学校ICT支援員配置業務 特記仕様書 1.適用範囲 本特記仕様書は、草津市の発注する「学校ICT支援員配置業務」の実施に関し適用す る。本仕様書に定めない事項については、市と受託者間において協議を行うものとする。 2.事業の背景 現代の子どもたちには、情報活用能力をはじめとする「21世紀型能力」と呼ばれる 資質やスキルを身に付けることが必要とされており、学校教育にも、こうした21世 紀を生き抜く力を育む新たな学習スタイル・授業観を創造することが求められてい る。市では、教員に授業改善を促すためのツールとして、学校へのICT導入を積極 的に推進しており、電子黒板やタブレット端末等のICT活用を通じて、「教える授 業」から「学び合う授業」への転換を図ることで、児童生徒にとって「わかる授業」 「楽しい授業」の実現を目指して取組を進めている。 3.業務の目的 本業務は、教育委員会や学校の依頼に応じて、学校ICT支援員(以下「支援員」とい う。 )を市内の小中学校等に派遣し、ICTに関する様々なサポート(技術支援、校務 支援、授業支援等)を提供することを通じて、学校現場におけるICTの利活用を促進 し、児童生徒の情報活用能力の育成と授業改善に向けた教員の取組を支えることを目 的として実施する。 4.委託期間 契約日から平成29年3月31日まで (支援員の配置は、平成28年5月1日から平成29年3月31日までとする。 ) 5.履行場所 教育委員会が指定する以下の小学校14校および中学校6校、草津市立教育研究所 場 所 住 所 志津小学校 草津市青地町827 志津南小学校 草津市若草二丁目16-2 草津小学校 草津市草津三丁目14-5 草津第二小学校 草津市大路二丁目7-62 矢倉小学校 草津市矢倉二丁目5-50 渋川小学校 草津市西渋川二丁目8-55 1 老上小学校 草津市野路町517 老上西小学校 草津市矢橋町508-1 玉川小学校 草津市野路九丁目6-12 南笠東小学校 草津市南笠東四丁目4-1 山田小学校 草津市北山田町350 笠縫小学校 草津市上笠一丁目6-2 笠縫東小学校 草津市平井三丁目8-1 常盤小学校 草津市志那中町119 高穂中学校 草津市追分七丁目6-1 草津中学校 草津市草津二丁目16-8 老上中学校 草津市矢橋町7-1 玉川中学校 草津市野路東三丁目3-18 新堂中学校 草津市新堂町111 松原中学校 草津市下笠町110 草津市立教育研究所 草津市青地町1086 6.業務委託料の支払時期および支払方法 月額払とし、期間中均等の月額単価金額について、業務提供月の翌月末までに支払うも のとする。但し、初回の平成28年4月分および5月分については、6月末までにまと めて支払うものとする。 7.業務概要 (1)サポート実施体制 受託者は、支援員が学校での支援活動を円滑に行えるよう、支援員への研修・育成、 バックアップおよび活動管理のために必要な体制を構築すること。 ①支援員およびリーダー業務責任者の配置 ・年間を通じて支援員4名(常勤4名による業務相当分)の巡回訪問支援に必要な 人員を確保し、組織すること。 ・上記支援員とは別に、支援員を指揮監督するリーダー業務責任者を1名以上設置 すること。但し、リーダー業務責任者については、常勤を要件とはせず、また、必 ずしも本市専任である必要はないものとする。 ・リーダー業務責任者は、学校における3年以上の業務経験を有する者とし、各支 援員からの相談や支援要請、教育委員会や学校との調整等に迅速に対応できるよ う体制を構築すること。リーダー業務責任者は、指定の業務を遂行するため、担当 校を持たないこと。 2 ・業務経験のない支援員を派遣する場合(初回訪問時)または契約期間中に支援員 に変更が生じた場合等は、必要に応じてリーダー業務責任者が、1回以上の同行 実地研修を行うこと。 ②支援員の採用および育成 ・受託者は、学校への支援に必要な知識やスキルを持った人材の確保に努めるもの とし、経験や技能が不足すると判断された場合には、事前研修等を通じて業務の 履行に必要なレベルに到達するまで支援員を育成したうえで派遣すること。また、 派遣後についても、必要に応じて、フォローアップ研修を実施すること。 ③業務支援に関する事前準備 ・訪問支援日については、学校側とスケジュールを調整のうえ、前月25日までに 教育委員会へ月間の業務実施計画書を提出すること。また、訪問日の支援内容に ついても予め調整しておき、必要に応じて、当日使用する機器やソフトウェアに 関する知識、授業実践事例、その他資料等を支援員に教示すること。 ④課題の共有、実践事例集の作成 ・支援員を適切に管理し、支援員が学校への支援活動を円滑に進めるため、メーリン グリストや専用 WEB サイト等の情報共有の仕組みを整えるとともに、支援員間で 課題の共有を行うこと。 ⑤情報提供、政策助言 ・授業や学びの質の向上を目的として、国の最新の教育動向や他の自治体の先進事例 等について情報提供を行うこと。また、市の求めに応じて、教育情報化推進のため の方策等について、政策助言を行うものとし、必要に応じて本社からのサポートを 受けられる体制を構築すること。 (2)主な業務内容 ①授業支援 ・ICTを活用した授業の運営補助、効果的な授業に向けた指導助言 ・ICT機器、ソフトウェアの設定、操作指導 ・電子黒板やタブレット端末、各種ソフトウェアの活用に向けたアドバイス ・教育研究所スキルアップアドバイザー(元校長等による若手教員への個別指導 を担当)との協力・連携 ②校務支援 ・学校ホームページの作成・運営支援 ・授業実践事例、授業で活用できる教育用コンテンツの紹介および作成支援 ③技術支援 ・機器やソフトウェアの設定、メンテナンス ・機器やソフトウェアに係るトラブルシューティング 3 ・ICTに関する校内研修のサポート ④その他 ・その他必要に応じて、教育委員会の指示する業務支援を行うこと。 (3)勤務体制 ①配置期間は、平成28年5月1日から平成29年3月31日までとする。 ②上記配置期間における常勤4名による総稼働日数(年次有給休暇の日数は除く。) を算出し、期間全体を通じて配置日数がそれを下回らないよう調整すること。 ③月曜日から金曜日を配置日とし、原則担当校制による配置を行うこと。 ④配置時間は、原則午前8時30分~午後5時15分の間(休憩1時間を含む。 )と する。 ⑤1校につき原則1日を単位に、巡回による支援にあたること。 ⑥配置日、配置時間、業務内容の詳細等については、学校側と十分に協議調整したうえ で決定すること。また、学校の希望に添えるよう努力すること。 ⑦小学校については、希望により1食当たり223円で、給食を提供することが可能。 (但し、事前申し込み制で、3日前以降のキャンセルは不可。 ) ⑧支援員用の事務用机と椅子、端末については、原則として学校側で用意するものとす る。 ⑨配置並びに巡回の体制等については、より適切と考えられる方法等があれば受託者 において提案できるものとする。 8.支援員の条件 ①支援員は、各学校が目指す教育方針に理解を示すとともに、その運営や活動を支援 しようとする意欲と熱意を持ち、教育現場における礼儀やマナー等を遵守すること ができる者であること。 ②学校関係者(教職員) 、児童生徒とのコミュニケーションが図れる者であること。 ③委託期間中や委託期間終了後も、知り得た情報を漏らさず守秘義務を遵守できる者 であること。 ④ICTに関する基本的知識やスキルを有し、下記の条件のうち一つ以上あてはまる 者であること。 (ⅰ)支援員としての業務経験がある。 (ⅱ)支援員能力検定試験、情報処理技術者試験等の資格を有する。 (ⅲ)ⅰ、ⅱと同等の能力を有する。 ⑤業務未経験者を配置する場合は、事前研修等によって、業務履行に必要な知識やスキ ルを十分習得させたうえで派遣すること。 4 9.業務委託料 ①委託料には、次の内容の経費を含むものとする。 ・人件費(給与・手当・交通費・保険料等) ・需用費(消耗品費・研修費・通信費等) ②委託料には、支援員への人件費以外に、支援員への研修、業務履行の際に必要となる 機械・器具のレンタル料、消耗品費、通信費等の一切の経費が含まれるものとする。 また、備品等の財産の取得は認められない。 10.サポートデスク ①支援員の訪問支援日以外の日においても、ICTの利活用や日程調整等に関して、学 校が相談することのできる連絡先(サポートデスク機能)を用意すること。リーダー 業務責任者にその役割を担当させることも可能とする。 ②機器の故障やソフトウェアの操作方法、ネットワーク障害等に関する問い合わせお よび個別の保守対応については、導入業者の責任により実施するものとし、上記サポ ートデスクの対応事項からは除外するものとする。 ③問い合わせ時間は、平日9時から17時の間で対応すること。 11.共有資源 ①授業支援事例としてICT機器およびデジタルコンテンツを活用した授業実践事例、 学習指導案等を有していること。 ②情報モラル教育に関する授業実践事例を有していること。 ③情報活用能力育成に関するプログラムを有していること。 ④支援員の育成・研修に必要なプログラムを有していること。 ⑤情報研究機関等の教育的知見に関する基盤を有し、教育委員会や学校に対し適切な 情報提供ができること。 12.定例会の開催 ①年6回以上、支援員を対象とした定例会を実施すること。 ②定例会では、各学校での活動内容の共有、模擬授業の実施、教育知識の習得のための 研修等を行うこと。 13.業務報告 ①毎月の各学校における勤務状況を配置日程別、授業時間別、活動内容別等にまとめて 業務報告書を作成し、翌月末までに提出すること。 ②年に 1 度、受託者による学校向け(管理職と情報教育担当)の満足度調査を実施し、 集計したものを提出すること。 5 ③各学校における業務支援を通じて、ICTを活用した授業の好事例等を実践事例集 (様式は任意)として集約し、提出すること。 14.支援員の交替について 支援員が誠実に業務を遂行しない場合や、児童生徒、教員、教育委員会等との関係が 円滑にいかない場合は、受託者において適宜指導を加えるものとする。指導を加えて も改善の見込みがない場合は、教育委員会と協議のうえ、交替させるものとする。 15.業務履行中および履行場所への移動中における事故について 支援員の履行場所への移動中の身体に係わる事故については、受託者の責任におい て一切の処理を行うものとする。また、加害者となった場合についても、受託者の責 任において一切の処理を行うものとする。 16.情報安全対策遵守事項について ①本契約に基づき業務上知り得た情報について、第三者に開示・提供・漏洩してはなら ない。なお、契約終了後も同様とする。 ②本業務に従事する支援員は、身分証明書(顔写真付き)を常時携行し、求めがあった場 合はこれを提示すること。 ③受託者は、支援員に対して情報安全策の徹底について周知すること。 ④本業務を履行する際に、情報安全に係る事故が発生、またはそれらの疑いもしくは恐 れがあった時は、適切な措置をとるとともに、速やかに報告すること。 17.その他 ①受託者は、学校側とのトラブルが生じないように努めるものとし、トラブルが生じた 場合は、受託者が窓口となって早期に解決すること。業務を遂行していく上で、疑義 等が生じた場合は、教育委員会の指示に従うこと。 ②受託者は、支援員が疾病その他の理由で所定の業務を行えない場合、支援員の代替配 置を迅速かつ適切に行うこと。 ③受託者は、市が実施している環境マネジメントシステムに配慮し、環境にやさしい 事業活動を心掛けること。 ④梅雨から夏期にかけての時期は、以下の熱中症予防に万全を期すこと。 ・高温多湿な作業場所での作業中は注意し、また頻繁に巡視を行うこと。 ・無理な作業は控え、健康状態にも十分配慮すること。 ・スポーツドリンク等の塩分を含む飲み物を摂取し、休憩をとるなど適切な対策を講 じること。 6 参照:「草津市民を対象とした熱中症予防対策」や「職場における熱中症の予防 (厚生労働省)」(いずれも本市のホームページに掲載) ⑤個人情報を取り扱う際は、「個人情報取扱特記事項」及び「情報セキュリティ特記 事項」を遵守すること。 7 <別記>個人情報取扱特記事項 (目的) 第1条 この契約で定める個人情報取扱特記事項(以下「特記事項」という。 )は、個人情 報(特定個人情報を含む。以下「個人情報」という。)を取り扱う業務の契約に関する情 報の取扱いについて、必要な事項を定めるものである。 (基本的事項) 第2条 この契約により、委託者から業務を受託し情報を取り扱う者(以下「受託者」とい う。 )は、この契約による業務(以下「業務」という。 )を処理するため個人情報を取り扱 うに当たっては、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号) 、行政手続に おける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27 号)、条例、その他関係法令の規定、草津市情報セキュリティポリシーの趣旨を遵守し、 業務を履行するために必要な個人情報を適正に取扱わなければならない。 2 前項の規定は、本契約終了後も有効に存続するものとする。 3 受託者は、業務を通じて知り得た情報を正当な理由なく他人に知らせ、または不当な目 的に使用してはならない。 