (会長)NHKからもアイテックに非常勤監査役や取締役を出し てきているが、十分に指導・監督が出来ていないことが明らかになっ た。受信料で運営されるNHKの社会的責任は重く、会長以下、執 行部の役員全員が役員報酬を一部返納することにした。不退転の決 意で再発防止に取り組んでいきたい。 Q.総務大臣の電波停止をめぐる発言について A. (会長)われわれとしては、国民の知る権利に応えるために、放 送法に則って公平・公正、不偏不党、何人からも規律されず、自ら を厳しく律して放送にあたっている。今後もこの姿勢を変えずに やっていく。 Q.国際放送の強化と、外国人観光客が増える中での国際放送の役 割について A. (会長)今年度から実質的に国際放送を充実させていこうと、大 型ニュース番組や討論番組などを新設した。また日本各地のまだ知 られていない魅力を世界に発信するため、各地の放送局が制作した ドキュメンタリーなどを放送する番組を始めたほか、去年9月には 東北、11月には北海道を紹介する番組を集中編成した。今後も日 本の各地域の魅力を世界中に発信していく予定で、海外から多くの 人が全国津々浦々を訪れるようになれば非常にありがたいと思う。 (以上)
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