第5学年学級活動学習指導案 平成27年6月15日(月)第3校時 5年1組教室 第5学年1組 指導者 教諭 三浦 純子 1 題材名 「花山合宿に向けてチーム体験を味わおう~しりとりリレー~」 2 題材について (1)題材観 本題材は、習指導要領特別活動編の学級活動の内容「【第5学年及び第6学年】学級を単位と して信頼し支え合って楽しく豊かな学級や学校の生活をつくるとともに、日常の生活や学習に自 主的に取り組もうとする態度の向上に資する活動を行うこと。 (2)日常の生活や学習への適応 及び健康安全 ウ 望ましい人間関係の形成」に関連し、 「友達と仲良く、仲直り、男女の協力、 互いのよさの発見、違いを認め合う、よい言葉や悪い言葉、親友をつくる。望ましい人間関係を 築く態度の形成が図られるようにする。 」を受けて設定している。 今年度、本学級は、クラス替えをした石巻小学校の児童23名に、門脇小学校からの児童7名 が加わり、計30名でスタートした。また、かしわ1組所属の児童1名の交流学級となっている。 児童は明るく活発でどの学習にも意欲的に取り組んでいる。係活動では、責任をもち毎日の仕 事をしっかり行う児童が多く、学級の組織も上手く機能しつつある。しかし休み時間の様子を見 ると、外で多くの友達と元気に遊ぶ児童と、一人で本読んだり、教師の手伝いをしたり、友達と あまり関わらない児童が数名いる。清掃活動でも、それぞれの分担の仕事は行うが、協力して時 間内に終わらせることや、自分の分担が終わったら他の掃除を手伝うなどの姿はあまり見られな い。4月の学級目標を決める話し合いでは、門小と統合したことを意識した意見が多く出され、 活発に意見が交わされた。そして、 「いじめのない、笑顔あふれる5年1組」に決定した。この めあてに向けて意識しながら生活を送っている。 絆アンケートでは、自分づくりと友達づくりのバランスが、良好群に属すと出ている児童が約 4割、中間群が4割いる。他の群に属す児童も、集団活動を大きく乱すような行いは見られない が、要配慮群1割の児童の中に、ルールを守らないことや、その場にふさわしい行動を意識でき ない児童がいる。また、 「誰とでも協力して、授業や当番活動に取り組んでいますか。 」の質問に 対しては、 「そう思う」 、 「思う」が4割、 「どちらともいえない」 「あまり思わない」が6割いた。 これらの実態から、花山宿泊学習を間近に控え、グループでゲームに取り組む活動を通して、 チーム体験を経験させ、協力することの大切さを味わわせたいと考える。ゲームを行いながら、 ルールを守ることや助け合うこと、協力することの大切さに気付かせていきたい。 3 指導計画 学習の場 月 日 学 習 内 容 学級活動 4月12日 新しい仲間・いよいよ高学年 学級活動 4月28日 係活動について話し合おう 学級活動 5月18日 学級目標を決めよう 学級活動 6月 8日 宿泊学習に向けて班を決めよう 学級活動 6月11日(本時) 花山合宿に向けてチーム体験を味わおう 宿泊学習 6月17日~19日 花山宿泊学習 4 本時の指導 (1)本時のねらい 〇児童が、協力して課題を解決していく過程を体験することにより、 「協力するときに大切にした いこと」を考え、日常生活に生かそうとする意欲をもつ。【関心・意欲・態度】 (2)校内研究との関連 本校研究主題、目指す児童像に迫るために、本時では、次の手立てを講じていく。 〇研究主題 自他を大切にする児童の育成 ~共に学び合う集団づくりを通して~ ○高学年部の目指す児童像 お互いを認め合うことができる児童 視点1 「学力向上の5つの提言」の2つの手立てと意見交流の場を取り入れた授業展開の工夫 ① 授業のねらいと明確化、振り返り ア アンケートの結果の提示により、児童の問題意識を高め、課題を自分の課題として受け止 められるようにする。 イ 授業の最後に本時のめあてについて振り返らせ、クラス全体で学んだことを共有させ る。 ② ほめること ワークシートへの記述 ア ワークシートを用いて、 「協力するときに大切にしたいと思ったこと」の考えを整理させ る。 イ 机間指導して、記述されたことから、発表に消極的な児童の考えを見取り、ほめながなが ら、自信をもってグループで発表するように促す。 ③ 意見交流の場の設定 ゲームの後や「協力するときに大切にしたいと思ったこと」をワークシートに書いた後、 自分の感想や考えをグループで発表させる。友達の意見を大切にしながら、自分の考えを自 信をもって発表させる。最後の日常生活で生かす場面では、意見を交流させる。いろいろな 考えをもつ友達の意見を参考にしながら、協力していこうとする気持ちを育てていく。 視点2 共に学び合う集団を築くような日常指導の工夫 ① みんなで話し合って決まった学級目標を教室前面に掲示し、学級目標を意識して生活させる。 ② 帰りの会において、一日を振り返らせる時間を設定し、よい行いや望ましい態度や行いをし たことを振り返らせたり、児童同士で他己評価させたり、さらに発表させる時間をもつ。 ③ 図工や家庭科の作品に、友達から励ましのコメントを書いてもらう。 (3)指導過程(45分) ・・・別紙1 (4)準備物 ○教師・・・4つ切り画用紙(グループ分)黒、赤のマーカー(グループ分)ストップウォッチ ○児童・・・筆記用具 ワークシート (5)評価 しりとりリレーの活動にグループで協力して取り組むことにより、 「協力するときに大切にした いこと」を考え、日常生活に生かそうとする意欲をもったか。【関心・意欲・態度】 (6)板書計画 「協力してしりとりリレーを楽しもう」 <みんなで協力するときに大切なことは?> アンケートの結果 しりとりリレーの結果 ・ ・ ・ ・ しりとりリレーのル ール (7)資料(別紙2参照) ○ワークシート ○絆アンケート結果 別紙1・・・ (3)指導過程(45分) ○指導上の留意点◆評価 段 階 導 学 習 活 動 主な発問・指示・説明 1 活動のねらいを聞く。 視点1 アンケートの結果を見ると、協力するということが少し足りないことが分 かりました。花山合宿を成功させるためには、協力して活動することが大 切だと思っています。今日は、みんなで目標を達成していく「チーム体 験」を通して「協力する時に大切なこと」を考えてほしいと思います。 ・大人の声だ。 入 ( 5 分 ) 2 活動の内容とルールを聞く。 【【評価の観点】おおむね満足でき ると判断される状況<方法> A:十分に満足できると判断される状況 ☆:努力を要する児童への支援 ・予想される児童の反応 ・協力することが足りないんだな。 ・今日はどんなチーム体験をするのか楽しみだな。 ・簡単そうだな。 これから「しりとりリレー」をします。(①~⑥を説明する。)制限時 題意識を高め、教師から提示された 課題を自分の課題として受け止めら れるようにする。 ① 最後に「ん」が付いたら終わり。 ② 最後が「ず」の時は、「す」「ず」 から始める。 ③ 3 「しりとりリレー」の1回戦を行う。 それでは「○○□」の「□」からです。 4人の順番を決めましょう。では始 めます。1番の人マーカーを持ってく ださい。よ~い、スタート。 ・4分はあっという間だよ。もっと書け るはずなのに。 ・結構難しいな。 25 分 ) けたかを数えます。合計数を大きく書 きましょう。 ・正解は全部で○個だったよ ・他の班は何個くらい書けたのかな。 ・多かった班はどんな工夫があったのか な。 り」の最初の言葉を決める。子ど もたちが活動内容を決定する場を 設けることにより、意欲を高める。 ○しりとりを楽しむだけではなく、 協力することを意識させる。 1 回戦 A B C D 35 30 32 40 ○子どもたちが、自分たちの書いた 数を確認することにより、ルール を守って活動しようとする意識 を高める。 るように板書する。 ・もっと数を増やせそうだね。 ・コツは何だろう。 2回戦を始める前に、チームで目標 数を相談します。目標数は本気で目 は2分で相談しましょう。 人の名前は使わない。 ○各チームの書けた数を可視化でき もらいましょう。 指せる数にすることが大切です。で 同じ言葉は2回使わない。 ⑥ 2回戦 では、チームの書けた数を発表して 5 2回戦の目標数を決める。 ⑤ 目標値 そこまで。では、これから赤ぺんを 持ち、一つ一つ○を付けていくつ書 最後が「しょ」の時は、「しょ」 ○子どもたちの声の中から、 「しりと ・できるだけたくさん書けるようにしよ う。 ・分からない時にはヒントを教えてあげ よう。 ・協力して取り組もう。 