4 受託者は、業務を履行するに当たって、情報の漏えい、滅失、毀損および改ざんの防止 その他情報の適正な管理のために必要な措置を講じなければならない。 (管理体制の整備) 第3条 受託者は、個人情報の適正な管理を実施する者として総括責任者を選定して管理 組織を整備するとともに、前条第4項の措置に係る管理規程または具体的な取扱い内容 を規定しなければならない。 2 受託者は、前項に定める管理体制を書面により速やかに発注者に通知しなければなら ない。管理体制を変更するときも同様とする。 3 受託者は、業務を行う場所および情報を保管する施設その他情報を取り扱う場所にお いて、入退室の規則および防災防犯対策その他必要な情報セキュリティ対策を講じなけ ればならない。 (業務従事者の監督) 第4条 受託者は、受託者の総括責任者に、業務に関わる責任者および業務に従事する者 (以下「業務従事者」という。 )が業務を通じて知り得た個人情報を正当な理由なく他人 に知らせ、または不当な目的に使用しないよう、ならびに業務に関する個人情報を安全に 管理するよう、必要かつ適切な監督を行わせなければならない。この契約が終了し、また は解除された後においても同様とする。 2 責任者は、本件特記事項に定める事項を適切に実施するよう、業務に従事する者を監督 しなければならない。 3 業務に従事する者は、責任者の指示に従い、本件特記事項に定める事項を遵守しなけれ 8 ばならない。 4 受託者は、業務に関わる業務従事者に対して、秘密保持に関する誓約書を提出させなけ ればならない。 (責任者等の届出) 第5条 受託者は、第3条の総括責任者、前条の責任者および業務従事者を定め、書面によ りあらかじめ、委託者に報告しなければならない。総括責任者、責任者および業務従事者 を変更する場合も、同様とする。 (教育の実施) 第6条 受託者は、個人情報の保護、情報セキュリティに対する意識の向上、本件特記事項 において業務従事者が遵守すべき事項その他業務の適切な履行に必要な教育および研修 を、業務従事者全員に対して実施しなければならない。 (派遣労働者等の利用時の措置) 第7条 受託者は、業務を派遣労働者、契約社員その他の正社員以外の労働者に行わせる場 合は、正社員以外の労働者にこの契約に基づく一切の義務を遵守させなければならない。 2 受託者は、委託者に対して、正社員以外の労働者の全ての行為およびその結果について 責任を負うものとする。 (再委託の禁止) 第8条 受託者は、委託者が書面により承諾した場合を除き、個人情報の取扱いを自ら行う こととし、第三者にその処理を委託(以下「再委託」という。)してはならない。 2 受託者は、個人情報の取扱いを再委託しようとする場合または再委託の内容を変更し ようとする場合には、あらかじめ次の各号に規定する項目を記載した書面を委託者に提 出して、委託者の書面による承諾を得なければならない。 (1) 再委託を行う業務の内容 (2) 再委託で取り扱う個人情報 (3) 再委託の期間 (4) 再委託が必要な理由 (5) 再委託の相手方(名称、代表者、所在地、連絡先) (6) 再委託の相手方における責任体制ならびに責任者および従事者 (7) 再委託の相手方に求める個人情報保護措置の内容(契約書等に規定されたものの写 し) (8) 再委託の相手方の監督方法 3 前項の場合、受託者は、再委託の相手方にこの契約に基づく一切の義務を遵守させると ともに、受託者と再委託の相手方との契約内容にかかわらず、委託者に対して再委託の相 手方による個人情報の取扱いに関する責任を負うものとする。 4 受託者は、再委託契約において、再委託の相手方に対する監督および個人情報の安全管 理の方法について、具体的に規定しなければならない。 9 5 受託者は、業務を再委託した場合、その履行を管理監督するとともに、委託者の求めに 応じて、その状況等を発注者に報告しなければならない。 6 再委託した事務をさらに委託すること(以下「再々委託」という。)は、原則として認 めない。ただし、やむを得ない理由により再々委託が必要となる場合には、第2項中の「再 委託の内容を変更しようとする場合」として扱うものとし、同項各号中の「再委託」を 「再々委託」と読み替える。 7 受託者は、委託者の承諾を得て再々委託を行う場合であっても、再々委託の契約内容に かかわらず、委託者に対して個人情報の取扱いに関する責任を負うものとする。 (取得の制限) 第9条 受託者は、業務を処理するため個人情報を取得する場合は、その目的を明確にし、 目的を達成するために必要な範囲で、適法かつ適正な方法により取得しなければならな い。 (目的外利用および提供の禁止) 第10条 受託者は、発注者の書面による承諾がある場合を除き、業務の履行により知り得 た個人情報をこの契約の目的以外に利用し、または第三者に提供してはならない。 (複写または複製の禁止) 第11条 受託者は、業務を履行するに当たって委託者から貸与された個人情報が記載ま たは記録された文書および資料その他ファイル等を、委託者の指示または承諾を得るこ となく複写し、または複製してはならない。 (個人情報の安全管理) 第12条 受託者は、業務を処理するために収集、作成した個人情報または委託者から提供 された資料に記録された個人情報を漏えい、紛失、毀損または滅失(以下「漏えい等」と いう。 )することがないよう、当該個人情報の安全な管理を徹底しなければならない。 2 受託者は、委託者から業務を処理するために利用する個人情報の引渡しを受けた場合 には、委託者に受領書を提出しなければならない。 3 受託者は、第1項の個人情報を取り扱う場所(以下「作業場所」という。)を特定し、 あらかじめ委託者に届け出なければならない。その特定した作業場所を変更しようとす るときも、同様とする。 4 受託者は、委託者が承諾した場合を除き、第1項の個人情報を作業場所から持ち出して はならない。 5 受託者は、第1項の個人情報を運搬する場合は、その方法(以下「運搬方法」という。) を特定し、あらかじめ委託者に届け出なければならない。その特定した運搬方法を変更し ようとするときも、同様とする。 6 受託者は、業務従事者に対し、身分証明書を常時携行させるとともに、事業者名を明記 した名札等を着用させて、業務に従事させなければならない。 7 委託者は、受託者に対し業務従事者の身分証明書等の提示を要求することができる。受 10 託者は、委託者の求めに対して速やかに身分証明書等を提示しなければならない。 8 受託者は、業務を処理するために使用するパソコンや記録媒体(以下「パソコン等」と いう。 )を台帳で管理するものとし、委託者が承諾した場合を除き、当該パソコン等を作 業場所から持ち出してはならない。 9 受託者は、業務を処理するために、作業場所に私用パソコン、私用記録媒体その他の私 用物を持ち込んで使用してはならない。 10 受託者は、業務を処理するパソコン等に、個人情報の漏えい等につながるおそれがあ る業務に関係のないアプリケーションをインストールしてはならない。 11 受託者は、導入したシステムのOS、ミドルウェアおよびアプリケーションのセキュ リティホールが設置されることがないよう、万全を期さなければならない。 12 受託者は、コンピューターウイルス等のネットワーク上の脅威に対し、十分な対策を 講じなければならない。 13 受託者の経営不振等により、市の情報資産が保存されている機器が債権者に差し押 さえられるなどして、情報資産が外部に漏えいすることのないよう、対策を講じなければ ならない。 14 受託者は、第1項の個人情報を、秘匿性等その内容に応じて、次の各号の定めるとこ ろにより管理しなければならない。 (1) 個人情報は、金庫、施錠が可能な保管庫または施錠もしくは入退室管理の可能な保 管室等に保管しなければならない。 (2) 個人情報を電子データとして保存または持ち出す場合は、暗号化処理またはこれと 同等以上の保護措置をとらなければならない。 (3) 個人情報を電子データで保管する場合、当該データが記録された記録媒体およびそ のバックアップデータの保管状況ならびに記録された個人情報の正確性について、 定期的に点検しなければならない。 (4) 個人情報を管理するための台帳を整備し、個人情報の受渡し、使用、複写または複 製、保管、廃棄等の取扱い状況、年月日および担当者を記録しなければならない。 (返還、廃棄または消去) 第13条 受託者は、業務を処理するために委託者から引き渡され、または受託者自ら作成 しもしくは取得したすべての個人情報について、業務完了時に、委託者の指示に基づいて 返還、廃棄または消去しなければならない。 2 受託者は、前項の個人情報を廃棄する場合、記録媒体を物理的に破壊する等当該個人情 報が判読、復元できないように確実な方法で廃棄しなければならない。 3 受託者は、パソコン等に記録された第1項の個人情報を消去する場合、データ消去用ソ フトウエア等を使用し、通常の方法では当該個人情報が判読、復元できないように確実に 消去しなければならない。 