診療科のご案内 vol.2 小児外科 大阪府立母子保健総合医療センター ■内視鏡下手術や傷跡が目立たない手術を積極的に行っています 長年勤務されました窪田昭男部長に代わ り、2014 年 7 月に着任いたしました小児外 科 臼井でございます。2015 年から 5 名のス タッフに研修医を加えた 8 名体制となり、日 夜小児外科診療に励んでいます。 当センター小児外科は、従来から力を入れ てきた新生児外科、消化器外科、腫瘍外科な どの実績から、小児外科分野の専門的疾患を 中心に診療を行っているイメージを持たれが ちですが、鼠径ヘルニアなどの日常疾患につ いても積極的に診療しています。特に最近で ▲ 上段左から、井深、曺、臼井、奈良 は、低侵襲で手術の傷跡が目立たない内視鏡下手術を推進しています。2015 年からは男児の鼠径ヘルニア に対しても、腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術を導入し、これまで年間 60〜70 件であった内視鏡下手術は、 2015 年には 175 件(全体の約 30%)と約 3 倍に増加しました。新生児の消化管奇形をはじめ、急性虫垂 炎を含む多くの消化器疾患に対しては、 「おへそ」を利用した創から手術を行うことで、術後にどこを切っ たか分からないぐらい傷跡が目立たなくなる手術を行っています。 内視鏡下手術や「おへそ」を利用した手術は、筋肉を最小限に切開するため、低侵襲で術後の回復も早く なり、結果的に入院期間を短縮できます。内視鏡下漏斗胸根治術(Nuss 手術)や経皮内視鏡的胃瘻造設術 (PEG)では、クリニカルパスを利用することによって術後 1 週間程度で退院していただいています。ま た、鼠径ヘルニアについては、男女を 問わず原則として日帰り手術(手術当 日入退院)を行っています。高度な診 療を要する専門的疾患に対しても、安 全で確実な治療を心がけることで、結 果的に術後合併症が減少して早期退 院が可能となります。私どもは、患者 さんの QOL やご家族の利便性を考え て、今後も傷跡の縮小と入院期間の短 縮を心がけた診療を行っていきます。 ■丁寧な説明を心がけています 患者さんやご家族に対して、術前に治療方法やリスクを、術後に経過や病状を丁寧にご説明することはも ちろんですが、ご紹介いただいた先生方に対して、術後に結果や経過を丁寧にご報告することが大切だと考 えています。胎児診断症例をご紹介いただいた産科の先生をはじめ、貴重な症例をご紹介していただいた先 生方に対して、丁寧な診療報告書をお送りするように心がけています。 ■外科的救急疾患も積極的に取り扱っています 改修工事が終了し、2016 年 5 月には 2 階東(乳幼児外科系)病棟が再オープンします。昨年は患者さん 受け入れに際して大変ご迷惑をおかけしましたが、今後はよりいっそう緊急を受け入れやすい病棟体制に変 わります。私どもは、手術を必要とする急性虫垂炎や腸重積、異物誤飲など、外科的救急疾患も積極的に取 り扱っています。病床が許す限り積極的に患者さんをお引き受けいたしますのでお気軽にご相談下さい。 小児外科スタッフ 診療実績(2015 年) 診察日 担当医師 得意分野 火 臼井規朗 小児呼吸器外科・新生児外科・出生前診断 木 曺 内視鏡下手術・小児消化器外科・外科栄養 内視鏡下手術件数:175 件 木 奈良啓悟 内視鏡下手術・直腸肛門奇形・便秘排便異常 新生児外科症例数: 70 件 火 正畠和典 小児外科一般 新生児手術件数: 52 件 金 井深奏司 小児外科一般 胎児診断症例数: 42 件 英樹 全麻下手術件数: 585 件 全麻下検査件数: 21 件 入院中の看護 お子様やご家族の治療(手術)や検査に伴う苦痛や不安が 少しでも軽減できるように、子どもの目線を大切にし、 年齢に応じたわかりやすい説明を行い、 治療に参加できるように関わっています。 また、治療中であっても遊びや学習が保障されるように、 保育士や心理士、学校教員などと連携し、 子どもの成長発達を促すよう一緒に考え、支援しています。 麻酔科外来の診察中には、手術室看護師と一緒に麻酔に使うマスクに触れて 呼吸の練習をしたり、手術室をイメージできるような玩具(プレパラウッド)を プレパラウッド 見たりして遊びます。 マスクには、いちご、ぶどう、さくらんぼの匂いが ついていて、好きなものを選べます。 泉北高速鉄道 光明池駅 徒歩 5 分 子どもの手術は当センターにお任せください ・小児の麻酔、看護に精通しています。 ・家族の付き添いが必須ではありません。 大阪府立母子保健総合医療センター 初診予約:患者支援センター FAX 〒594-1101 和泉市室堂町 840 TEL0725-56-1220(代表) 0725-56-5605(24 時間受付:午後 7 時以降受領の FAX の回答は次の受付開始後です) (2016 年2月作成)
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