キッズスマイルクラブ会報 NO.11 さわやな五月もアッという間にすぐ去り

キッズスマイルクラブ会報
NO.11
さわやな五月もアッという間にすぐ去り、いよいよ梅雨に突入ですね。皆様、お変わり
ありませんか?
子供たちも、新しい学年、新しい学校に慣れてきた頃でしょうか。子供たちの適応力には
いつも驚かされます。楽しい学校生活を送ってほしいと、心から願わずにはいられません。
さて、前回は、唾液の働きがテーマでした。唾液ってすごいパワーをもってますよね。
今回は、歯並びについてです。数回に分けてお話していこうと思っています。
・きれいな歯並びをつくるために、家庭でできること
歯の大きさに対して顎が小さいとき、歯並びが悪くなります。歯の大きさは変化しないので、
顎の成長が順調に進めば、歯並びがよくなります。では、顎を成長させるにはどのようなことに気を
つければいいのでしょうか。
顎を成長させるためには、前歯で咬むことが大切です。小さな食材では、すぐに奥歯で咬んでしまい
ますよね。ですから、お母様方には、子供たちの料理を作る際、できるだけ大きめの食材を用意して
いただきたいと思います。例をあげると、トマトは大きめのクシ切りに、野菜はスティック状に、
フランスパンやオープンサンドなどさまざまな工夫ができると思います。前歯の根は、鼻のすぐ下まで
あります。咬むことで、歯の根を通して、上顎の骨に咬む刺激が伝わります。前歯の先端にギザギザが
ありますか?前歯を使っていると歯の先端はすり減り、ギザギザはなくなるはずです。食べ物を意識的に
かぶりつきましょう。前歯を使わなければ、上顎の骨・顎は発育しません。顎をしっかり成長させて、
良い歯並び、良い顔をつくりましょう。子供は大人と違って成長します。
このように毎日の食生活は、健康な体を作り、顎を成長させるためには、とても大切なものです。
万が一、顎が順調に発育しなかったときは、顎の成長を助ける装置を使用することがあります。
取り外しのできるネジ式の装置です。1 週間に 1 回、ネジをまいて少しずつ顎を広げていきます。
この矯正法は、顎の成長を助ける装置ですので、できるだけ小さいときに行うのが理想的です。
前歯を並べるためには、犬歯が生え変わる前に行うのがベストです。前歯がきれいに並ぶとそれを
基準に奥歯がきれいに並ぶ可能性が高くなります。
診療室でも、気軽にご相談ください。
・歯並びが悪いと・・・
前歯の歯並びは、皆さん関心の高いところですが、歯並びと同じく歯のかみ合わせもとても重要です。
子供のときに正しいかみ合わせを獲得せずに、大人になってしまうとどのようなことが起こるでしょうか?
現在、当院が取り組んでいる治療で、かみ合わせの治療があります。かみ合わせが悪いと、肩こり、
腰痛、首の凝り、頭痛など不定愁訴が起こりやすくなります。ひどい首の凝りは、鬱を引き起こします。
(院長の言ですが、皇太子妃の雅子様もかみ合わせが原因なのではないかということです)
かみ合わせの治療を行うとこれらの不定愁訴は改善されるのですが、時間もかかります。しかし
子供のときに正しいかみ合わせを獲得すると(治療期間も短いです)、健康な体で人生を楽しむことが
できます。
たった一本の歯のかみ合わせが悪いだけで、正しい顎の動きが制限される症例を数多くみてきました。
ぜひ正しい歯並び、かみ合わせを子供のときに獲得できるようにしてあげてください。
子供たちにムシ歯のない、きれいな歯並び、正しいかみ合わせをプレゼントしてあげてください。
(文責
宮本美砂)