4 受託者は、第1項の個人情報を廃棄または消去したときは、完全に廃棄または消去した 11 旨の証明書(情報項目、媒体名、数量、廃棄または消去の方法、責任者、立会者、廃棄ま たは消去の年月日が記載された書面)を発注者に提出しなければならない。 5 受託者は、廃棄または消去に際し、発注者から立会いを求められたときは、これに応じ なければならない。 (事故発生時の対応) 第14条 受託者は、業務の処理に関して個人情報の漏えい等の情報セキュリティに関す る事件・事故等(以下「事故等」という。)の発生があった場合は、当該事故等に係る個 人情報の内容、数量、発生場所、発生状況等を書面により委託者に直ちに報告し、その指 示に従わなければならない。 2 受託者は、事故等があった場合には、直ちに被害を最小限にするための措置を講ずると ともに、前項の指示に基づいて、当該事故等に係る事実関係を当該事故等のあった個人情 報の本人に通知し、または本人が容易に知り得る状態にする等の措置を講ずるものとす る。 3 受託者は、委託者と協議の上、二次被害の防止、類似事案の発生回避等の観点から、可 能な限り事故等に係る事実関係、発生原因および再発防止策の公表に努めなければなら ない。 4 受託者は、第1項の場合に備え、緊急時連絡体制を整備しなければならない。 5 委託者は、事故等があった場合、住民に対し適切な説明責任を果たすため、当該事故等 の公表を必要に応じ行う。 (業務の定期報告および緊急報告義務) 第15条 受託者は、委託者に対し、業務の状況を定期的に報告するものとする。ただし、 緊急時および必要があるときは、その都度報告するものとする。 (市による監査、検査) 第16条 受託者は、情報セキュリティ管理状況について、委託者の求めに応じて報告する ものとする。また、委託者が必要に応じて監査または検査を実施する場合は受け入れなけ ればならない。 2 受託者は、発注者が必要とする場合は、作業場所へ委託者の職員の立ち入りを認めるも のとする。 (契約の解除) 第17条 委託者は、受託者が本件特記事項に定める義務を果たさない場合は、本件業務の 全部または一部を解除することができる。 2 受託者は、前項の規定に基づく契約の解除により損害を被った場合においても、委託者 にその損害の賠償を求めることはできない。 (損害賠償) 第18条 受託者は、本件特記事項に定める義務に違反し、または怠ったことにより委託 者が損害を被った場合には、委託者にその損害を賠償しなければならない。 12 <別記>情報セキュリティ特記事項 (秘密の保護および資料等に対する権利等) 第1 受託者は、草津市情報セキュリティポリシーの趣旨、草津市個人情報保護条例ならびに その他関連諸法令を遵守し、業務を行うにあたっては、善良な管理者の注意をもって行うと ともに、業務上知り得た事項について守秘義務を負うものとする。 2 前項の規定は、本契約終了後も有効に存続するものとする。 3 業務を行うために、委託者が受託者に提供する物件および受託者が委託者に提供する 物件ならびに業務の完了に基づき発生した物件(資料およびこれから得られる情報等を 含む。以下「資料等」という。)は、委託者に帰属するものとし、業務完了後は速やかに返 還するものとし、委託者の承認または指示があった場合を除くほか、受託者は複写や抜 粋その他いかなる方法においても業務以外の用途に供してはならない。 4 受託者は、業務を行うために必要な設備、資料等の管理が安全かつ適切に行われるよう 有効な措置をとるものとする。 5 受託者は、同条第1項から第4項までの権利および義務について、従業員に対し周知徹 底する義務を負うものとする。 (身分証明書等の提示) 第2 委託者は、受託者に対し業務に従事する者の身分証明書等の提示を要求するができ る。受託者は、委託者の求めに対して速やかに身分証明書等を提示しなければならない。 (定期報告) 第3 受託者は、委託者に対し業務の進捗状況等を、定期的に報告するものとする。 2 報告方法および内容は、委託者、受託者協議して定めるものとする。 (監査) 第4 委託者は、委託者が必要と認める場合において、受託者に対して、定期もしくは随時に 当該業務に関して監査を実施できるものとし、受託者はこれを拒否できないものとする。 13
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