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国際事業化研究センター研究者支援プロジェクト
「海外からの講演者招へい助成事業」
講演会報告書
工学部
教授
情報科学科
山内泰樹
1.招へい期間
2015 年9月24日(木)〜10 月3日(土)
2.招へい中の行動
9 月24日(木):来日.米沢に移動
9 月25日(金)〜27日(日):日本色彩学会に参加.招待講演(27日)
28日(月)〜10 月2日(金):共同研究打ち合わせ
10 月1日(木)13:00〜14:30
本学大学院生向けに講演会を開催.
3.講演会報告
色彩学会の招待講演という形で第二日目の冒頭にワシントン大学の James
Kuchenbecker 研究員の招待講演が行な
われた.Kuchenbecker 氏は,色覚にお
ける遺伝子解析や ERG と呼ばれる手法
で世界の先端的な研究を行なっている
Neitz 研究室にて長年勤務している.聴
衆は,学会参加の150名中120名程
度であった.講演タイトルは,「Ethics
variation in the ratio of long- to
middle-wavelength cones, and progess
on gene therapy for tetrachromacy」で
あった.人間の網膜上に分布する光受容
器である錐体は,色覚を司ることが知ら
れており,その感度の違いから長,中,
短波長錐体,もしくは L-, M-, S-錐体と呼
ばれている.その存在比率が人種によっ
てどのように異なるか,また
Neitz 研究室で精力的に行われ,
世界の最先端の研究でもある遺伝
子治療に関する研究紹介の2つの
トピックスから構成された.
講演では,図を多く,
(なるべく)
平易な英語での発表を心がけても
らい,錐体の中で,長・中波長に
感度を有する L/M 錐体比が人種
間でどのように異なるかについて,膨大な実験データに基づき紹介された.こ
の中には,山形大学で収集された共同研究の成果も含まれていた.また,二色
型のサルにベクターを注入した結果,三色型の応答を示すようになった,との
実験結果については,色検出テストを注入前後で行なった動画が実際に示され,
サルの検出率が大きく変化したことをビジュアル的に示した説明があった.発
表後には,活発な質疑応答がなされ,大会参加者が興味深く聴講していたこと
を示していた.
この発表を,10 月1日には,より平易にし,大学院生向けに再度講演しても
らった.聴講していた学生が情報科学科の山内研究室,永井研究室の学生で,
視覚や色覚に関する勉強をしてきてはいたものの,英語での講演会ということ
で理解度はあまり高くなかったが,逆に英語の重要性を理解するきっかけにな
っていたようである.
3.終わりに
以上,二回の講演会を開催し,最先端の研究を紹介してもらった.
特に学会での招待講演ということで,山形大学の学生のみならず,参加した学
会員全員にとって貴重な機会となった.残りの期間では,共同研究に関する議
論や実験装置の更新等非常に密度が濃く,実りのある訪問を実現することが出
来,今後の共同研究の更なる加速化が期待出来る.
招へい申請を承認してくださった国際事業化研究センターに感謝する.