4 書けた数を自分たちで集計する。 主 活 動 ( ④ 「し」から始める。 い友達にはヒントを出しましょう。 最初の言葉は、何がいいですか。 最後が「ぷ」の時は、 「ふ、ぶ、ぷ」 から始める。 間4分で、4~5名のメンバーとマーカーをリレーのバトンのように つないでできるだけ多くの言葉を書きます。言葉が思い浮かばな ①―アねらいの明確化 資料の提示などによって、児童の問 A B C D 1 回戦 35 30 32 40 目標値 45 50 40 60 2回戦 ・前回よりも5個は増やしたいね。 ・ ○「しりとり」の目標数は、工夫す れば届く数に設定するように指示 する。また他のチームに勝つため ではなく、1回戦の自分たちの記 録を上回るために、みんなで創意 工夫することが大切だと伝える。 6 自分たちの目標を達成するため に、作戦会議をする。 では今から作戦会議をします。どの ようにしたら、より多く、より早く書ける かを3分で話し合います。 7 分 ) ○画用紙に。工夫点やアイディアを 書き、話し合ったことを可視化で きるようにする。 しりとりリレーの2回戦を行う。 主 活 動 ( 25 ・考えつかない時には、みんなでヒント を出し合うといいね。 ・できるだけ最後の言葉は濁点のつかな い言葉にしよう。 ・考えやすい言葉で終わるようにすると いいね。 では、2回戦を始めます。最初の言葉は何がいいですか。それでは「△△☆」の ・焦らせないようにするといいね。 「☆」からです。それでは1番の人マーカーを持ちなさい。よ~い、スタート。 8 書けた数を自分たちで集計する ・前回よりかなり多く答えられたよ。 そこまで。では、これから赤ペンを持ち、一つ 一つ○を付けていくつ書けたかを数えます。 合計数を大きく書きましょう。では、数を発表し ○他チームとの勝敗に意識を向けさ てもらいます。 せるだけではなく、知恵を出し合 今回は、1回目から記録が伸びたチ ーム全てに拍手をしましょう。 振 り 返 り ( 15 分 ・どのチームも増えていてすごいね。 ・自分たちの考えた作戦が成功したよ。 って工夫したことにより、記録が 伸びたことを意識させる。 9 振り返りを行う。 (1) 今日の活動の感想を伝え 合う。 【発散】 視 視 4人でじゃんけんをしてください。勝った人から時計回りで、今日の活 動を通して感じたこと、考えたことを伝え合いましょう。 ) ・2回目の方が協力をし合ったから 数がずいぶん増えたね。 (2)ワークシートに「協力する 時に大切にしたいこと」を考え 書く。 「協力するときに大切にしたいと思ったこと」は何ですか。ワ ークシートに自分の考えを書きましょう。 ・助け合うことがたいせつだね。 ・温かい言葉をかけるといいね。 (3) (2)で考えたことを伝え合 う。 【収束】 4人でじゃんけんをしてください。勝った人から時計回りで、「協力する 時に大切にしたいと思ったこと」を話し合いましょう。 (4)日常生活に生かせる場面を 考える。 【活用】 ・なるほど、そんな考えもあるんだ な。 皆さんから出された意見の中で、毎日の生活や授業、花山合宿に生 かせることはありましたか。4人で話し合ってみましょう。 ・協力し合えば、野外炊飯のカレー グループとしてどんな考えにまとまりましたか。発表してもらいます。 は早くできるよ。 ・協力し合えば、沢登りを全員でや り遂げることができるね。 視点1 ③意見交流 ②ア ワークシート イ ほめる ○数を多く書いた班の良かった 取り組みの様子を紹介する。 ○ワークシート1を配付する。 ○主活動で高揚した児童の気持 ちを落ち着かせ、本時のねらい である「協力するときに大切に したいこと」を考えさせるため に、自分の考えを書く時間を設 ける。 ◆評価【関心・意欲・態度】 「協力するときに大切にしたいこと」を考え 日常生活に生かそうとする意欲をもったか。 A:自分の考えを発表している。 ☆:友達の意見を聞いてワークシートに書 かせる<発表・ワークシート> 視点1 ③意見交流 ①ア 振り返り ○机間指導をして、本時のねらい に迫る考えをまとめているグ ループを見取る。発表は2~3 グループ程度とする。
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